- 「これはジェダイ・ナイトの武器で、ブラスターのように不格好でもないし、あたりはずれもない。もっと文明的な時代がもたらしたエレガントな武器だ」
- ―オビ=ワン・ケノービ[7][出典]
ライトセーバー(Lightsaber)はしばしばレーザー・ソード(Laser sword)とも呼ばれたジェダイやシスの武器である。金属の柄の中にフォースと共鳴するカイバー・クリスタルが内蔵され、プラズマのブレードが放出された。ライトセーバーを使うには訓練と技術が必要で、フォースと合わせて使うことで大幅に能力が高まった。銀河系の住民の中には、ライトセーバーを使うのはジェダイだけだと思い込んでいる者もいた。
ライトセーバーは一般的に戦闘と防衛のために使用された。生身の敵からブラスト・ドアに至るまで、ライトセーバーは実質的にあらゆる全ての物質を切断することが出来た。ライトセーバーの他にライトセーバーの攻撃を防ぐことが出来る武器はエレクトロスタッフしかなかった。熟練した使い手は、ライトセーバーを使ってブラスターの弾を偏向したり、攻撃者に向けて弾き返すことが出来た。経験豊かなジェダイはライトセーバーでフォース・ライトニングの攻撃を吸収した。多くの剣士はシングル=ブレードのライトセーバーを使ったが、ダブル=ブレード・ライトセーバーや、一度に複数のライトセーバーを使う者もいた。
歴史
古代
ジェダイ・オーダーは少なくとも旧共和国の時代からライトセーバーを使っていた。[8] ジェダイの古代の書物によると、ジェダイ・オーダーは辺境の惑星オク=トーで誕生し、初期の共和国を守るため銀河系各地へ進出したとされるが、歴史家たちはジェダイがこの頃からライトセーバーを使うようになったと信じていた。オーダーの歴史の最初期、ジェダイの学者が銀河系各地に散らばる生きたカイバー・クリスタルと調和する方法を発見し、クリスタルが持つエネルギー収束能力を利用して輝くブレードを生み出すことに成功したのである。誕生以来、ライトセーバーはほとんど変化すること無く時代を生き残ったが、デザイン面ではさまざまなバリエーションが存在し、銀河系の長い戦争の歴史のニーズに合わせて進化を遂げていた。[4]
旧共和国時代、マンダロリアンとして初めてジェダイとなったター・ヴィズラによって、ダークセーバーと呼ばれる特殊なライトセーバーが制作された。ターの死後、ダークセーバーは惑星コルサントのジェダイ・テンプルに保管されたが、旧共和国が滅びたときに、ヴィズラ氏族のマンダロリアン戦士によって略奪された。その後、ダークセーバーはヴィズラ家のメンバーによって受け継がれ、やがてマンダロリアンのリーダーのシンボルとなった。[8]
惑星マラコアでジェダイとシスの戦いが発生した頃、ジェダイは“クロスガード・ライトセーバー”と呼ばれる特殊な形状のセーバーを使用していた。[9] “マラコアの大戦乱”の参加者にもクロスガード・ライトセーバーの使い手がおり、大戦乱の終結からおよそ一世紀が過ぎた後も、戦場跡地にはセーバーとその持ち主の残骸が転がっていた。[10] また、ラッシュフォンドの戦いやパーリロック戦争といった古代の紛争でもライトセーバーが使用された。[11]
銀河共和国
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構造と性能
構造
標準的なライトセーバーのヒルト(柄)は円筒形で、大半のライトセーバーは基本的な設計が共通していた。ライトセーバーの中核となる部品はフォースと共鳴するカイバー・クリスタルであり、放出されるブレードの色もこのクリスタルによって決定された。カイバー・クリスタルはもともと無色透明だが、持ち主と調和することによって“覚醒”すると特定の色に変化した。[12]
