共和国再建のための同盟(Alliance to Restore the Republic)、通称反乱同盟(Rebel Alliance)、または反乱軍(Rebellion)、同盟軍(Alliance)は、ベイル・オーガナやモン・モスマらによって組織された、銀河帝国に対する抵抗運動である。反乱同盟はオーガナが組織した小規模な反乱組織から始まった。この組織は<ゴースト>のクルーからなる“スペクターズ”やフェニックス戦隊といったさまざまな反乱分子から成り立っていた。またモスマは反乱同盟が正式に誕生する以前から“同盟”と呼ばれる組織を指揮しており、アトリヴィス・レジスタンス・グループを始めとする分子がここに参加していた。反乱同盟は2 BBYにモスマが行った反乱同盟宣言をもって正式に設立され、設立文書として反乱宣言が作成・発表された。
反乱同盟とその前身である初期反乱軍は、銀河帝国の圧政に不満を持ち、銀河共和国の再建を望む者たちの集まりとして発足した。帝国元老院の変節者であるモン・モスマやベイル・オーガナ、レイア・オーガナらが組織の中心人物となり、他にもジャン・ドドンナやクリックス・メイディン、ライダー・アザディ、ウェッジ・アンティリーズといった帝国からの離脱者が多く参加していた。また元ジェダイのアソーカ・タノはベイル・オーガナが初期の反乱軍をまとめるのに力を貸し、“フルクラム”というコードネームを使って反乱分子間の連絡役を務めた。また初期の反乱軍にはオーダー66の生存者であるケイナン・ジャラスや彼のパダワンであるエズラ・ブリッジャーといったジェダイが参加していた。キャプテン・レックスのようなクローン戦争の老兵も反乱軍に協力した。
1 BBY、ジン・アーソ率いる“ローグ・ワン”が同盟軍最高司令部の決定に逆らい、超兵器デス・スターの設計図を手に入れるためスカリフの戦いを起こした。ローグ・ワンは全滅したが、結果的にこの戦いが反乱同盟にとって最初の大勝利となり、続くヤヴィンの戦いではルーク・スカイウォーカーがデス・スターを破壊する戦果を上げた。帝国との争いは銀河内戦へ発展し、勢いに乗った反乱軍はミッド・リムへの進撃を開始、さらに帝国最大の武器工場である兵器廠アルファを破壊した。しかし優勢は長続きせず、彼らは3 ABYに発生したホスの戦いでダース・ヴェイダー率いる帝国軍に大敗し、残存部隊は逃走を余儀なくされた。
4 ABY、反乱同盟は皇帝シーヴ・パルパティーンがエンドア上空で建造中の第2デス・スターを訪問予定であることを知り、起死回生を賭けた攻撃に出た。帝国はエンドアの戦いで同盟宇宙軍を一網打尽にする算段だったが、実の息子ルークの説得を受けて転向したダース・ヴェイダーが皇帝を殺し、第2デス・スターとスーパー・スター・デストロイヤー<エグゼクター>を失う大敗北を喫した。帝国が混乱状態に陥る中、反乱同盟は新共和国として生まれ変わり、モン・モスマの指導のもと共和制の復活に取り組んだ。帝国の残存勢力は5 ABYのジャクーの戦いで完敗し、新共和国とのあいだに銀河協定と呼ばれる和平条約を結んだ。
前史[]
反乱運動の起源[]
- 「自由は今死にました。万雷の拍手の中で」
- ―ニュー・オーダー宣言の直後、パドメ・アミダラ元老院議員[出典]
共和国再建のための同盟(反乱同盟)は銀河帝国とニュー・オーダーの暴政に対する抵抗運動として立ち上がったが、彼らの活動に影響を与えた反乱運動の歴史は帝国の誕生よりも古く、銀河共和国の晩年にまで遡る。[9] クローン戦争中、惑星オンダロンが独立星系連合の支配下に入った際、地元の抵抗勢力によってオンダロン反乱軍が組織された。ジェダイ・ナイト・アナキン・スカイウォーカーの提案のもと、ジェダイ・オーダーは分離主義者と戦う反乱軍を影から支援し、彼らに戦い方を教えた。[12] のちの時代、オンダロン反乱軍のような義勇軍の勢力が、帝国と戦う反乱運動拡大の出発点となったのである。[9]
