- 「皇帝は、ひとりの人間の考えを理由に惑星ひとつを簡単に破壊する、極悪非道な存在です。だからもし、わたしたちがその邪悪な支配を受け入れたら、それは希望を捨てるのと同じです」
- ―モン・モスマ[出典]
モン・モスマ(Mon Mothma)は惑星シャンドリラ出身の人間の女性で、銀河元老院と帝国元老院に仕えた政治家、共和国再建のための同盟の指導者、新共和国の初代議長。分離主義運動やクローン戦争の時代、モスマはロイヤリスト・コミッティーと呼ばれる銀河共和国の委員会に所属していた。彼女たちはシーヴ・パルパティーン最高議長の支持者だったが、戦争が進むにつれ、中央集権化を図る議長の政治方針を不安視するようになった。彼女はオルデラン代表のベイル・オーガナ議員やナブー代表のパドメ・アミダラ議員の盟友となり、共和国と独立星系連合の戦争に平和的解決を求める運動を起こした。また、彼女は戦争を利用したパルパティーン議長の権力拡大に反対意見を唱えていた。戦争終結時、パルパティーンが強大な権力を利用して共和国を銀河帝国へ再編すると、モスマとオーガナ議員は新政府に抵抗するための地下運動に着手した。モスマは帝国元老院の内部から民主主義を支持したが、反政府運動は反乱同盟軍の創設へ発展し、帝国との間に銀河内戦の火蓋が切って落とされた。
帝国元老院が解散し、オルデランの破壊で盟友のオーガナ議員が命を落とした後、モン・モスマは反乱同盟の最高指導者として帝国との戦いを導くことになった。モスマや同盟軍最高司令部が作戦立案に携わったエンドアの戦いで、反乱軍は皇帝パルパティーンと第2デス・スターを葬る大勝利を挙げた。帝国が混乱状態に陥る中、反乱同盟は新共和国へと生まれ変わり、再建された銀河元老院の本部はモスマの母星シャンドリラに設置された。モスマは新共和国の初代元首となったが、パルパティーンと同じ過ちを繰り返さないよう、非常時大権制度を放棄した。彼女は新共和国の非武装化を唱道し、加盟惑星の防衛は個別の軍隊に任せ、新共和国防衛艦隊の戦力の9割削減を目指した。銀河内戦が終結し、新共和国と帝国軍残存勢力の間に銀河協定が締結されると、元老院は軍備縮小法を可決した。
経歴[]
クローン戦争[]
平和の追及[]
銀河共和国の衰退期、モン・モスマは銀河元老院で惑星シャンドリラ代表の元老院議員を務めた。彼女はロイヤリスト・コミッティーと呼ばれる委員会に所属していた。[1] 分離主義運動の時代、最高議長シーヴ・パルパティーンはこの委員会のメンバーに共和国の清廉さを守り抜く役目を与えていた。モスマの在職中、分離主義者によって構成された独立星系連合と共和国の間にクローン戦争が勃発した。モスマは戦時中もロイヤリスト・コミッティーに籍を置いていたが、共和国グランド・アーミーと分離主義勢力ドロイド軍の争いに公然と批判を唱えるようになった。モスマとナブー代表のパドメ・アミダラ議員、オルデラン代表のベイル・オーガナ議員を始めとする盟友たちは、共和国が勝利を追い求めるあまり本来あるべき姿を見失うのではないかと危惧していた。彼女は戦時中の特例(例えば銀河元老院が最高議長に付与した非常時大権の範囲拡大)は民主主義の脅威だと主張し、友人たちと共にクローン戦争の平和的な決着を目指して活動した。また、モスマはのちに共和国の主たる平和運動家へと成長したアミダラ議員の師でもあった。[9]
マラステアの戦いのさなか、共和国グランド・アーミーはジロ・ビーストと呼ばれる古代のクリーチャーを惑星マラステアの地下深くから呼び覚ました。ジロ・ビーストは爆撃で空いた巨大な穴の中から姿を現し、極めて固い装甲で共和国軍を悩ませた。[10] パルパティーン議長はジロ・ビーストの装甲をクローン・トルーパー・アーマーの改良に役立てたいと考え、巨獣を共和国の首都惑星コルサントへ運ぶ許可を出した。しかし、ジロ・ビーストは拘束を振りほどいて暴れ回り、議長を見つけるため元老院オフィス・ビルへと歩を進めた。オフィス・ビルが襲撃を受けた時、モスマはちょうど建物の中に居合わせ、オーガナ議員と共に廊下を歩いていた。その後、共和国軍とジェダイは何とかジロ・ビーストを倒し、元老院に対する脅威に終止符を打った。[11]