ライトセーバー・ヒルトの底部にはポメル・キャップと呼ばれる部品があり[12]、その上にダイアチウム・パワー・コアなどの動力源や、予備のパワー・セルが配置されていた。[9] また、パワー・セルの付近には不活性パワー・インシュレーターと呼ばれる絶縁機構が組み込まれた。[9][12] パワー・セルから生まれたエネルギー体は[13]、集束導体である焦点クリスタル・アクティベーターの配列を経てカイバー・クリスタルに流れ込み[9]、焦点レンズを通過した後[12]、加熱プラズマがブレード状の形となってエミッターから放出され、先端で弧を描いてグリップに戻ってくる仕組みになっていた。ブレードが熱を発するのは固形物に触れたときだけで、それ以外はフォース・フィールドによってパワーが制御されていた。[13] カイバー・クリスタルと周辺装置の位置関係は非常に重要で、少しでも配置が間違っていれば起動時に爆発を起こすこともあった。[11]
通常、ライトセーバーのヒルトには起動用のボタンやスイッチ、ブレードの長さを調整するためのノブが配置されていた。[12] ブレードのエネルギー出力も設定可能で、あらかじめ低出力に設定されたトレーニング・ライトセーバー以外にも[14]、用途に合わせてそのつど出力を変更可能な調整機構付きライトセーバーも存在した。[15]
ライトセーバーはフォースの導きを受けて作成されるため1本1本がユニークで、持ち主の個性が反映された。そのため基本的な構造は同じでも、エレガントな見た目に重点を置いてデザインされたものもあれば、機能性を重視したものもあった。[12] ライトセーバーのヒルトには主に金属が使われたが、金属と同等の強度さえあればブライラーク・ツリーのような木材を使用することもでき[11]、中には宝石で作られたヒルトも存在した。[16] ライトセーバーには「ミッター・シュラウド」(ブレード放出口の覆い)と呼ばれる部品が取り付けられることもあり、シュラウドの有無、形状、大きさは個人によってさまざまだった。例えば、ヨーダのセーバーには放出口の半分だけを覆うシュラウドがあり、スカイウォーカーのセーバーは先端部が斜めになっていた。[17] また、ドゥークーのセーバーには小さな刃のような「エミッター・ガード」が突き出していた。[18] ライトセーバーはクロミウムやエレクトラムなどのメタルを用いて装飾されたり[17]、ブラック・オンク、パスティリオン鉱石、カーツジオン・ホエールの骨などを使って象嵌細工が施されることもあった。[11]
各部の名称
以下の部品や機構は必ずしも全てのライトセーバーに共通する特徴ではない。
- ブレード・エミッター:ブレードが放出される先端部分。[12]
- 磁気安定リング:ブレードを安定化させるリング。[18]
- 焦点レンズ:エミッターの前でエネルギーを収束させるレンズ。[12]
- ブレード出力調整器:ブレードの出力を調整するつまみ。[18]
- ブレード伸縮調整器:ブレードの長さを調整するつまみ。[12]
- ハンド・グリップ:握りの部分。[12]
- カイバー・クリスタル:エネルギーをプラズマのブレードへ収束させるクリスタル。[19]
- ダイアチウム・パワー・セル:動力装置。[17]
- 不活性パワー・インシュレーター:パワー・セルの絶縁体。[12]
- ポメル・キャップ:柄の底の部分。[12]
また、ライトセーバーにはこの他に変調回路、エネルギー・ゲートといった部品が使用された。[20]
性能
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ライトセーバーの種類
標準的なライトセーバー
- 標準的なライトセーバーのヒルト(柄)は真っ直ぐで、通常の長さは約30センチメートルだった。[4] 基本的な構造は同じでも、個人による自作品であるため1本1本に個性があり、しばしば持ち主に合わせたカスタマイズが施されていた。
ダブル=ブレード・ライトセーバー
- 「セーバースタッフ」とも呼ばれるダブル=ブレード・ライトセーバーは、1本のヒルトの両端からセーバーを放出し、スタッフ状の武器として用いられた。一般的にセーバースタッフは標準的なセーバーよりもヒルトが長く、片方のブレードのみ起動すれば標準的なライトセーバーと同じように戦うこともできた。[21] セーバースタッフはもともと訓練用の武器で、使い手にも危険が及ぶ諸刃の剣だった。[17] アサージ・ヴェントレスが所有したセーバースタッフは中央部で分断して2本のライトセーバーにすることができた。[22] また、 ジェダイ将軍のポング・クレルが所有したセーバースタッフは中央部分で半分に折りたたむことができた。[23]
