ラムダ級T-4aシャトル(Lambda-class T-4a shuttle)、通称インペリアル・シャトル(Imperial Shuttle)、インペリアル・ラムダ(Imperial Lambda)は銀河帝国で広く使用された多目的輸送船である。サイナー・フリート・システムズ社が設計・製造し、シグナス・スペースワークス社も下請けで製造を担った。ラムダ級シャトルはエイビーシーデリアン・ラインと呼ばれるシャトルのシリーズに属し、コンセプトとテクノロジーの両面において、シグナス社製ニュー級攻撃輸送シャトルの流れを汲んでいた。ニュー級やシータ級T-2cシャトルといった先行機種と同様、このシャトルは3枚の翼を備え、左右の2枚は着陸時に上方向に折り畳まれる仕様となっていた。着陸時、重装甲の翼は頑丈な盾の役割を果たし、飛行時には空気力学にかなった形になることで船の飛行速度向上に貢献した。一般的に帝国では実用性を重視したシンプルで工業的なデザインが好まれたが、ラムダ級シャトルはその例外ともいえるエレガントな宇宙船だった。このシャトルは軽クルーザー並みのシールドとシャトルにしては強力な火器を備えており、安全な移動手段として帝国の上級将校や官僚たちに好んで使用された。またラムダ級シャトルには軍用に装備を強化したバージョンや、兵員輸送に特化したセンチネル級着陸船といった派生モデルが存在した。
ラムダ級シャトルはサイナー・フリート・システムズ社のベストセラー商品のひとつであり、帝国政府のみならず、銀河系各地の惑星政府や大富豪からも注文が殺到した。T-4aの船体はモジュラー式構造になっており、仕様を変更することで貨物運搬や兵員輸送、特使の派遣、外交任務など、さまざまな用途に応えることができた。このシャトルは帝国を象徴する宇宙船のひとつであり、皇帝シーヴ・パルパティーンも高度な改良が施された専用機を所有した。皇帝は公式な訪問を行う際に、ロイヤル・ガードや側近たちを引き連れてシャトルに乗り込んだ。銀河内戦中、反乱同盟のプリンセス・レイア・オーガナはイエロー・ムーン作戦のさなかにインペリアル級スター・デストロイヤー<シールドメイデン>の格納庫から<タイディリアム>という名のラムダ級シャトルを奪取した。その後、このシャトルはエンドアの戦いでレイアやハン・ソロ将軍率いる地上攻撃チームが衛星エンドアに侵入するための手段として活用された。反乱軍がエンドアの戦いに勝利した際、ジェダイ・ナイトのルーク・スカイウォーカーは実父ダース・ヴェイダーの遺体をラムダ級シャトルに乗せ、爆発寸前の第2デス・スターから脱出した。またジャクーの戦いでは、ラムダ級シャトルが地上への兵員輸送や、墜落船からの脱出機として使用された。
銀河協定の成立以降も、ラムダ級シャトルはモフ・ギデオンの派閥を始めとする各地の帝国軍残存勢力で引き続き使用された。9 ABY、マンダロリアンのディン・ジャリンはギデオンに捕まったグローグーを救出するため、仲間たちとともにラムダ級シャトルを襲撃し、ギデオンの部下であるドクター・ペン・パーシングの身柄を確保した。またこの頃、ラムダ級シャトルは新共和国でも使用されるようになっていた。ギデオンはジャリンとの戦いに敗れて新共和国の囚人となったが、ラムダ級シャトルで護送されていたときに脱出を果たした。やがて帝国の後継政府であるファースト・オーダーはラムダ級シャトルの設計思想を受け継ぎ、クサイ級軽シャトルやユプシロン級コマンド・シャトルといった新世代のシャトルクラフトを使い始めた。
特徴[]
船体[]
サイナー・フリート・システムズ社が設計し、同社およびシグナス・スペースワークス社によって製造されたラムダ級T-4aシャトルは全長20メートル(65フィート7インチ)の多用途輸送船である。[1] エイビーシーデリアン・ラインと呼ばれるシャトルのシリーズに属し[2]、シグナス・スペースワークス社製ニュー級攻撃輸送シャトルの概念的・技術的子孫にあたる。[18] またセンチネル級着陸船とはいとこのような関係だった。[19] 主に銀河帝国で使用されたこのシャトルは信頼性の高さで知られ[9]、3枚の翼が形作る三角のシルエットで容易に見分けることができた。[20] 傾斜した船首にコックピットが設けられており、3枚の翼が付属している主船体の内部は乗客用キャビンとなっていた。[9] 一般的に帝国のエンジニアリングは粗野であり、シンプルや実用性を重視した工業的なデザインが好んで使われたが、ラムダ級はそれらとは一線を画す滑らかでエレガントなデザインの宇宙船だった。[5][8][20]
ラムダ級シャトルの3枚の翼のうち、上部の一枚は固定式で、左右の翼は折り畳み式だった。着陸時、厳重にシールドされた左右の翼が上方向に向けて折り畳まれることにより[1]、翼の基部に内蔵されている[9] 着陸装置を出せるようにするのと同時に、乗員・乗客を保護する盾の役割を果たした。飛行時には左右の翼を徐々に下げて展開することで空気力学にかなった形状となり[1]、機体の安定性を高め[5]、大気中での飛行速度を向上させた。乗客および乗員は船首の真下にある傾斜した収納式搭乗ランプを使って船に乗り込んだ。[1] 船内システムの主動力供給装置である反応炉は主船体の上部にあり、ニューラニウム/ランタノイド製の防護カバーで覆われていた。そこから上部翼に向かって、反応炉から放出される熱や放射線を逃がすための導線が通っており、反応炉用ヒート・シンクが上部翼に組み込まれていた。[9] また各翼の先端部分には編隊用ライトが配置されており[21]、船体下面にも発光装置があった。[1]
乗員と収容能力[]
- 「ラムダ級シャトルは独りでも操縦できるが、副操縦士がいるに越した事はない」
- ―ルーク・スカイウォーカー[出典]
通常、ラムダ級シャトルは6名の乗員(操縦士、副操縦士、ナビゲーター、通信士官、砲手、技術者)によって運用された。緊急時など、必要に迫られれば1人だけで操縦することも可能だったが[1]、全てのシステムとナビゲーションを1人で管理するのは大きな負担であり[6]、特にハイパースペースを利用するデリケートな旅ではナビゲーターが同乗するのが理想的だった。乗員が帝国のメンバーであることを証明する機密コードをクルーザーに送信するため、ラムダ級シャトルにはトランスポンダーが搭載されていた。[20] 操縦士と副操縦士の席はコックピット最前部のビューポートに面してに並んで配置されており[10][12]、コックピットの右側を向く形で砲手用ステーションと技術者用ステーションが設けられていた。[9] また操縦席の後ろにも同乗者用の複数の座席が用意されることもあった。[12]