戦争中、銀河元老院で中立惑星マンダロアへの派兵を巡る議論が行われた。サティーン・クライズ女公爵率いる新マンダロリアン政府は平和主義を掲げていたが、過激派デス・ウォッチとの間に内紛が発生したため、パルパティーンは平和のためなら共和国軍によるマンダロア進駐も止む無しと考えた。しかしクライズは共和国が派兵を強行すれば、マンダロアの民が共和国軍を侵略者とみなし、代わりにデス・ウォッチを解放軍として受け入れるのではないかと危惧していた。元老院はマンダロアのジェレク副首相からのメッセージを根拠に、クライズの反対を押し切って進駐を決定した。ところが間もなくジェレクのメッセージが何者かに改竄されていたことが発覚し、モスマたちが参加した会議に本物のメッセージが提出された。ジェレクの主張は本来正反対の内容だったことが分かり、共和国は急遽派兵を中止した。[12]
戦争難民の増大を受け、アミダラ議員の呼びかけで難民問題に関する話し合いが行われることになった。モスマもオルデランで開催された会議に参加し、オーガナらと共にアミダラ議員の到着を出迎えた。収監中の犯罪王ズィロ・ザ・ハットに雇われた賞金稼ぎオーラ・シングがアミダラの命を狙ったため会議は混乱に陥ったが、パダワン・アソーカ・タノの活躍でアミダラの命は救われた。[13] しばらくして、モスマはコルサントにあるアミダラのアパートで開かれたパーティに出席し、軍事監視委員会の票を握るルーナンのアーング議員を歓迎した。[14]
元老院の暗殺事件[]
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共和国の落日[]
- 「元老院はもう存在しないも同然です」
- ―モン・モスマ[出典]
クローン戦争の末期、最高議長はさらに強大な権力を手中に収めた。パルパティーンはジェダイ最高評議会を制御下に置き、共和国内の全星系を監督するために各地の総督を指名した。コルサントの戦いの後、モスマ、アミダラ、オーガナを始めとする、パルパティーンのやり方に懸念を抱く議員グループがオーガナのオフィスで会議を開いた。アミダラはいくら最高議長でも元老院を解散するつもりはないはずだと発言したが、モスマはアミダラに反論し、実際問題として元老院はもはや存在しないも同然の状態だと指摘した。オーガナは1,000年続いた共和国の民主主義を戦わずして終わらせるわけにはいかないと発言し、モスマは“戦う”といっても分離主義者とは異なるやり方だと付け加えた。アミダラはナブー時代からの顧問であるパルパティーンが今のような地位を手に入れたことを嘆き、モスマは議長が戦争中に元老院を巧みに操っていたのだと語った。オーガナとモスマとパルパティーン議長に反対するための秘密組織をまとめ上げている最中だったが、アミダラはその話を聞こうとせず、知らないままでいた方が良いこともあると語った。議員たちは会議の内容を、たとえ相手が親しい者であっても決して口外しないと約束した。[15]
コルサントの戦いとウータパウの戦いでドゥークー伯爵やグリーヴァス将軍が死ぬと、クローン戦争は一気に終結に近づいた。そんな中、ジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーはパルパティーンの正体がシスの暗黒卿ダース・シディアスだったことを知った。彼は銀河を支配する権力を手に入れるため戦争を最初から操っていたのである。メイス・ウィンドゥ率いるジェダイ・マスターのチームが議長の逮捕を試みたが、フォースのダークサイドに転向したスカイウォーカーの妨害に遭い、失敗に終わった。スカイウォーカーはダース・ヴェイダーという名前を与えられ、ジェダイ・オーダーの粛清に力を貸した。ウィンドゥとの対決で顔に傷を負ったシディアスは、元老院の緊急議会を招集し、ジェダイが共和国転覆を企てたと主張した。彼はより安全で安定した新政府の必要を訴え、共和国を銀河帝国へと再編して自らその皇帝になった。モスマとその仲間たちが最も恐れていたことが実現してしまったのである。アミダラは帝国誕生直後に命を落としたが[6]、モスマとオーガナはパルパティーンに対する抵抗運動の準備を進めた。[9]
反乱同盟[]
初期反乱運動[]