クローン戦争中、のちに帝国の皇帝となるシーヴ・パルパティーン最高議長は、戦争を利用して共和国元老院における権力を拡大した。その結果、オルデランのベイル・オーガナやナブーのパドメ・アミダラ[13]、シャンドリラのモン・モスマ[14] といった、もともと議長を支持するロイヤリスト・コミッティーのメンバーであった元老院議員たちの間に不信感が広がった。[13] 議長のやり方に不満を持つ政治家たちは“2,000人の議員”と呼ばれるグループを形成した。彼らはパルパティーンに対する反対意見を2,000人の請願書にしたため、できる限り早く非常時大権を手放すよう求めた。[15]
クローン戦争はそれから間もなく終結した。パルパティーン議長は権力を放棄するどころか、元老院の特別議会で共和国を帝国に再編成し、自らその初代皇帝を名乗った。銀河コミュニティのほとんどは知らなかったが、皇帝パルパティーンの正体はシスの暗黒卿ダース・シディアスだった。クローン戦争自体が、シスの帝国を作るためにシディアスが画策した陰謀だったのである。戦争終結に伴い、パルパティーンは共和国の平和の守護者だったジェダイ・オーダーを国家の反逆者として粛清した。アナキン・スカイウォーカーはダークサイドに転向して皇帝の右腕ダース・ヴェイダーとなった。アナキンの妻であったアミダラは失意のうちに命を落とし[16]、彼女の盟友であるベイル・オーガナやモン・モスマ議員は、帝国を打倒するため水面下で活動を開始した。[9]
帝国時代のはじまり[]
パルパティーンの統治が始まってしばらくの間、銀河帝国は大規模な抵抗運動に直面することなく繁栄を極めた。彼らは大規模な軍隊を利用して民間人の間に恐怖を植え付けた。新たに再編された帝国元老院は、旧共和国時代末期の元老院よりもさらに影響力を縮小され、大幅な軍備増強に対してなんの抑止力も持たなかった。一方、最高機密のプロジェクトとして、惑星を破壊することが出来る機動性バトル・ステーション、デス・スターの建造が進められた。[17] 多くの人びとが帝国に敵意を抱いたが、それを実行に移す者はごくわずかだった。しばしば個人的な利益のために帝国に反抗する者もいたが、そうした行動は、むしろ組織化された反乱運動の実現を妨げていた。[18]
組織化された抵抗運動の数少ない例として、チャム・シンドゥーラのライロス解放運動が挙げられる。クローン戦争中、分離主義勢力のワット・タンバーから惑星ライロスを解放するために立ち上がったトワイレック・レジスタンスがライロス解放運動の前身になっていた。彼らはライロス星系の各地に秘密基地をつくり、帝国軍に対する攻撃を行った。[19]
大規模な反乱運動が始まる以前に活動した組織の例として、他にも元共和国情報部部員バーチ・テラーが指揮した反乱分子がある。この分子は帝国のモフ・ウィルハフ・ターキンが行ったアンターの虐殺に不満を持つ者たちで形成されていた。14 BBY、彼らは帝国内部の反逆者ドッド・ランシット中将と共謀して一連の妨害活動を展開し、ターキンの宇宙船<キャリオン・スパイク>を奪取することに成功した。しかしテラーの分子はターキンとダース・ヴェイダーによって破られ、ランシットも処刑された。[17]
初期反乱運動[]
反乱分子の台頭[]
