ホス(Hoth)はアウター・リム・テリトリーのアノート宙域、ホス星系に存在した氷の惑星である。星系の6番目の軌道を公転していた。不毛な雪原が広がり、居住には向いていなかった。ホスは不安定な小惑星帯に囲まれていたため、流星が降り注いでいた。ホスの気候は極寒で、夜になるとさらに気温が低下した。ホスには文明や特筆すべき生命体が存在しなかったが、トーントーンやワンパといった寒さに適応した固有種族が生息した。ギャラクティック・コアから遠く離れた辺境の星だったホスは、ほとんどの宙図に記されていなかった。
ヤヴィンの戦いの後、共和国再建のための同盟は秘密基地の移動先を探し、隠れ家として最適な惑星ホスにエコー基地を設立した。ヤヴィンの戦いの3年後、銀河帝国のヴァイパー・プローブ・ドロイドがホスで不審な存在を探知し、エコー基地の存在が暴かれた。シスの暗黒卿ダース・ヴェイダーの命令のもと、マクシミリアン・ヴィアーズ将軍率いる帝国地上部隊がエコー基地を攻撃した。反乱軍は迫りくるAT-ATウォーカーに圧倒されたが、スノースピーダー部隊の活躍で何機かウォーカーを破壊し、GR-75中型輸送船が撤退するまでのあいだ抵抗を続けた。反乱軍はホスの戦いに敗北し、再び拠点を転々とすることになった。エコー基地が帝国に制圧された後も、ホスでは何度か帝国軍と反乱軍の小規模な争いが繰り広げられた。
特徴[]
概要[]
- 「温度が急激に低下しております」
- ―反乱軍の甲板士官[出典]
アウター・リム・テリトリーのアノート宙域、ホス星系に属すホスは雪原が広がる惑星だった。星系の6番目の軌道を周回し、3つの衛星を持っていた。ギャラクティック・コアから50,250光年離れたところにあり、直径7,200キロメートルで、1年は526標準日だった。銀河系の辺境に位置したため、ホスはほとんどの宙図に記されていなかった。惑星の周辺にはホス小惑星帯が存在し、小惑星が隕石となって地表に降り注いだ。
ホスは人間が呼吸可能な大気を持っていたが、雪と氷しかない不毛な環境は居住に適していなかった。主な地形は平野と山脈で、岩の多い山々に屈曲した氷河が生成され、雪と氷の広大なツンドラにまで及んだ。気候は極寒で、夜になるとさらに気温が低下した。
生態系[]
ホスは凍った不毛な惑星だったが、固有の種族が存在した。数種類のトーントーンは氷河の洞穴や惑星の高熱のコアによってつくられた洞窟に住んでいた。トーントーンの食べ物は地衣類で、天敵はワンパだった。トーントーンは飼い慣らすことができ、共和国再建のための同盟は荷役用に使用した。彼らは分厚いうろこと毛皮を持ち、新陳代謝を低下させて極寒の夜を生き延びた。ワンパは2足歩行の捕食動物で、トーントーン以外にも人間を襲うことがあった。ワンパは獲物を氷の洞窟へ持ち帰り、ゆっくりと引き裂いた。
歴史[]
ホスの戦い[]
- 「コム=スキャンがホス星系の第6惑星にエネルギー・フィールドでカバーされている一帯をキャッチしました」
- ―マクシミリアン・ヴィアーズ将軍[出典]
銀河内戦中、ヤヴィンの戦いで銀河帝国に勝利を収めた共和国再建のための同盟(反乱同盟軍)は、敵に場所を知られてしまった衛星ヤヴィン4のグレート・テンプル基地を放棄した。ジャン・ドドンナ将軍やギアル・アクバー提督といった指揮官たちは次の作戦本部設置場所の候補地を検討し、帝国に見つかりにくい、むしろ本拠地向きではない場所を探した。彼らは最終的に惑星ホスに落ち着き、エコー基地と呼ばれる秘密基地を設立する。ホスで活動中、反乱軍の兵士たちは厳しい気候やワンパの襲撃に悩まされた。トーントーンに乗って偵察任務を行っている途中、ルーク・スカイウォーカー中佐もワンパに襲われて負傷したが、ライトセーバーで氷獣を撃退した後、吹雪の中に倒れていたところを友人のハン・ソロに救出された。
