ロビー・タイス(Wrobie Tyce)はウォーレンタ出身の人間女性で、レジスタンスのスターファイター隊に仕えたパイロットである。階級は中尉。彼女はラーマ・ダーシーの妻で、レジスタンス運動に加わる前はウォーレンタでクーリエ・パイロットとして働いていた。ダーシーがレジスタンスに加わる決意をした時、タイスは彼女を全力で応援しただけでなく一緒に入隊し、コバルト中隊の一員としてRZ-2 Aウイング・インターセプターに乗り込んだ。34 ABY、コバルト中隊は惑星ディカーからの撤退戦で壊滅したが、タイスはたまたまテミン・ウェクスリーとともに別の任務へ派遣されていたため難を逃れた。
35 ABY、タイスはレジスタンスの指導者であるレイア・オーガナ将軍が衛星エイジャン・クロスで息を引き取った時、レジスタンス基地に居合わせた。またのちに彼女は、エクセゴルの戦いに向けた作戦会議に参加した。タイスは空中チームの一員としてAウイング・スターファイターで出撃し、未知領域の惑星エクセゴルでシス・エターナルの艦隊と戦いを繰り広げた。当初、彼女たちは孤立無援の厳しい戦いを強いられたが、ポー・ダメロン将軍が撤退を決意しかけたその時、民衆の艦隊が戦場に駆け付けた。彼女たちは援軍と協力してシス・エターナルのスター・デストロイヤー艦隊を撃破し、大勝利を挙げた。その後、タイスはエイジャン・クロスに無事帰還し、妻と勝利を祝った。
経歴[]
レジスタンス加入[]

ロビー・タイス
人間の女性、ロビー・タイスはラーマ・ダーシーの妻であり、もともと[2] 母星の[1] ウォーレンタでクーリエ・パイロットをしていた。ダーシーがレジスタンス運動に参加することを決意した際、家族であるタイスは真っ先に相談を受けた。タイスはパートナーの決断を全面的に支持しただけでなく、彼女と一緒にレジスタンスに入隊し、商業パイロットから戦闘パイロットへ転職することになった。タイスはレジスタンスのコバルト中隊に配属され、中尉となり、エクスパンション・リージョンのファブリンやナンスリ・トレード・ルートを防衛する任務に就いた。[2] レジスタンスにはタイスとダーシーを含む、結婚したカップルのメンバーが複数組在籍していた。[1]
34 ABY[4]、レジスタンスが惑星ディカーからの撤退活動を行った時、タイスは同僚のパイロット・テミン・ウェクスリーの指揮下に割り当てられ[2]、彼とともに任務に就いていたため[5]、ディカーの戦いには参加しなかった。しかし他のコバルト中隊隊員は撤退時にファースト・オーダーとの戦いで壊滅してしまった。タイスはダーシーがクレイトの戦いを生き延びたことを知って大いに安堵し[2]、戦いの後に彼女と再会した。[5] また彼女はある時、RZ-2 Aウイング・インターセプターを操縦して小惑星帯を飛行したことがあった。[6]
エイジャン・クロス[]
35 ABY当時[7]、タイスはジャングルの衛星エイジャン・クロスに設置されたレジスタンス基地に配属されていた。[3] エイジャン・クロスへの配属は、それまで別々の任務に就いていたタイスとダーシーが数か月ぶりに顔を合わせることができた貴重な機会となった。また彼女はこの基地で他のパイロットたちの指導者となった。[1]

皇帝の生存が明かされた際、タイスは仲間たちとともにポー・ダメロンの説明を聞いた
死んだと思われていた皇帝シーヴ・パルパティーンが実は生きており、未知領域の惑星エクセゴルでファイナル・オーダーと呼ばれる大艦隊が建造されていたことが判明した時、タイスは大勢の仲間たちと共にレジスタンス基地に合わせた。彼女はケイデル・コー・コニックスやボーモント・キン、プロトコル・ドロイドC-3POたちの間に立ち、ポー・ダメロンが皇帝の再台頭について説明するのを聞いた。のちにレジスタンスの指導者であるレイア・オーガナ将軍が死亡した際、タイスはダーシーや他の仲間たちと共にオーガナの遺体を取り囲み、その死を悼んだ。[3]
オーガナの死からしばらくして、皇帝率いるシス・エターナルのジストン級スター・デストロイヤー艦隊を撃破すべく、レジスタンス基地で作戦会議が行われた。タイスはフィンとウィジク・モザーのあいだに座り、フィンとダメロン両将軍が作戦を説明するのを聞いた。説明の途中、タイスは敵のスター・デストロイヤーはどうやってナビの使えないエクセゴルから離陸するのかと質問した。ダメロンとフィンは、敵艦隊が離陸時にナビゲーション・タワーの信号を利用することを説明し、ファイナル・オーダーの出撃を阻止するため、このタワーを攻撃目標にすると語った。[3] タイスはダーシーに別れのキスをした後、Aウイング・インターセプターに乗って仲間たちとともに出撃した。[8] 一方、<ミレニアム・ファルコン>はコア・ワールドで援軍を呼び集めるために本隊とは別行動をとった。[3]
エクセゴルの戦い[]
空中戦[]
- 「ナビゲーション・タワーが機能を停止しました」
- ―ロビー・タイス[出典]
タイスとレジスタンスのスターファイター隊はジェダイ訓練生のレイが示した航路を使い、未知領域を旅した。[3] エクセゴルに到着した際、タイスは<ミレニアム・ファルコン>や援軍が来てくれる様子はないと指摘した。[8] 彼女はAウイングを操縦し、ナビゲーション・タワーを破壊すべく空中チームの一員として大気圏内で繰り広げられた戦闘に参加した。レジスタンスは戦いが始まってすぐに攻撃目標であるタワーの位置を特定したが、レジスタンスの意図を知ったシス艦隊のエンリク・プライド忠誠将軍は、すぐにタワーの信号を停止させ、発信源を自身の旗艦である[3] リサージェント級スター・デストロイヤー<ステッドファスト>[2] に移行させた。[3]

