- 「きみは自分が何を要求しているかわかっているんだね、レイア。もしもファースト・オーダーがきみのことを嗅ぎつければ、彼らはライロスに襲いかかり、われわれを潰すんだぞ。もちろん黙ってやられはしない。だが、わたしはライロスがファースト・オーダー軍を相手に戦って、撃退できるという幻想は抱いていない」
- ―イェンダー・ブレセン大使[出典]
ライロス攻撃(Attack on Ryloth)はファースト・オーダーが34 ABYにアウター・リム・テリトリーの惑星ライロスで行った攻撃。当時、レジスタンスはファースト・オーダーとの戦争で劣勢に立たされ、指導者であるレイア・オーガナのグループに残されたスターシップはYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>1隻のみとなっていた。レイアは古い知り合いであるトワイレックのイェンダー・ブレセン大使を頼り、<ファルコン>の補給を行うため中立の惑星ライロスを訪れた。イェンダー率いる準軍事勢力ライロス防衛団(RDA)は、ファースト・オーダーに目をつけられる危険を冒して仕方なくレイアたちを基地へ受け入れた。イェンダーはレイアに力を貸すことに決めたが、間もなくライロスの首都レッスーにファースト・オーダーがいることが明らかになった。
結局、RDAがレジスタンスをかくまっていることはファースト・オーダー軍の知るところとなり、基地は攻撃にさらされた。イェンダーの娘であるハニー・ブレセンは最初の攻撃で命を落とした。イェンダーは仲間を逃がすために戦場に残って死ぬ覚悟を決めたが、戦死したファントム中隊のパイロットに代わり、Xウイング・スターファイターを操縦することになった。レジスタンスのXウイングと<ファルコン>はなんとかライロスから撤退し、別の任務に出ていた他のグループと合流した。レジスタンスはライロスでの一件から、自分たちにとって安全な場所などもうどこにもないという教訓を得て、再び仲間探しに奔走することになった。
背景[]
ファースト・オーダーとの戦争で艦隊が大打撃を被り、さらにクレイトの戦いで敗北を喫したレジスタンスは、大部分の戦力を失って劣勢に立たされた。惑星クレイトから生き延びることができたのは指導者であるレイア・オーガナ将軍を含む一部のメンバーと、彼らが脱出に使ったYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>1隻だけだった。[5] しかしチーム・コロッサスやブラック中隊、インフェルノ分隊といった一部のグループは別の場所で活動していたため破滅を免れた。レジスタンスの再建に取り組むことになったレイアは、<ファルコン>を給油するために[1] アウター・リム・テリトリーの惑星[6] ライロスへ避難することに決めた。ライロスにはレイアの反乱軍時代からの知り合いであるイェンダー・ブレセン大使がおり、彼女は犯罪王リンリヴィン・ダイのカルテルをライロスから排除した際に、イェンダーに貸しをつくっていたのである。チューバッカは避難先としてとある中継ステーションを、ナイン・ナンはトヴァシュ・チィを提案したが、結局レイアの意見が通り<ファルコン>はライロスへジャンプした。軌道に到着すると、<ファルコン>はライロス政府に属すレッスー司令部のキャン=セル級スターファイターのパトロールに引っかかった。しかし、ライロス防衛団(RDA)を名乗るライクリット級の船が割って入り、<ファルコン>を政府の船から引き取った。[1]
イェンダーの娘ハニー・ブレセンが操縦するライクリット級RDA 1は、<ファルコン>を洞窟の中に造られたRDA基地へ案内した。ハニーは兄チャース・ブレセンとともにレイアやジェダイのレイ、プロトコル・ドロイドC-3POたちを迎えたが、2人とも、ライロスがファースト・オーダーの標的になる危険を冒してまでレジスタンスに力を貸したいとは思っておらず、RDAの指導者である父イェンダーの判断にやむを得ず従っただけだった。チャースは、自分たちRDAがライロス政府から半ば独立した、なおかつ正式に認められた軍隊であることをレイアに教えた。イェンダーと再会したレイアは、レジスタンスの隠れ家と食料、通信、数隻の宇宙船が修理できる場所を提供してほしいと率直に要求した。イェンダーは政府のドレロモン議長やイシェル将軍の反感を買うことを承知で、恩義がある旧友の頼みを引き受けた。しかしそれからしばらくして、調査のためハニーを首都レッスーへ派遣したイェンダーは、ファースト・オーダーが(おそらくは偶然)ライロスにいることを知った。ファースト・オーダーは政府に自主的な納税を命じ、5標準日のうちに従わなければ封鎖を行うと圧力をかけていた。レイアは5日のうちに仲間をライロスに集めて再出発しなければならないと考えたが、イェンダーは、ドレロモン議長がレジスタンスを見捨てることに決めた場合、猶予はもっと短くなるだろうと警告した。[1]
しばらくして、レジスタンスのわずかながらの増援であるブラック中隊とインフェルノ分隊、新たな仲間たちとその船(Xウイング10機、Aウイング1機、小型輸送船2機、ヨット1隻、ポー・ダメロン中佐がハットから借りた戦闘機)がRDA基地に集まった。パイロットのペイサー・アゴヨと、元帝国軍将校テザ・ナツのいがみ合いを抑えた後、レジスタンスはイェンダーの図書室を作戦司令室代わりにして、次の行動を話し合った。その結果、彼らは惑星ブラッカで中古の宇宙船を手に入れてくるシュリヴ・スールガヴのチーム(ドロス中隊)と、コレリアでファースト・オーダーの標的リストを入手してくるコレリアン・チーム1、そして同じくコレリアのコロネット・シティで囚人の救出を担当するコレリアン・チーム2の3隊に分かれることになった。レイアはカーリスト・ライカンやオリマーコ、レイたちとともにライロスに残った。3隊がそれぞれの任地へ発った後、レイはフォースを通じて嫌な予感がするとレイアに打ち明けた。そして彼女たちが作戦の進捗を確認していたとき、ファースト・オーダー軍が姿を現した。[1]
戦闘[]
