ロザル攻撃(Attack on Lothal)は初期反乱運動真っただ中の1 BBYに、共和国再建のための同盟が惑星ロザルにある帝国軍兵器工場施設の破壊を目的として行った作戦である。銀河帝国はこの工場で新型スターファイターのTIE/dディフェンダーを製造しようとしていた。反乱者たちによるロザル攻撃作戦は2 BBYの時点で既に計画されており、フェニックス戦隊とマサッシ・グループが準備を進めていたが、帝国のスローン大提督が惑星アトロンの反乱軍基地に先制攻撃を仕掛けたため中断された。それ以来、同盟軍最高司令部はロザル攻撃作戦に許可を出すのに消極的になったが、帝国が最新鋭のTIE/dディフェンダー・エリートをロザルの工場で製造しようとしていることがわかり、状況が変わった。また、帝国は惑星上にいる人員への退避指令であるプロトコル13をロザルで発令した。
反乱軍のヘラ・シンドゥーラは司令部を説得し、ロザル攻撃作戦の許可を取り付けた。彼女は将軍の地位を与えられ、T-65B Xウイング・スターファイターとBTL-A4 Yウイング強襲用スターファイター/ボマーからなる24機の混成部隊を指揮してロザルへ向かった。一方惑星の地上では、ヘラの仲間であるスペクターズのクルーやロザル抵抗勢力のメンバーが工場防衛用の対空砲台を破壊した。ロザルの軌道で宇宙戦が始まると、帝国のエース・パイロットであるヴァルト・スケリス中佐が反乱軍の戦闘機を数機撃墜したが、スケリスのTIEディフェンダーはヘラの反撃で制御を失ってアーキテンス級司令クルーザーに衝突し、さらにインペリアル級スター・デストロイヤー1隻がその影響で巻き添えになった。ヘラの部隊はこのチャンスを利用して軌道の封鎖を突破し、ロザルの大気圏内へ向かった。
しかしスローン大提督はこの事態を予測し、TIEファイターの迎撃部隊を待機させていた。反乱軍の攻撃部隊は全機撃墜され、複数のファイターがキャピタル・シティに墜落した。ヘラとアストロメク・ドロイドのチョッパー、マート・マティンらは墜落を生き延び、キャピタル・シティからの脱出を試みた。しかしスローンから反乱軍パイロットの生け捕りを命じられたノーグリの暗殺者ルクに見つかってしまったため、ヘラはマートとチョッパーを地下道に逃し、1人で帝国の捕虜になった。一方、ジェダイのケイナン・ジャラスは単独でヘラの救出に向かおうとしたが、白いロズ=ウルフに制止されて思いとどまり、キャピタル・シティの郊外でチョッパーとマートを回収した。その後ケイナンは拠点で仲間たちと合流し、改めてヘラの救出作戦を開始した。
背景[]
攻撃計画[]
- 「フェニックス戦隊は他の反乱組織に協力を求めてる。ここロザルにある帝国の工場を破壊するためだ」
- ―ロザル抵抗勢力のメンバーに、エズラ・ブリッジャー[出典]
アウター・リムに属す辺境の惑星ロザルは、その鉱物資源の重要性によって銀河帝国に目をつけられた。[5] ロザル宙域で活動し、惑星アトロンに拠点を置く反乱分子フェニックス戦隊は[6]、帝国軍の武器や乗り物を製造しているロザルの兵器工場施設を破壊すべく、攻撃作戦の準備を開始し、他の反乱組織にも協力を呼びかけた。[7] 最終的にジャン・ドドンナ将軍が指揮する銀河系最大の反乱分子のひとつ、マサッシ・グループもフェニックス戦隊と共同で作戦に参加することになった。[8] かつてロザルを拠点にしていたスペクターズの反乱者たちを始め、フェニックス戦隊のメンバーは数か月がかりで作戦に備えた。[6] 特にスペクターズの一員であるジェダイ・パダワンのエズラ・ブリッジャーはロザル出身であり、故郷の解放に人一倍こだわっていた。[8] ロザルは数年前に発生した包囲戦以来、帝国艦隊の厳格な封鎖下に置かれていた。[7] そんな中、帝国の刑務所から脱獄した[9] ロザリアンの元総督ライダー・アザディは独自の抵抗勢力を形成した。アザディのグループはフェニックス戦隊の攻撃作戦を現地で支援し、情報収集活動に協力した。[7]
