- 「どんなトラブルも、金儲けのチャンスを秘めている」
- ―ホンドー・オナカー[出典]
ホンドー・オナカー(Hondo Ohnaka)はウィークウェイの男性で、クローン戦争期にオナカー・ギャングを率いた海賊である。惑星フローラムに拠点を置くオナカーの海賊団は、アウター・リム・テリトリーの各地に悪名を轟かせていた。彼はジャンゴ・フェットといった高名な賞金稼ぎたちと親交があり、オーラ・シングとはかつて愛し合った仲だった。オナカーは銀河帝国台頭後に勢力を失ったが、1人で犯罪活動を継続した。
クローン戦争中、オナカーは独立星系連合の国家主席を務めるシス卿、ドゥークー伯爵を誘拐した。伯爵の価値をよく理解していたオナカーは、連合の敵対勢力である銀河共和国から大金を手に入れようと画策する。彼は人質取り引きでジェダイのオビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーも捕まえることに成功したが、銀河元老院から派遣されたジャー・ジャー・ビンクス代議員とクローン・トルーパー部隊の活躍で捕虜を逃がしてしまった。しかしオナカーはこの事件で名前を売り、共和国と独特な関係性を保つようになった。根っからの海賊だったオナカーは、ジェダイに敬意を抱いていたものの、彼らに対する略奪や裏切りを繰り返した。フェルーシアでは地元の農民を襲撃した際、オナカーはスギ率いる賞金稼ぎの用心棒やジェダイに敗れて撤退した。
共和国に追われているオーラ・シングとボバ・フェットがフローラムにやって来た時、オナカーは2人が海賊基地でジェダイ・マスター・プロ・クーンと交渉することを許可し、あくまで中立の立場から事件を見守った。また、スカイウォーカーの要請でオンダロンの反乱軍を支援した後、オナカーの海賊団は高価なカイバー・クリスタルを奪うためジェダイの訓練用クルーザー<クルーシブル>を攻撃した。彼はパダワン・アソーカ・タノや若きジェダイ訓練生たちと対立したが、共通の敵であるグリーヴァス将軍を倒すため手を結ぶことになった。その後、シスの兄弟ダース・モールとサヴァージ・オプレスがフローラムを訪れ、オナカーに無条件の協力を求めた。モールの到着は海賊団に分裂をもたらしたが、オナカーはジェダイのケノービやアディ・ガリアと力を合わせ、シスの兄弟をフローラムから追い払った。
クローン戦争終結後、オナカーは基地とクルーを失ったが、アウター・リムで犯罪活動を続けた。4 BBY、デヴァロニアンの犯罪王シカトロ・ヴィザーゴとトラブルになった際、オナカーは反乱者のパダワン・エズラ・ブリッジャーと出会った。オナカーは利益を独占するためブリッジャーを裏切ったが、若きジェダイはこのウィークウェイの海賊に好感を持ち、その後も複数回にわたって取り引きを行った。3 BBY、オナカーはラサットの難民の情報を反乱者に教えたが、その直後に帝国軍に逮捕されると、反乱者の宇宙船<ゴースト>の座標をエージェント・アレクザンダー・カラスに売った。2 BBY、いまや大規模な反乱運動の一員となったブリッジャーたちは、オナカーをナラカの帝国刑務所から救出し、見返りとしてレクレム・ステーションに関する情報を受け取った。
生い立ち[]
帝国の台頭[]
オナカー・ギャングの凋落[]
- 「俺は帝国のせいでクルーを全員なくしたんだぜ。かつてはキャプテンだったんだ」
- ―ホンドー・オナカー[出典]
クローン戦争が終わって帝国時代が始まった後、オナカーは銀河帝国のせいでオナカー・ギャングのクルーを失い、ひとりで海賊を続けていくことになった。[6] この頃、かつてホンドーの拠点だったフローラムは、彼の表現を借りると“オナカー・ギャングの残りかすが瓶の底にこびりついている”状態だった。[7]
14 BBY頃[8]、ホンドーはアイソリアンの収集家ドク=オンダーに雇われ、子分のクアドロと一緒に衛星ジェダへの旅に同行した。彼らの目的は、ジェダ・シティのカイバー寺院に保管されているカイバー・クリスタルの彫刻作品を手に入れることだった。寺院に忍び込んだ際、ウィルズの守護者の1人が彼らの前に立ちはだかったが、ホンドーはスタン・ビームで彼を気絶させた。しかしすぐに新たな守護者が現れ、クアドロはライトボウで撃たれて死んでしまった。ホンドーはドク=オンダーを安全な場所へ押しやり、2人の守護者と格闘戦に臨んだ。一方、ドクは目当ての品である、ジェダイの彫刻家がライトセーバーで彫って作ったとされるカイバー像を見つけ出した。[9]
ドクが像を台から取り外すため慎重に作業を行う中、ホンドーは守護者の掌底を食らって床に倒れた。守護者がホンドーにとどめを刺そうとしたとき、ドクのレーザー・トーチから発せられた光線がカイバーに反射して天井に直撃し、守護者はがれきの下敷きになった。その後、ドクがキ=アディ=ムンディのライトセーバーを使って像を取り外すと、ホンドーは彼を連れて寺院の外へ急いだ。ところがトンネルの出口では守護者のチアルート・イムウェが2人を待ち受けていた。イムウェはブラスターをかわして距離を詰め、ホンドーをスタッフで殴りつけた。ホンドーも先ほどの守護者から奪った棍棒で反撃したが、ドクが2人の争いを止め、カイバー像を手に入れたい理由をイムウェに説明した。この品がドクの両親の死の謎を解く手掛かりになるかもしれないと知ったイムウェは、2人の侵入者がそのまま立ち去ることを許可した。ホンドーとドクはフレアスター級シャトルでジェダを後にし、軌道で遭遇した帝国軍のパトロール隊をかわしてハイパースペースへ逃げ去った。[9]
オード・マンテルのトラブル[]
- 「賞金は2人で山分けするの? あなたらしくないわね、ホンドー。それにドロイドは嫌いでしょ?」
- ―キーラ[出典]
11 BBY頃[8]、ホンドーは賞金稼ぎドロイドIG-88と組み、キーラの首に懸けられた賞金を狙った。[10] キーラは犯罪組織クリムゾン・ドーンのメンバーで、犯罪王ドライデン・ヴォスの副官であり[11]、彼女を捕まえれば多額の報酬を期待できた。ホンドーとIG-88は惑星オード・マンテルでキーラを罠にかけることに成功し、IG-88が彼女を路地裏の行き止まりへ追い込んだところを、ホンドーが姿を現して挟みうちにした。しかしキーラはホンドーとIG-88を仲間割れさせるため、巧みに会話を引き延ばした。彼女は賞金を山分けするのはホンドーらしくないと語り、そもそもホンドーはドロイド嫌いだったはずだと指摘した。[10]