ラムダ級シャトルの積載重量は80メトリック・トンであり、貨物および兵員輸送船として設計されていた。船首のランプとは別に、船体後部の下にも搭乗/積み込みランプが配置されていた。乗客の定員は20名であるが、地位の高い人物を運ぶ際は8人まで豪華な特別室が使われた。[1] ラムダ級シャトルはいかなるニーズにも対応可能なモジュール式の内部構造を特徴としており[6]、貨物運搬、兵員輸送、特使派遣、外交任務といったさまざまな用途に合わせて構成を変更することができた。乗客運搬に特化した構成の場合、主船体の内部には10人掛けの座席が左右両側の壁に沿って配置された。[9] ラムダ級は稼働不能状態に陥った際、船首コックピットが主船体から分離して救命艇となった。救命艇はロケット・スラスターを備えており、短時間なら亜光速で移動可能だった。しかし乗客20名に対して[9] 救命艇の定員は6名未満であり、スペース割り当ての決定権は最上位者にあった。[1] T-4aに代表される帝国の艦船では階級の高い者から優先的に救命艇に乗り込める規定になっていた。[9]
性能[]
- 「イオン砲にやられた。飛行装置ダウン。通信も使えない!」
- ―ラムダ級シャトルの副操縦士[出典]
ラムダ級T-4aは、シャトルクラフトにしては極めて重武装かつ重装甲であり[6]、安全な航行を保証するため重厚な船体を備えていた。[3] 防衛システムも優秀であり、コックピット左右に配置された強力なテイム&バック社製KX5レーザー砲2門、翼の基部に配置されたテイム&バック社製GA-60s二連回転式ブラスター砲2門、船尾に配置されたR-Z0格納式二連ブラスター砲1門で武装していた。[1] KX5レーザー砲は固定式だが、GA-60sは回転機構の上に取り付けられており、射程も長距離だった。[9] また軍用バージョンのラムダ級シャトルには武器が追加されることもあった。[3]
ラムダ級シャトルは軽クルーザーにも匹敵するほどの[6] 非常に強力な偏向シールドを搭載していた。[1] 偏向シールド発生装置は左右の翼に内蔵されており、シールド用のパワー・セルやヒート・シンク、動力供給装置、投影装置がその周辺に配置されていた。[9] ラムダ級シャトルは頑丈で戦闘能力の高い船ではあるが、武装およびシールド、装甲はいずれも自衛を目的として搭載されていた。ブラスターとレーザー砲はそれなりのダメージを与えることができるものの、近代的なスナブファイターの主要火器に比べれば軽装備だった。そのためラムダ級シャトルの砲手は戦闘機と戦うことになった場合はブラスター砲で弾幕を張って相手を追い払い、安全な大型クルーザーかハイパースペースへの離脱を試みた。[6]
ラムダ級シャトルは強力なサイナー・フリート・システムズ社製SFS-204亜光速イオン・エンジンを2基搭載しており、1,400 Gの最大加速度と、時速850キロメートルの大気中最高速度を出すことができた。ハイパードライブの性能はクラス1であり[1]、クラス10のバックアップも積んでいた。[6] イオン・エンジン本体は主船体の左右下部に配置され、飛行時に青く発光する亜光速エンジン・ノズルが船尾にふたつ並んでいた。イオン・エンジンの燃料タンクは乗客キャビンの床下にあった。ハイパードライブ・ユニットは船体後部にあり、船尾格納式ブラスター砲の左右にハイパードライブ・フォールド・ジェネレーターが配置されていた。[9] その他、ラムダ級シャトルは通信装置や[12] 飛行用電子機器[10]、ナビコンピューター、短距離センサーといった機器を搭載していた。[6]
用途[]
ラムダ級シャトルは多目的の輸送船であり[1]、帝国宇宙軍の汎用シャトルとして用いられた。[6] インペリアル・シャトルや[5] ラムダ・シャトルという通称で広く知られ、その特徴的な3枚翼のデザインは銀河帝国領域の至る所で目にすることができた。遅いが頑丈で、信頼性の高いこの武装シャトルは[6] 宇宙空間だけでなく大気圏もスムーズに移動でき[3]、主力艦の間での人員と貨物の輸送や、惑星への着陸、より小型の帝国軍船舶間での輸送[1]、非戦闘時の兵員輸送、帝国軍将校やお偉方のプライベートな移動など[8]、広範囲に使用された。[1] 重武装で、頑丈な船体とシールドを備えており、軍の護衛がなくても安全に旅ができるという理由で、帝国政府の高官や役人の多くがラムダ・シャトルを自家用機として愛用していた。[9]
帝国の艦隊や施設におけるVIPの移送、そしてストームトルーパー分隊などの兵員の輸送に加え、ラムダ級シャトルは適切な換装を行えば大量の貨物を運搬することもできた。[6] 実際、このシャトルは皇帝シーヴ・パルパティーンやダース・ヴェイダーといった帝国上層部の移動手段として使われることもあったが、より一般的な用途は、兵員や貨物の輸送任務だった。[20] ラムダ級シャトルはどんなニーズにでも対応可能なモジュラー式構造によって帝国宇宙軍の主力シャトルとしての評価を勝ち得ていた。[6] 船の仕様を変更することで、このシャトルは兵員・貨物の輸送の他に外交・連絡船として利用することができた。サイナー・フリート・システムズ社の人気商品である[9] ラムダ級シャトルとは、その用途を問わず、銀河系のどこにいても遭遇しうる可能性があった。またその堅実な設計と多用途性によって、ラムダ級シャトルはしばしば船泥棒の標的となった。また一部の改造モデルは着陸船や長距離偵察船として同盟軍艦隊でも使用された。[6]
ラムダ級シャトル自体は、しばしばより大型の帝国の軍艦によって輸送された。例として、クワット・ドライブ・ヤード社のインペリアルI級スター・デストロイヤーは8機のラムダ級シャトルを収容することができた。[3] このシャトルは優れた自衛能力を誇ったが、乗客の位が高い場合は戦闘機の護衛が割り当てられることも多かった。[1]
歴史[]
系譜と製造[]
ラムダ級シャトルの概念的・技術的祖先にあたる機体は、銀河共和国がクローン戦争で使用したニュー級攻撃輸送シャトルである。ラムダ級もニュー級も、エレガントなスイング=ウイング(可変翼)を備えた多用途船という特徴を持つ。[18] ニュー級シャトルはシグナス・スペースワークス社によって製造された。[22] なおシグナス社の主要設計陣は、高額の給与や個人用銀河ヨット、将来の利益配分に釣られ、帝国成立以前にサイナー・フリート・システムズ(SFS)社に乗り換えた。そして帝国の形成期に(おそらくは計画的に)、シグナス社のシャトル事業の取り引きはSFS社によって奪われた。[9] もともとシグナス社にいたイータ級シャトルの設計チームの多くもSFS社に移り、のちにラムダ級シャトルの開発メンバーとなった。[23]
