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- 「われわれはけっしてジェダイの遺産を裏切ることはしません。わたしが共和国をシスにゆだねることは、ありえません」
- ―ベイル・オーガナ[出典]
ベイル・プレスター・オーガナ[6](Bail Prestor Organa)は惑星オルデランの第一議長にして総督であり、32 BBYから19 BBYまで銀河元老院でオルデラン宙域の元老院議員を務めた。その後、銀河帝国の時代となった後も、彼は19 BBYから1 BBYのあいだまでは帝国元老院に仕えていた。
彼はレイア・オーガナの養父であり、ジェダイ・マスターのヨーダやオビ=ワン・ケノービ、ラーム・コタの友人だった。彼はオルデランのクイーン、ブレア・オーガナと結婚し、夫君として惑星の王室の長、オルデランの統治者となる。
オーガナは反乱同盟軍のおもな設立メンバーのひとりだったが、初代デス・スターがオルデランを破壊したさいに命を落としている。同盟軍はその後、新共和国や銀河連合自由同盟といった政府へと発展し、ベイル・オーガナはその活動のために殉死したものとして尊敬されるようになる。
経歴
共和国の元老院議員
銀河共和国と分離主義者との争いが興り、激しさを増すにつれて難民となった多くの人々が出始めた頃、難民対策の決断に大きな影響を与えた。ナブーを含む多くの惑星と共にオルデランは多くの難民を受け入れた。それはベイルと共に教育大臣で難民解放活動の議長である妻、セリー・オーガナとフィニス・ヴァローラムが中心となり展開された、大規模なキャンペーンが功を奏したからである。
この戦争難民への愛情も、他の利己的な銀河元老院議員達から見れば物笑いの種だった。ベイルがパルパティーン銀河元老院最高議長のロイヤリスト・コミッティー(議長支持派)に入ってから程なくして、コルサントは移住に厳しい規制を設けた。更にコルサントのみならず銀河の自由移動を規制する法案が審議され始めるに至って、声を大にして反対した。自由移動を制限する事は戦時故に危険が伴うからと言えなくはない。しかし、戦時故に難民がでているのだ。さらにそれ以上に解せないのが、移住税の導入だ。戦渦に巻き込まれ多くの物を失い、逃げ惑う民を搾取すると言っているに等しい。コルサントは難民に門戸を閉ざした。ベイルには、その有様こそ、多くの代表者が私腹を肥やすために躊躇いなく銀河の問題を無視するという、今の銀河元老院の有様を象徴しているように思われた。
クローン大戦
ナブー代表のパルパティーン議員が銀河元老院議長になると、ベイル・プレスター・オーガナは顧問の一人となった。ロイヤリスト・コミッティーは元ジェダイで分離主義者の指導者ドゥークー伯爵との交渉を予測して作られた組織で、パルパティーンはベイルにこれを任せる意向を示していた。分離主義者と対抗するために共和国が軍隊を持つかどうかという大きな問題に直面していたが、ロイヤリスト・コミッティーは軍隊創設派、反対派に関わらず、皆、銀河への忠誠で団結していた。ただ、中には惑星ライロス出身のオーン・フリー・ターのように悪名高く信頼できない人物もいた。彼は軍隊創設派のアスク・アーク議員とことあるごとに衝突していた。
この時、惑星ジオノーシスで分離主義者が無数のドロイドや戦艦からなる大戦力を備えた独立連合軍を結成していることが、優秀なジェダイ・マスター、オビ=ワン・ケノービによって突き止められた。分離主義者との討論の準備を整える中、惑星カミーノで共和国のためのクローン兵の大軍が組織されていることが見つかる。膨大な敵勢力、それに対抗しうる味方勢力。この政治的な流れを完全に理解し得た人物が銀河に如何ほどあり得たかは解らない。共和国軍創設法に関する議論を呼んだ投票も、ロイヤリスト・コミッティーも成果無く終わり、ベイルやパルパティーンでさえもクローン軍の必要性を認めざるを得なかった。
個性と特徴
オルデランの王室に生まれたベイル・プレスター・オーガナは191センチの長身にがっしりした体格、黒い髪、黒い瞳、鼻の下と顎に短い髭をそろえていた。意志の強さと堅牢な長身を誇るが、醸し出す雰囲気はあくまで優しく、弱者を威圧する事は無い。
歴代のオルデラン統治者の中で最も影響力を持っていた人物だったが、統治者の地位に就く直前は一方ならぬ、政治の世界特有の、醜くやっかいな問題に出くわした事も有る。難しい問題であったが、最終的に共和国が介入することとなり、ジェダイ・マスターのジョラス・シボースの調停で難局を回避する事が出来た。ジェダイとジェダイ・オーダーに感謝しつつ、王室トップ、更に惑星オルデランの統治者という地位に登り詰めた。しっかりした倫理観に基づきながら、政治の場では現実主義の行動をとる知恵にあふれた若者は、続いて惑星オルデラン統治者の地位を他の評議員に譲り、オルデラン星系の銀河元老院議員となった。
ベイル・プレスター・オーガナを顕す言葉として、優しく思いやりのある人物である事があげられている。それは篤志家や心ある高位の宗教家のそれとはまた異なった、大きな権力を持ちながら知恵と道徳心、議論の両側から物事を見ることが出来る才覚から成り立っている。これは残念ながら旧共和国衰退期の銀河元老院に欠けているものだった。彼のように能力と影響力を持っている議員の中で、立派な倫理観を持って任務を遂行する者はほとんどいなかったと言って良いだろう。ただ、当然、有能なベイルは誰からも求められ、姑息なある陣営に引き込まれるような事は無かった。圧政に苦しむ者の代弁者と言われるベイルの行動を、政治的弱点ととらえるライバルもいた。それどころか自分の利益を求めない彼の行動を物笑いの種とする議員も相当数いたのだ。
参考資料
- スター・ウォーズ・ユニバース
- スター・ウォーズ・エンサイクロペディア
- スター・ウォーズ クロノロジー
- スター・ウォーズ 全史
- スター・ウォーズ キャラクター&クリーチャー完全保存版
- スター・ウォーズ アルティメット・ビジュアル・ガイド 特別篇
- スター・ウォーズ キャラクター事典
Bail Organa - エンサイクロペディア (バックアップ・リンク - Archive.org)
Bail_Organa ‐ Wookieepedia
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 出典:スター・ウォーズ キャラクター事典
- ↑ 2.0 2.1 出典:スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 出典:スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
- ↑ 出典:スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(小説)
- ↑ 5.0 5.1 出典:スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
- ↑ 「プレスター」の表記は『スター・ウォーズ・ユニバース』による。ベイル・オーガナの表記は『スター・ウォーズ キャラクター&クリーチャー完全保存版』による。