続けてキーラは、自分よりもIG-88のほうが価値があると語った。まんまと口車に乗せられたホンドーは、自分の首に懸けられた賞金はキーラとIG-88の合計よりも高いと白状した。するとIG-88はホンドーを取り押さえるためバイブロブレードを構え、ホンドーはとっさにブラスター・ピストルを抜いてこのアサシン・ドロイドを倒した。ホンドーは倒れたドロイドに手錠をかけたが、キーラはそのすきをついてホンドーを格闘技で圧倒し、彼にも手錠をかけた。まんまとしてやられたホンドーは、IG-88の賞金を一緒に山分けしようとキーラに持ちかけたが、聞き入れてもらえなかった。キーラはホンドーとIG-88に後ろからブラスターを突き付け、2人の賞金を手に入れるため街中を連行していった。[10]
マズ・カナタの日誌[]
10 BBY以前、惑星キャッシークのシッキアーナ・シティを訪れたホンドーは、遺失物取扱所で“マズ・カナタの日誌”を手に入れた。のちに『スマグラーズ・ガイド』という呼び名で知られるようになるこの日誌は、マズ・カナタが手放して以来、さまざまな所有者たちの手を渡り歩いていた。ホンドーは直前の所有者である狩人タイロ・ヴィヴェカが行方不明になっている理由を気にしつつも、この本をあっさりと自分の物にした。彼は日誌をめくり、カナタの名前に目を止めた。日誌にはカナタが海賊女王だった頃に手に入れた宝の在処の手がかりが記されており、ホンドーは日誌自体が眉唾である可能性を疑いつつも、「掴める物は全て掴みとるといい。でも使わなきゃ意味がない」という母親の格言に従い、新たな金儲けのチャンスに飛びつくことにした。以降、彼は日誌の新しいページに独自の記述を書き加えていった。[7]
ホンドーはフローラムに戻ると、無限の知覚教会にある懺悔の地下室を訪れ、偽造の達人であるデュロスのバー・ザ・ロッターと会った。カナタの日誌の複製を頼むため、ホンドーは酒癖のあるバーを無理やり教会から連れ出し、宇宙船に乗ってフローラムから出発した。バルモーラへの旅の途中、バーは仕事にとりかかったが、ホンドーのワイレンズ・リザーヴを勝手に飲み、最終的に眠りこけてしまった。その後ホンドーはバルモーラのスウェルボトム市場でコワキアン・モンキー=リザードを売る動物屋を冷やかした後、アンダーヴァイン・ネットワークを操作できる知人の犯罪者“マークェス”を訪ねた。ホンドーはバーに日誌の贋作を3つ作らせ、マークエスの手配でオークションを開催し、それぞれ別のバイヤーを相手に贋作を売りさばいて三重のもうけを得ようと計画していたのである。[7]
マークェスは分け前の3割で頼みを引き受け、フォスフューラ・ベルトにあるザートランズ・アンカーのカジノ・フロアで“第1回マズ・カナタの日誌のオークション”を手配した。ホンドーは軽食用にワイレンズ・リザーヴのボトルを6本用意していたが、倉庫の鍵を見つけたバーがまたしても勝手に酒を飲み、ボトル1本の半分しか残らなかった。場所代だけでも5,000クレジットを要したため、オークションは75,000クレジットからの開始となった。この競売にはラング・クランやエレクサス・カルテル、そしてハット・クランのフロント企業であるノヴァバレル醸造所といった犯罪勢力の代表者が参加した。しかしラング・クランが会場に文書鑑定装置を持ち込んでいたうえ、バーの偽造がずさんだったこともあって、すぐに日誌が偽物であることがばれてしまった。[7]
会場は大混乱となったが、ホンドーたちはトラブルに備えていた。マークェスがヘッドピースの中で首を振ってギアを作動させると、会場の全てのスクリーンが真っ白に発光し、参加者の目をくらませた。ところがホンドーとバー、マークェスが廊下へ逃げ出した際、エレクサス・カルテルのドロイデカが彼らの後をつけてきた。ドロイデカは回転しながら距離を詰め、オナカーがキャノンのオゾン臭を嗅ぎ取れるほど近くに迫った。攻撃が始まる直前、オナカーはバーとマークェスがまだ外にいるのも構わずターボリフトのドアを閉め、仲間を見捨ててひとりで逃げた。ホンドーはボロ=ボロサ星系で第2回のオークションを計画していたが、彼が偽物を出品したという情報がアンダーヴァインに広まったため、計画は破綻してしまった。[7]
その後、ホンドーはバーが残した所持品の中に、無限の知覚教会のメンバーが瞑想に用いる輝く石を見つけた。のちにホンドー自身が日誌に書き綴ったところによると、彼は教会の教え通り瞑想を行い、石の導きに従ってカフリーンの売春宿を訪れた結果、悟りの境地に達した。悟りとはすなわち、再び海賊の道に戻ることだった。ホンドーはここまでの一部始終を日誌に記録し、バーとマークェスを見捨てたことについては、“ターボリフトは3人が快適に乗れるほど広くなかった”と開き直った。のちにホンドーはブレイジング・クロー海賊団の首領であるグンダ・マビンに捕まり、あらゆる所有物(マズ・カナタの日誌に加え、コアクシウム32.5ユニット、オニックス・パール0.80キログラム、鋸歯状バイブロブレード、オムワッツ・グレースのエリクサー、オロ=ウィーヴのベスト、レン=オーム社製バイオコンピューター・モジュール、クロミウム製手鏡、中身が半分のワイレンズ・リザーヴのボトル)を取り上げられてしまった。しかしマビンは自分の悪名を広めさせるため、ホンドーの命は見逃した。[7]
マビンものちにこの日誌を失い、『スマグラーズ・ガイド』はその後も多くの持ち主を転々としていった。歴代所有者のうち、ランド・カルリジアンやドクター・チェリ・ローナ・アフラ、マスター・コードブレイカーらがホンドーのページに目を通し、彼の記述に対して自らのコメントを書き加えた。[7] またやがてホンドーはラング・クランから賞金を懸けられた。[6]
<ファルコン>との最初の旅[]
10 BBY[8]、ホンドーはバーデルベラン7にある帝国軍駐屯基地でトラブルを起こした。本人の曖昧な記憶によると、彼はパーティでサルラック・ジュースを飲み、ふざけて帝国軍人の足元をブラスターで撃つなどして遊んでいたが、再び目を覚ました時には見知らぬ宇宙船に乗っており、2機のTIEファイターに追われていた。ホンドーは湿地の惑星ガラゴロスVに逃げ込んだところを撃墜されたが、運よくガラゴロス宇宙港に墜落することができた。宇宙港をうろついたホンドーは、クロッドグランたちと揉め事を起こしていた人間女性のマージョ・リールーを救った。その後、彼は盗む船を品定めをするため格納庫を見て回り、YT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>に一目ぼれした。[5]