ラムダ級シャトルは[2] ニュー級シャトルおよびシータ級T-2cシャトル[24]、デルタ級T-3cシャトルと同じ、エイビーシーデリアン・ラインと呼ばれるシャトルの系譜に属す。これはもともと、共和国時代後期にシグナス・スペースワークス社がリパブリック・サイナー・システムズ社の説得により制作に着手したシリーズであり、ミッド・リムにあるデザイン・スタジオから生まれた。この系譜に属すシャトルには、エレガントなラインや3枚翼のシンメトリー、着陸時に折り畳まれる翼といった特徴的な機能が共通している。[2] なおこの3枚翼のデザインはラムダ級やイータ級といったシグナス系統のシャトル以外にも、インコム社が製造したT-16スカイホッパーといった他社製品にも採用されており、特定の世代のパイロットには非常に馴染み深いデザインとなっていた。[25] SFS社は共和国の崩壊以降、帝国への艦船供給を担い、やがてラムダ級シャトルの派生機であるアルファ級Xg-1スター・ウイングを製造した。その後、SFS社は合弁相手であるシグナス社の熱心な設計チームを迎え、ラムダ級の新たな派生機であるセンチネル級着陸船を短時間で開発した。[26]
SFS社のCEOである[27] レイス・サイナーは、ラムダ級T-4aシャトルの影の設計者でもあった。[1] 標準型ラムダ級シャトルの設計および製造はSFS社が担い、同社のベストセラー商品のひとつとなった。このシャトルは公務以外にも、多くの惑星政府や銀河系の大富豪たちに人気を博した。天才的技術者であるレイス・サイナーは、武装を強化した軍用バージョンの注文に応えるため、シグナス・スペースワークス社に下請け生産を委託した。[1][9] しかしシグナス社は重装備の軍用バージョンを生産するだけでは満足せず[1]、ごくわずかな差異を除いてほぼ同じに見えるT-4aの非軍用タイプを製造し、サイナー社との競合を図った。[1][9] なおクローン戦争で重用されたニュー級シャトルは、帝国時代になるとセンチネル級着陸船によって役目を奪われた。しかしその影響は、帝国を象徴するラムダ級シャトル等の数々の後継機に受け継がれた。[22]
皇帝パルパティーンは帝国設立当時はシータ級T-2cシャトルを個人用輸送船として使っていたが[28]、やがてラムダ級シャトルを使うようになった。[12] 皇帝のラムダ級シャトルには高度な改良が施されており[1]、船首に灰色のストライプ模様が入っていた。[8] 皇帝は側近たちとともにシャトルに乗り込み、通常はロイヤル・ガードを引き連れて移動した。[1] また皇帝の右腕であるシス卿ダース・ヴェイダーも専用のラムダ級シャトルを使った。[29] パルパティーンやヴェイダーは公式訪問でこうしたシャトルを使用し、直々に姿を見せることで兵士たちの士気を高めた。[1] 帝国ではほかにもレイ・スローネ艦長のような上級将校や、デネトリアス・ヴィディアン伯爵のような貴族、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンのような政府高官といった重要人物の移送にラムダ級シャトルが使われた。やがてこの宇宙船は「インペリアル・シャトル」という呼び名で知られるようになった。[3]
初期の活躍[]
- 「来なさい。中を見てみたいだろう」
- ―幼いセイン・カイレルとサイエナ・リーに対し、ウィルハフ・ターキン[出典]
ラムダ級シャトルは帝国時代最初期からすでに使用されていた。[30] セレノー占領当時、ラムダ級シャトルの情報は帝国外部にも伝わっていた。この頃、バッド・バッチのメンバーであるクローンの少女オメガはラムダ級シャトルをはじめとする帝国宇宙軍の艦船の情報をデータパッドで勉強していた。セレノー城の任務に発つ直前、ハンターはオメガにデータパッドの画面に表示されたシャトルの種類を問う問題を出し、オメガはラムダ級であることを言い当てた。[31] ただしこの頃は帝国の軍人や高官の移動手段としてニュー級攻撃輸送シャトルやロー級輸送シャトルといったモデルも頻繁に使用されていた。[32][33]
18 BBY[34]、銀河帝国のテルヴァー大使はラムダ級シャトルに乗って惑星モン・カラのダック・シティを訪れ、モン・カラマリ王国のリー=チャー王との交渉に臨んだ。交渉は不首尾に終わり、テルヴァーは軌道で待機しているウィルハフ・ターキン総督のインペリアル級スター・デストロイヤー<ソヴリン>に帰艦することになった。しかしオーダー66を生き延びたジェダイ・パダワン、フェレン・バーの陰謀により、テルヴァーのシャトルは離陸直後に爆破されてしまった。バーはモン・カラで反乱の火種を起こすため、帝国による惑星侵略を意図的に引き起こそうとしていたのである。実際、大使の暗殺はダック・シティの戦いの引き金となった。またこの頃、ラムダ級シャトルとよく似たゼータ級シャトルが帝国の尋問団によって使用されていた。モン・カラ侵略時も、シス卿ダース・ヴェイダーや尋問官たちを乗せたゼータ級シャトル<インファーナム>がテルヴァーのラムダ級シャトルと入れ替わる形でモン・カラに到着した。なお<インファーナム>はダック・シティの破壊に巻き込まれて失われため、のちにヴェイダーはモン・カラから引き上げる際にラムダ級シャトルを使用した。[30]
11 BBY[34]、アウター・リム・テリトリーの惑星ジェルーカンが帝国によって併合された際、住民の第1派に属す少女サイエナ・リーは、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンの演壇の裏に駐機されているラムダ級シャトルを見物しに行った。サイエナはそこで第2派の子どもたちにいじめられそうになったが、セイン・カイレルという名の少年が自分も第2派でありながら彼女の味方についた。結局、いじめっ子たちはグランドモフ・ターキンが現れたため逃げ去っていった。ターキンはセインとサイエナが星外の銀河に興味を持っていることを知ると、駐機されている船の機種名はわかるかと2人に尋ねた。2人がラムダ級シャトルと正答すると、ターキンは彼らを船内に招き、コックピットの装置を触らせた。セインとサイエナはグランドモフから帝国軍に加わることを勧められ、この日より、帝国宇宙軍の一員になることが2人の夢となった。[35]
11 BBY[34]、帝国のデネトリアス・ヴィディアン伯爵はレイ・スローネ艦長のスター・デストロイヤー<アルティメイタム>に収容されていたラムダ級シャトル<カジェル>で衛星シンダに降り、採掘現場の視察を行った。シンダで働く爆発物の専門家スケリーによって鉱山の一部が爆破された後、<アルティメイタム>は犯人を捜索するためストームトルーパーを乗せたラムダ級シャトルをさらに5機、シンダに送り込んだ。その後、スローネ艦長とヴィディアンはラムダ級シャトル<トランシャン>で惑星ゴースのムーングロウ・ポリケミカル社施設の視察に訪れた。しかしヴィディアンが母艦に戻るために使おうとした<トランシェン>とその代用の<カジェル>はどちらもスケリーによって爆破されてしまった。そのためヴィディアンとスローネはゴースのハイグラウンドへ移動し、さらなる代用シャトル<バスティナーデ>で<アルティメイタム>に帰艦した。[36]
