- 「そちらは圧倒的に劣勢だ。退却しろ」
「今逃げればこの領域は敵のものになる。退却はできません」 - ―オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカー[出典]
ボサウイの戦い(Battle of Bothawui)は、クローン戦争中の22 BBYに発生した宇宙空間における戦闘である。戦略的に重要な位置にあるミッド・リムの惑星、ボサウイの防衛を任されていたジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーが、グリーヴァス将軍率いる独立星系連合の宇宙艦隊を迎え撃った。ヴェネター級スター・デストロイヤーによって構成されるボサウイの防衛艦隊は、戦力的にグリーヴァスの部隊よりも劣っていたが、スカイウォーカーは惑星を取り囲む小惑星帯の環にクローン・キャプテンCT-7567(レックス)率いるAT-TEウォーカー隊をあらかじめ忍ばせておき、分離主義者を罠に誘い込む作戦を立てた。
グリーヴァスのミュニファスント級スター・フリゲート艦隊が星系に姿を現すと、スカイウォーカーは自らデルタ7Bインターセプターに乗り込み、ゴールド中隊を率いて出撃した。彼のパダワン、ジェダイ・コマンダーのアソーカ・タノはヴェネター級艦のブリッジに留まり、レックスの隊と同様、攻撃のタイミングを見計らって待機した。スカイウォーカーの予想が的中し、グリーヴァスが小惑星帯を直進するコースを選ぶと、レックスのAT-TE隊は岩の影から姿を現してフリゲートの後部に集中砲火を浴びせ、ヴェネター級艦も正面からの攻撃を開始した。この戦いは共和国の大勝利に終わったが、スカイウォーカーは逃げ出したグリーヴァスの専用ファイターを追跡したときに機体に深刻なダメージを負う。彼自身はレックスに救出されたが、アストロメク・ドロイドのR2-D2が行方不明になってしまった。
背景
- アソーカ 「自殺行為はジェダイのやり方じゃないわ、マスター」
- オビ=ワン 「パダワンの言うことを聞け」
- アナキン 「あなたは聞きましたか、マスター? いや、ここに残って戦う。グリーヴァスの裏をかく方法があるんだ」
- ―アソーカ・タノ、オビ=ワン・ケノービ、アナキン・スカイウォーカーの会話[出典]
クローン戦争序盤の22 BBY、独立星系連合のドロイド軍を率いるグリーヴァス将軍は銀河共和国に対して勝利を重ね、アウター・リム・テリトリーにおける共和国の足場を脅かした。そんな中、ジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカー将軍と、彼のパダワンであるコマンダー・アソーカ・タノはミッド・リム領域に位置する戦略的要所、惑星ボサウイの防衛を任される。しかし、彼らの率いるクローン・トルーパー部隊は度重なる戦いで疲弊していた。グリーヴァス将軍が惑星ファリーンで勝利を収め、ボサウイへ進軍していることが明らかになると、ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービはスカイウォーカーに連絡を取り、艦隊の戦力規模で劣るスカイウォーカーに撤退を勧めた。グリーヴァスのミュニファスント級スター・フリゲート6隻に対し、ボサウイの共和国艦隊にはヴェネター級スター・デストロイヤーが3隻しかなかったが、敵を罠にかける作戦を思いついていたスカイウォーカーは、撤退を拒否した。彼はグリーヴァスがボサウイの軌道に浮かぶ小惑星帯の環を突っ切ってくると予想し、岩の中にクローン・キャプテンCT-7567(レックス)率いるAT-TEウォーカーを忍ばせておいた。
戦闘
- 「小惑星帯を突破して敵艦隊を襲撃せよ」
「あの中を抜けるんですか?」
「環を避けて進めば、敵に有利な位置を占められる。岩の中を突っ切って行くのだ!」 - ―グリーヴァス将軍とバトル・ドロイド[出典]