しかしホンドーが<ファルコン>を盗もうとしていた時、持ち主である密輸業者のハン・ソロとウーキーのチューバッカが、仕事の依頼人であるマージョを連れて戻ってきた。船内に隠れたホンドーは結果的に密航者となり、3人の会話に聞き耳を立てた。彼はマージョが惑星グウォンディーンの地下金庫から希少なノヴィアン・ルビーを盗みだすつもりであることを知ると、計画に混ぜてもらうため3人の前に飛び出した。ハンとチューバッカは密航者を警戒したが、ホンドーを追ってきた帝国のTIE/shシャトルが現れたためそれどころではなくなった。ホンドーは保険のため<ファルコン>のシステムに細工を施しており、帝国軍から逃げるため船を直してほしければ、自分を計画に加えるよう迫った。ハンはやむを得ず要求に応じ、ホンドーを連れて最初の目的地である衛星ダンドゥ3へ向かった。[5]
一行は巨大爬虫類ターロッサスの甲羅の上に築かれた街に降り、グウォンディーンの貸金庫の鍵を持つジェイヤー・ル=ウェスを見つけ出した。ホンドーは話術と盗みの技術を駆使し、ル=ウェスの用心棒であるギゴーランのスランカンから鍵を盗み出した。彼らは運悪くハンに金を貸しているパキファントスのトランク・アダーマッシュに遭遇したが、重力が弱いダンドゥ3の環境を活かして追跡をしのぎ、逃げ切った。その後<ファルコン>は主星が超新星爆発を起こしたばかりのスロフドン星系でマス・シャドウに引っかかり、ハイパースペースから強制離脱させられた。回り道をしたら盗んだ鍵の使用期限が切れてしまうため、ハンは太陽の残骸の中をリアルスペースで航行して本来のルートに戻ることにした。ホンドーは反対したが、ハンは燃え盛る物体どうしの重力バランスが相殺される特異点を見つけ出してハイパースペースへの再突入を成功させ、ホンドーを驚かせた。[5]
グウォンディーンに到着した後、ホンドーとハン、チューバッカはマージョに裏切られ、気絶させられた。マージョの真の目的は、犯罪組織マンドラゴニアン・モブが生物兵器として利用しようとしている危険植物ソーンサックル・プラントを破壊することだった。マージョはもともと、犯罪組織に雇われたカミーノアンの闇科学者コラック・プルに仕えていたため、地下金庫にソーンサックルのサンプルが保管されていることを知っていたのである。目を覚ましたホンドーたちは、マージョを追って地下金庫に侵入し、土着生物である巨大カタツムリの殻の中に入って施設のバリアを通過した。ホンドーたちはマージョを見つけ出して事情を聞き、ルビーの話が嘘だったことに落胆したが、彼女に力を貸すことに決めた。彼らは地下金庫に現れたプル本人と、マージョのクローン、プルを迎えに来たアダーマッシュたちと戦いを繰り広げた。戦闘のすえ、マージョはクローンの片割れを倒し、プルの宇宙船の中でデフォリエーター爆弾を爆発させた。[5]
戦いが終わった時、ホンドーは<ミレニアム・ファルコン>を盗むチャンスを掴んだが、エンジンを始動させたところで躊躇し、実行に移さなかった。彼はハンとチューバッカにプルの最期を説明し、巻き添えになったと思われるマージョの死を悲しんだ。またホンドーはマージョが最初の運賃として支払った報酬の分け前を要求したが、ハンの怒りを買って<ファルコン>から追い出されることになった。[5]
反乱者たちとのトラブル[]
出会い[]
- 「俺をだましたのか? お前のことは気に入ってたのによ!」
- ―エズラ・ブリッジャーに対し、ホンドー・オナカー[出典]
4 BBY、ホンドー・オナカーはデヴァロニアンの犯罪王シカトロ・ヴィザーゴのC-ROCゴザンティ級クルーザー<ブロークン・ホーン>を乗っ取った。オナカーは奪った制御装置を使ってヴィザーゴのボディガード・ドロイドを無力化すると、ブロークン・ホーン・シンジケートのリーダーであるこのデヴァロニアンを船内の檻に閉じ込めた。オナカーはヴィザーゴが犯罪王アズモリガンと取り引きするために運んでいたパワー・ジェネレーターの積荷を自分の物にしたが、<ホーン>は戦闘で故障しており、すぐに身動きを取ることができなかった。またヴィザーゴは捕まる前に遭難信号を発信していた。ヴィザーゴの知り合いの反乱者エズラ・ブリッジャーとドロイドのチョッパーは惑星ガレルで信号を傍受し、補助シャトル<ファントム>で発信源へ向かい、惑星軌道で立ち往生していた<ホーン>を発見した。[6]
<ブロークン・ホーン>に乗り込んだエズラとチョッパーは、ブリッジで修理を行っていたホンドーを発見した。エズラからヴィザーゴはどこかと問いただされたホンドーは、サバックの賭けでヴィザーゴからこの船を勝ち取ったと嘘をつき、遭難信号を発信したのは自分であるかのように振る舞った。一方、正体を明かしたくないエズラは、知り合いの密輸業者ランド・カルリジアンの名を名乗った。その直後、<ホーン>は帝国宇宙軍の軽クルーザーに見つかり、攻撃を受けた。しかしエズラとチョッパーの迅速な行動により、<ホーン>はエンジンを再始動してハイパースペースへジャンプすることができた。感銘を受けたホンドーは“ランド”をクルーに誘い、パワー・ジェネレーターを売りさばく仕事への協力を求めた。エズラは儲けを折半し、かつジェネレーター2基を譲り受ける条件でホンドーを手伝うことに同意した。しかしエズラはこのウィークウェイを信用しておらず、こっそり彼のベルトからドロイド制御装置を盗み、チョッパーに預けておいた。[6]
ホンドーは新たな相棒と一緒に寒冷惑星ニクサスへ旅し、バイヤーに会うためニクサス・ハブ218を訪れた。エズラは取り引きの相手がジャブロジアンの犯罪王アズモリガンであることを、ハブで直接顔を合わせるまで知らされていなかった。しかしアズモリガンはヴィザーゴの代役を名乗るホンドーとの取り引きを拒んだばかりか、ラング・クランが彼の首に懸けている賞金を手に入れるため、子分に命じてエズラもろともホンドーを拘束させた。また反乱者と渡り合ったことがあるアズモリガンはエズラの正体を暴き、ホンドーは“ランド”が偽名だったことにショックを受けた。アズモリガンはホンドーとエズラを台車に乗せて宇宙空間へ放り出そうとしたが、エズラが通信装置で呼んだチョッパーが現場に駆け付け、犯罪王の手下たちに襲い掛かった。手錠を外されたホンドーは、アズモリガンが落としたクレジットの箱を掴んだが、そのまま台車で運ばれ宇宙に投げ出されそうになった。しかしエズラが彼をフォースでつかんで施設内に留め、その間にアズモリガンは船に乗ってハブから逃げ出した。ホンドーはエズラがジェダイだったことに驚き、彼の本名を聞き出した。[6]
