マンダロリアン(Mandalorian)は惑星マンダロアの民を指す族称である。マンダロリアンはマンダロアの月コンコーディアやカレヴァラ、惑星コンコード・ドーンにも住んでいた。マンダロアにはかつて戦闘民族が住んでいたが、クローン戦争期になると平和主義を掲げるサティーン・クライズ女公爵の新マンダロリアン政府が惑星を統治した。大戦中、伝統的な戦士としての生き方を望むデス・ウォッチが台頭し、プレ・ヴィズラの指揮のもとクライズ政権を脅かした。デス・ウォッチはドゥークー伯爵、ラックス・ボンテリ、シャドウ・コレクティヴなど、次々と同盟者を変えてマンダロアの征服を試みた。デス・ウォッチは最終的にクーデーターに成功したが、ヴィズラを決闘で破ったシス卿ダース・モールが一時的にマンダロリアンの支配者になった。
新しいリーダーを支持するマンダロリアン・スーパー・コマンドーと反体制派ナイト・アウルの間に内戦が始まった後、モールはダース・シディアスに敗れ、マンダロアの支配権を失った。銀河帝国が誕生した後、マンダロアの民は帝国の統治下に置かれることになったが、一部のマンダロリアンはコンコード・ドーンや銀河系各地に散らばっていた。
歴史[]
クローン戦争以前[]
- 「われらの先祖は何世代にもわたってジェダイと雄々しく戦ってきた」
- ―プレ・ヴィズラ[出典]
惑星マンダロアの古代史は戦闘民族の歴史だった。クローン戦争の数千年前、マンダロリアンはジェダイ・オーダーと紛争を繰り広げた。旧共和国が没落した際、マンダロリアンのヴィズラ氏族はダークセーバーと呼ばれる武器をジェダイ・テンプルから盗み出した。マンダロリアンの植民地コンコード・ドーンは、マンダロリアンの民の間で行われたほぼ100回に及ぶ戦争で荒廃した。惑星マンダロアの首都サンダーリや衛星コンコーディアには、古代のマンダロリアン・クルセイダーを描いた壁画があった。
ナブーの侵略以前、マンダロリアンの民族間でマンダロリアン内戦と呼ばれる新たなる紛争が勃発した。これはマンダロリアン社会の思想を巡る戦いで、古代からの伝統である戦闘民族に戻ることを望む派閥と、サティーン・クライズ率いる平和主義派閥新マンダロリアンが争った。コンコード・ドーン星系を守護することを誓ったエリート戦士団、コンコード・ドーンの“マンダロリアン・プロテクター”もこの内戦に参加した。内戦が終結した後、サティーン・クライズはマンダロアの女公爵として惑星を統治し、戦士氏族をコンコーディアへ追放した。惑星マンダロアも戦争の影響で居住に適さない砂漠に変り果てていたが、文明を保護するためにバイオ=キューブとバイオ=ドームが建造された。
クローン戦争[]
クローン戦争中、コンコーディアンのプレ・ヴィズラ総督は新マンダロリアンに気付かれないうちに戦士文化デス・ウォッチを復活させた。彼らはマンダロア、リパブリック・クルーザー、カレヴァラに対してテロ行為を開始する。独立星系連合の指導者ドゥークー伯爵と手を結んでいたヴィズラは、銀河共和国が惑星マンダロアの内政に干渉することを期待していた。彼は共和国から故郷を救う救世主としてマンダロアに帰還する計画を立てていたのである。しかしデス・ウォッチの作戦は失敗に終わり、共和国はマンダロア防衛決議を却下した。
デス・ウォッチは傭兵としての活動を開始し、分離主義元老院のラックス・ボンテリと組んでドゥークー伯爵への復讐を計画した。その後、ヴィズラはシス卿ダース・モール、サヴァージ・オプレス兄弟と出会い、モールの率いるシャドウ・コレクティヴに参加した。ヴィズラはコレクティヴの助けを借りてマンダロアの占領に成功したが、政権を手に入れた後にシスの兄弟を裏切った。しかしモールはヴィズラにマンダロリアンの支配者の座を賭けた決闘を申し込み、勝利を収めた。デス・ウォッチはモールを新しい指導者として受け入れたが、ボ=カターン・クライズを始めとするナイト・アウル一派は余所者に従うことを拒否した。
クライズを救出するためマンダロアにやってきたジェダイ・マスターのオビ=ワン・ケノービは、仇敵のモールによって捕えられた。モールはケノービの見ている前でクライズを殺害する。その後、ケノービはナイト・アウル一派の助けを借りて逃亡した。モール率いるマンダロリアン・スーパー・コマンドーとナイト・アウルの内戦が繰り広げられていた時、シスの暗黒卿ダース・シディアスがサンダーリにやって来た。シディアスはオプレスを殺害し、モールを生け捕りにしてスティジョン・プライムのスパイア刑務所へ連れて行った。その後、モールはスーパー・コマンドーに救出されたが、再びシディアスに敗北する。モールによる統治が終わった後、マンダロアはやがて銀河帝国の支配下に入った。