10 BBY頃[34]、帝国保安局のエージェント・アレクザンダー・カラスは惑星サヴァリーンで反乱運動に関与した人物を探すため、協力者の賞金稼ぎIG-88Bとともにラムダ級シャトルに乗り込み[37]、アウター・リムの[34] 星へ旅した。シャトルから降りた後、カラスとIG-88は密輸業者のハン・ソロ船長とウーキーのチューバッカを捕まえようとしたが失敗した。カラスはシャトルに戻って追跡を命じたが、ハンのYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>は軌道に配備されていた2隻のインペリアル級スター・デストロイヤーのあいだを飛びぬけ、姿を消してしまった。[37]
9 BBY[34]、尋問官サード・シスターが衛星ナーにある尋問官の要塞に戻った時、ハンガー・ベイに1隻のラムダ級シャトルが駐機されていた。[38] その後、サード・シスターは帝国軍を率いて惑星ジャビームにあるヒドゥン・パスの基地を襲撃した。ヒドゥン・パスに保護されていたジェダイ・マスターのオビ=ワン・ケノービが降伏すると、軌道の<デヴァステイター>で待機していたダース・ヴェイダーがラムダ級シャトルでジャビームに降りた。[39] 結局ケノービはヒドゥン・パスのメンバーとともにジャビームから逃げ出したが、<デヴァステイター>から逃げきることはできないと判断し、ケノービは独りで近隣の不毛の月に向かった。ヴェイダーはパスの追跡を中断し、ケノービと戦うためラムダ級シャトルでその月に降りた。しかしヴェイダーは対決に敗れ、かつての師であるケノービを逃がしてしまった。[40]
9 BBY[41]、惑星コーボーのプロスペクターズ・フォリー周辺で帝国軍とダガン・ゲラ率いるベッドラム・レイダーの戦いが繰り広げられていた時、パージ・トルーパーが操縦するラムダ級シャトルがフォリーに送り込まれた。しかしこのシャトルは視界が劣悪な“霧中の広がり”を飛行中に墜落し、炎上した。帝国軍のチームがシャトルの積み荷を確保しようとしていた時、コーボー観測所を目指していたジェダイ・ナイトのカル・ケスティスと相棒のBD-1が墜落現場に姿を現した。カルは帝国軍のチームを制圧すると、炎を上げるシャトルの残骸の中を調査し、エレクトロ・ダーツを回収してBD-1に取り付けた。BD-1がダーツを暴発させてしまった結果、墜落船はバランスを崩して山腹から谷底に落下したが、カルとBDはなんとかコックピットの窓から脱出した。[42]
反乱の夜明け[]
5 BBY[43]、惑星アルダーニの帝国軍前哨基地で反乱者チームによる強盗事件が発生した当時、事件現場から52クリック離れた場所にあるアルケンジ空軍基地にはラムダ級シャトルが少なくとも1隻配備されていた。[44] 同年[43]、帝国保安局のデドラ・ミーロ監査官はキャシアン・アンドーを捜索するためラムダ級シャトルに乗って惑星フェリックスへ旅した。彼女のシャトルはフェリックス・シティの近くの施設に降下し、ゼータ級重貨物シャトルの隣に着陸した。[45] 同年[46]、反乱分子スペクターズのメンバーであるヘラ・シンドゥーラとケイナン・ジャラス、サビーヌ・レン、ガラゼブ・オレリオス、C1-10P(チョッパー)たちが乗り込んだ<ゴースト>は、ライロスやクリストフシス、キャッシーク、トイダリア、ロザルといった銀河各地の惑星で帝国の補給船団襲撃任務を展開し、TIEファイターやAT-DPウォーカー、ITTによる妨害をしのぎながら多数の補給用ラムダ級シャトルを撃墜した。[47]
4 BBY[34]、銀河帝国のポタラ審査官とデュナム補佐官は、惑星ロザルで反乱者に対処しているカンバーレイン・アレスコ司令官とマイルズ・グリント管理官の働きぶりを審査するため、ラムダ級シャトルでコルサントからロザルのキャピタル・シティへ旅した。失職を恐れたアレスコとグリントはデュナムに反逆罪の濡れ衣を着せ、この補佐官が逮捕されるよう仕向けると同時に、自分たちの活躍をアピールした。ポタラは表向きは2人に感謝しつつロザルを去ったが、コルサントへ帰るシャトルの船内でターキン総督に彼らの職務怠慢を報告した。[48] 同年[34]、帝国保安局のエージェントになるべく訓練を積んでいたスウェインとその同志コゴンが帝国を裏切り、奪ったラムダ級シャトルでロザルから逃げ出した。スウェインの教育担当者だったエージェント・カラスは、裏切り者を追って惑星スラッドにたどり着いた。街で発見されたシャトルは既にもぬけの殻だったが、間もなくカラスはスウェインを捕まえることに成功した。[49]
4 BBY~2 BBY頃[50]、スペクターズ反乱分子のメンバーであるヘラ・シンドゥーラとサビーヌ・レン、チョッパーは反乱運動に必要な医療キットを手に入れるため帝国の施設に忍び込んだ。ハンガー・ベイには2隻のラムダ級シャトルが駐機されており、片方には医療キットが積み込まれていたが、もう片方にはストームトルーパー5名が乗り込んでいた。標的のシャトルが大量の貨物コンテナの影に隠れて見えなかったため、ヘラとサビーヌは間違ってストームトルーパーのシャトルに乗り込んでしまった。正しいシャトルに潜入していたチョッパーを置きざりにして出発した後、サビーヌはチョッパーや積荷を確認するため客室に入り、自らの過ちに気付いた。サビーヌがコックピットに戻ってドアを閉鎖した直後、チョッパーが操縦するシャトルが彼女たちの機体に追いついた。ヘラとサビーヌはコックピットの窓を外すと、チョッパーのシャトルから降ろされた搭乗ランプに飛び移った。まもなくトルーパーたちがドアを破壊してコックピットになだれこんだが、すでに操縦装置は破壊されており、彼らのシャトルは落下していった。[51]
1 BBY[34]、パルチザンの指導者ソウ・ゲレラと反乱同盟のエズラ・ブリッジャー、サビーヌ・レン、チョッパーが帝国の貨物船2716に侵入した時、そのハンガーには1隻のラムダ級シャトルが格納されていた。ウェルズが船長を務めるこのオルカ級貨物船は巨大なカイバー・クリスタルを輸送しており、ジェダ星系からトニス宙域へ向かっていた。しかし反乱者とデス・トルーパーが船内で交戦した際にクリスタルが不安定になり、暴走状態に陥った。デス・トルーパーのDT-F16はシャトルで脱出することに決めたが、すでにチョッパーと帝国の囚人だった技術者たちが見張りを倒してシャトルに乗り込んでいた。遅れてハンガーに到着したエズラがDT-F16をノックアウトすると、反乱者たちはシャトルを発進させた。DT-F16はすぐに目を覚ましてシャトルを銃撃したが、彼らを止めることはできなかった。その直後、オルカ級貨物船は臨界に達したカイバーのエネルギーで大爆発を起こし、スレイヴィン大佐のインペリアル級スター・デストロイヤーも爆発に巻き込まれた。反乱者たちのシャトルはサビーヌのアイデアでスター・デストロイヤーを盾として利用し、衝撃波をかろうじて生き延びて<ゴースト>と合流した。[52]