<ブロークン・ホーン>に乗ってガレルへ戻る途中、ホンドーはジェネレーターを手にしたままクレジットが手に入ったことを喜んだ。またエズラが反乱者の活動とジェダイの訓練に追われていることを知ったホンドーは、それなら“海賊ジェダイ”になればいいと彼に持ちかけた。しかしその後、エズラとチョッパーは船の営倉に囚われているヴィザーゴを発見し、ホンドーは賭けで船を手に入れたのではなく、ヴィザーゴをスタンさせて無理やり奪い取ったことを明かされた。エズラとチョッパーはヴィザーゴを解放し、ブリッジでホンドーと対峙した。エズラはジェネレーターを自分が引き取り、今回の仕事の分け前はホンドーとヴィザーゴで山分けしてはどうかと提案した。しかしヴィザーゴはエズラから盗んだ制御装置でボディガード・ドロイドを起動し、侵入者たちを攻撃させた。エズラがライトセーバーでドロイドと戦っている隙に、ホンドーはブリッジから逃げ出し、ジェネレーター5基を積みこんだ<ファントム>を発進させた。[6]
しかし<ファントム>はオートパイロット・モードに設定されており、ガレル・シティの宇宙港に駐機されている母船<ゴースト>のもとへ戻るようプログラムされていた。ホンドーは宇宙港でエズラの仲間であるスペクターズ反乱分子のメンバー、ケイナン・ジャラスとヘラ・シンドゥーラ、レックス、サビーヌ・レンたちと鉢合わせ、なぜ自分が<ファントム>に乗ってきたのか、その場しのぎの嘘を並べて彼らを説得しようとした。しかしドロイドとの戦いを切り抜けたエズラとチョッパーが戻ってきたため、ホンドーの物語は破綻した。ホンドーはジェネレーターを反乱者に譲り、アズモリガンの金を持って彼らに別れを告げた。その際エズラは、ホンドーの仲間になってみたいと一度は本気で考えたことを打ち明けた。ホンドーは静かに笑い、エズラは本物のジェダイだと告げた後、<ゴースト>に背を向けて去っていった。[6]
ラサットの難民[]
- 「喜べ、俺が手伝うぜ。いつだって帝国の役に立ちたいと思ってたんだ」
- ―アレクザンダー・カラスに対し、ホンドー・オナカー[出典]
3 BBY、ホンドーはトランスミッターを使ってエズラに連絡を取り、帝国に追われている避難民がニクサス・ハブ218にいることを伝えた。同時に、ホンドーは帝国にもこの情報を売って報酬を得た。エズラは<ゴースト>のクルーと一緒にハブの倉庫に駆け付け、ラサン陥落を生き延びたラサットの難民チャヴァとグロンを帝国軍のストームトルーパーから救出した。エズラの仲間のガラゼブ・オレリオスも元ラサン儀仗兵であり、自分以外にラサットの生き残りがいたことに驚いた。戦いが終わると、ホンドーは反乱者たちの前に姿を現し、反乱者がラサットを助けることが分かっていたからこそ帝国にも情報を売ったのだと悪びれることなく白状した。[12]
倒れた帝国の兵士たちをコンテナに隠した後、エズラはホンドーへの謝礼の支払いを拒否して倉庫から去っていった。ホンドーはエズラのしたたかさを褒めたたえ、彼が着実に成長していることを喜んだ。しかしその直後、仲間の遭難信号を傍受した数名のストームトルーパーが倉庫に駆け込んできた。トルーパーに囲まれたホンドーは、自分も今ここに来たばかりだと嘘をつき、反乱者と思しき怪しい連中を目撃したと彼らに伝えた。彼はストームトルーパーをハブの通路へ案内し、<ゴースト>へ向かっている反乱者たちの姿を示した。ストームトルーパーは帝国保安局のエージェント・アレクザンダー・カラスに報告を行い、反乱者を生け捕りにするよう指示を受けた。一方、ホンドーはこっそりとエズラに再び連絡を取り、ストームトルーパーが彼らを追っていることを(攻撃が始まる一瞬前に)警告した。[12]
ストームトルーパーはニクサス・ハブ218の通路で<ゴースト>のクルーと銃撃戦を開始した。ホンドーは反乱者たちを助けるため、通路の隔壁をいくつか閉鎖してトルーパーの行く手を塞いだ。ところが反乱者たちが無事に<ゴースト>に乗ってニクサスから脱出した後、ホンドーは彼らと連絡を取り合っていたところをストームトルーパーに見つかり、捕まってしまった。その後、ホンドーはカシウス・コンスタンチン提督の軽クルーザーへ連行され、エージェント・カラスによる反乱者追跡の手伝いをさせられることになった。ホンドーがエズラと連絡を取るために使用していたトランスミッターには発信機が仕込まれていたため、帝国はワイルド・スペースの不安定な星団へと旅していた<ゴースト>を追跡することができた。[12]
帝国軍が降伏を求める中、<ゴースト>は星団の渦の中へと直進していき、ホンドーは彼らの不可解な行為に驚いた。カラスは反乱者が星団を突っ切れると確信しているのだと判断し、TIEファイターやレーザー砲で彼らを攻撃したが、重力異常に遮られて通用しなかった。ゼブのボー=ライフルのエネルギーに守られた<ゴースト>だけが安全に航行を続ける中、帝国軍の軽クルーザーは重力の影響で激しく揺れ、ホンドーは船がばらばらになってしまうと警告した。カラスはクルーに後進を命じ、反乱者の船の最期を離れて見守ることにした。ところが<ゴースト>はそのままハイパースペースへと飛び込み、ラサットの伝説の故郷であるリラ・サンを再発見した。[12]
レクレム・ステーション[]
- 「ああ信じてたぜ、お前は昔からの相棒ホンドー様を刑務所で腐らせやしないってな」
- ―エズラ・ブリッジャーに対し、ホンドー・オナカー[出典]
ニクサス・ハブ218での一件の後、ホンドーはそのまま帝国の囚人となり[13]、ナラカにある帝国刑務所に収監された。彼はこの刑務所で、惑星ヤルマにある廃棄物処理場レクレム・ステーションから逃亡を図ったため逮捕されたアグノートの労働者、ターバと同房になった。レクレム・ステーションではYウイング・スターファイターをはじめとする共和国の退役船が解体されており、ターバは脱獄手段と金銭的報酬を求めて、ホンドーにその情報を伝えた。2 BBY、ホンドーが反乱軍にとって有益な情報を持っていると知ったエズラ・ブリッジャーは、<ゴースト>のクルーを率いて救出作戦に乗り出した。ホンドーは“相棒”が助けに来てくれたことを喜び、新しいライトセーバーで帝国軍と戦うエズラの成長ぶりに驚いた。またホンドーもサビーヌから借りたブラスターでストームトルーパーに応戦した。焦って別行動をとったターバは戦闘を生き延びることができなかったが、ホンドーたちは<ゴースト>に乗って無事ナラカから脱出した。[14]