アミダラは死ぬ直前に密かに双子(ルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナ)を出産していた。オーガナ議員とその妻、オルデランのブレア・オーガナ女王は双子の妹レイアを引き取り、義娘として育てた。[6] オーガナ夫妻と親しいモスマは、プリンセス・レイアを幼い頃から知っていた。レイアはやがて義父の足跡をたどって政治家になり、モスマは彼女の政治的な教師になった。モスマの指導のもと、レイアは帝国元老院の議員となった。モスマはレイアが義父の仕事を引き継いで反乱運動の指導者のひとりとなるのを見守った。[16]
帝国時代、初期の反乱運動は複数の反乱分から成る緩やかなネットワークとしてスタートした。アウター・リム・テリトリーの惑星ロザルを中心に活動する<ゴースト>のクルーや、フェニックス戦隊が通称“反乱軍”に参加していた。この頃、各反乱勢力はモスマやベイル・オーガナのリーダーシップのもとで団結した。[17][18] また、ジェダイ脱退者のアソーカ・タノも初期反乱運動の連絡役として重要な役割を果たしていた。[19] モスマとオーガナの指揮の下、反乱軍は共和国再建のための同盟(通称、反乱同盟)と呼ばれる組織へと成長した。[17]
銀河内戦中、モスマは議長として反乱同盟軍を指揮した。ヤヴィンの戦いの直前、反乱同盟軍は帝国がデス・スターと呼ばれる巨大バトル・ステーションを建造していることを突き止めた。[20] デス・スターに搭載されたスーパーレーザー砲は惑星を破壊する火力を備えた超兵器だった。[21] 超兵器の実験に関する詳細な情報を手に入れるため、モスマは反乱軍兵士のジン・アーソに情報収集任務を与える。アーソやキャシアン・アンドー大尉らによって構成される分隊“ローグ・ワン”の活躍もあり[20]、反乱同盟軍は最終的にデス・スター設計図の奪取に成功した。[21]
反乱軍による設計図奪取が成功した後、皇帝パルパティーンは帝国元老院の解散を宣言し、モスマの議員としてのキャリアにも終止符が打たれた。間もなく、モスマの盟友ベイル・オーガナはデス・スターによるオルデランの破壊で命を落とした。彼の義娘レイアは設計図をヤヴィン4のグレート・テンプル基地まで届け、ヤヴィンの戦いの勝利に貢献した。[21]
ヤヴィン以降[]
- 「アクバー提督のおっしゃる通りよ。現在の我々は艦隊を敵から隠して移動させる事に大きな労力を割いているわ。本格的な攻勢に出るには、どこかに拠点を定めないと」
- ―レイア・オーガナに対し、モン・モスマ[出典]
超兵器デス・スターは反乱軍パイロットのルーク・スカイウォーカーによって破壊された。[21] 全滅を免れた反乱同盟軍はすぐにヤヴィン4の基地を放棄し、同盟宇宙軍を移動させた。[7] ヤヴィンの戦いの直後、反乱同盟軍は1ダースを越える地点で帝国への襲撃を敢行した。サイムーン1の兵器廠アルファ破壊作戦が成功に終わった後、同盟軍最高司令部は今後の活動について話し合うため軍艦内の会議室に集まった。サイムーン1から戻ってきたばかりのレイアは、反乱軍の戦果を無駄にしないためには、帝国にもっと大きな攻撃を仕掛けるべきだと主張した。しかし、ギアル・アクバー提督は逃亡中の同盟軍艦隊が大規模な攻勢に出るのは不可能だと答え、モスマもその意見に同意した。モスマはまず新しい拠点を作る必要があると発言したが、レイアはなおも食い下がり、自分のチームに次の攻撃作戦を与えて欲しいと頼んだ。モスマはいつまでも無理な作戦は通用しないと答え、プリンセスを思い留まらせた。[22]
その後、ルーク・スカイウォーカーが衛星ナー・シャダーでハットの犯罪王グラッカスに捕まったという報せが最高司令部に届いた。ヤヴィンの戦いの英雄であるスカイウォーカーは反乱軍にとって非常に大切な存在だったが、モスマは彼を救出するのは不可能だという苦渋の決断を下した。同盟軍には、ハットの拠点として知られるナー・シャダーに戦力を回す余裕が無かったのである。しかし、スカイウォーカーのウーキーの友人チューバッカとプロトコル・ドロイドC-3POが危険な救出任務を進んで引き受けた。オーガナ、密輸業者ハン・ソロ、アストロメク・ドロイドR2-D2の助けを借り、チューバッカとC-3POはスカイウォーカーの救出に成功した。[23]
