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「長官、情報保管庫に何者かが侵入した模様です」
「なんだと?」
「たった今入ったばかりの報告です」
―マイタス・アデマとクレニック長官[出典]

マイタス・アデマ(Mytus Adema)は人間男性で、惑星スカリフシタデル・タワーに配属されていた銀河帝国中尉である。野心的な帝国軍将校だったアデマは、上官のソトラス・ラムダ将軍を毛嫌いしており、いつの日か将軍の立ち振る舞いを報告書に書いて糾弾したいと願っていた。1 BBYスカリフの戦いが発生する直前、帝国先進兵器研究部門オーソン・クレニック長官科学者ゲイレン・アーソの通信記録を求めてスカリフにやって来た時、アデマ中尉はシタデル・タワーの司令センターで働いていた。

長官が到着した直後、反乱同盟軍ローグ・ワン分隊による奇襲が始まり、シタデルの司令センターから見渡せる沿岸部一帯で複数の爆発が発生した。反乱軍は陽動作戦で帝国安全管理施設駐屯部隊を沿岸部に引きつけ、そのすきにシタデルから超兵器デス・スター設計図を盗み出そうとしていたのである。戦闘中、アデマ中尉は反乱軍兵士ボーディー・ルックによる偽の被害報告に騙されたが、シタデルのデータ保管庫が予期せぬアクセスを受けていることに気づき、長官に報告した。クレニックは設計図の漏洩を阻止するため保管室へ急いだが、同盟宇宙軍へのデータ送信を止めることができなかった。その後、帝国は反乱軍と設計図を一度に消し去るためシタデルに向けてデス・スターのスーパーレーザーを放ち、シタデル・タワーも破壊されてしまった。

経歴[]

クレニックの到着[]

「ゲイレン・アーソだ。やつがこれまで送ったすべての通信を集めて調べたい」
―オーソン・クレニック[出典]
Adema Krennic and Ramda

ラムダ将軍とクレニック長官、アデマ(右)

人間男性、マイタス・アデマはトリア=ヴィク星雲に属す亜惑星A.17の出身で[1]銀河帝国軍隊中尉として仕えた。[3] 1 BBY当時[4]、彼は惑星スカリフ安全管理施設内にあるシタデル・タワーに配属され[2]ソトラス・ラムダ将軍に仕えていた。帝国先進兵器研究部門[3] オーソン・クレニック長官科学者ゲイレン・アーソの通信記録を求めてスカリフにやって来た時、アデマ中尉はシタデルの司令センターで働いていた。クレニックはゲイレンの全通信記録を提出するよう命じ、命令を聞き返したラムダ将軍を一喝した。[2] 関連する記録があまりにも膨大であるため、アデマを始め、室内にいたラムダを除く全ての士官がクレニックの命令に凍りついた。[5]

クレニック長官が通信記録の提出を待っていた時、シタデル・タワーのビューポートから見渡せる付近一帯の沿岸で一連の爆発が発生した。スカリフ情報保管庫に収蔵されている超兵器デス・スター設計図を手に入れるため、“ローグ・ワン”と呼ばれる共和国再建のための同盟分隊がスカリフに潜入していたのである。アデマや司令センターのスタッフが衝撃のあまり茫然としていることに気づいたクレニックは、すぐにスカリフのストームトルーパー駐屯部隊を出動させ基地防衛にあたるよう怒鳴りつけた。[2]

スカリフの戦い[]

「こちらパッド5、敵に圧倒されている。応援を求む!」
「パッド12!パッド10!パッド8!応答せよ!状況を報告せよ!パッド5に増援を送れ!」
―ストーダン・トンクの偽の報告に騙されたアデマ[出典]

安全管理施設を取り囲む林や沿岸部で反乱軍のコマンドーと駐屯部隊が銃撃戦を繰り広げていた時、アデマはシタデル・タワー付近に設けられた複数の着陸パッドから増援要請や状況報告の連絡を受けた。このうちいくつかは本物の帝国軍兵士からの連絡だったが、ローグ・ワンに所属する元帝国パイロットボーディー・ルック[2] ストーダン・トンク伍長[3]ゼータ級重貨物シャトルSW-0608の装置を使って軍用通信に割って入り、帝国軍の動きを攪乱するためパッド2パッド5に援軍を求めた。敵の演技に騙されたアデマは、パッド12108に報告を求めた後、SW-0608が駐機しているパッド9ではなく、反乱軍のいないパッド5に部隊を派遣してしまった。[2]

Adema reports to Krennic

クレニックに報告を行うアデマ

それからしばらくして、ローグ・ワンのメンバーであるジン・アーソ[2] 軍曹[6]キャシアン・アンドー大尉、再プログラムされたセキュリティ・ドロイドK-2SOが陽動攻撃に乗じてシタデル・タワーのデータ保管室に忍び込み、デス・スター設計図が記録されているデータ=テープを捜索した。データ保管室における不正アクセスの報せはすぐにシタデルの司令センターに届き、アデマがそのことをクレニック長官に報告した。ゲイレン・アーソの犯した反逆行為とローグ・ワンの行動の関連性に気づいたクレニックは、自ら反乱分子に対処するため2名のデス・トルーパーを引き連れて司令センターを後にした。[2]

スカリフの戦いのさなか、デス・スターを指揮するグランドモフウィルハフ・ターキンは、シタデル・タワーを破壊することで設計図が敵の手に落ちるのを阻止しようと考えた。地上にはまだシタデルのスタッフや戦闘員がいるにも関わらず、バトル・ステーションはターキンの命令で容赦なく地上にスーパーレーザーを発射した。しかし、ローグ・ワンは全滅する直前に設計図のデータを軌道で戦う同盟宇宙軍に送信し終えていた。[2] 彼らはこの設計図を解析してデス・スターの弱点を突き止め、のちにヤヴィンの戦いで超兵器の脅威に終止符を打った。[7]

人物[]

熱心で[1]、決断力と尋常ならざる野心を備えた若き将校アデマは、シタデル駐屯部隊を率いるラムダ将軍の[3] 自信過剰で怠惰な仕事ぶり[8] を軽蔑していた。[3] アデマはいつの日か将軍の横柄ぶりを記した報告書を作って[3] クレニック長官のに留まりたいと考え[8]、上官の行動をつぶさに観察していたのである。[3]

彼はデス・スターを帝国が人々に誇るべき軍事力の象徴とみなしていた。[3] クレニックに不正アクセスを報告した際、アデマは司令センターの他のスタッフからの助け舟を求めて周囲を見渡したが、誰も彼に反応することはなかった。[6] アデマは白い肌の人間で、は茶色、目は緑だった。[2]

装備[]

シタデルで職務についていた時、アデマは灰色のゲイバーウール軍服キャップを着用していた。彼は個人用のデータパッドベルトの耐震性ケースに入れて持ち歩き、胸にコード・シリンダー階級プレートをつけていた。彼の階級プレートの模様は赤い四角が2つ、青い四角が1つだった。[3]

制作の舞台裏[]

「すでに保安チームが向かいましたが、侵入者の詳細は不明です。連絡を待っていますが――」
―『ローグ・ワン』小説版より、アデマの追加の台詞[出典]

マイタス・アデマは2016年12月16日公開のアンソロジー映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場するキャラクターである。劇中で名前を呼ばれるシーンは無いが、“アデマ中尉”という役名でエンドロールにクレジットされている。俳優はジャック・ロス[2] アデマのファーストネームは設定資料集『スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド』(パブロ・ヒダルゴ著)で初めて明かされた。[3] またアレクサンダー・フリードによる映画の小説版では、原作にはないアデマの台詞が収録されている。[6]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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