5 BBY頃になると、銀河系の各地で数多くの反乱分子が台頭し、帝国の圧政に反旗を翻した。アウター・リムの惑星ロザルを拠点に活動したスペクターズもそのひとつである。スペクターズはチャム・シンドゥーラを父に持つパイロットのヘラ・シンドゥーラ船長、オーダー66を生きのびたジェダイ・パダワンのケイナン・ジャラス、ラサン儀仗兵のガラゼブ・“ゼブ”・オレリオス、マンダロリアンのアーティスト兼爆薬専門家のサビーヌ・レン、アストロメク・ドロイドC1-10P(通称チョッパー)たちからなり、5 BBYにロザル出身のフォース感応者エズラ・ブリッジャーが仲間に加わった。彼らは<ゴースト>という名前のVCX-100軽貨物船に乗り込み、ロザル宙域で帝国の作戦に対する妨害活動を展開した。[20]
また同じ頃、アウター・リム・テリトリーのアトリヴィス宙域でも複数の反乱分子による抵抗運動が行われた。5 BBY、アトリヴィス宙域で武装蜂起が発生し、リベレーターズと呼ばれる反乱グループが惑星マントゥインの帝国駐屯部隊を制圧することに成功したが、直後に行われた帝国宇宙軍による報復攻撃で滅ぼされてしまった。リベレーターズの敗北を受け、トラヴィア・チャン率いるアトリヴィス・レジスタンス・グループ(ARG)はモン・モスマ元老院議員が率いる反乱コミュニティへの参加を決意した。モスマは当時からこのコミュニティを“同盟”(The Alliance)と呼んでおり、ARGはその最初のメンバーの1つとなった。[4]
アナキン・スカイウォーカーのパダワンだった元ジェダイのアソーカ・タノは、ベイル・オーガナ議員と協力して初期の反乱軍ネットワークの情報活動に力を貸した。[21] コマンダー・ジュン・サトー率いる大規模な反乱分子、フェニックス戦隊もこのネットワークに所属していた。フェニックス戦隊の戦力はペルタ級フリゲート<フェニックス・ホーム>や、RZ-1 Aウイング・インターセプターから成るフェニックス中隊などから構成された。この頃、アソーカは“フルクラム”というコードネームを使ってスペクターズをはじめとする他の反乱分子に接触し、反乱活動に有益な情報を提供していた。多くの場合、各分子のメンバーは自分たちを束ねる大規模な反乱運動や他の分子の存在を知らされていなかった。これは反乱運動を守るために考案された運営手法で、もし反乱分子が帝国軍に捕えられたとしても、他の反乱者たちの情報が帝国に漏れないようになっていた。[22]
ロザルにおける反乱運動の高まりを受け、帝国保安局はエージェント・アレクザンダー・カラスを現地に派遣した。カラスはスペクターズの活動が大規模な反乱運動への口火になりかねないと警戒し、スペクターズのメンバーにジェダイがいることを大尋問官に報告した。[20] しかしロザルの帝国当局はスペクターズを捕まえることができず、最終的にグランドモフ・ウィルハフ・ターキンが事態に対処するため自らこの星にやってきた。ターキンは他の雑多な反乱分子や派閥、集団と違い、スペクターズには結束というユニークな特徴があることに気づいており、彼らが民衆に与える希望がやがて大きな信仰となって帝国を揺るがすことを危惧していた。[23]
スペクターズがロザルにある帝国通信センターをジャックして近隣星系に反乱の呼びかけを行った際、ターキンはケイナン・ジャラスを生け捕りにすることに成功した。ターキンはケイナンから情報を聞き出すため、彼を[22] ダース・ヴェイダーの城がある[24] 惑星ムスタファーへ連れて行くことにした。しかしスペクターズはムスタファー上空に浮かぶターキンのインペリアル級スター・デストロイヤー<ソヴリン>に侵入し、ケイナンを救い出すことに成功した。大尋問官は<ソヴリン>でケイナンとライトセーバーの対決を繰り広げ、敗北して命を落とした。反乱者たちは自力での脱出が困難な状況に陥ったが、チョッパーから連絡を受けたアソーカ・タノがフェニックス艦隊を引き連れてムスタファー星系に駆けつけ、スペクターズを救い出した。この事件をきっかけに、帝国は反乱者たちによる大規模なネットワークの存在を知った。[22]