銀河内戦[]
戦火の拡大[]
- 「何のために帝国のシャトルを奪ったと思ってるの」
- ―ハン・ソロに対し、レイア・オーガナ[出典]
1 BBYに発生した[34] スカリフの戦いの終盤、シス卿ダース・ヴェイダーは反乱同盟艦隊の旗艦であるラダス提督のMC75スター・クルーザー<プロファンディティ>に乗り込むため、スター・デストロイヤー<デヴァステイター>のシェイフ・コーシン艦長に乗船部隊の準備を整えさせるよう命じた。その後、ヴェイダーも自らラムダ級シャトルに乗り込み、TIEボーディング・クラフト2機と護衛のTIEファイター2機を従えて<プロファンディティ>へ移動した。[53] ヤヴィンの戦いの直前、デス・スター・バトル・ステーションに配属されていた261という名のRシリーズ・アストロメク・ドロイドが帝国の秘密文書を持ち出し、ラムダ級シャトルに乗って逃亡した。その後、帝国はドロイドを取り戻すためトランドーシャンの賞金稼ぎボスクを雇った。ボスクは逃げたドロイドを追って惑星タトゥイーンへ旅し、盗まれたシャトルがモス・アイズリー宇宙港に墜落しているのを発見した。[54]
0 ABY[34]、スター・デストロイヤー<インプラカブル>の機関長であるデル・ミーコ少佐は帝国保安局のギャリック・ヴェルシオ提督から呼び出しを受け、副操縦士のネイリン・バシャン中尉とともにラムダ級シャトルの船舶4240-Cでコルサントへ旅した。[55] 同年、チューバッカとザロは惑星アンデルムIVで帝国軍に捕まり、ラムダ級シャトルでカイ中佐のインペリアル級スター・デストロイヤーへ連行された。しかしチューバッカはシャトルがハンガー・ベイに到着する頃には船内のトルーパーを制圧し終えていた。その後、2人は犯罪王ジョームが反乱軍のスパイであるとカイ中佐に信じ込ませることで、無事にスター・デストロイヤーから脱出した。[56] 同年に開催された[34] ドラゴン・ヴォイド・ランのさなか、トマイン率いる帝国軍が複数のラムダ級シャトルで補給惑星に着陸し、このレースが世情不安を煽っているとの理由で、出場者のハン・ソロやルー・リ・アノ、ディラン・ヴック、ソトナ、ノウクらを一時的に拘束した。[57]
0 ABY[34]、ダース・ヴェイダーは犯罪王ジャバ・ザ・ハットの使節団と交渉に臨むため、ラムダ級シャトルで衛星サイムーン1の兵器廠アルファを訪れた。しかしヴェイダーよりも一足先にサイムーン1に到着していた“ジャバの使節団”の正体は、レイアとハン、チューバッカ、ルーク・スカイウォーカー、C-3PO、R2-D2からなる反乱軍の襲撃チームだった。シャトルから降りた直後、ヴェイダーはチューバッカによって狙撃されたが、部下のストームトルーパーを盾にして攻撃を生き延びた。サイムーン1の作戦の後、レイアは帝国から奪ったラムダ級シャトル<インヴィクタス>を使い、反乱同盟の新しい拠点候補地を探す任務に出た。この任務ではハンがレイアの副操縦士を務めた。モッデル宙域で帝国のTIEファイターと遭遇した際、レイアは帝国軍のふりをしてやり過ごそうとしたが、ハンがしびれを切らして逃げようとしたため追撃を受けることになった。しかしラムダ級シャトルはハンの操縦でモンスア星雲のとある惑星にたどり着き、不安定な放電嵐の中で追っ手をまくことに成功した。[58] その後、<インヴィクタス>はハンを追ってきた密輸業者サナ・スタロスの<ヴォルト・コブラ>によって破壊されてしまったが、ハンとレイア、スタロスは共通の敵となった帝国軍から逃げるため<コブラ>で一緒に逃げることになった。[59]
0 ABY[34]、帝国のラムダ級シャトルCZ-246がとある惑星の軌道で海賊のCR90コルベットによる襲撃を受けた。CZ-246はエンジンをやられて航行不能に陥ったが、ダース・ヴェイダーのTIEアドバンストx1が駆けつけて魚雷を撃墜し、シャトルの乗組員を救った。[60] のちにヴェイダーが惑星ソン=トゥールで犯罪組織ソン=トゥール・プライドの基地を壊滅させた後、現地にラムダ級シャトルが送り込まれ、基地から押収されたギャングの財宝を運び出した。その後、財宝はドクター・チェリ・ローナ・アフラのクルーによって強奪され、ヴェイダーは(彼自身が事件の黒幕だったが)サノス検査官とともに犯人を追うことになった。サノスの調査により、惑星アンサン・プライムにジ・アンティと名乗るギヴィンの情報屋がいることが判明すると、ヴェイダーは検査官とともにラムダ級シャトルに乗って空中都市スパイアへ赴いた。[61] 同年[34]、ヴロガス・ヴァスで戦いが発生した際、カービン中佐率いる帝国軍がルーク・スカイウォーカーを拘束し、ラムダ級シャトルに運び込んだ。しかし同じ帝国軍でもカービン中佐とは対立関係にあったヴェイダーは、実の息子であるルークを相手側に渡すまいと、フォースを使ってシャトルを破壊した。ルークはシャトルの墜落を生き延び、ヴェイダーに捕まる前に仲間たちと合流した。[62]
0 ABY[34]、反乱同盟のスパイであるエネブ・レイはコルサントのアース=エノ刑務所で皇帝パルパティーンの暗殺を試みた。しかしエネブが刑務所施設の屋上で射殺した男は皇帝の影武者に過ぎなかった。その直後、屋上に現れたラムダ級シャトルの搭乗タラップに本物のパルパティーンが姿を現した。エネブはシャトルのランプにしがみついてブラスターを撃ったが、パルパティーンはフォースを使ってビームを偏向し、アース=エノが爆発する様をエネブに見せつけた後、このスパイにフォース・ライトニングを浴びせた。エネブは皇帝の攻撃によってランプを掴んでいた手を放してしまったが、アセンション・ガンを使ってなんとか落下を生き延びた。[63] 同年[34]、惑星シュー=トランで鉱石貴族たちの反乱を片付けた後、ダース・ヴェイダーとアサシン・ドロイドの0-0-0、BT-1はラムダ級シャトルに乗って軌道の<デヴァステイター>に帰艦した。[64]
0 ABY[34]、クリール軍曹率いるタスク・フォース99はラムダ級シャトルに乗って同盟軍のヴェレット提督を追跡した。ラムダ級の攻撃を受けたヴェレットのテイランダー・シャトルは、航行不能に陥ってゴースト・ムーンに墜落した。またスター・デストロイヤー<ハービンジャー>の主反応炉が反乱同盟軍の攻撃でオーバーヒートし、乗組員たちに退艦命令が下された際、多数のラムダ級シャトルが脱出船として使われた。彼らはレッド中隊のT-65B Xウイングに迎撃されたが、<ハービンジャー>の艦長が乗り込んだ機体を含む複数のシャトルが無事に逃げ切った。一方、反乱軍はオーバーロードした反応炉を艦体から投棄し、<ハービンジャー>をハイジャックすることに成功した。しかしそれからしばらくして、タスク・フォース99のラムダ級シャトルがひそかに<ハービンジャー>に接近し、クリールとSCARトルーパーたちが艦を奪還するため中に乗り込んだ。[65]