ダブル=ブレード回転式ライトセーバー
- ヒルトの両端から2本のブレードを放出し、片方のブレードだけでも戦うことができる点はダブル=ブレード・ライトセーバーと同じだが、ヒルトの周りに大きなリングが配置されており、リングに沿ってブレード放出口を高速で回転させる機能を備えていた。ブレードの回転はライトセーバーの殺傷能力を向上させるだけでなく、敵を威圧するのにも役立った。[24] 銀河帝国の尋問官たちはダブル=ブレード回転式ライトセーバーをプロペラ代わりに使って空を飛ぶことができた。[10]
クロスガード・ライトセーバー
- マラコアの大戦乱当時から使われていた古いデザインのライトセーバーで、ヒルトから真っ直ぐ放たれるメインのブレードに加え、それと垂直な短いブレードが左右に2本放出された。レン騎士団のカイロ・レンは、ヒビ割れたカイバー・クリスタルから放たれる不安定なエネルギーを逃がすための手段として、クロスガード型の設計を採用していた。[9]
カーブド=ヒルト・ライトセーバー
- 湾曲したヒルトを特徴とするライトセーバー。カーブド=ヒルト・ライトセーバーの独特な形状は、セーバー戦でのヒルトの握りやすさを向上させ[17]、より精確な斬撃や突きを可能にした。[25] ダーク・ジェダイのアサージ・ヴェントレスが所有した2本のカーブド=ヒルト・ライトセーバーは、連結してダブル=ブレード・ライトセーバーにすることもできた。[22]
ライトセーバー=ブラスター
- 標準的なシングル=ブレードのグリップに、エネルギー弾を発射するブラスター機構を組み込んだライトセーバー。典型的なジェダイの武器と比べると実用性が重視されており、非伝統的な設計だった。[12] ジェダイ評議会がブラスターを容認していなかったため、まれに正道を外れたジェダイがブラスターを使うことはあっても、共和国時代にブラスター内蔵ライトセーバーを作ったジェダイは1人もいなかった。ジェダイ・オーダーが崩壊した後、新世代のジェダイ訓練生であるエズラ・ブリッジャーがライトセーバー=ブラスターを発明し、帝国との戦いで使用した。[17]
ライトセーバー・パイク
- ヒルトの両端からブレードを放出する点でダブル=ブレード・ライトセーバーと似ているが、他の種類よりもヒルトが長い。ジェダイ・テンプル・ガードは黄色いブレードを放出するライトセーバー・パイクを携帯し、ジェダイの本部の防衛にあたった。[26] ダブル=ブレード・ライトセーバーと同じく、片方のブレードだけで戦うこともできた。[27]
ケイン・ライトセーバー
- 杖の中に標準的なヒルトが仕込まれたライトセーバー。戦闘時にはライトセーバーの本体部分を杖から取り外してブレードを起動した。[2] ジェダイのテラ・シヌーベはシングル=ブレードのケイン・ライトセーバーを所有し、普段から杖として使用していた。元シス卿のモールはダブル=ブレードのケイン・ライトセーバーを所有し、自分が無害な老人であると見せかける演技のために利用していた。[12]
トレーニング・ライトセーバー
- トレーニング(訓練用)ライトセーバーは見た目の上では標準的なセーバーとほとんど変わらなかったが、出力が制限されていたため危険性が低かった。その名の通り、トレーニング・ライトセーバーはジェダイ・イニシエイトがセーバーの扱い方を学ぶ際に使用した。[14]
ショートー=スタイル・ライトセーバー
- 標準よりもヒルトとブレードが短いライトセーバーは「ショートー」と呼ばれた。ヨーダをはじめとする小柄なジェダイは、標準的なライトセーバーの代わりにショートーをメインの武器にしていた。また、アソーカ・タノをはじめとする一部のジェダイは、二刀流戦闘型ジャーカイを使う際に、片手に標準的なセーバー、もう片手にショートーを持って戦った。[12]
ダークセーバー
- マンダロリアン最初のジェダイ、ター・ヴィズラが旧共和国時代に製作した、黒いブレードを放出するユニークなライトセーバー。ブレードの形状も他のセーバーとは異なり、普通の剣のように平べったく、刃がわずかにカーブを描いていた。旧共和国の没落時にマンダロリアン戦士によって略奪されて以来、ダークセーバーはヴィズラ家やデス・ウォッチの指導者のシンボルとなった。[8]