同盟の拡大[]
4 BBYに発生したロザル包囲戦の後、スペクターズはロザルからの撤退を強いられ、フェニックス戦隊はダース・ヴェイダーによって旗艦の<フェニックス・ホーム>を破壊された。これ以降、スペクターズはフェニックス戦隊と行動をともにすることになった。[25] その後、スペクターズは惑星シーロスで引退生活を送っていた元クローン・キャプテンのレックスを仲間に引き入れた。[26] またフェニックス戦隊は4 BBYにモン・カラマリの技術者クアリーが設計したBウイング・スターファイターの試作機を受領した。その後、クアリーが監督する“シャンティポール計画”はオーガナ議員の支援のもとでBウイング大量生産に向けた改良が進められることになった。[27] また同じ年、スペクターズとレックスはデル・ゼニス星系で開発が進められていたインペリアル・インターディクターを破壊した。[28]
3 BBY、アソーカ・タノとスペクターズはタコーボで尋問官と戦い、フォース感応能力を持つ幼児の誘拐を阻止した。[29] フェニックス戦隊は惑星ガレルの宇宙港を隠れ家にしていたが、ガレルの戦いで撤退を強いられた。[30] 彼らの敗北の知らせを受けたベイル・オーガナ議員は、戦力の埋め合わせとして、3隻のハンマーヘッド・コルベットを反乱運動に提供した。このコルベットは議員の養女であるプリンセス・レイア・オーガナによって帝国の慈善事業という形でロザルへ届けられた後、反乱者たちに“奪取”された。[31] 同じ年、フェニックス戦隊はコンコード・ドーン星系の安全な通行権を求め、フェン・ラウ率いるマンダロリアンのプロテクターとの交渉に臨んだ。プロテクターが協力を拒否して攻撃に出ると、スペクターズのサビーヌ・レンがマンダロリアンの掟に則った決闘でラウに勝利し、彼を捕虜にとった。[32]
同じ年、スペクターズはフェニックス艦隊の燃料を確保するため、帝国と提携しているマイニング・ギルドの小惑星帯ガス精製所を襲撃した。[33] その後、フェニックス戦隊はチャム・シンドゥーラ率いるライロス解放運動と手を結び、ライロス上空に浮かぶ帝国のクエーサー・ファイア級クルーザー=キャリアーを鹵獲した。[34] このキャリアーはのちに<フェニックス・ネスト>と名付けられ、フェニックス戦隊の新しい旗艦になった。[35] その後、スペクターズはジオノーシスの上空で帝国建造モジュールの調査を行った際に帝国の待ち伏せに遭った。エージェント・カラスは、この事件で反乱者のゼブと交流したことがきっかけとなり、のちに反乱軍へ離反した。[36]
ガレルの戦いで拠点を失って以来、フェニックス戦隊は燃料不足に悩まされながら新しい隠れ家を求めて放浪し続けた。スペクターズが艦隊の燃料を手に入れるためホライズン基地へ赴いた時、チョッパーが帝国の在庫管理ドロイドAP-5と親しくなった。フェニックス艦隊はヨースト星系に移動予定であったが、AP-5の情報提供のおかげで帝国の罠に気づき、代わりに帝国のいない惑星アトロンの座標を手に入れた。[35] 彼らがアトロンに作った拠点は、のちにチョッパー基地と名付けられた。[37]
スローン参戦[]
2 BBY、帝国の戦略家であるスローンが、バトン宙域における活躍を認められ、皇帝パルパティーンから大提督に任命された。[38] この年、スローン大提督はロザル宙域の総督を務めるアリンダ・プライスの要請で、反乱分子討伐任務に参戦した。彼は帝国が銀河規模の反乱運動の脅威に面していると判断し、敵の哲学や芸術、歴史を研究することで、反乱分子単体ではなく反乱軍の全てを根こそぎにする作戦を立てた。そのため彼はフェニックス戦隊がレクレム・ステーションからYウイング・ボマーを略取した際も、敵の勢力が全軍ではなくその一部に過ぎないと判断し、あえて見逃すことにした。このYウイングはのちにジャン・ドドンナ将軍率いる反乱分子マサッシ・グループに加わった。[39]