その後、ホンドーは<ゴースト>のクルーが所属するフェニックス反乱分子の拠点、惑星アトロンのチョッパー基地へ連れて行かれた。ホンドーは脱獄させてもらっただけでは飽き足らず、反乱者たちにこれから提供する情報の謝礼として宇宙船が欲しいと要求した。ホンドーは<ゴースト>が欲しいと仄めかしたため反乱者たちの顰蹙を買ったが、いずれにせよハイパードライブと着脱式貨物ベイ、シールドを備えた船とクルーが必要だと訴えた。これに対しフェニックス戦隊のコマンダーであるジュン・サトーは、情報が本当に有益ならば報酬を支払うと約束した。そこでホンドーは基地のホロテーブルにヤルマのレクレム・ステーションを映し出し、古いYウイングがこの施設で解体予定であることを彼らに教えた。ヘラはレックスやエズラの前向きな意見も踏まえ、ホンドーの情報の裏付けをとるためヤルマを偵察してみることに決めた。[14]
ホンドーとエズラのチームはシャトル<ファントム>に乗ってヤルマへ向かった。1回のハイパースペース航行ではヤルマにジャンプすることができないため、サビーヌはセリーダ中継点でいったん<ファントム>をリアルスペースに戻すことにしたが、ホンドーは中継点がマイニング・ギルドの縄張りであることを警告した。彼が危惧した通り、<ファントム>はマイニング・ギルドのパトロールに見つかってしまった。<ファントム>は短い戦闘を切り抜けて再びハイパースペースへジャンプし、ヤルマ星系に到着した。軌道からではステーションの存在を確認することができなかったが、サビーヌの操縦する<ファントム>はホンドーの案内のもとガスに覆われたヤルマの大気圏に突入した。飛行中、反乱者の船は空中を浮遊するDTSシリーズ解体ドロイドの警備に引っかかってしまった。<ファントム>はドロイドとの戦いでダメージを負ったが、サビーヌの操縦でなんとかレクレム・ステーションの解体用プラットフォームにドッキングすることに成功した。[14]
プラットフォームに乗りこんだホンドーと反乱者たちは、帝国のもとで働かされているアグノート労働者、メルチたちと遭遇した。エズラは彼らを追い払おうとしたが、ホンドーはアグノート語で彼らに話しかけ、自分はターバの友人で彼らを解放しにやってきたのだと説明した。続けてホンドーはYウイングの解体を行っているベルトコンベアを停止してほしいとメルチに伝えた。その後、ステーションの指揮官であるブロム・タイタス中佐が反乱者の存在に気づき、Yウイングに電磁ロックがかけられてしまった。ホンドーは再びアグノートと会話し、電磁ロックを解除するには管制塔に行く必要があることを聞き出した。エズラが管制塔へ向かい、残りの反乱者たちが解体ドロイドと戦う中、今回の任務で自分の船を手に入れるつもりだったホンドーは、アグノート労働者を引き連れてエズラの後に続いた。エズラが格納庫を制圧すると、ホンドーはそこにあったセンチネル級シャトルを警備しておくと申し出た。しかしステーションの動力が停止した際、ホンドーは通信機ごしにエズラに別れを告げ、彼が戻るのを待たずにさっさと出発してしまった。[14]
ホンドーが帝国から盗んだシャトルは、のちに<ラスト・チャンス>と名付けられた。[15] またのちにエズラは、コンコード・ドーンの第3衛星で帝国のガー・サクソン総督に捕まった際、自分はホンドー・オナカーのために働いているゴミ漁りだと名乗ったが、聞き入れられることはなかった。[16]
アーゴラ強奪計画[]
2 BBY、ホンドーは帝国のクラス4コンテナ輸送船がアーゴラを始めとする希少動物を惑星コルサントへ輸送中であることを知った。アーゴラは惑星ゼンデク固有の希少な鳥類であり、一世代に1匹しか生まれないことから[17] 収集家が高値を出して買うことで知られ[18]、帝国は皇帝の私設動物園のコレクションに加えようとしていた。アーゴラを奪って一儲けすべく、ホンドーはエズラに情報を流し、反乱者たちが鳥類を救出するためコンテナ輸送船を襲撃するよう仕向けた。しかしホンドーは反乱者よりも先に輸送船に侵入し、反乱者の襲撃を陽動に利用して、貨物倉庫からアーゴラの檻を運び出した。しかし彼は他の獰猛なクリーチャーも解き放ってしまったうえ、逃げる前に船内通路で反乱者たちと出くわした。[17]
アーゴラを母星の住民ゼンデキアンたちに返すつもりだった反乱者は、檻を持って逃げようとするホンドーを止めた。ホンドーとエズラは船内の通路で言い争っていたときにザーダ船長と動物学者ハズレック率いるストームトルーパー部隊と出くわし、降伏を求められた。しかしホンドーが解き放ったアクレイやジャスク、フクラ、キンタン・ストライダーといった獰猛なクリーチャーたちが奥から現れ、状況が一転した。ケイナン・ジャラスはフォースを使ってこのクリーチャーたちを制御し、帝国軍を攻撃させた。ホンドーはザーダとハズレック、トルーパーたちが倉庫の檻の中へ逃げ込むよう誘導し、エズラが檻のフォース・フィールドを起動して彼らを中に閉じ込めた。その後もホンドーは反乱者たちと口論を続けたが、エズラによって檻から出されたアーゴラは、ホンドーに敵意をむき出しにした。ホンドーはアーゴラに突かれながら退散し、やむを得ず手ぶらで<ラスト・チャンス>に乗って去っていった。[18]
ウィンカースーのお宝[]
2 BBY、ホンドーはかつて敵対したアズモリガンとビジネス・パートナーを組み、帝国のクラス4コンテナ輸送船を襲撃する計画を立てた。アズモリガンは事前に輸送船のフライト・プランを入手しており、この船に大量のお宝とプロトン爆弾が積み込まれていることを把握していた。ホンドーとアズモリガン、そしてアグノートのクルーたちはガス巨星ウィンカースーの近くで輸送船を待ち伏せした。しかしイオン機雷でダメージを負った輸送船はウィンカースーの上層大気に渦巻く嵐に捕まってしまった。帝国がこの船を放棄した後、アグノートのクルーが志願して船内に乗り込んだが、あまりにも気候が不安定だったため、ホンドーとアズモリガンは彼らを置き去りにしていったんウィンカースーから撤退してしまった。[19]
もはや自分たちだけでお宝の回収は不可能だと判断したホンドーとアズモリガンは、再びエズラ・ブリッジャーに連絡を取り、反乱者の協力を仰ぐことにした。ヘラをはじめとする<ゴースト>のクルーは、これまでの因縁もあってホンドーやアズモリガンの情報の信頼性について懐疑的だったが、ホンドーは自分たちが輸送船の襲撃犯であることは伏せ、たまたま難破船を発見したふうを装い、反乱者たちを説得した。結局、反乱者はプロトン爆弾、ホンドーとアズモリガンは宝物を手に入れることで合意し、ウィンカースーへ向かった。<ゴースト>の貨物室にゼブ率いる回収チームが集まった際、ホンドーはアズモリガンにここで待機するよう勧めたが、ホンドーが宝を独り占めするつもりだと考えたアズモリガンは、チームに同行すると言って譲らなかった。[19]