1 ABY頃[34]、惑星ティブリンにおける任務のさなか、ルーク・スカイウォーカーは帝国軍のストームトルーパーに捕まり、ラムダ級シャトルに運び込まれた。レイア・オーガナはルークを救おうとしたが間に合わず、シャトルはティブリンの首都ティブリナから飛び立ってしまった。しかしレイアはトルーパーたちの会話を盗み聞きしていたため、シャトルの行き先がデイヴィン・ブライス艦長のスター・デストロイヤー<ストームブリンガー>であることを知っていた。[66] のちにレイアは帝国の軍人に変装し、ラムダ級シャトルで<ストームブリンガー>のハンガー14に乗り込んだ。偽装IDで身分チェックを通過した後、レイアはシャトルに仕掛けておいたサーマル・デトネーターを起爆させ、スター・デストロイヤーの乗組員たちの注意がハンガーに向くよう仕向けた。[67]
戦争中盤[]
- 「スター・デストロイヤーに戻ると連絡を入れろ」
- ―ダース・ヴェイダー[出典]
3 ABY[34]、ダース・ヴェイダーは惑星ベスピンのクラウド・シティでルーク・スカイウォーカーと対決を繰り広げた。ルークを取り逃がした後、ヴェイダーはラムダ級シャトルに乗って軌道のエグゼクター級スター・ドレッドノート<エグゼクター>に帰艦した。[68]
エンドアの戦い[]
- 「シャトル<タイディリアム>。これよりシールドを解除する。現コースを維持せよ」
「了解。うまくいくって言ったろ。ちょろいもんさ」 - ―帝国軍士官とハン・ソロ[出典]
4 ABY、第2デス・スターの存在が明らかになった後、レイア・オーガナは惑星サラストに集結している同盟軍艦隊から帝国の注意をそらすため、イエロー・ムーン作戦を実行した。陽動作戦が成功した後、レイアのチームはガラーン星系で帝国軍に捕まり、キオネー艦長のインペリアル級スター・デストロイヤー<シールドメイデン>へ連行された。しかし彼女たちは脱出を果たし、<シールドメイデン>のドッキング・ベイでラムダ級シャトル<タイディリアム>を奪取した。チームの一員であるアントロットは<メルクローラー>にデトネーターを仕掛け、自らを犠牲にして<シールドメイデン>の艦体に突破口を開けた。ナイン・ナンの操縦のもと、<タイディリアム>は反乱軍に協力的な民間船に助けられながら脱出し、ハイパースペースへ離脱した。[69]
エンドアの戦いの直前、衛星エンドアの軌道で建造中の第2デス・スターのハンガー・ベイに[12]、ヨーア大佐とジェンドン大佐[70] が操縦士を務めるダース・ヴェイダーのラムダ級シャトルST 321が到着した。ヴェイダーは出迎えに現れたモフ・ティアン・ジャージャロッドにデス・スターの工事を急ぐよう命じ、皇帝パルパティーンも直々に来訪予定であることを知らせた。彼の言葉通り、間もなく皇帝の専用機であるインペリアル・シャトルが第2デス・スターに到着した。[12] この時、ジェイナス・グリージェイタスやシム・アローといった皇帝の顧問やロイヤル・ガードもシャトルに同乗していた。[3] また第2デス・スターには“皇帝の塔”と呼ばれる施設があり、パルパティーンの玉座の間がある塔の最上階に直接ラムダ級シャトルをドッキングさせることも可能だった。[71] 一方、反乱軍はエンドアの決戦に向けて作戦を練り、レイアがイエロー・ムーン作戦で手に入れた<タイディリアム>が侵入作戦で活用されることになった。クリックス・メイディン将軍はモン・モスマ議長に作戦書を提出し、このシャトルの承認コードがあればエンドアの非常線を無事に通過できるだろうと請け合った。[72]
反乱軍はエンドア攻撃チームを衛星エンドアに潜入させるため、<タイディリアム>を貨物シャトルに偽装した。[1] MC80Aスター・クルーザー<ホーム・ワン>で行われた作戦会議の後、レイアとハン・ソロ将軍、チューバッカ、ルーク、R2-D2とC-3PO[12]、そしてパスファインダーズや第32コマンドー部隊から選抜された兵士たち[72] が<タイディリアム>に乗り込み、エンドア星系へハイパースペース・ジャンプした。彼らは帝国の古い識別コードを使い、機械部品と技師を運んできたと主張して、エンドア星系に配備されているスター・ドレッドノート<エグゼクター>のファーマス・ピエット提督やそのスタッフを欺いた。ダース・ヴェイダーはこのシャトルに息子のルークが乗っていることに気付いたが、あえて通過を許可するようピエットに指示した。その後<タイディリアム>はエンドアに着陸し、地上にある第2デス・スターのシールド発生施設を破壊するため兵士たちを展開した。[12]
シールド発生装置の破壊作戦が進む中、ルーク・スカイウォーカーは父親を説得するため単独で帝国軍に投降した。ヴェイダーはシャトルST 321でエンドアの施設の発着場に降り、アイガー司令官からルークの身柄を引き取った。ヴェイダーはルークを皇帝パルパティーンに会わせるため第2デス・スターへ運んだ。しかしエンドアの戦いのさなか、ヴェイダーはルークを救うためフォースのライトサイドに帰還し、致命傷を負いながら皇帝を倒した。一方、反乱同盟軍はシールド発生装置を破壊し、第2デス・スターの反応炉に致命的なダメージを与えることに成功した。デス・スターの乗員たちが脱出を図る中、ルークは瀕死のヴェイダーをシャトルST 321の近くまで運んだ。父親の最期の言葉を聞いた後、ルークは彼の亡骸をシャトルに運び込み、爆発寸前のデス・スターから脱出した。[12] 同盟軍グリーン中隊のシャラ・ベイ中尉はルークのシャトルをRZ-1 Aウイング・インターセプターで追撃しようとしたが、乗っているのが味方であると知ると、エンドアへ向かうシャトルをTIE/INインターセプターから護衛した。[11]
終戦へ[]
- 「欲しいと言うならくれてやる」
- ―ラムダ級シャトルを自爆させる直前、レイ・スローネ提督[出典]
エンドアの戦いの直後、帝国のランデブー・ポイント:ヴィクティムにて、1隻のラムダ級シャトルがスター・デストロイヤー<トーメント>に到着し、“伝令”が亡き皇帝のメッセージをラー・デュヴァット艦長に伝えた。[11] 同様の伝令はほかの帝国の司令官たちのもとにも姿を現しており[16]、銀河系全域で終末司令の一環であるシンダー作戦が開始された。[11] インフェルノ分隊のエージェントであるデル・ミーコは皇帝の観測所の破壊を命じられ、ラムダ級シャトルで惑星ピリオへ赴いた。またシンダー作戦の標的のひとつに選ばれた皇帝の母星ナブーでは、複数のラムダ級シャトルが首都シードにストームトルーパーを降ろすための着陸船として使用された。[16]
