- 「この任務の指揮官は俺だ。任務の目的を偵察から変更する!」
- ―エズラ・ブリッジャー[出典]
レクレム・ステーションの任務(Mission to Reklam Station)は2 BBYに反乱分子のフェニックス戦隊が惑星ヤルマのレクレム・ステーションで遂行した、銀河帝国からYウイング・スターファイターを奪取することを目的とした作戦である。少佐に任命されたばかりのエズラ・ブリッジャーが反乱者の潜入チームの指揮を執った。彼らはこの任務でスターファイター<ファントム>を失ったが、奴隷として働かされていたアグノートの労働者たちを解放し、彼らの助けを借りてYウイングを持ち出すことに成功する。ヤルマ上空のインペリアル級スター・デストロイヤーに乗り込んでいたアリンダ・プライス総督は、スローン大提督からの指示に従い、反乱者たちが逃げ出すのをあえて見逃した。スローンは反乱分子相手に小規模な勝利を収めるより、反乱軍全体を一挙に滅ぼそうと考えていたのである。
背景[]
- 「情報ってのは、惑星ヤルマのことだ。厚い雲の下に秘密のステーションが隠れている。帝国の廃船処理場でな。共和国のスターファイターが何千とスクラップにされてんだよ」
- ―ホンドー・オナカー[出典]
帝国時代、銀河帝国は惑星ヤルマでレクレム・ステーションと呼ばれる廃棄物処理プラントを運営していた。惑星のガス雲に浮かぶこの施設では、アグノート種族の労働者たちが奴隷として酷使され、旧銀河共和国軍のBTL-A4 Yウイング強襲用スターファイター/ボマーの解体作業が進められていた。ヤヴィンの戦いの2年前、ターバという名の奴隷労働者がレクレム・ステーションからの逃亡を図ったが失敗し、惑星ナラカにある帝国刑務所に収監された。ターバは刑務所の中でウィークウェイの海賊、ホンドー・オナカーと親しくなった。
ホンドーは反乱者のジェダイ・パダワン、エズラ・ブリッジャーに連絡を取り、自分を解放すれば反乱軍にとって有益な情報を教えると持ちかけた。エズラは反乱者チームを率いてナラカ刑務所に潜入し、ホンドーとターバを解放した。ターバは脱獄中に命を落としたが、ホンドーは反乱者たちと共に逃げ切り、見返りとしてレクレム・ステーションの情報を提供した。エズラの属すフェニックス戦隊はホンドーと取り引きし、レクレム・ステーションにおける任務が成功したあかつきにはハイパースペース航行が可能な密輸用スターシップとクルーを提供すると約束した。
任務[]
潜入[]
- 「ステーションへ行くぞ。これは命令だ!」
- ―エズラ・ブリッジャー[出典]
フェニックス艦隊を率いるコマンダー・ジュン・サトーは、ナラカにおける活躍を認めてエズラを少佐に抜擢し、レクレム・ステーションの任務のリーダーに任命した。チームのメンバーとしてマンダロリアンの武器専門家サビーヌ・レン、ラサットの戦士ガラゼブ・オレリオス、アストロメク・ドロイドのチョッパー、クローン・キャプテン・レックス、情報提供者であるホンドーがエズラに同伴し、補助スターファイター<ファントム>に乗ってヤルマへ発った。1回のジャンプでヤルマに飛ぶことはできなかったため、彼らはマイニング・ギルドの領域内にあるセリーダ中継点で一度ハイパースペースを脱した。
しかし反乱者たちはここでマイニング・ギルドのパトロール部隊と出くわしてしまう。サビーヌの操縦する<ファントム>はマイニング・ギルドTIEファイターを2機撃墜し、YV-865オーロラ級貨物船の追跡を振り切って再びハイパースペースへ飛び込んだ(エズラは目撃者を1人残らず始末しておくべきだと主張したが、仲間たちに説得されて本来の任務を優先した)。反乱者たちはヤルマに到着し、惑星を包む黄色のガスの中でレクレム・ステーションを発見したが、周辺空域を漂う帝国のDTSシリーズ解体ドロイドに見つかってしまった。ステーションの指揮官を務めるブロム・タイタス中佐はさらに2体の解体ドロイドを追撃に派遣し、侵入者の撃退を試みた(タイタスはかつて反乱者たちと戦ったことがあり、その時インペリアル・インターディクターを失った罰として廃棄物処理場の管理人に降格されていた)。
チョッパーは<ファントム>の背面レーザー砲塔で解体ドロイドを1体撃ち落としたが、別の1体が機体の後部にしがみついた。キャプテン・レックスはドロイドを直接銃撃するため後部ハッチを開き、もみ合いの最中に危うく落下しかけたがゼブによって救われた。レックスがブラスター・ピストルでドロイドを倒した後、<ファントム>はガス雲の中へ落下したが、雷雲を通過したことで幸運にも帝国のスキャナーから逃れることができた。<ファントム>はサビーヌの操縦でなんとか制御を取り戻し、レクレム・ステーションの廃棄物処理プラットフォームにドッキングした。
強奪[]
<ファントム>を駐機させ、廃棄物処理場に潜入した反乱者チームは、アグノートの労働者メルチたちと遭遇した。アグノート語を放せるホンドーが労働者たちと交渉し、反乱軍の任務を手伝えば帝国から自由の身にしてやると申し出た。アグノートたちは取り引きに応じ、Yウイング・スターファイターを溶鉱炉へと運ぶベルト・コンベアーを停止させる。しかし、Yウイングをステーションから持ち出すには機体に燃料を補給する必要があった。燃料充填中、彼らは新しい解体ドロイドに見つかり、タイタス中佐に作戦を知られてしまう。