銀河内戦中、モスマは帝国から反乱軍に寝返ったセイン・カイレル中尉と対面した。その時カイレルは酔っぱらっており、相手がモスマであることに気付いていなかった。カイレルは反乱軍に転向した経緯を説明し、帝国宇宙軍に所属する幼馴染サイエナ・リーに対する愛情を吐露した。彼はいつの日か自分自身の手でリーを撃ち殺してしまうのではないか、あるいは反乱軍の仲間が彼女を殺すのではないかと恐れていた。翌朝、モスマはカイレルと他のパイロットたちに新しい任務を説明した。ブリーフィングが終わった後、カイレルはモスマに昨晩の行動を謝った。モスマはたった一度酔っぱらったぐらいで処罰などしないと告げたが、自分の義務を果たすことは可能なのかとカイレルに尋ねた。カイレルは敵軍の女性を愛してはいるが、反乱軍の理想を愛する気持ちはそれよりも大きいと答えた。
エンドアの戦い[]
- 「皇帝は致命的ミスを犯しました。攻撃のときです」
- ―モン・モスマ[出典]
ヤヴィンの戦いの3年後、ボサンのスパイが第2デス・スターに関する情報を同盟軍にもたらした。帝国は森の月エンドアの上空で新型バトル・ステーションの建造を進めていた。同盟軍最高司令部は惑星ザスティガに集まり、新しいデス・スターの脅威について話し合った。彼女たちはバトル・ステーションが完成する前に攻撃を仕掛けることに決めたが、同盟軍艦隊はホスの戦いで敗北して以降、銀河系の各地に散らばっていた。艦隊が惑星サラスト付近で再集結するまでの間、同盟軍は帝国の注意を別の場所へ向けておく必要があった。レイアはイエロー・ムーン作戦を提案し、自らその実行役に名乗りを上げた。モスマはレイアが反乱軍のために命を捨てたがっているのではないかと考え、この陽動作戦に反対した。彼女はレイアと一対一で話し、ジャバ・ザ・ハットに囚われているハン・ソロの話題を出してプリンセスの心中を推し量ろうとした。しかし、モスマは結局レイアの作戦を承認することになった。モスマは皇帝が第2デス・スターを使ってシャンドリラやモン・カラの破壊を企んでいることを知っており、レイアの故郷に起きた悲劇を再び繰り返すわけにはいかないと考えたのである。レイアはイエロー・ムーン作戦でチームの仲間を何人か失ったが、コルヴァ宙域で帝国の注意を引くことに成功し、無事に同盟軍艦隊のもとへ戻ってきた。[16]
艦隊の準備が整った後、モスマと最高司令部は反乱軍の司令船MC80スター・クルーザー<ホーム・ワン>で作戦会議を開き、軍人たちに第2デス・スターの情報を与えた。モスマは皇帝パルパティーンが工事の最終段階を監督するため自らデス・スターを訪れているため、奇襲を仕掛けるには絶好のチャンスだと説明した。モスマに続き、アクバー提督やクリックス・メイディン将軍が詳しい攻撃作戦を説明した。ジャバの宮殿から救出されたソロ将軍は、デス・スターのシールド発生施設を破壊する作戦を与えられ、レイア、チューバッカ、スカイウォーカーらがソロの攻撃チームに志願した。作戦説明が終わった後、モスマはレイアに個人的に話しかけ、彼女が攻撃作戦に参加したことを心配した。イエロー・ムーン作戦やソロ救出任務の時と同様、モスマは反乱軍の重要メンバーであるレイアが大きな危険に飛びこんでいくことを恐れていた。モスマはレイアに自分の過去(かつて帝国がウーキーの母星キャッシークで大虐殺を行った際、外交に限界を感じたモスマはスターファイター・パイロットとしての訓練を受けたが、自分は戦闘員ではなく指導者になった方が反乱同盟の利益になると気付いたのだった)を語って聞かせ、レイアの作戦参加を思い留まらせようとした。オーガナはモスマの言わんとするところを理解したが、エンドアの戦いに加わるのは自分の運命だと信じ、森の月の作戦に加わる意志を曲げなかった。
同盟軍艦隊がエンドアに出発した後、モスマの船は安全な場所へと離れた。モスマたちは知らなかったが、第2デス・スターの情報は皇帝パルパティーンが故意に漏洩させた罠だった。エンドア星系に到着した同盟軍艦隊は帝国の大艦隊に待ち伏せされ、厳しい戦いを強いられることになった。しかし、反乱同盟は劣勢を覆してエンドアの戦いに勝利し、皇帝もろとも第2デス・スターを滅ぼすことに成功した。帝国はエンドアの戦いをきっかけに混乱状態に陥り、銀河内戦の流れに大きな変化が生じた。