エクセゴルで戦うロビー・タイス
タイスはフィン率いる地上チームを乗せたランダー[3] <フォーティチュード>[2] とともに攻撃目標へ接近したが、ナビゲーション・タワーが機能を停止していることに気づいて、仲間たちに警告を発した。[3] フィンが聞き返したため、タイスはタワーから信号が出ていないことを繰り返し説明し[9]、ウェクスリーはどこか別の場所から信号が出ているはずだと指摘した。フィンは<ステッドファスト>が新たな発信源であることを直感で見抜き、スター・デストロイヤーに対して降下作戦を行うと告げた。タイスはフィンの説明が信じられず聞き返したが、フィンは決してやりたいわけではないが他に選択肢が無いと答えた。[3]
タイスは[3] “アルファ・リーダー”として出撃した[8] ダメロンや他のパイロットたちと共に<フォーティチュード>をエスコートし、この兵員輸送船が<ステッドファスト>の上に降りるのを援護した。その後、レジスタンスは信号を一度は停止させたものの、増援が来ないまま厳しい戦いを続けた。モン・カラマリのパイロット、アフタブ・アクバーから次の行動を問われたダメロンは、援軍が来なくても自分たちでスター・デストロイヤーのキャノンへ攻撃を続けるまでだと答えた。タイスは自分たちの戦闘機では巨大な敵に歯が立たないのではないかと考え弱音を吐いたが、ダメロンはとにかく死なないように戦えと命じた。[3] その後、ダメロンから一緒についてきてくれるかと問われたタイスは、皆一緒だと即答した。[9]
増援の到着[]
- 「将軍、間に合いません!」
「信じろ、おれは速いんだ!」
「この船ほど速くはないな」 - ―タイスとダメロン、ランド・カルリジアン[出典]

エイジャン・クロスでキスをするタイスとダーシー
しかしその後の戦いで、ウェクスリーを含む多数のレジスタンス・パイロットがシスTIEファイターによって次々と撃墜されていった。[3] タイスはダメロンに撤退すべきか問いかけ[8]、ダメロンは仲間たちに作戦の失敗を謝って撤退命令を下そうとした。ところが次の瞬間、<ミレニアム・ファルコン>のランド・カルリジアン将軍が民衆の艦隊を引き連れてエクセゴルに駆け付けた。無数の民間宇宙船が加勢した結果、レジスタンスはスター・デストロイヤーの大艦隊に立ち向かえるだけの戦力を手に入れた。[3]
戦いの終盤、ダメロンは撃破された<ステッドファスト>の艦上に取り残されているフィンと元ストームトルーパー・ジャナを救うため、Xウイングでスター・デストロイヤーに接近した。タイスは間に合わないと警告し、ダメロンはそれでも前進を続けたが、そこへカルリジアンが<ミレニアム・ファルコン>で割って入り、ダメロンの代わりにフィンとジャナを救出した。レジスタンスと民衆の艦隊がエクセゴルの戦いに勝利した後、タイスはエイジャン・クロスに無事帰還し、ダーシーと抱き合って[3] 長い[9] キスを交わした。その後、彼女は勇気のメダルをかかげるチューバッカのそばで、ダーシーと一緒に跳びあがりながら勝利を喜んだ。[3]
人物[]
- 「スター・デストロイヤーに降りて侵入する気なの?」
- ―ロビー・タイス[出典]