RDA基地の司令室では即座に金属製のドアが窓を覆い、イェンダーが警報を鳴らすよう指示したときに、接近警報が鳴り始めた。ハニー・ブレセンはファースト・オーダーの攻撃が始まった際に真っ先に作戦司令室に駆けつけた。一方コレリアでは、目的を達成したチーム1のスラリンダ・ジェイヴォスが、チーム2を率いる銀河内戦の古参兵ウェッジ・アンティリーズの位置を把握するため、ライロスの司令室にいるコニックスに連絡を取った。コニックスはライロスで非常事態が発生しているため脱出の途中であることを知らせ、ジェイヴォスはその情報をポー・ダメロン中佐に伝えた。ダメロンはライロスでレイアや友人たちを手助けしたいと考えつつも、自分がすべきことは目の前の任務を達成することだと思い直した。またライロスの司令室は、満足な通信ができない環境のなか、チーム1が宇宙船を失ったことを何とかチーム2のカレ・キューンに知らせた。[1]
ファースト・オーダーの最初の攻撃のさなか、ファントム中隊に所属するXウイング・パイロットが戦死した。またレイアが見ていた範囲では、最初に命を落としたのはブラスターで胸を撃たれたハニーだった。レイアは彼女の最期を目撃したが、父親のイェンダーはそれ気づかず、ハンガーの南端でRDAの仲間たちと一緒にファースト・オーダー軍に応戦し続けた。彼らはレイアをはじめとするレジスタンスの指揮官や兵士、ドロイドが逃げる時間を稼ぐために敵を食い止めていたのである。レイアはすぐにハニーが落としたライフルを掴み、進んでくる敵に向かってビームを浴びせた。敵はいったん後退して物陰に隠れたが、レイアはエネルギーが切れかけている1挺のライフルではすぐに限界がくると考えた。持ちこたえるのは仲間が皆船に乗るまでで充分と判断し、レイアはレイの助けを呼び、2人で並んで銃撃を始めた。レイアは敵が撤退しても警戒を怠らなかったが、まもなくチューバッカが仲間たちに退路が確保されていることを大声で伝え、レイとレイアも<ミレニアム・ファルコン>の搭乗ランプへ急いだ。[1]
仲間が全員船に乗り込んだことをローズ・ティコに確認したレイアは、基地から逃げるべき時がきたと判断した。レイアはレッスーにいる誰かがレジスタンスを裏切ったことに怒りを覚えつつも、自分たちがライロスにとって最初からお荷物だったことも理解し、ハニーを死なせてしまった責任を感じた。イェンダーからコムリンクで連絡が来た際、レイアは乗船が完了したことと、ハニーの戦死、チャースとその子どもは無事であることを伝えた。2人の部下に対空砲の操作を命じているところだったイェンダーは、自分も砲台にとどまって死ぬまで戦う覚悟を決めた。しかしレイアはファントム中隊隊員が1名戦死したことを伝え、代わりにXウイングを操縦してほしいとイェンダーに頼んだ。イェンダーはしばしの沈黙の後これを了解し、<ファルコン>や、ライカンとオリマーコが乗る船と一緒に基地から脱出することになった。<ファルコン>の操縦はチューバッカとレイが担当し、ナイン・ナンとコニックスが砲座についた。彼らは回避飛行をとりながら洞窟を飛び出し、ライロスから脱出することに成功した。[1]
その後[]
ライロスから脱出した後、<ミレニアム・ファルコン>はコレリアのチームに状況を知らせた。レジスタンスが再合流するための場所を確保するため、ダメロンはコレリアで助けた“コレクティヴ”のメンバー、ナイフェラ・シューにクレジットを支払い、安全な隠れ家の座標を提供してもらった。任務のために散らばっていた各グループが隠れ家に集まった後、ダメロンはライロスの一件で得た教訓を仲間たちの前で語り、レジスタンスにとって安全な場所はもはや残っていないと告げた。彼は仲間を集めるため銀河系各地へ散らばり、ファースト・オーダーに対する抵抗の火種を撒き、十分な力が整ったら一斉に立ち上がるという方針を定めた。[1] 35 ABY、レジスタンスは無数の志願者からなる民衆の艦隊の助けを得て、惑星エクセゴルにおける決戦で、銀河皇帝シーヴ・パルパティーン率いるファイナル・オーダーに勝利を収めた。この戦いの後、銀河系各地でファースト・オーダーに対する反乱が巻き起こった。[7]
制作の舞台裏[]
ライロスにおけるレジスタンスとファースト・オーダーの戦いは、2019年に発売されたレベッカ・ローンホースによる正史の小説『レジスタンスの復活』で初めて描写された。作中では、レイアたちの敵対勢力が単に“敵”としか表現されておらず[1]、それがストームトルーパー等のファースト・オーダー直属の兵力なのか、ファースト・オーダーに与したライロス政府なのか、詳細は定かではない。
登場作品[]
- レジスタンスの復活 (初登場)
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18 1.19 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.28 1.29 1.30 1.31 1.32 1.33 1.34 レジスタンスの復活
- ↑ ギャラクシーズ・エッジ:ブラック・スパイア
- ↑ スター・ウォーズ:去りし日の希望
- ↑ 『レジスタンスの復活』は『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』の数日後のできごとを描いている。『最後のジェダイ』の時系列は『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』の直後であり、『スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス』によれば『フォースの覚醒』の年代は34 ABYである。
- ↑ スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ
- ↑ Ryloth - 公式データバンク
- ↑ スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け
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[Source] |