- 「きみは選ばれし者だったのだぞ! きみはシスを倒すはずだった、彼らに加担するはずではなかったぞ! フォースを闇に残すのではなく、フォースにバランスをもたらすはずだった!」
- ―オビ=ワン・ケノービ[1][出典]
ムスタファーの対決(Duel on Mustafar)はクローン戦争が終結しオーダー66が発令された後に、ジェダイ・マスターのオビ=ワン・ケノービとシス卿ダース・ヴェイダーが惑星ムスタファーで繰り広げたライトセーバー・デュエルである。ケノービは、かつてのパダワンだったヴェイダーをこの対決で破った。しかし、ヴェイダーは重傷を負いながらも生き残り、生命維持用の黒い装甲服に身を包んだサイボーグとして生きていくことになった。
背景
クローン戦争の末期、ジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーはフォースのダークサイドに転向してシスの暗黒卿ダース・シディアスの弟子になった。シディアスは彼にダース・ヴェイダーという新しい名前を与え、アウター・リム・テリトリーの惑星ムスタファーで分離主義勢力の幹部たちを皆殺しにするよう命じた。また、シディアスはオーダー66を発令してジェダイ・オーダーを壊滅させた。その後、彼は「最高議長シーヴ・パルパティーン」として銀河元老院の緊急議会を招集し、銀河共和国の解体と銀河帝国の創設を宣言した。
対決

ライトセーバーを交えるヴェイダーとケノービ
ナブー代表のパドメ・アミダラ元老院議員は、夫アナキンを案じてムスタファーに向かった。しかし、彼女の宇宙船にはオーダー66を生き延びたジェダイ・マスター、オビ=ワン・ケノービが乗り込んでいた。ケノービは、ジェダイを裏切ったかつての弟子アナキンを自らの手で始末しようと決意していた。アミダラがケノービを連れて来たと勘違いしたヴェイダーは、フォースを使って妻の首を絞めた。短い会話を交わした後、ケノービとヴェイダーはライトセーバーを使った対決に臨んだ。
ふたりはムスタファーにある分離主義勢力の施設を舞台に激しい戦いを繰り広げた。戦闘中、施設のシールド・システムが破壊され、建築物が惑星を流れる溶岩流に沈み始めた。溶岩流の上を移動するドロイドに乗って切り結んだ後、ケノービは近くの高い土地に飛び移った。ケノービは地の利を巧みに使い、飛びかかって来たヴェイダーの手足を一瞬のうちに切断した。身動きが取れなくなったかつての弟子を前に、ケノービはこのような結末になってしまったことを嘆き、ヴェイダーのライトセーバーを回収して去っていった。ヴェイダーの肉体は溶岩にさらされ、全身を炎に焼かれた。
その後
ケノービの予想に反し、ヴェイダーはムスタファーの敗北を生き延びた。弟子が危機にさらされていることに気付いたダース・シディアスがムスタファーに駆け付け、ヴェイダーをコルサントへ連れ帰ったのである。手足を失い、全身に大やけどを負っていたヴェイダーは、サイバネティックス手術を受け、黒いスーツとヘルメットに身を包んだサイボーグとなった。一方、夫に首を絞められた後もかろうじて生きていたパドメ・アミダラは、小惑星ポリス・マサに運ばれ、ヴェイダーの双子の子ルークとレイアを出産した後、息を引き取った。ジェダイ・マスター・ケノービやヨーダは、双子の誕生の事実をヴェイダーや皇帝パルパティーンから隠すことに決めた。ルークは惑星タトゥイーンのラーズ家に預けられ、レイアはベイル・オーガナとクイーン・ブレア夫妻の養女となった。
登場エピソード
クローン・ウォーズ – 未来の選択 (アナキン・スカイウォーカーのヴィジョンの中に登場)
- スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 (初登場)
- スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 帝国の爪牙 (ダース・ヴェイダーのヴィジョンの中に登場)
- スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 燃える海原 (ダース・ヴェイダーのヴィジョンの中に登場)
- ダース・ベイダー アニュアル 2:テクノロジーの恐怖 (オープニング・クロールで言及)
- スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 燃える海原 (オープニング・クロールで言及)
- スター・ウォーズ:シスの暗黒卿 ベイダーの城 (オープニング・クロールで言及)
- スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 (遠回しに初言及)
- スター・ウォーズ:スカイウォーカーの衝撃 (間接的に言及)
- スター・ウォーズ:ダース・ベイダー (間接的に言及)
- スター・ウォーズ:ダース・ベイダー 断たれた絆 (ダース・ヴェイダーのヴィジョンの中に登場)
- スター・ウォーズ:C-3PO (間接的に言及)
参考資料
脚注
- ↑ 訳文は小説『オビ=ワン・ケノービの伝説』(富永和子訳)による。