2 BBY、スペクターズが惑星ナラカの帝国刑務所から海賊ホンドー・オナカーを救出した頃、ロザリアンの現総督であるアリンダ・プライスは、長らく彼女とその仲間たちを悩ませていたロザル宙域内の“反乱”に決着をつけるため、スローン大提督率いる第7艦隊を招集した。プライスは大局観を備えたスローン大提督なら、これまで反乱者たちと戦ってきたカシウス・コンスタンチン提督といった現場の帝国軍将校たちよりも効率的に反乱を鎮圧できると考えたのである。スローンは反乱軍がホンドー・オナカーから情報提供を受けたことを見抜き、敵が古い戦闘機を奪うためヤルマの帝国軍解体施設レクレム・ステーションを狙ってくるに違いないと判断した。プライスが現地に出向くと、スローンが予想した通り反乱者たちはステーションから奪ったBTL-A4 Yウイング強襲用スターファイター/ボマーとともにヤルマから逃げようとしているところだった。しかしスローンはヤルマに現れた反乱軍は彼らの艦隊の一部に過ぎないと判断し、あえて見逃すようプライスに指示した。スローンは反乱軍を個別に叩くより、彼らが攻撃に備えて集まっているところを一網打尽にしたいと考えていたのである。[6]
フェニックス戦隊とスペクターズは数多くの任務を通し、ロザル攻撃に向けた情報と兵器を収集した。[8] ただしレクレム・ステーションで回収したYウイングはドドンナ将軍率いるマサッシ・グループのゴールド中隊に引き渡された。[6][10] “フルクラム”と呼ばれる反乱軍エージェントがもたらした内部提供により、帝国がロザルの工場で新兵器を建造していることが明らかになると、スペクターズのジェダイ・ケイナン・ジャラスとブリッジャー、アストロメク・ドロイドC1-10P“チョッパー”らが詳細を突き止めるためロザルに潜入した。彼らは偏向シールドを備えたTIEシリーズの先進モデル、TIEディフェンダーの設計図を手に入れることに成功した。[7] また2 BBYに帝国から亡命したモン・モスマ元老院議員が反乱同盟宣言のスピーチを行った際、フェニックス戦隊とマサッシ・グループはいずれも共和国再建のための同盟のメンバーとなった。[11][12]
情報戦[]
- 「いずれスパイは見つける。見つけたら、我々にとって邪魔者ではなく資産となるよう仕向ければよいのだ」
- ―スローン大提督[出典]
反乱者たちがロザル攻撃を企てる一方で、スローン大提督は彼らを止めるため情報収集を進めた。[6] 特に、反乱者による兵器工場への侵入事件は、スローンが彼らの秘密基地の場所を突き止めるうえで大きな手がかりとなった。この事件により、反乱軍を手助けしているスパイが帝国上層部に潜んでいることが判明し、スローンはこの内通者をうまく利用して反乱者の隠れ家まで案内させようと考えた。スパイの正体は、かつて反乱者と対立していた帝国保安局のエージェント・アレクザンダー・カラスだった。[7] カラスはジオノーシスの月バーリンで反乱者ガラゼブ・オレリオスと協力関係を築いたことをきっかけに帝国に背き[13]、フルクラムと呼ばれる反乱軍エージェントのひとりとして活動していたのである。のちにカラスは、スローンがインフィルトレーター・ドロイドを使って秘密基地捜索を行っていることを反乱者に密告した。この情報を受け、オレリオスとチョッパー、プロトコル・ドロイドAP-5はアトロンのチョッパー基地に現れたインフィルトレーターEXD-9を撃退することに成功した。しかしこの事件もまたスローンに新たな手掛かりを与え、秘密基地の捜索範囲を狭める結果に終わった。[14]
やがて帝国はカラスが送った通信を傍受し、内通者のコードネームを突き止めた。“フルクラム”の正体を特定するため、スローンは保安局のウルフ・ユラーレン大佐に手助けを求めた。通信が傍受されたことに気づいた反乱軍は、ブリッジャーとチョッパー、AP-5を派遣してカラスを救い出そうとした。彼らはシャトル泥棒のふりをしてわざと帝国に捕まり、カラスやヨガー・リステ大尉が乗っているアーキテンス級司令クルーザーに潜入した。しかしその直後にスローンのインペリアル級スター・デストロイヤー<キメラ>が出現し、カラスとリステが呼び出された。スローンはカラスやリステ、コンスタンチン提督らにスパイのことを伝え、もうすぐで反乱軍基地を特定できると告げた。スローンはスパイが反乱軍に警告を発するよう仕向けて罠にかけるつもりであり、他の帝国軍将校とも同様のやり取りを行っていた。一方、カラスはリステに、スパイの正体はプライス総督だと吹き込み、彼女の後をつけさせた。その後カラスはリステから盗んだコード・シリンダーを使ってブリッジャーを営倉から解放し、スローンのオフィスに潜入してスター・デストロイヤーのクリアランス・コードを手に入れ、さらに大提督のホロマップからアトロンを削除した。しかしカラスは帝国に残ることに決め、反乱者を逃がしつつ、リステにスパイの濡れ衣を着せた。リステは逮捕されたが、スローンはこの一件によってスパイの正体に気づいた。しかし彼はカラスを利用するタイミングを見計らうため、しばらくはその事実を伏せておくことにした。[15]