タイタス中佐は廃品処理場の磁気ロックを起動してYウイングを固定し、ストームトルーパー分隊に出動を命じた。エズラは処理場の全システムが司令センターによってストップされたことを知り、ゼブとサビーヌにYウイングの燃料補給を任せ、レックスと共にレクレム・ステーションの内部へ向かった。しかし解体ドロイドが現れたためレックスも急きょコンベアで戦うことになり、エズラは単独で施設の内部へ突入した。解体ドロイドはYウイングを持ち上げてサビーヌとゼブをガス雲の底へ振り落とそうとしたが、レックスは解体現場のクレーンを使って怪力のドロイドを倒した。
一方、エズラはライトセーバーとフォースを駆使してストームトルーパー部隊を全滅させた。コマンダー・サトーやヘラ・シンドゥーラから連絡を受けたエズラは“偵察任務”が順調に進んでいると嘘をついたが、司令官たちは“救出作戦”が必要なようだと判断し、ヤルマにバトル・クルーザーを派遣することに決めた。一方のエズラは司令センターへ攻め入り、タイタス中佐の部下たちを倒した。因縁の反乱者と再会したタイタスは、Yウイングの磁気ロックを解除したければレクレム・ステーション全体のパワーをダウンさせる以外に方法は無く、そんなことをすれば敵も味方も全員道連れになるだろうと勝ち誇った。
しかし、エズラはためらうことなくパワー・ユニットを破壊した。Yウイングのロックは外れたが、レクレム・ステーションの反重力装置もダウンしたため、施設全体が崩れ始めた。その頃、ホンドーはアグノートの労働者たちと一緒に盗んだ帝国軍着陸船で逃げ出し、反乱者たちとの約束通り船とクルーを手に入れた。他の反乱者たちはYウイングに乗り込み、チョッパーが中継ナビゲーション・システムを使って全機体を遠隔操作で操縦した。しかし帝国によってハイパードライブが取り外されていたため、Yウイングはハイパースペースにジャンプすることができなかった。
脱出[]
- 「大提督が予想された通りになりました。クルーザー3隻から成る反乱組織の艦隊が援軍に現れました」
「そんなもの艦隊ではない。攻撃を中止して逃がせ。古い爆撃機などくれてやるがいい」 - ―アリンダ・プライス総督とスローン大提督[出典]
反乱軍の潜入を知った帝国のアリンダ・プライス総督、カシウス・コンスタンチン提督、エージェント・アレクザンダー・カラスは、インペリアル級スター・デストロイヤーに乗ってヤルマに駆け付けたが、レクレム・ステーションを救うには既に遅すぎた。プライス総督のスター・デストロイヤーはYウイングの逃亡を阻止すべくTIE/ln制宙スターファイター部隊をヤルマ上空に展開する。一方、ステーションではタイタス中佐がスタッフに撤退命令を出し、リパルサーリフトを失って墜落し始めたステーションから逃げ出した。エズラもプラットフォームに駐機したままの<ファントム>へと急いだが、反乱者のスターファイターは廃棄物処理場の崩壊に巻き込まれ、ヤルマのガス雲の中へ墜落していった。
ステーションもろとも落下していく途中で、エズラは師匠であるケイナン・ジャラスに助けを求めた。するとその直後、ケイナンとヘラがフェニックス艦隊を率いてヤルマに駆け付け、Yウイングをクエーサー・ファイア級クルーザー=キャリアー<フェニックス・ネスト>に収容した。ケイナンとヘラの乗る軽貨物船<ゴースト>はヤルマの大気圏内に突入し、エズラをガス層の中から救出した。
プライス総督から連絡を受けたスローン大提督は、帝国軍が優位を保っていたにも関わらず、あえて反乱軍の逃亡を見逃すよう指示した。プライスたちから戦況を聞いたスローンは、ヤルマに派遣された反乱分子が反乱軍艦隊の一部に過ぎないと気づいたのである。戦略家であるスローンは1つの反乱分子を撲滅するよりも、彼らの全艦隊を一挙に滅ぼしたいと考えていた。その結果、エズラのチームとフェニックス艦隊は無事にハイパースペースに逃げ込むことができた。
その後[]
- 「爆撃機はすべて、ドドンナ将軍に引き渡すことになる。反乱組織の一翼を担う人よ。組織は大きくなっている」
- ―ヘラ・シンドゥーラ[出典]
フェニックス戦隊はレクレム・ステーションの任務でアグノートの奴隷を解放し、5機のYウイング・スターファイターを獲得した。このYウイングは拡大しつつある反乱軍の戦力に加わり、ジャン・ドドンナ将軍の部隊へ回された。また、命令違反によってチームを危険にさらし、<ファントム>を失ってしまったエズラは、ヘラによって少佐の職務を解かれた。
登場作品[]
- スター・ウォーズ 反乱者たち/影の中へ (初登場)
- 反乱者たち – ウィンカースーのお宝 (間接的に言及)
- 反乱者たち – 攻撃開始時刻 (間接的に言及)
参考資料[]
- Steps Into Shadow Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン (間接的に言及)
- スター・ウォーズ ビークルのすべて
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[Source] |