エコー基地での活動も長続きせず、ヤヴィンの戦いの3年後にシス卿ダース・ヴェイダー率いるデス小艦隊がホスを含む銀河各地の星にヴァイパー・プローブ・ドロイドを送りこんだ。プローブ・ドロイドはソロとチューバッカに破壊されたが、ホスの不審な生命反応はヴェイダーの旗艦<エグゼクター>に報告された。ヴェイダーはホスこそ反乱軍の本部に違いないと判断し、ホス星系に針路をとるよう部下に命じた。しかし、ケンダル・オッゼル提督の失態により奇襲は失敗し、ヴェイダーは無能なオッゼルをその場で処刑した。エコー基地はシールドに防衛されていたため、ヴェイダーはマクシミリアン・ヴィアーズ将軍の部隊を地上へ派遣した。
カーリスト・ライカン将軍はエコー基地からの撤退を命じ、GR-75中型輸送船が脱出する時間を稼ぐため地上部隊とローグ中隊のT-47エアスピーダー(スノースピーダー)部隊が展開された。ホスのシールド発生装置を目指して進撃していたヴィアーズの全地形対応装甲トランスポート(AT-ATウォーカー)は、雪原でスノースピーダーの襲撃を受ける。反乱軍は圧倒的な火力に苦しめられたが、ローグ中隊はウォーカーを複数破壊することに成功した。一方、反乱軍は軌道上のインペリアル級スター・デストロイヤーにイオン砲を命中させ、船団の第一陣を無事にホスから脱出させた。シールド発生装置が破壊されると、スノートルーパーによる基地への直接攻撃が始まったが、その頃には既にほとんどの部隊が撤退に成功していた。スノートルーパーのパイロットたちも、Xウイングに乗り換えてホスから逃げ去った。侵入部隊の攻撃をかろうじて逃れたハン・ソロの<ミレニアム・ファルコン>は、ホスの軌道でスター・デストロイヤーを攻撃を凌いだ後、ホス小惑星帯へ逃げ込んだ。反乱軍はホスの戦いで大きな打撃を受け、再び散り散りになりながら帝国への抵抗を続けることになった。
その後[]
ホスの戦いの後、廃品回収業者がこの惑星に一時的なベース・キャンプを設置した。彼らはホスの戦いで破壊された帝国軍のAT-ATウォーカーの残骸を手に入れようと企んでいた。
ホスの戦いからエンドアの戦いの間に、反乱軍と帝国軍はホスの各地で小規模な戦闘を繰り広げた。
地理[]
エコー基地[]
反乱同盟軍は氷を削って司令センターをつくり、自然の洞窟を掘削して巨大な格納庫にした。銀河帝国の脅威にさらされる以前も、反乱軍はワンパの攻撃やトーントーンのシラミ、隕石の落下に悩まされた。エコー基地には医療ステーションがあり、医師と医療ドロイドが配置されていた。エコー基地は偏向シールド発生装置で防衛され、V-150プラネット・ディフェンダー・イオン砲や1.4 FD Pタワー砲台を備えていた。ホスの戦い当時、エコー基地にはカーリスト・ライカン将軍やプリンセス・レイア・オーガナ、ハン・ソロ、チューバッカ、地上兵やローグ中隊の反乱軍パイロットたちがいた。
その他の場所[]
ホスの戦いで帝国軍が着陸した場所は、ムーアシュ・モレインという地名だった。ムーアシュ・モレインからエコー基地に向けて南下するとクラバーン・レンジがあり、ここはAT-ATウォーカーとスノースピーダーの戦場になった。また、エコー基地の中型輸送船はサウス・リッジの下方から発進した。ホスの戦いが終わった後、エンドアの戦いまでの間に、反乱軍と帝国軍はホスのアイスフォール平野、シャイロアズ・クレスト、ワンパ・マウンテンなどで戦った。
登場作品[]
|
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第18号 (銀河系ガイド:銀河系の宙域)
- ↑ スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビギナー・ゲーム