アトロンの戦い[]
- 「フルクラムより緊急メッセージ。スローンに知られた――」
- ―エージェント・カラス[出典]
ロザル攻撃作戦が目前に迫っていた時、スローンはロザルのキャピタル・シティにある帝国複合施設を訪れ、プライス総督とコンスタンチン提督に警告を発した。また彼はグランドモフ・ウィルハフ・ターキンともホログラム通信を繋ぎ、フェニックス戦隊とドドンナ将軍が連携して帝国に対する大規模攻撃を行おうとしていると明かした。彼は反乱軍の狙いが、宙域内最大の軍事目標であるロザルのTIEディフェンダー製造施設を破壊することであると見抜いていた。エージェント・カラスはこの会話をマウス・ドロイドで盗聴しており、反乱軍に危険を知らせるため古い通信タワーへ向かった。しかしこれはスローンが想定した通りの行動だった。スローンはカラスが反乱軍への緊急メッセージ送信を開始した直後に通信妨害を行い、デス・トルーパーとともに彼を拘束した。スローンはドドンナ将軍の艦隊の進行方向と、カラスの通信方向を重ね合わせ、反乱軍の集合場所が惑星アトロンであることを特定した。[8]
アトロンでは、ロザル攻撃に備えていた反乱軍がフルクラムの断片的なメッセージを受け取り、スローンが作戦に気づいていることを知った。その直後、スローン率いる第7艦隊がアトロン星系に姿を現し、反乱軍艦隊への奇襲を開始した。反乱軍は2隻のインターディクター級スター・デストロイヤーで脱出を妨害され、多数の軍艦を失ったのち、地上の基地への撤退を強いられた。彼らはブリッジャーの<ナイトブラザー>だけでも脱出させて外部に助けを求める作戦に賭け、コマンダー・サトーが<フェニックス・ネスト>でインターディクター艦へ特攻を行った。<ナイトブラザー>は脱出に成功したが、同盟軍の指導者であるモン・モスマは援軍を送ることはできないとブリッジャーに告げた。そこでブリッジャーはクローネストへ向かい、友人のサビーヌ・レンとその氏族のマンダロリアンに手助けを求めた。ウルサ・レン女伯爵はブリッジャーと娘のサビーヌに説得され、氏族の戦士を反乱軍の救出に向かわせることを許可した。[8]
一方アトロンでは、スローンがスター・デストロイヤーからチョッパー基地への軌道爆撃を行ったが、反乱軍は偏向シールド発生装置で耐え凌いだ。ターキンから反乱軍のリーダーを捕らえるよう命じられていたスローンは、爆撃を中断し、艦隊をプライス総督に任せて自ら地上戦を指揮した。しかし戦いのさなか、アトロンに住むフォース感応者のベンドゥが激しい嵐を引き起こし、帝国軍と反乱軍を見境なく雷で攻撃した。ヘラ・シンドゥーラたちはこの混乱に乗じてスローンから逃れることができたが、アトロン基地から再飛翔した反乱軍の宇宙船数隻が雷撃の犠牲となった。スローンは嵐の中心に向かって集中砲撃を命じ、ベンドゥを地表へ落下させたが、この謎のフォース感応者は死体を残さず消え去った。一方、ブリッジャーとサビーヌはフェン・ラウのファング・ファイター部隊を伴ってアトロン星系に戻り、インターディクター級スター・デストロイヤーに奇襲を仕掛けた。彼らはインターディクターの重力井戸発生装置を破壊することに成功し、星系の封鎖を解いた。またカラスは<キメラ>から逃げ出して脱出ポッドに乗り込み、<ゴースト>に回収されて反乱軍の生存者と一緒に脱出した。[8]
優先順位[]
- 「あなたの同胞の苦境には同情します、エズラ。ロザル同様、わたしの故郷シャンドリラも帝国の手で苦しめられています。ですがそのふたつの星を助けるなら、オンダロンは? ライロスは? モントロスは? わたしたちを必要としている他の何千という星のことは? どこから手をつければよいのですか?」
- ―エズラ・ブリッジャーに対し、モン・モスマ[出典]