一方、デス・ウォッチを反逆者とみなすマンダロリアン・プロテクターたちはクローン戦争で共和国グランド・アーミーを援助し、クローン・トルーパー・パイロットを訓練した。フェン・ラウ率いるスカル中隊は第三次マイギートーの戦いで共和国を助けた。帝国がマンダロアを征服した後、ラウのプロテクターはコンコード・ドーン第3衛星に基地を設立し、帝国のために星系を防衛した。
文化[]
マンダロリアン氏族の指揮系統はピラミッド型になっており、“マンダロア”と呼ばれる指導者のもと、マンダロリアン・プロテクターが秩序を維持していた。彼らの下には「家」と呼ばれる政治的派閥が存在した。各家は複数の「氏族」によって構成された。例えばヴィズラ家にはヴィズラ氏族やその同盟者レン氏族が属した。
マンダロリアンには厳しい名誉の規律があった。規律に従い、マンダロリアンはどちらか一方が死ぬまで続く決闘によって問題を解決することがあった。プレ・ヴィズラを決闘で破ったダース・モールは、伝統に則りマンダロリアンの指導者となった。しかしヴィズラ家のメンバーの中には、非マンダロリアンであるモールを指導者として認めない者もいた。また、モールはアルメク首相に命じ、サティーン・クライズがヴィズラを殺したという嘘の発表を行わせた。
戦士団が着用する装甲服はマンダロリアン・アーマーと呼ばれ、T字型バイザーのヘルメット、ジェットパック、火炎放射器やウィップコード発射機を特徴としていた。彼らは一般的にコンコーディアン・クレセント・テクノロジーズ社社製ウェスター35ブラスター・ピストルを携帯し、ミサイルを発射することができるミトリノモン・トランスポート社製Z-6ジェットパックを背負った。また、マンダロリアンはガントレット・スターファイターの別名で知られるコムルク級ファイター/トランスポートを使用した。
クローン戦争期、マンダロリアンの間でキュビズムと呼ばれる芸術運動が人気を得た。しかし紛争以降、戦争の悲惨さを描いた絵画が、戦争を奨励するための道具として使用されるようになった。マンダロリアンは多角形や六角形(例えばダイアモンド型やハチの巣型)を好む傾向にあり、惑星マンダロアの建物や乗り物、衣類、髪型にこうした形状を取り入れていた。ロザルの反乱分子に加わったマンダロリアンのサビーヌ・レンは才能のあるグラフィティ・アーティストで、自身の装甲服にもペイントを施していた。
クローン戦争期、新マンダロリアン政府は祖先の好戦的な伝統を受け継ぐことを拒否していたが、警備兵としてマンダロリアン・ロイヤル・ガードや警察部隊、シークレット・サービスが存在した。警備兵はエレクトロポールやシールドで武装し、惑星の防衛に務めた。
マンダロリアンはマンドア語や銀河ベーシック標準語を話した。彼らはオーラベッシュとは異なる文字を持っていた。
銀河系におけるマンダロリアン[]
マンダロリアン・アーマーは銀河系の多くの住民にとって恐怖の的だった。ガーナックという名のトランドーシャンのハンターは、勝利のトロフィーとしてマンダロリアン・クルセイダーのヘルメットを所有していた。賞金稼ぎのジャンゴ・フェットとボバ・フェットはマンダロリアン・アーマーを着用していた。マンダロリアンの歴史は、銀河内戦の時代にも人びとに記憶されていた。ジャンゴの装甲服は、彼の遺伝子から作られたクローン・トルーパーの装甲服に影響を与えた。このデザインの系統は帝国のストームトルーパーを経て、ファースト・オーダーの兵士にまで受け継がれることになった。
登場作品[]
参考資料[]
脚注[]
マンダロリアン | |
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派閥 | マンダロリアン・ネオ=クルセイダー - 新マンダロリアン - デス・ウォッチ - マンダロリアン・プロテクター - ナイト・アウル - マンダロリアン・スーパー・コマンドー - インペリアル・スーパー・コマンドー |
家と氏族 | クライズ家(クライズ氏族) - ヴィズラ家(サクソン氏族 - ヴィズラ氏族 - レン氏族) - エルダー氏族 - ルック氏族 |
地名 | マンダロア(サンダーリ - 王立アカデミー) - カレヴァラ - クローネスト - コンコーディア - コンコード・ドーン |
兵器 | マンダロリアン・アーマー - マンダロリアン・ヴァンブレイス - ウェスター35ブラスター・ピストル - グラップリング・ライン - パラライジング・ダート - 個人用戦闘シールド - ジェットパック - ダークセーバー |
ビークル | アカジョア級シャトル - コムルク級ファイター/トランスポート - バルター級スウープ - ファング・ファイター |
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