- 「パイク・シンジケートは他のファミリーよりも優位に立ちたいと考え、協力者を探した。そのうちの1人がタイラナスという男だった」
- ―ロム・パイク[出典]
ロム・パイク(Lom Pyke)は惑星オーバ・ディア出身のパイクで、銀河共和国末期にパイク・シンジケートを指揮したスパイス商人の首領。ロムはオーバ・ディアの宮殿で組織の指揮を執り、ケッセルとコルサントを結ぶスパイス運搬事業を率いていた。ナブー危機以前、ロムはシス卿ダース・タイラナスに雇われてジェダイ・マスターのサイフォ=ディアスを暗殺した。タイラナスを信用していなかったロムは、サイフォ=ディアスの任務に同伴していたフィニス・ヴァローラム最高議長の個人秘書シルマンを生け捕りにし、ジェダイと交渉する必要が生じた際の保険として監禁した。
クローン戦争中、ロムはダース・モールが裏社会の勢力をまとめてシャドウ・コレクティヴを組織していることを知り、自ら協力を申し出た。ロムのシンジケートはデス・ウォッチやブラック・サンと協力してハットの惑星を襲撃し、ハット・クランを無理やり味方に引き入れた。その後、ロムは惑星マンダロアの占領に参加し、サティーン・クライズ女公爵の新マンダロリアン政府を失脚させた。戦争終盤、サイフォ=ディアスの死を調査していたジェダイ、オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーがオーバ・ディアを訪れた。ロムは暗殺に関与したことを認め、シルマンを引き渡すことで許しを求めた。その直後、タイラナスがオーバ・ディアを襲撃し、シルマンとロムを始末した。
経歴[]
ジェダイ暗殺[]
- 「タイラナスはサイフォ=ディアスに死んでほしかった。だから俺たちに宇宙船を撃ち落とすよう頼んできた。だが、金を払ってまでジェダイを殺そうなんて計画する奴は危険だし、何をするかわからない」
- ―ロム・パイク[出典]
オーバ・ディア出身のロム・パイクは、パイク・シンジケートと呼ばれるスパイス商人のカルテルを指揮していた。ナブー危機当時、シンジケートは生のスパイス生産を独占し、強力なドラッグを精製していた。銀河共和国のフィニス・ヴァローラム最高議長はシンジケートの活動を懸念し、ジェダイ・マスターのサイフォ=ディアスに交渉任務を依頼した。一方、ロム・パイクはシス卿ダース・タイラナスからサイフォ=ディアスの暗殺を依頼されていた。ロムは仕事を引き受けたが、タイラナスのことを心から信用していたわけではなかった。サイフォ=ディアスはオーバ・ディアに到着したが、ジェダイ評議会からフェルーシアの任務を与えられたため、ロムとの交渉を延期することにした。サイフォ=ディアスがオーバ・ディアを発った際、シンジケートは彼が乗るT-6シャトル775519を撃墜した。
サイフォ=ディアスのシャトルはオーバ・ディアの月に墜落した。ジェダイ・マスターは命を落としたが、彼に同伴していたヴァローラムの秘書シルマンは生きていた。仕事を完遂したことを証明するためジェダイの遺体を回収した際、ロム・パイクはシルマンを捕まえ、今後の保険として生かしておいた。彼はタイラナスに裏切られた時や、ジェダイ・オーダーや共和国と取り引きする必要が生じた際に、シルマンが有力な交渉材料になると判断したのである。また、彼はシルマンが身に着けていたネックレスを自分の物にした。
クローン戦争[]
犯罪同盟[]