アトロンの戦いの後、反乱軍の生存者たちは衛星ヤヴィン4にあるグレート・テンプル基地へ撤退した。[8] しかしジャラスとブリッジャー、チョッパーは、サビーヌ・レンの父親アルリックを帝国から救いだす手伝いをするため、いったんマンダロアへ向かった。[16] 4人がマンダロアでの任務を終えてヤヴィン4に帰還し、別の任務に出ていたシンドゥーラも戻ってきた時、スペクターズのメンバーは久しぶりに勢ぞろいした。しかしモン・モスマが彼らに依頼した新たな任務は、ジャリンディ星系にある帝国中継所のハッキングだった。ブリッジャーは実行寸前だったはずのロザル攻撃計画が再び先送りになってしまったことを不満に思ったが、モスマは反乱軍の助けを必要としている星は他に何千もあると告げ、いまは難しい選択を迫られる時期なのだとブリッジャーを説得した。[17]
登場作品[]
- スター・ウォーズ 反乱者たち/影の中へ (初言及)
- 反乱者たち – 内通者 (言及のみ)
- 反乱者たち – ヴィジョンと声 (言及のみ)
- 反乱者たち – ダークセーバーの試練 (言及のみ)
- 反乱者たち – 追求の目 (間接的に言及)
- 反乱者たち – 二重スパイ・ドロイド (言及のみ)
- 反乱者たち – 双子の太陽 (言及のみ)
- 反乱者たち – 攻撃開始時刻 (言及のみ)
- 反乱者たち – 反乱組織の名の下に (言及のみ)
- 反乱者たち – 占領 (言及のみ)
- 反乱者たち – ディフェンダーの飛行 (言及のみ)
- 反乱者たち – クローラー乗っ取り (言及のみ)
- 反乱者たち – 攻撃の時 (初登場)
- 反乱者たち – ジェダイの夜 (言及のみ)
- スローン:トリーズン (言及のみ)
- 反乱者たち – デューム (言及のみ)
参考資料[]
- スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド
- Rebel Assault Episode Guide - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- スター・ウォーズ タイムライン
脚注[]
- ↑ 反乱者たち – クローラー乗っ取り
- ↑ 反乱者たち – ジェダイの夜
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 3.12 3.13 3.14 3.15 3.16 3.17 3.18 3.19 3.20 3.21 3.22 3.23 3.24 3.25 3.26 3.27 3.28 3.29 3.30 3.31 3.32 3.33 3.34 3.35 3.36 3.37 3.38 3.39 3.40 3.41 3.42 3.43 3.44 3.45 3.46 3.47 3.48 3.49 3.50 3.51 3.52 3.53 3.54 3.55 3.56 3.57 3.58 3.59 反乱者たち – 攻撃の時
- ↑ スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ スター・ウォーズ 反乱者たち/ロザルに立ちこめる暗雲
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 スター・ウォーズ 反乱者たち/影の中へ
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 反乱者たち – 内通者
- ↑ 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 8.5 8.6 反乱者たち – 攻撃開始時刻
- ↑ 反乱者たち – 引き継ぐもの
- ↑ Steps Into Shadow Trivia Gallery - StarWars.com (バックアップ - Archive.org)
- ↑ 反乱者たち – 極秘輸送
- ↑ スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ
- ↑ 反乱者たち – 宿敵
- ↑ 反乱者たち – ゼブの名案
- ↑ 反乱者たち – 追求の目
- ↑ スター・ウォーズ 反乱者たち/マンダロアの英雄たち
- ↑ 反乱者たち – 反乱組織の名の下に
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[Source] |