ラス(Wrath)は惑星パニマ・ターミナルの軌道に設けられていた、帝国宇宙軍の宇宙ステーションである。4 ABYに発生したエンドアの戦いの後、サイエナ・リー中佐は治療のためこの宇宙ステーションへ運ばれた。その後、サイエナは行方不明の帝国軍将校の生死を確認する仕事をこなし、およそ1年後に完全に回復してステーションを離れることになった。その際、彼女はラスのブリッジでグランドモフ・ランドから昇格を告げられ、インペリアル級スター・デストロイヤー<インフリクター>の艦長に任命された。
特徴[]
宇宙ステーションのラスは[1] アウター・リム・テリトリーおよびウエスタン・リーチ領域に属す[2] 惑星パニマ・ターミナルの軌道に配置されていた。[1] 宇宙ステーションの上部は車輪型になっており、その中心から下に向かって鋭い円錐が延び、中間部分に受け皿のような区画が設けられていた。[3]
ラスの内装は八角形を特徴としており、ブリッジには窓が無く、下級将校たちは部屋に沿って設けられたステーションの長い溝部分で配置に就いた。また頭上には巨大な透明ドームが設けられ、室内は赤みがかった光で照らされ、床はメッシュの金属でできていた。またこの宇宙ステーションにはドッキング・ベイが少なくともひとつあり、インペリアル級スター・デストロイヤーと接続することができる他、ステーション内の医療施設にはバクタ・タンクが完備されていた。[1]
歴史[]
- 「医療ドロイドが言ったのよ。もう軍務に戻っていいって」
- ―サイエナ・リー[出典]
銀河内戦の時代、宇宙ステーションのラスは銀河帝国の宇宙軍によって使用されていた。[1] 4 ABYに発生した[4] エンドアの戦いの後、帝国軍中佐のサイエナ・リーはエンドアで負った負傷から回復するため、この宇宙ステーションで肝臓の回復を待つ治療休暇を過ごすことになった。[1]
治療休暇中の帝国軍将校には業務に就く義務が無いにも関わらず、サイエナはこの宇宙ステーションで過ごす自由時間を使って、行方不明の帝国軍人の生死を確認する情報処理の仕事にあたり、現在の居場所を突き止めるか、さもなくば既に死亡していることを当人の遺族に連絡した。しかし彼女はこの間も治療のため毎日数時間はバクタ・タンクで過ごさなければならなかった。[1]
エンドアの戦いの約1年後、ラスで10ヶ月過ごした後、サイエナは怪我から全快して軍務に戻ることになった。彼女は復帰してすぐ、グランドモフ・ランドからラスのブリッジに呼び出され、友人であるナッシュ・ウィンドライダー中佐を始めとする少人数の帝国軍将校の集団の前で昇格を告げられた。彼女はインペリアル級スター・デストロイヤー<インフリクター>の艦長となり、他の者たちとともにラスのドッキング・ベイに接続しているスター・デストロイヤーへ移動した。[1]
制作の舞台裏[]
ラスは2015年に「ジャーニー・トゥ・フォースの覚醒」の一環として発売されたジュニア・ノベル『ロスト・スターズ』(クラウディア・グレイ著)で初登場を果たした。2018年には、日本の漫画家小宮山優作による本作のウェブコミック版で初めてこの宇宙ステーションのビジュアルが描かれた。
原作『ロスト・スターズ』ではラスのブリッジには窓がないと描写されているが、ウェブコミック版では複数のビューポートが描かれている。また原作では、サイエナ・リーがラスで昇格を告げられた際、ナッシュの姿を見て驚く描写があるが、ウェブコミック版では昇格よりも前に2人が顔を合わせている。本稿ではいずれのケースも、原作の描写が正しいものとして扱う。
登場作品[]
- ロスト・スターズ (初登場)
- ロスト・スターズ ウェブコミック版 (初ビジュアル化)