ラムー(Lah'mu)はアウター・リム・テリトリーのレオバロ宙域に属した、肥沃な土地に恵まれた農耕惑星である。惑星の名前はニモーディアンの言語で「繁栄」を意味する。ラムーは古代の月が砕けた際に形成された環を持ち、地表には火山を含む山脈、黒砂の海岸、間欠泉といったさまざまな地形が広がっていた。ラムーの水圏は豊かだったが、土壌に含まれる物質に汚染されていたため、飲水としては適さなかった。また、緑樹や土も火山堆積物によって汚濁していた。ラムーには特に珍しい産出物もなく、主要なハイパースペース・ルート付近の星で何でも事足りることから、この星が世間の注目を集めることは少なかった。銀河共和国はラムーをはじめとするアウター・リムの星々への移住プロジェクトを推進していたが、失敗に終わる。
ソウ・ゲレラの提案のもと、ゲイレン、ライラ・アーソとその幼い娘ジンは銀河帝国から身を隠すため、人里離れたラムーの農場で隠遁生活を送った。しかし帝国先進兵器研究部門のオーソン・クレニック長官は13 BBYにアーソ一家を見つけ出し、ゲイレンをラムーから連れ出してデス・スター・プロジェクトに参加させた。
特徴[]
ラムーは銀河系のアウター・リム・テリトリー、レオバロ宙域に属す惑星である。主要なハイパースペース・ルートから離れており、惑星ダントゥインやマイトズ・アロー航路の北側、チョパニの虚空やチョパニ宙域との境界に位置していた。ラムーは惑星軌道にケイ土からなる大きな環を持っていた。この環はクローン戦争のはるか昔に砕け散った古代の月の残骸から形成されていた。また、ラムーには環ができた後も自然の衛星がひとつ残っていた。
ラムーは植物が生い茂るダークグリーンの星で、惑星固有の生物圏が鉄をクロロフィルに変化させていた。ラムーの地殻は地理学的に早い段階で何度も分裂を経験しており、豊富な鉱物と土壌が地表にもたらされ、肥沃な大地が形作られた。ラムーの土壌には亜鉛、塩素、コバルト、窒素、ホウ素といったさまざまな鉱物が含まれていた。そのため、この星には大量の水圏が存在したにも関わらず、鉱物によって汚染されていたため地下水は飲料水に適さなかった。また、火山のテフラ(堆積物)も惑星の緑樹を汚染していた。
ラムーの地表の風景は青々として穏やかで、山や台地が広がり、火山や黒い砂浜、塩水の海、間欠泉、農地が点在した。ラムーの数少ない入植者たちは、西半球の特に肥沃な低地の周りに住んでいた。
歴史[]
肥沃な惑星[]
ラムーはニモーディアンの言語で「繁栄」を意味する単語から名付けられていた。ラムーの地殻は地理学的に早い段階で何度も分裂し、地表に豊かな鉱物と土壌がもたらされ、まばらな入植者たちが農場を開拓した。ラムーはもともと複数の月を持っていたが、そのうちのひとつが粉々に砕けた際にケイ土から成る環が形成され、惑星地表に大きな影を投げかけた。また、同じ頃に火山から噴出されたテフラ(堆積物)がラムーの自然の緑樹を汚染したため、後世の入植者たちは慎重に土壌をフィルタリングしなければならなくなった。
銀河共和国の最後の数十年のあいだに、経済開発省はラムーをはじめとするアウター・リム・テリトリーの星々への移民を奨励し、農家の開拓に必要な土地などのインセンティブを提供した。このプロジェクトは失敗に終わり、多くの惑星が放棄されるか、小規模な植民が行われるに留まった。ラムーもそのひとつだったが、世間から忘れ去られている分、この星は安全な隠れ家にもなった。
帝国時代[]
帝国時代の13 BBY当時、ラムーの人口は500人にも満たず、西半球に農場が設けられていた。住民の多くは戦争を避けるためにやってきた逃避者だった。クローン戦争期にオーソン・カラン・クレニックと関わりを持ったアーソ家も、銀河帝国の時代には人里離れたこの惑星で質素な生活を送っていた。ゲイレンとライラ・アーソ夫妻は人口の少ない東半球を住居に選び、ソウ・ゲレラの助けを借りて65ヘクタールの土地を手に入れる。アーソ家はラムーで作物を栽培し、プリトーミン・エンバイロメンタル社製のGX-8水分凝結機を使って空気中の水分を収集していた。
一家にとって不幸なことに、帝国の先進兵器研究部門長官となったクレニックはアーソ家の隠れ家を突き止め、ゲイレンをデス・スター・プロジェクトに参加させるためデス・トルーパーを引き連れてラムーにやってきた。帝国に見つかった場合の備えを用意していたゲイレンは、ライラと幼い娘ジンを秘密の隠れ家に向かわせ、1人でクレニックを出迎えた。しかし、ライラは夫を救うため農場に戻り、デス・トルーパーに撃ち殺されてしまう。草むらの影から母親の死を目撃したジンは、デス・トルーパーに見つからないよう洞窟に向かい、人工岩のハッチの下にあるシェルターに身を隠した。帝国がゲイレンを連れてラムーから立ち去った後、ジンは駆けつけたソウ・ゲレラによって救い出された。
住民[]
ラムーは人口がまばらな惑星で、500人にも満たない人間の入植者たちが、西半球に広がる肥沃で閑静な土地で暮らしていた。彼らの多くは、共和国経済開発省の援助を受け、クローン戦争の戦火を逃れるためこの星にやってきた移民者だった。また、ラムーには固有の知覚種族が存在しなかった。
表記[]
一部公式書籍ではラ・ムーと表記されている。しかし中黒(・)は固有名詞の単語を区切る記号として使うのが一般的で、スター・ウォーズ翻訳メディアにおいても、「ラ・ムー」のように中黒を発音上の表現に用いたり、アポストロフィによる音節区切りの代用として使った例はほとんど無い。以上の理由から本サイトでは「ラ・ムー」表記は不適切と判断し、「ラムー」としている。
登場作品[]
- カタリスト (初登場) (ホログラムでの登場)
- レベル・ライジング
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
- ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー 小説版
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー ジュニアノベル版
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー コミック版
- Star Wars:スコードロン (言及のみ)