タイスのフライト・ヘルメット
ロビー・タイスは人間の女性で、肌は茶色、髪は黒く、茶色の目をしていた。[2] 身長は1.65メートル(5フィート5インチ)。[1] タイスは妻であるラーマ・ダーシーを全力で応援しており、ダーシーがレジスタンスへの参加を決めた際には、彼女と一緒に入隊した。クレイトの戦いの後、タイスはダーシーが無事だと知って心の底から安堵した。[2] 彼女たちは互いの存在を勇気の糧にしており、人前でおおっぴらに愛情を表現することはほとんど無かったが[9]、エクセゴルの戦いの後は大勢の仲間たちのなかで抱き合ってキスを交わし、勝利を喜んだ。[3]
エクセゴルの戦いのさなか、タイスは<ステッドファスト>への直接着陸を決意したフィン将軍や、援軍が無くてもジストン級スター・デストロイヤーと戦い続けることを決意したダメロン将軍に対し、疑問の声をあげた。[3] しかしダメロンが自分に従ってくれるかと問いかけると、一緒に行くと即答した。[9] また彼女はダメロンがフィンとジャナを墜落しつつあるスター・デストロイヤーから救い出そうとした際、もう手遅れではないかと危惧した。[3]
技術と能力[]
タイスはクーリエ・パイロットの経験があり、その飛行技術を活かしてスターファイター・パイロットとなった。[2] 彼女は極めてアグレッシブなパイロットであり、近距離で敵の攻撃を受けることすら厭わなかった。[10]
装備[]

ロビー・タイスのRZ-2 Aウイング
タイスはレジスタンスに加わって以降、RZ-2 Aウイング・インターセプターに搭乗した。[2] 彼女のAウイングは左右の翼が白、船体の中央部が緑に塗装され、機首に黄色い半円の模様が描かれていた。[6] また彼女はオレンジ色のバイザーがついた、赤と白のフライト・ヘルメットを身に着けた。このヘルメットの側部には黄色い反乱同盟スターバードの紋章、正面右側にコバルト中隊のロゴが描かれており[2]、正面左側には新しいデカールを入れられる余白スペースが残っていた。また彼女の装備には[1] インターステラー=オレンジ色の[11] フライト・スーツと白いフライト・ベスト、ユーティリティ・ベルト、緊急用の酸素チューブ[1]、グイデンハウザー社製フライト・ハーネス、フレイテック社製の生命維持ユニット、黒いグローブとブーツなどが含まれており[2]、フライト・スーツの脚の部分には装備ポケットがあった。[1]
制作の舞台裏[]
- 「あんな相手に何ができると?」
「できることをやるんだ! 速く、正確に、キャノンを撃つ。いっしょに来るか?」
「皆がいっしょです」 - ―『スカイウォーカーの夜明け』小説版の、ロビー・タイスとポー・ダメロンの会話[出典]
ロビー・タイスは2019年12月20日公開のシークエル・トリロジー最終作『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』で初登場を果たした。女優はヴィネット・ロビンソンで、タイスという名前はエンドロールで判明した。[3] フルネームはパブロ・ヒダルゴによる設定資料集『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション』で紹介された。[2] 翌年に発売された『スカイウォーカーの夜明け』のジュニアノベル版や小説版では、映画には無かったタイスのセリフや描写が追加されている。[8][9]
ロビー・タイスとラーマ・デイシーのキスは、スター・ウォーズ映画における最初の LGBTQ+ カップルのキスシーンとして知られており、アラブ首長国連邦や[12] シンガポールでは規制対象となった。[13]
登場作品[]
- スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け (初登場)
- スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け 小説版
- スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け ジュニアノベル版
参考資料[]
- スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション
Fight to the Finish - ファンタジー・フライト・ゲームズ 公式サイト
Star Wars: X-Wing Second Edition – Heralds of Hope Squadron Pack (Card: Wrobie Tyce)
- スター・ウォーズ:カード・トレーダー
- スター・ウォーズ キャラクター事典 最新完全版
Commander D'Acy - 公式データバンク
Resistance Pilots - 公式データバンク
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 スター・ウォーズ キャラクター事典 最新完全版
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 2.16 2.17 2.18 スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 3.12 3.13 3.14 3.15 3.16 3.17 3.18 3.19 3.20 3.21 スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け
- ↑ 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション』にて、『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』で描かれたディカーの戦いの時系列は『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』で描かれたホズニアン事変と同じ34 ABYに位置付けられている。
- ↑ 5.0 5.1
Resistance Pilots Biography Gallery - 公式データバンク
- ↑ 6.0 6.1
Star Wars: X-Wing Second Edition – Heralds of Hope Squadron Pack (Card: Wrobie Tyce)
- ↑ 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け ビジュアル・ディクショナリー&クロスセクション』にて、『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』の時系列は『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』の1年後に位置付けられている。『スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス』によれば『フォースの覚醒』の年代は34 ABYであるため、『スカイウォーカーの夜明け』は1年後の35 ABYとなる。
- ↑ 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け ジュニアノベル版
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け 小説版
- ↑
Fight to the Finish - ファンタジー・フライト・ゲームズ 公式サイト
- ↑ スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー
- ↑ The One Rise Of Skywalker Scene That's Being Censored (2019-12-20). looper.com.
- ↑ 'Star Wars' Same-Sex Kiss Edited Out In Singapore (2019-12-24). Deadline Hollywood.