- 「光線シールドだ」
「ちょっと待て。なんでこんなことになった? 我々はもっと賢いはずだろう」
「どうやら違ったようですね」 - ―光線シールドで捕まったアナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービ[出典]
光線シールド、レイ・シールド(Ray shield)、別名エネルギー・シールド(Energy shield)は偏向シールドの一種で、物体をはじき返す粒子シールドとは対照的に、エネルギーの偏向に特化したシールドである。放射線やレーザー、ブラスターといった各種エネルギーから宇宙船等を保護するために使用された。光線シールドは固体をはじくことはできないが、このシールドに触れると電気ショックを浴びることになるため、生物が無傷でシールドを通過することは不可能だった。そのため光線シールドは人の侵入を阻むためのトラップや障壁として利用されることもあった。
概要[]
光線シールドは粒子シールドと並ぶ、偏向シールドの主な2分類のひとつである。粒子シールドが宇宙塵やミサイルなどの物理的な衝撃を跳ね返すのに対し、光線シールドは恒星から発せられる放射線や磁気放射線、レーザー、ブラスターといった各種エネルギー・ビームを消散させた。光線シールドと粒子シールドはどちらも、宇宙船を保護するのに欠かせないテクノロジーだった。しかし光線シールドを維持するには大量のエネルギーが必要となるため、パイロットたちは通常、放射線をシャットアウトするため普段は低出力で光線シールド発生装置を起動しておき、敵のレーザーから船体を守らなければならないときだけ出力を上げる運用を採っていた。[1] シールドの強度は投射装置の効率や使用電力、表面積、投射装置からの距離に依存しており、激しいレーザー砲火に長時間耐えるには、軍用のシールド発生装置が必要となった。[2]
光線シールドは粒子シールドと違って物理的な接触物をはじくことはできず[1]、固体であれば通過することができた。[3] しかし光線シールドに流れているエネルギーは生身の生物にとって危険であり、触れると電気ショックによって死に至ることもあった。[4] そのため光線シールドのテクノロジーはセキュリティ用の障壁や[5]、人を捕まえて中に閉じ込めるためのトラップとしても活用することができた。[6] また電解血清と呼ばれる特殊な物質を注射すれば、生き物でも無傷で光線シールドを潜り抜けることができた。しかし電解血清は多くの種族にとって毒にもなるため、この技術を使うことができるのは特定の血液型のパーワンといったごく一部に限られた。[4]
歴史[]
- 「最終ステージに達するには、光線シールドを抜けなくてはならない」
- ―モラロ・エヴァル[出典]
衛星ルーサン2に浮かぶ独立星系連合の前哨基地、スカイトップ・ステーションの反応炉区画は光線シールドのセキュリティ対策が施されたブラスト・ドアによって守られていた。クローン戦争中の[5] 22 BBY[7]、ジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカー率いる共和国グランド・アーミーのチームがスカイトップ・ステーションに侵入した際、警報によって反応炉の光線シールドが起動された。ジェダイ・コマンダーのアソーカ・タノはR3シリーズ・アストロメク・ドロイドのR3-S6にセキュリティ・ドアの解除を命じたが、実は分離主義者のスパイだったR3は、スコンプ・リンクでシールドの手前の更なる隔壁を閉鎖してしまった。[5]
犯罪計画人のモラロ・エヴァルが設計した惑星セレノーの巨大構造物“ボックス”の中には、他の様々な仕掛けにまじって、光線シールドの壁が迫りくるステージが用意されていた。[4] 20 BBY[7]、ドゥークー伯爵の指示でセレノーに集められた賞金稼ぎたちがボックスのテストに挑戦した。光線シールドのステージは上昇する床に飛び乗って底面のシールドを回避しなければならず、逃げ遅れたローディアンの賞金稼ぎジャコーリは感電死してしまった。しかしパーワンのデローンが電解血清を自身に注射して光線シールドをくぐりぬけ、シールドの解除ボタンを押すことに成功した。[4]
19 BBY[7]、ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービとジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカーはコルサントの戦いで分離主義勢力の旗艦<インヴィジブル・ハンド>に乗り込み、ドゥークーを倒してシーヴ・パルパティーン最高議長を救出した。しかし彼らが船内の通路328を移動していた時、天井に仕掛けられていた光線シールドの投射装置がグリーヴァス将軍の指示で起動され、3人は身動きが取れなくなってしまった。[6]
銀河帝国は統治領域内の大部分の民間船や商船に対する戦術的な優位性を保つため、高エネルギーの光線シールドの使用を制限していた。そのため帝国に属さない船が光線シールドを装備する際には許可が必要だったが、「海賊に襲われる恐れがあるため」という決まり文句で申請すればたいていは承認を得ることができた。[1]
惑星ウェイランドにあるタンティス基地の“保管庫”の入り口は、何層もの[8] 光線シールドの[9] ゲートによって守られていた。このゲートは適切なアクセス・キーを持つ者が現れた時だけ開き、光線シールドは順番にひとつずつ解除され、通過したらすぐまた再起動される仕組みになっていた。[8] 帝国の刑務所として使われた“スパイア”は光線シールドとブラスト耐性障壁、対宇宙船用兵器、TIEファイター、そしてスキャナーによって厳重に防衛されていた。[10]
登場作品[]
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 YT-1300 ミレニアム・ファルコン オーナーズ・ワークショップ・マニュアル
- ↑ 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第33号 (宇宙飛行の秘密:シールド発生装置)
- ↑ スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 クローン・ウォーズ – サバイバル・ボックス
- ↑ 5.0 5.1 5.2 クローン・ウォーズ – ドロイドの決闘
- ↑ 6.0 6.1 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
- ↑ 7.0 7.1 7.2 スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ 8.0 8.1 バッド・バッチ – 囚人
- ↑ バッド・バッチ – 囚人 (Disney+ 音声解説)
- ↑ The Spire - 公式データバンク