一行は<ゴースト>から輸送船に飛び降り、ハッチを開けて船内に入った。暗い通路を歩いていた時、置き去りにされた後も生き延びていたメルチが現れ、ホンドーに襲い掛かった。ホンドーはメルチの取り分を1パーセントから2パーセントに増やすことで何とかこのアグノートをなだめ、反乱者たちに隠し事をしていたことを認めた。ゼブはホンドーがまたしても嘘をついていたことに不快感を示したが、エズラは彼が真実の一部分を語っていたに過ぎないと弁護した。輸送船の貨物ベイに到着すると、ホンドーとアズモリガンはどちらがどの宝箱を持っていくかで言い争いを始め、反乱者たちはプロトン爆弾の回収に取りかかった。彼らはベイのドアを開け、2本のケーブルを使って貨物室と<ゴースト>を接続した。[19]
ホンドーはエズラの助けを借りて宝箱をケーブルの滑車に取り付けようとしたが、ゼブは爆弾をすべて運ぶのが先だと主張した。その後、エズラはアズモリガンの姿が見えないことに気づいたが、ホンドーはビジネス・パートナーの失踪にさほど興味を示さず、引き続き宝箱の回収に努めた。そのためエズラはようやくホンドーが自分の利益しか考えていないことに気づいた。その後、アズモリガンを探しに向かったゼブは、船内で起動していたDTシリーズ・セントリー・ドロイドと遭遇し、檻に入れられてしまった。エズラが駆け付けてゼブとアズモリガンを助け出したが、セントリー・ドロイドは彼らを追って貨物ベイまで攻め込んできた。エズラは宝箱を持ち出そうとしているホンドーとメルチに逃げる準備をするよう言ったが、ホンドーは宝を持っていくことに固執した。[19]
ホンドーのことが信じられなくなったメルチは、こっそり宝箱の中に身を隠した。しかしホンドーはメルチが居なくなったことを気にも留めず、彼がベイから転落死したのだと考えて、ケーブルにつないだ宝箱の上に乗ってひとりで<ゴースト>に戻った。アズモリガンはもう1本のケーブルでホンドーと競うように<ゴースト>へ戻り、チョッパーやゼブ、エズラもセントリー・ドロイドとの戦いを切り抜けて何とか輸送船から脱出した。その後、ホンドーとアズモリガンは苦労して手に入れた宝箱の中身の取り分について言い争った。しかし中に入っているのがメルチだとわかった時、ホンドーは友情こそが最高の宝だと[19] 心のこもらない声で[20] 語り、メルチに腹を殴られた。その後、アズモリガンはメルチの50パーセントは自分の取り分だと主張し、再びホンドーとの言い争いが始まった。[19]
反乱の激化[]
恩返し[]
- 「あの子には気骨がある! まだ信じられるものがあった時代を、俺に思い出させてくれるんだ」
- ―エズラ・ブリッジャーについて、ホンドー・オナカー[出典]
1 BBY、ホンドーは反乱者たちの知り合いである賞金稼ぎケツー・オンヨから接触を受け、ヘラ・シンドゥーラに会うため惑星シーロスのジューパ・ベースを訪れた。当時、ヘラやエズラ・ブリッジャーたちは反乱同盟が断念したあとも惑星ロザルで帝国軍への抵抗を続けており、協力してくれる外部の仲間を探していたのである。ヘラは帝国による厳重な封鎖体制が敷かれたロザルから出るのに時間がかかっため、ホンドーとメルチは元クローン・コマンドーのグレガーやウォルフとともにジューパ基地で彼女が来るのを待った。やがてヘラが到着し、ロザルでの作戦を説明した際、ウォルフは圧倒的な帝国軍を相手に勝機は少ないと指摘したが、エズラの気骨を高く評価していたホンドーは、彼のためなら何でもやると申し出た。[21]
ホンドーはアレクザンダー・カラス(帝国から離反して反乱軍に加わっていた)や元クローン兵たちと一緒に<ゴースト>に乗り込み、ロザルへ旅した。地上ではすでにエズラやライダー・アザディ率いる抵抗勢力が帝国との戦闘を開始していたが、<ゴースト>は帝国に気づかれないようロザルに再進入するため時間を要した。ロザル星系に到着した際、ホンドーはヘラに、船をハイパースペース・レーンの少し外へ移動させるよう指示した。彼の思惑通り、間もなく帝国の貨物船がレーンに到着し、<ゴースト>はこの船にはりつくことでロザル軌道の封鎖線を通り過ぎることができた。<ゴースト>がロザルの断崖住居に到着すると、ホンドーは船の砲座につき、アリンダ・プライス総督率いる帝国軍のストームトルーパーやパトロール・トランスポートと交戦した。[21]
戦闘中、ホンドーは数名のトルーパーをレーザー砲の銃撃で倒した。また船体背面の砲座を担当したメルチは、ホンドーの助言によりパトロール・トランスポートを1基撃墜することに成功した。反乱者たちは<ゴースト>の到着とロズ=ウルフの加勢によって形勢を逆転させ、断崖住居における戦闘に勝利した。戦いが終わった後、ホンドーは船を降りてエズラに近づき、報酬を受け取って帰っていいかと聞いた。しかしロザルを帝国から解放するまで戦うつもりだったエズラは、これで終わりではないと答えた。[21]
ロザル解放[]
- 「また手下を死なせちまったよ。メルチを生き返らせることが出来たらこう言いたい。お前は俺の手下になれて運がいいってな! そのおかげでお前は生きてられるんだから!」
- ―メルチの死を悲しみ、途中で彼が生きていたことに気づいたホンドー・オナカー[出典]
断崖住居での戦闘に勝利した反乱者たちは、生け捕りにしたアリンダ・プライス総督を利用し、ロザルのキャピタル・シティにある帝国複合施設へ侵入する計画を立てた。ホンドーもメルチと共に侵入チームに参加し、確保したパトロール・トランスポートに乗って施設へ移動した。プライスのコードを使ってハンガーに着陸し、周囲のストームトルーパーを倒した後、エズラたちは司令室を制圧するため施設内へ突入した。一方、ホンドーはハンガーにとどまり、メルチがゼブの怪力を利用して司令室の窓までジャンプする手伝いをした。窓の外に現れたメルチが敵の注意をそらしたおかげで、エズラたちは司令室を速やかに制圧することに成功した。[22]