エンドアの戦いの後、アノート宙域ではユーブリック・アデルハード総督率いる帝国軍による“鉄の封鎖”が敷かれた。そんな中、惑星バーニン・コンのギャングである“ハッピー”・ダップは帝国に押収されたトレード・スパイン・リーグの荷を奪還する計画を立て、手下の“スマグラー”をホスの戦場跡地へ送り出し、計画に必要なラムダ級シャトルの組み立てを命じた。スマグラーはゴミ漁り集団やワンパとの戦いをしのぎ、シャトル組み立てに必要なトライバルブ・アセンブリやボルテックス安定装置を集めた。また彼はレッカーズの指導者ボヘント・スプリンスを倒し、帝国のコードブレイカーを調達した。ミンダク中尉率いる帝国軍が妨害を試みたが、スマグラーとダップ、B9-DTはシャトルの修理を終えてホスから脱出した。その後、スマグラーとB9-DTはシャトルで惑星マタオゥの月ナー・ハイパへ旅し、4か所の押収施設を襲撃した。その際、スマグラーはレイア・オーガナが銀河系各地に送信したホログラム・メッセージを発見し、アノート宙域では秘密にされていたエンドアの戦いの真実を知った。[13]
4 ABY[34]、エンドアの戦いの3か月後、ルーク・スカイウォーカーはメリック宙域の惑星ヴェタインにある帝国軍基地に侵入するためラムダ級シャトル<アンターラ>を使用した。彼の目的は、帝国軍基地に保管されているフォース感応能力を備えたグレート・ツリーの苗木を回収することだった。ルークはラムダ級シャトルは独りでも操縦可能であることを承知していたが、R2-D2に補佐役のパイロットを探して連れてくるよう命じた。R2に選ばれたシャラ・ベイ中尉は喜んで任務に同行し、帝国軍の軍服に着替え、帝国保安局のアレシア・ベック中佐を演じることになった。彼らは集合ポイント:スタルワートの<ホーム・ワン>から出発し、ハイパースペース航行のすえヴェタインに到着した。基地の司令官であるハロンは<アンターラ>から降りてきたベック中佐が偽物であることを見抜いたが、あえて訪問者たちを施設内へ案内した。しかしルークとベイは帝国軍による包囲をしのぎ、苗木の回収という目的を果たしてハンガー・ベイに戻った。帝国軍はシャトルに乗り込もうとするルークにデトネーターを投げたが、ルークはフォースを使って爆弾を敵に送り返し、戦いに決着をつけた。[11]
4 ABY[34]、惑星アキヴァの首都ミラで反乱を起こしたノラ・ウェクスリーは、帝国から奪ったTIEファイターで飛行していたときにターボレーザーで撃たれた。彼女は飛行不能になったTIEを総督の宮殿へ落下させ、3機のインペリアル・シャトルを破壊した。その後、ノラとその仲間たちはレイ・スローネ提督率いる帝国軍に捕まり、ヨット<ゴールデン・ハープ>に乗せられた。しかし<ゴールデン・ハープ>は戦闘で損傷を負い、スター・デストロイヤー<ヴィジランス>のハンガーに荒っぽい方法で着陸した。<ヴィジランス>もまた新共和国軍の攻撃にさらされて破壊されかかっており、スローネとパイロットのモーナ・キー、グランドモフ・ヴァルコ・パンディオンはハンガーに駐機されていたラムダ級シャトルで脱出した。一方、ノラはまたしてもTIEを奪取し、スローネのシャトルを追撃した。スローネは傲慢なパンディオンを撃ち、コックピットから締め出すと、シャトルのハイパードライブ・マトリックスに自爆用コードを入力し、コックピットを切り離して脱出した。シャトルはパンディオンもろとも爆発し、ノラに重傷を与えた。スローネたちはスター・デストロイヤー<ヴァンキッシュ>にたどり着き、アキヴァから逃げおおせた。[73]
4 ABY[34]、新共和国はスターホーク計画のために帝国のインペリアルII級スター・デストロイヤー<ヴィクトラム>を鹵獲した。その後、ヴァンガード中隊が<ヴィクトラム>の防衛任務に送り出され、乗船部隊を運ぶラムダ級シャトルをはじめとする帝国艦船を撃退した。一方、帝国軍のテリサ・ケリル艦長は、スターホーク計画に関する機密情報を入手したエージェント・ソーンを回収するため、タイタン中隊とラムダ級シャトル<グラディウス>をホズニアン・プライムへ派遣した。タイタン中隊が新共和国軍の防衛部隊と交戦する中、<グラディウス>は軌道前哨基地にドッキングし、ストームトルーパーによる回収チームを配備した。新共和国は増援部隊を送り出したが、ソーンを乗せた<グラディウス>はタイタン中隊とともに無事にハイパースペースへ離脱した。その後、ケリル指揮下の<オーバーシアー>はソーンの情報をもとにデゼヴロ付近で新共和国の船団を襲撃し、スターホーク計画の更なる情報を入手するため乗船部隊を乗せた3隻のラムダ級シャトルを敵船に送り込んだ。[74] 同年[34]、帝国は統計技官ラルシウス・パルドラの亡命を阻止するため惑星タコダナにラムダ級シャトルを送り込み、ストームトルーパーを配備した。[16]
5 ABYに発生した[34] ジャクーの戦いでは、複数のラムダ級シャトルがストームトルーパーの着陸艇として使用された。新共和国軍インフェルノ分隊のアイデン・ヴェルシオとシュリヴ・スールガヴは、ジャクーの砂漠に墜落したインペリアル級スター・デストロイヤーのハンガーを制圧した際、2隻のラムダ級シャトルで送り込まれてきたストームトルーパーの増援チームを撃退した。[16] またノラ・ウェクスリーとミスター・ボーンズは、奪ったインペリアル・シャトルでジャクーのシンキング・フィールズにある帝国軍基地へ向かう途中、ノラの息子テミンが操縦するT-65C-A2 Xウイング・スターファイターに狙われた。しかしミスター・ボーンズがシャトルの搭乗ランプの昇降によってテミンに合図を送り、なんとか誤解を解いた。その後、ノラは夫ブレンティン・ロアー・ウェクスリーやレイ・スローネと合流した。彼女たちは帝国のガリアス・ラックス元帥による陰謀を止めるため行動を共にすることになり、シャトルでジャクー観測所へ向かった。[15]
新共和国時代以降[]
銀河内戦以降の時代、ラムダ級シャトルは新共和国と[75] 帝国軍残存勢力の双方で使用された。[10] 9 ABY[34]、モフ・ギデオンの派閥に属すラムダ級シャトル2743は、ドクター・ペン・パーシングを輸送中にボバ・フェットのファイアスプレー31級哨戒攻撃艇<スレーヴI>による襲撃を受けた。フェットはマンダロリアンの賞金稼ぎディン・ジャリンの仲間であり、ギデオンからグローグーを救出する作戦の一環として、ラムダ級シャトルとパーシングの身柄を狙っていた。操縦士と副操縦士は回避行動を取ったが、シャトル2743はイオン砲に被弾して制御不能となった。ジャリンとキャラ・デューンがコックピットに乗り込んだ際、副操縦士は降伏しようとした操縦士を撃ち殺し、パーシングを人質にとったが、デューンによって射殺された。その後、ジャリンたちはシャトルをラフェトへ運び、<スレーヴI>やコムルク級ファイター/トランスポートの隣に駐機させ、ボ=カターン・クライズ率いるナイト・アウルと合流した。その後、ジャリンとデューン、ボ=カターン、コスカ・リーヴス、フェネック・シャンドはシャトルを使ってギデオンの軽クルーザーに侵入し、無事にグローグーを解放することに成功した。[10] ギデオンは新共和国の囚人となったが、ラムダ級シャトルで護送されていたところを味方に救出された。護送用シャトルの残骸は宇宙空間に放置され、のちに新共和国アデルファイ・レンジャーズのパイロットであるカーソン・テヴァ大尉によって発見された。テヴァはR7に命じて残骸にプローブを放ち、乗組員の遺体とベスカーの欠片を発見した。[75]
