- 「仲間どうしで争い続けるのを見るほうがよほど苦痛だった。何のためか分からなくなるほどまでに殺し合った。自ら力を弱めた我々に、帝国が振り下ろした拳に立ち向かえる希望などなかった」
- ―ボ=カターン・クライズ[出典]
マンダロアの大粛清(Great Purge of Mandalore)は帝国時代に惑星マンダロアで行われた、銀河帝国によるマンダロリアンの虐殺である。単に大粛清や粛清としても知られ、帝国側の指揮官であるモフ・ギデオンはマンダロア包囲戦(Siege of Mandalore)とも呼んだ。クローン戦争終結時に繰り広げられた包囲戦において、マンダロアは元シス卿モールの支配下から解放され、レディ・ボ=カターン・クライズが一時的に惑星の摂政となった。ところがマンダロアは間もなく帝国の占領下に置かれ、帝国に忠実なマンダロリアンのガー・サクソンが総督に据えられた。以来、帝国とサクソン氏族は長年にわたってマンダロアを支配したが、2 BBYにマンダロアの指導者の象徴であるダークセーバーが再び表舞台に姿を現し、マンダロリアンによる反乱の機運が高まった。
レン氏族とサクソン氏族の対立をきっかけにマンダロリアン内戦が始まった後、ボ=カターンはサビーヌ・レンからダークセーバーを譲渡され、マンダロリアン氏族の連合軍であるマンダロリアン・レジスタンスを率いて帝国に反旗を翻した。しかし帝国はこの反乱に対し、いわゆる“大粛清”と呼ばれる容赦ない攻撃で応えた。特に、帝国のTIE/saボマーによってマンダロアに核融合爆弾が落とされ、首都サンダーリを含むマンダロリアンの居住区が破壊された事件は“千の涙の夜”として記憶された。この攻撃で勢力を失ったボ=カターンは敗北を受け入れ、帝国保安局のモフ・ギデオンと停戦交渉に臨んだ。ボ=カターンは武装解除と引き替えにマンダロリアンの命と街は見逃してほしいと頼み、服従のしるしとしてダークセーバーを差し出した。しかしギデオンはボ=カターンを裏切り、マンダロアを完膚なきまでに叩きのめした。
粛清後の惑星マンダロアは荒廃し、核融合爆弾によって磁気が乱れたため外界から遮断された。地表は汚染されて居住不可能になったとされ、“呪われた”とまで言われていたが、実際は一部のマンダロリアンが生き延びてサバイバル生活を送っていた。またボ=カターンのように外部に逃れた者や、チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ派閥のように虐殺当時は身を隠していたため生き延びたマンダロリアンもいた。新共和国時代、ボ=カターンはダークセーバーとマンダロアを取り戻すため勢力の再拡大を図った。彼女はその過程でチルドレン・オブ・ザ・ウォッチのディン・ジャリンと出会い、紆余曲折を経て、彼の“民族”とも力を合わせてマンダロアの奪還に向けて動き出した。
登場作品[]
|
参考資料[]
- THE STAR WARS BOOK はるかなる銀河のサーガ 全記録
- スター・ウォーズ:マンダロリアン ハンドブック
- スター・ウォーズ100オブジェクツ