反乱者たちは司令センターから偽のプロトコル13を発令し、帝国軍ロザル駐屯部隊を複合施設に呼び戻した。彼らは帝国軍をすべて集めた後、この建物を構成するI.P.O.F.を空に打ち上げ、敵を一気に排除するつもりだったのである。しかし反乱者たちが施設のエンジンを始動させようとしたところ、スローン大提督のインペリアルI級スター・デストロイヤー<キメラ>が上空に姿を現し、彼らの計画を阻んだ。スローンはキャピタル・シティを砲撃してエズラに投降を求め、エズラは仲間の反対を押し切って1人でスター・デストロイヤーへ向かった。その間、反乱者たちはサビーヌの作戦に従い、街の偏向シールド発生装置に動力を供給するパワー・ターミナルの奪還に乗り出した。[22]
メルチが通路でストームトルーパーと戦うあいだ、ホンドーはレックスやケツー・オンヨとチームを組んでパワー・ターミナルの北タワーへ向かった。しかし彼らはターミナルに配備された帝国軍兵器技術者やストームトルーパー、デス・トルーパーによる激しい抵抗に遭った。制御通路への道が開いた際、戦場に駆け付けたメルチが真っ先に飛び出したが、胸に銃弾を食らって倒れてしまった。ホンドーは銃弾が飛び交う中メルチのもとへ駆け付け、彼の身体を安全な場所へ引きずった。その後、ゼブがスローンの刺客であるルクの相手を引き受け、他の仲間が動力装置を再起動するチャンスを作った。ホンドーはキャピタル・シティを守るシールドが復活した後もメルチの死を悲しんでいたが、間もなくメルチが気を失っていただけだったことが分かって安堵した。[22]
やがてエズラが密かに呼び寄せたパーギルの群れがロザルの上空に姿を現し、<キメラ>をはじめとする第7艦隊のスター・デストロイヤーに襲い掛かった。ホンドーたちが司令センターから見守る中、パーギルはエズラとスローンをブリッジに残したまま<キメラ>を掴んでハイパースペースへ姿を消してしまった。その後、ホンドーたちは司令センターに押し寄せるトルーパーと戦いながら窓から脱出し、マート・マティンが操縦する<ゴースト>に乗り込んだ。反乱者の脱出後、帝国複合施設は空へ打ち上げられ、海の上で自爆した。これによりロザルは解放され、帝国による惑星支配に終止符が打たれた。[22]
銀河内戦期[]
- 「儲けが絡む話なら俺は信用できる男だぜ」
- ―ホンドー・オナカー[出典]
ヤヴィンの戦い以降、ホンドーは傭兵サポンザとその相棒の活躍を知り、彼らに取り引きを持ちかけた。ホンドーは彼らに複数の仕事を依頼し、達成報酬を提供した。[23]
5 ABY、タコダナで新共和国と帝国の衝突が発生した頃、マズ・カナタの城の内部にホンドー・オナカーの肖像画が飾られていた。[24]
新共和国以降の時代[]
ポーグたち[]
ファースト・オーダーとレジスタンスが冷戦を繰り広げた時代、ホンドー・オナカーはオナカー・トランスポート・ソリューションズ社という新事業の立ち上げに取り組んだ。[5] 34 ABYに[25] ハン・ソロが死んだ後、事業の準備をしていたホンドーのもとに、チューバッカとジェダイ訓練生のレイが現れた。当時<ミレニアム・ファルコン>はクワデックス・パワー・コアに問題を抱えていたが、チューバッカは適切な交換部品を見つけるのに苦労し、最終的にホンドーを頼ることになったのである。ホンドーはチューバッカの頼みを聞く代わりに、オナカー・トランスポート・ソリューションズの事業が軌道に乗るまで<ファルコン>をしばらく貸して欲しいと頼んだ。チューバッカは渋々この条件を飲み、シリウーク語で“ポーグのことは気にしないで”と告げてホンドーに<ファルコン>を貸した。ホンドーはポーグが何か分からなかったが、ついに<ファルコン>を独り占めできることを喜び、惑星バトゥーに針路をとった。[5]
ワイルド・スペースのバトゥーへ向かうため複数のジャンプ計算を行った後、ホンドーは船の冷蔵庫で見つけたブルー・パフ・キューブをライシード香辛料で味付けして調理した。しかしホンドーが飛行経路を確認しているあいだにパフ・キューブが無くなっていた。彼は新たにキューブを調理したが、背中に気配を感じて振り返り、再び料理に視線を戻すまでの間にまたしてもキューブが無くなっていた。ホンドーはハン・ソロの幽霊が出たのではないかとおびえたが、まもなく泥棒の正体が小さな鳥類、ポーグであることが判明した。その直後、<ファルコン>は年老いたトランク・アダーマッシュ率いる海賊一味に捕捉された。トランクは、<ファルコン>と因縁の敵を同時に確保できたことを喜び、ホンドーを生け捕りにした。ホンドーはパキファントスの海賊船へ連行され、監房へ入れられた。しかし彼は、檻の外に昼飯泥棒のポーグがいることに気づいた。ホンドーは格子の隙間からポーグにパフ・キューブを投げ与え、この小さな鳥が監房の制御パネルにぶつかるよう仕向けた。何度か間違ったボタンにぶつかって電気ショックを浴びせられたものの、最終的に鉄格子の扉が開き、ホンドーはこのポーグをパフィーと名付けて礼を言った。彼は通路でさらに大量のポーグと遭遇し、再びパフ・キューブを制御パネルに投げるテクニックを使って、見張りのパキファントスを締め出すことに成功した。[5]
ホンドーが武器庫から回収したブラスターを持って<ファルコン>に戻ると、ポーグたちは自発的に制御パネルに飛びつき、ブラスト・ドアを開閉させ、ライトを明滅させ、警報を鳴り響かせた。そのせいでトランクの部下に気づかれて退却を迫られたホンドーは、敵の船のコックピットにたどり着き、そこに居合わせたパキファントスを倒した。するとポーグたちはコックピットのダッシュボードのボタンに突進し、船のシステムをめちゃくちゃに作動させた。異変に気付いたトランクがコックピットに現れると、ホンドーはパフ・キューブの袋を彼の顔の前でぶちまけた。船がひどく揺れる中、彼は再び海賊船から<ファルコン>へ戻ろうとしたが、パフ・キューブで滑ってしまい、アダーマッシュに追い詰められた。しかし満腹なのに動き回りすぎたポーグたちがトランクに向かって昼飯の残骸を“炸裂”させ、再びホンドーが逃げ出すチャンスを作った。ホンドーは船の係留クランプを外し、<ファルコン>に戻ってハイパースペースへジャンプした。ホンドーは<ファルコン>を取り戻せたことを喜び、この後ポーグたちをどう扱うべきか迷った。ホンドーがペットとして売ることを提案すると、パフィーは彼の指を噛んだ。ホンドーは売りはしないと約束し、彼らを<ファルコン>の一員と認めた。[5]
バトゥーでの日々[]
やがてホンドーはアストロメク・ドロイドのR5-P8と一緒にバトゥーの宇宙港のドッキング・ベイ5でオナカー・トランスポート・ソリューションズ社の活動を開始した。オナカーは合法なビジネスであると主張していたが、その実態は密輸業の隠れ蓑であり[26]、銀河系各地に密輸品を運び出していた。[4] ブラック・スパイア滞在中、オナカーはしばしばジェダイを打ち負かした昔話を披露していた。[5]