新共和国の誕生[]
エンドアの戦いの20日後、モスマはプリンセス・レイアを惑星ナブーへ派遣し、新共和国創設に向けた交渉任務に当たらせた。他にやるべき仕事があったオーガナは、モスマ直属の外交団をナブーに送ってはどうかと提案したが、議長はプリンセスの方が外交手腕も評判も遥かに優れていると考えていた。オーガナは止むを得ずモスマの頼みを引き受け、パイロットのシャラ・ベイ中尉と共にナブーのシードへ向かった。同じ頃、帝国軍は皇帝が生前に残した緊急指令シンダー作戦を開始し、ナブーを最初の標的のひとつに選んだ。オーガナとベイはナブーのソーシャ・ソルーナ女王と協力して帝国軍に反撃し、ランド・カルリジアン将軍率いる増援部隊と共に侵略軍を撃退した。その後、同盟軍はシンダー作戦への対処に数か月を費やした。[24]
エンドアの戦いの数か月後、反乱同盟は新共和国を樹立した。新共和国は、新政府の成功に欠かせない有益なアイデアを期待し、再建された銀河元老院をモスマの母星シャンドリラに設置した。モスマは新共和国元老院の初代議長に選出されたが、議長憲章の中に非常時大権の条項が含まれていることに抵抗感を覚えた。かつてパルパティーン最高議長が非常時大権を悪用したこともあり、モスマは強大な権力は民主主義の敵だと信じていた。また、彼女は銀河内戦が終わったら大規模な軍備縮小を行うつもりだった。彼女は新共和国防衛艦隊の軍備を90パーセント削減する代わりに、残りの戦力で各地の民兵を訓練・支援し、加盟惑星の自己防衛を促進させる案を立てていた。
エンドアの戦いの1年後、新共和国はジャクーの戦いで帝国軍残存勢力に致命的な打撃を与え、銀河協定と呼ばれる平和条約が調印された。帝国はコア・ワールドおよびインナー・リム内の定められた領域内に留まるよう命じられ、銀河内戦に終止符が打たれた。モスマは戦争が再発した場合に備えて警戒を緩めないよう訴え、しばらくのあいだ新共和国防衛艦隊への戦時資金援助を続けた。帝国の残党が未知領域に姿を消し、戦争の終結に疑いの余地が無くなった後、銀河元老院はモスマの悲願だった軍備縮小法を可決した。在職中、モスマは新共和国の首都を選挙による輪番制にするなど、元老院の改革を進めた。首都をコルサントではなく輪番制にしたことで、新共和国は加盟惑星に対して旧銀河共和国からの変革を印象付けることに成功した。
人物[]
モン・モスマは人間の女性で、髪は赤褐色、目は青く、肌は白かった。モスマは民主主義の熱心な支持者で、行政権を増大するパルパティーン最高議長に反対の声を上げていた。モスマは銀河元老院が実効力を失ったことに気付いてたが、あくまで共和国に留まり、分離主義者とは異なるやり方で民主主義の復活を求めた。パルパティーンの権威主義に抵抗するため、モスマは反乱同盟の形成に力を貸した。彼女はクローン戦争では平和を追求したが、銀河系に民主主義を取り戻すために帝国と戦うことを決意した。のちに新共和国の初代議長に選ばれたモスマは、旧銀河共和国がクローン戦争期に犯した過ちを繰り返さないように手をつくした。議長には強い行政権が与えられていたが、モスマはこうした権力が民主主義の実施にとって有害だと考えていた。
帝国に対する活動の中で、モスマはしばしば理想の追求が困難な局面に立たされた。惑星キャッシークで帝国による大虐殺が行われた後、モスマは外交に限界を感じ、スターファイター・パイロットになって戦闘に参加しようかと考えた。しかし、彼女は指導者として兵士を導いた方が反乱同盟軍の役に立てると思い至った。エンドアの戦いの直前、モスマは皇帝が第2デス・スターを使ってシャンドリラを破壊するつもりであることを知った。皇帝は惑星を丸ごと滅ぼすことで、帝国に対する反対意見を一度に排除しようとしていたのである。帝国時代、皇帝による報復を恐れる多くのシャンドリランが、帝国に反対姿勢をとるのを止めるようモスマに求めていた。彼女はシャンドリラが本当に破壊されたとしたら自分の責任だと悩んでいた。
登場作品[]
参考資料[]
脚注[]
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