銀河帝国のイデオロギーを受け継いだファースト・オーダーは、やがてラムダ級シャトルのデザインにインスパイアされてユプシロン級コマンド・シャトルを作った。[20] ユプシロン級シャトルはサイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社によって製造され、ファースト・オーダーの上級将校や高官の輸送船として用いられた。[9] また同じくファースト・オーダーが使用した[76] クサイ級軽シャトル[77] も3枚翼のデザインがラムダ級と共通していた。[12][76]
新共和国時代、クオレンのキャプテン・クレイガン・ゴール率いる海賊団ウォーバード・ギャングはファースト・オーダーとひそかに協力関係を結び[17]、旧帝国の装備や武器で武装していた。[78] クレイガン・ゴールのシャトルは回収品のラムダ級シャトルを改造したユニークなシャトル=ファイターであり、船体は大量のレーザー砲とイオン砲に覆われていた。この船は大気圏内において高速を誇ったが、シールドは最低限度の強度しかなく、ハイパードライブの信頼性も低かった。しかし真の海賊船には絶対に必要とされる、略奪品を積み込むための貨物スペースは十分に確保されていた。[79] ウォーバードの他のさまざまな海賊船と同様、このシャトルは惑星キャスティロンのスーパータンカー燃料基地<コロッサス>に対する度重なる攻撃に使用された。[17][80]
惑星ジャクーの砂漠には、銀河内戦で墜落した多数の船の残骸によって“宇宙船の墓場”が形成された。こうした墜落船は戦いから数十年が過ぎた後も砂漠に放置されており[81]、その中にはラムダ級シャトルの残骸も含まれていた。[82][83] また35 ABY当時[34]、エンドア星系の衛星ケフ・バーに墜落した第2デス・スターの残骸の中にも、朽ち果てたラムダ級シャトルが取り残されていた。[84]
制作の舞台裏[]
ラムダ級T-4aシャトルは1983年公開のオリジナル・トリロジー第3作『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』で初登場を果たした。[12] また1997年に『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』の特別編がリリースされた際、本作にもラムダ級シャトルの登場シーンが追加された。[68]
帝国のシャトルのデザインを決めるため、ジョー・ジョンストンやニロ・ロディス=ジャメロ、ラルフ・マクォーリー、ノーマン・レイノルズらによって多くのコンセプト・スケッチが制作された。[85] 初期のデザインは箱型で四角い船体だったが、デザインが洗練されるにつれてボートのような特徴が追加され、やがて艀(平底船)に似たデザインも描かれた。[86] ロディス=ジャメロは最終形と比べて曲線的な、小さな翼を備えたシャトルのスケッチを数点制作した。レイノルズは大小4枚の翼を持つデザインや、最終形に近いが細長いシャトルのスケッチを描いた。マクォーリーは船体が全体的に平べったいデザインを、そしてジョンストンは最終形に近いものから異なるものまで、多数のコンセプト・デザインを制作した。[85]
最終的に[86]、ジョンストンによって描かれた[1][85] TIEファイターのようなコックピットを3枚の大きな翼で囲ったデザインが転換点となった。『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のために制作されたスカイホッパーのデザインをもとに、ジョンストンとロディス=ジャメロ、マクォーリーによってシャトル・デザインの最終案が固められていった。[86] マクォーリーはダース・ヴェイダーがシャトルから降りる場面のプロダクション・ペインティングを手掛け、マイケル・パングラジオやフランク・オーダズらがシャトルの登場場面のマット・ペインティングを制作した。[85] シャトルの模型はILMの職人チャーリー・ベイリーとビル・ジョージによって2つ(28×30×18センチのものと33×53×56センチのもの)が制作され[86]、コンセプト・アートで定義された設定のディテールが模型によって詰められていった。[1]
レイノルズの指導のもと、レグ・ブリームが模型のレファレンス・ショットを参考にシャトルの撮影用セットの図面を引いた。[85] この設計図の作成日は1981年10月26日付となっている。ビル・ジョージがイギリスのエルストリー・スタジオでセット製作者たちの指導を行った。『ジェダイの帰還』の撮影時、ひとつのラムダ級シャトルのセットが3つの異なる船(ヴェイダーのシャトル、皇帝のシャトル、反乱軍のシャトル)として使いまわされた。[1] シャトルのセットの船内には、コックピット後方の兵士収容エリアも作りこまれたが、映画本編には映っていない(撮影準備中イギリスにほとんどいなかったジョージ・ルーカスのために、兵士収容エリアにスタッフたちが座った参考用写真が撮影された)。また『ジェダイの帰還』には操縦席に座った登場人物たちを正面から映すショットがあるが、このとき俳優たちには窓の外は見えておらず、目の前には木製の板があるのみだった。[87]
ラムダ級シャトルのデザインや、そのコンセプト・アートはのちのスター・ウォーズ作品に登場する複数の宇宙船デザインに影響を与えている。[88][89][90][91] ニロ・ロディス=ジャメロが1981年に描いたインペリアル・シャトル用のコンセプト・スケッチは、GX1短距離運搬船のデザインの基となった。GX1運搬船は1988年にウエスト・エンド・ゲームズ社のロールプレイング・ゲームに登場し、2012年にはTVシリーズ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』で映像化された。[88] また映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年)に登場するシータ級T-2cシャトルは、ラムダ級シャトルを明確に意識してデザインされている。[89] ジョー・ジョンストンが描いた、球状コックピットのコンセプト・スケッチは2010年に『クローン・ウォーズ』に登場したイータ級シャトルの原型となった。[90] ノーマン・レイノルズが描いた4枚翼シャトルのラフ・スケッチも、2012年に『クローン・ウォーズ』に登場したHH-87スターホッパーの原型となった。[85][91]