34 ABY、ケンドー・ヴォス率いるギャングのクルーがバトゥーにやってきた。彼女たちの目的は、骨董屋ドク=オンダーが所有する“カシユンの剣”の柄の部分を手に入れ、剣を完成させることだった。ドク=オンダーの古い知り合いであるホンドーは、オーガのカンティーナでケンドーと対面し、ドクのために彼女の来訪の目的を聞き出そうとした。一方、ヴォスもホンドーから剣に関する手がかりを引き出そうとしており、ファースト・オーダーの封鎖を突破できる優秀なパイロットを探しに来たと語り、彼の海賊としての評判を褒めたたえた。別の場所で会話を聞いていたドク=オンダーは、余計なことを喋らないようイヤー=コムリンク越しにホンドーを注意したが、ホンドーはかつて衛星ジェダでドクと一緒にウィルズの守護者や帝国軍から逃げ切った武勇伝をヴォスに披露した。[9]
長い昔話を終えた後、ホンドーは封鎖を突破するリスクを冒してまで運び出したい荷物は何かとヴォスに尋ねた。ヴォスはカシユンの剣の画像を彼に見せ、以前に見たことはあるかと問いただした。ドクが答えるなと命じているにもかかわらず、ホンドーはかつて考古学者のドクター・チェリ・ローナ・アフラもこの剣を探していたことを教えてしまった。実際、ドク=オンダーはかつてアフラと一緒に惑星モラバンドへ旅し、剣の柄の部分だけを回収して、刃の部分と彼女を置き去りにして逃げた過去があったのである。ヴォスと別れた後、ホンドーはデン・オブ・アンティークを訪ね、ドクに直接報告を行った。しかしこの時、ヴォスのカム・ドロイドが彼の後をつけており、会話を盗聴していた。ホンドーが去った後、ヴォスのクルーやファースト・オーダーのストームトルーパー部隊がドクの店に押し掛けたが、ドクはヴォスを欺いて剣を守り抜くことに成功した。[9]
コレリアにおける列車襲撃[]
エクセゴルの戦い以前、ホンドーはバトゥーのバッカー・スパイアを拠点に活動し、事業のためのクルーを集めていた。ある時、YT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>が再びバトゥーに現れ、レジスタンスのメンバーがアウトポストの外の遺跡に基地を設置した。ホンドーは<ファルコン>のパイロットであるウーキーのチューバッカに連絡を取り、補給物資をレジスタンスに提供する代わりに、この軽貨物船を自分の仕事のために使わせてほしいと頼み込んだ。チューバッカの了解を取り付けた後、ホンドーは臨時で雇ったクルーたちに<ファルコン>の操縦を任せ、今回の仕事の目的は惑星コレリアでファースト・オーダーの列車を襲撃しコアクシウムの積荷を奪うことだと説明した。ホンドー自身はZH-40トリビューン級軽貨物船<カトゥーニ>に乗り込み、バトゥーの宇宙港から<ファルコン>のクルーを先導した。[26]
バトゥーからハイパースペース・ジャンプしてコレリアに到着すると、<カトゥーニ>と<ミレニアム・ファルコン>はさっそく市街地を走るファースト・オーダーの列車を襲撃した。<ファルコン>は列車を護衛するファースト・オーダーTIEブルートと戦い、<カトゥーニ>は列車から落下したコアクシウムのコンテナを回収することに成功した。ホンドーはTIEエシュロンが現れたのを見て撤退を決意し、<ファルコン>のクルーに前方の列車をミサイルで攻撃するよう命じた。その結果生じた爆発は、コレリアの造船施設に停泊していたリサージェント級スター・デストロイヤーを巻き込んで破壊した。ホンドーと<ファルコン>のクルーは何とか爆発をしのいで再びハイパースペースに飛び込み、バトゥーへ戻った。<ファルコン>はハイパードライブが故障したせいで小惑星帯に取り残され、TIEファイターの追撃を受けたが、レジスタンスの基地の存在を敵に知られてはならないというチューバッカやホンドーの指示どおり敵をすべて撃墜した。<ファルコン>が無事にバトゥーに戻ると、ホンドーは臨時クルーたちの活躍を褒めたたえた。[26]
人物[]
性格と特徴[]
ホンドー・オナカーはウィークウェイ種族の男性で、目は灰色、毛は黒く[4]、身長は1.85メートル(6フィート1インチ)だった。彼は髪の毛をおさげにしていたが、クローン戦争当時これは海賊の最新ファッションだった。[27] タフで実利的な性格のホンドーは、共和国時代に悪名高きアウター・リムの海賊ギャングを指揮し、宇宙船を襲撃し、旅行者を人質にとって身代金を要求する、不誠実な金儲けに手を染めていた。[4] ホンドーは金儲けのためなら泥棒や密輸も行っていたが[27]、海賊と呼ばれることにこだわりを持っており、密輸業者と呼ばれるとすぐさま否定した。[21] ホンドーの忠誠は自分自身にあり、相手が敵だろうが味方だろうが関係なく盗んだり、欺いたり、裏切ったりすることにためらいがなかった。[4]
共和国時代、ホンドーは大きな仕事をやり遂げて裏社会の王者になることを夢見ていた。シス卿のドゥークー伯爵を捕まえることに成功した時、彼はこの夢がかなったと思い込んだ。[4] 彼はその欲深さから、ドゥークーにとどまらずジェダイのアナキン・スカイウォーカーやオビ=ワン・ケノービ、アソーカ・タノを捕まえたこともあった。しかし彼は自分を出し抜こうとした部下の裏切りに遭ったり、グリーヴァス将軍による報復攻撃を招いたりと[3][28][29]、自らの野望のせいで敵を作ることも多かった。[4]
ホンドーは魅力的な悪党であり、いつも友好的で礼儀正しく、古い友人や敵との再会を表面上は喜びつつ、チャンスさえあれば彼らを出し抜いて喜んでいた。[27] ホンドーには名誉を重んじる心がある一方で、利益の追求を最優先するため、特定の勢力に肩入れもしていなかった。そのためホンドーは貴重な味方になることもあれば、断固たる敵対者になることもあった。[4] 銀河を生き抜くことは大変であるため、今日のために生き、明日のことはあまり心配しない方が良いというのがホンドーの持論だった。[27]
交流[]
制作の舞台裏[]
『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』の初期のエピソードでは、字幕でホンドー・オーナカと表記され、吹き替えでもそのように発音されていた。
登場作品[]
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