6隻のフリゲート艦がボサウイの星系に到着すると、グリーヴァスは敵より優位な位置を保つため小惑星の中を直進するよう部下のバトル・ドロイドに命じた。小惑星帯の中ならば、共和国艦隊が後方から攻撃を仕掛けてくるはずはないと信じていたグリーヴァスは、フリゲートの偏向シールドをブリッジ前方に集中させるよう指示を出す。一方、スカイウォーカーは自身のデルタ7Bイーサスプライト級軽インターセプターに乗り込んでスター・デストロイヤー<レゾリュート>から出撃し、V-19トレント・スターファイターから成るゴールド中隊を率いて連合軍艦隊を迎え撃った。敵を十分に引きつけてから罠にかけるため、共和国軍は攻撃を開始するタイミングを慎重に見計らった。
ゴールド中隊は編隊を組みながらミュニファスント級艦に接近し、敵が小惑星から進み出るのを待った。一方、<レゾリュート>に残っていたアソーカ・タノも、クローン・ナビゲーション・オフィサーたちに砲撃の待機を命じた。分離主義勢力艦隊が小惑星帯を抜け、共和国艦隊への砲撃を開始すると、ゴールド中隊のパイロットとヴェネター級艦1隻が犠牲となった。他の中隊隊員が退却する中、スカイウォーカーとそのアストロメク・ドロイドR2-D2はグリーヴァスのフリゲートに接近し、至近距離から攻撃を展開した。
グリーヴァスの艦隊が完全に背を向けると、レックスのAT-TEウォーカー部隊は小惑星の影から進み出て、フリゲートの無防備な後面部に砲撃を浴びせかけた。後方にシールドを回していなかったグリーヴァスの艦隊はあっというまに1隻を失い、さらに前方からもヴェネター級艦の砲撃に遭った。スカイウォーカーはシールドを失った軍艦の1隻を直接攻撃し、戦闘機のレーザー砲でブリッジを破壊する。敗北を悟ったグリーヴァスは旗艦のブリッジを捨て、個人用スターファイター<ソウルレス・ワン>で逃げ出した。共和国軍がフリゲート艦を次々と破壊する中、スカイウォーカーはグリーヴァスの逃亡を阻止しようとしたが、機体の損傷が原因で飛行不能になり、将軍のハイパースペース・ジャンプを許してしまった
その後
- 「R2は?」
「残念だけどマスター、行方不明…」 - ―アナキン・スカイウォーカーとアソーカ・タノ[出典]
ボサウイの戦いは共和国軍の勝利に終わり、分離主義勢力はグリーヴァスを除く全戦力を失った。スカイウォーカーは機体の爆発で気絶したが、キャプテン・レックスによって小惑星帯から救出され、<レゾリュート>で医療ドロイドの治療を受けて回復する。しかし、彼と同じ戦闘機に乗っていたR2-D2は最後まで見つからなかった。R2-D2が自身の大切な友人であることに加え、彼のメモリー・バンクに共和国軍の機密情報が満載されていることから、スカイウォーカーは行方不明となったアストロメクの捜索を開始する。
姿を消したR2-D2は、実はトランドーシャンの廃品回収業者ガー・ナクトによって連れ去られていた。ナクトはグリーヴァス将軍と取り引きしており、共和国の重要な秘密を知るこのドロイドと引き換えにクレジットを手に入れるつもりだった。スカイウォーカーとタノは、R2の代わりに配属されたR3-S6とともに<トワイライト>で付近領域を捜索し、デルタ7Bの残骸を発見する。その後、ナクトのGS-100廃品回収船<ヴァルチャーズ・クロウ>を発見した一行は、バイヤーのふりをしてこの船に乗り込む。
登場エピソード
- クローン・ウォーズ – マレボランス襲来 (初登場) (回想シーン)
- クローン・ウォーズ – 消えたドロイド
- クローン・ウォーズ – ドロイドの決闘 (回想シーン)
- クローン・ウォーズ – 型破りなジェダイ (回想シーン)
- カタリスト (間接的に言及)
参考資料
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