クローン戦争中、ロム・パイクはシス卿ダース・モールが犯罪同盟シャドウ・コレクティヴを組織していることを知った。モールがデス・ウォッチとブラック・サンを味方に付けた後、ロム・パイクは自ら衛星ザンバーへ赴き、犯罪同盟に加わりたいと願い出た。その後、パイク・シンジケートはシャドウ・コレクティヴによるナル・ハッタやタトゥイーンへの攻撃に参加し、ハット・クランを傘下に引き入れるのに一役買った。充分な戦力を手に入れたシャドウ・コレクティヴは、惑星マンダロアの占領に着手した。パイクとブラック・サンは首都サンダーリでテロリストを演じるよう命じられた。
ロムは他の犯罪者と共に貨物コンテナの中に隠れ、サンダーリに潜り込んだ。シャドウ・コレクティヴはサンダーリの各地でテロ行為を開始し、ロムはモールの弟サヴァージ・オプレスらと共に銀行を襲撃した。プレ・ヴィズラ率いるデス・ウォッチがマンダロアに到着すると、パイクたちはおとなしく降伏した。ヴィズラの部下ボ=カターン・クライズはロムとオプレスたちをマンダロリアンの民衆の前に引き立てた。市民は犯罪者たちの芝居を信じ込み、プレ・ヴィズラをマンダロアの救世主として迎え入れた。コレクティヴは首尾よくマンダロアを手に入れたが、ヴィズラはモールを裏切り、コレクティヴのメンバーを刑務所に収監した。モールが脱獄してヴィズラを殺した後、ロムと他のメンバーも解放された。
真相発覚[]
- 「この前ジェダイがここに来たのは一体いつのことだったかな。ずいぶんと昔のことだろう」
- ―ロム・パイク[出典]
クローン戦争終盤、ジェダイ・オーダーは墜落したサイフォ=ディアスのシャトルを発見した。彼らはサイフォ=ディアスとシルマンがもともとオーバ・ディアでパイク・シンジケートと交渉する予定だったことを知り、調査のためマスター・オビ=ワン・ケノービとジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーをロム・パイクの宮殿へ派遣した。2人のジェダイがオーバ・ディアにやって来た時、ロムは宮殿にゴーガやアロクといったハットの客人たちを招いていた。
当初、ロムはサイフォ=ディアスの宇宙船など知らないと言い張ったが、スカイウォーカーはロムがシルマンのネックレスを身に着けていることに気付いた。ジェダイとの争いを避けるため、ロムは真実を明かし、タイラナスに依頼されてサイフォ=ディアスを殺したことを認めた。彼は生かしておいたシルマンをジェダイに引き渡す代わりに、サイフォ=ディアスを殺した件は忘れて欲しいと頼んだ。その直後、ダース・タイラナスがオーバ・ディアを襲撃し、2人のジェダイの前でシルマンの口を封じた。ロムは部下たちと共にブラスターで応戦したが、タイラナスはライトセーバーで攻撃を防御した。宮殿から逃げ出す直前、タイラナスはロムをライトセーバーで切り殺した。
人物[]
- 「ジェダイと対立する気はない」
- ―ロム・パイク[出典]
ロム・パイクはパイクの男性で、紫の目を持ち、肌の色は緑だった。パイク・シンジケートのリーダーだったロムは、惑星オーバ・ディアからファミリーの活動を指揮し、コルサントのアンダーワールドにいる犯罪ファミリーへスパイスを届けていた。ロムは組織の拡大や利益を優先して行動し、必要とあらばダース・タイラナスやモールといったシスの暗黒卿とも手を結んだ。用心深い性格だったロムは、ジェダイ・マスターの暗殺という重大な仕事を引き受けた際も、真相が発覚した場合に備えてジェダイとの交渉材料を準備していた。当初、ロムはケノービやスカイウォーカーを欺こうとしたが、すぐに手のひらを返して真実を明かし、シルマンを差し出すことでサイフォ=ディアス暗殺を帳消しにしようとした。
登場作品[]
- スター・ウォーズ:ダース・モール
- クローン・ウォーズ – 悪の同盟 (初登場)
- クローン・ウォーズ – 仕組まれた救世主
- クローン・ウォーズ – 歪みゆく惑星 (回想シーン)
- クローン・ウォーズ – 失われた者