テラロフへ救援物資を運ぶグリーン中隊が帝国軍の襲撃で全滅した後、モントロスのスカイストライク・アカデミーに所属する帝国軍士官候補生ウェッジ・アンティリーズとデレク・“ホビー”・クリヴィアン、レイク・ガーリーらが帝国からの離反を決意した。反乱軍の内通者“フルクラム”として密かに活動していたエージェント・カラスは、3人の候補生が反乱軍に加わりたがっていることをフェニックス戦隊に知らせた。レイクは脱出時に命を落としたが、ウェッジとホビーはフェニックス戦隊に加わり[40]、のちに同盟軍スターファイター隊のメンバーになった。[41] スペクターズのメンバーは、ライロスの反乱に加勢した際、スローン大提督が敵の司令官として戦いに参加していることを知った。[42] またスペクターズはアガマーでSTシリーズ軍事戦略分析及び戦術ドロイドのカラーニ率いる分離主義者の抵抗勢力と遭遇し、彼らと協力して帝国の部隊を撃退した。[43]
帝国に忠実なガー・サクソン総督率いるインペリアル・スーパー・コマンドーによってコンコード・ドーン第3衛星のマンダロリアン・プロテクターが虐殺された後、フェン・ラウは反乱軍の一員として戦うことを決意した。[44] 帝国がマイカポ星系の取り締まりを強化した際、フェニックス戦隊はマイカポにいる支持者たちの撤退活動を手伝った。その時、マート・マティン率いるアイアン戦隊が彼らの仲間に加わった。[45] その後スペクターズはライダー・アザディ元総督率いるロザル抵抗勢力と協力して帝国軍兵器工場施設に潜入し、スローンが新型戦闘機TIE/dディフェンダーの製造計画を進めていることを突き止めた。反乱者たちはこの任務で再びエージェント・カラスの助けを借り、彼がフルクラムであることを初めて知った。[46]
反乱軍司令部はソウ・ゲレラ率いるパルチザンにジオノージアン種族が姿を消した原因の調査を依頼した。その後スペクターズがジオノーシスでゲレラと合流し、ジオノージアンの生存者クリック=クラックを発見する。[47] クリック=クラックは帝国がジオノーシスでデス・スターを建造していたことを伝えようとしたが[48]、反乱者たちは彼のヒントを誤解してしまい、代わりに帝国がジオノージアン種族を虐殺した証拠品であるガス・キャニスターを発見した。[47] 同じ年、スローンはE-XDインフィルトレーター・ドロイドを使って反乱軍基地を捜索した。そのうちの1体、EXD-9はチョッパー基地を発見したが、ゼブやチョッパー、AP-5に再プログラムされて送り返され、スター・デストロイヤーへの爆撃に利用された。しかしスローンはこの事件を分析し、反乱軍基地の候補地を94の星系にまで絞り込んだ。[49] またスローンはカラスが内通者であることに勘付き、反乱軍基地を特定するために彼を利用し始めた。[50]
歴史[]
反乱同盟の誕生[]
設立直後[]
反乱同盟は2 BBYに正式に設立された。この年、帝国元老院のモン・モスマ議員は、帝国によって行われたゴーマンの虐殺を公然と批判し、反逆者の烙印を押された。モスマはヘラ・シンドゥーラ率いるスペクターズ反乱分子やゴールド中隊の助けを借りて帝国から亡命し、アーキオン星雲における追跡をしのいだ後、惑星ダントゥインに辿り着いた。彼女はダントゥイン上空の<ゴースト>からスピーチを行い、ホロネットを通して帝国に対する反乱運動を呼びかけた。モスマのメッセージはロザルやアトロンをはじめとする銀河系各地の反乱分子に伝わった。間もなくメッセージを受け取った反乱者たちの艦隊がダントゥイン上空に集結し、それまでばらばらだった分子が「共和国再建のための同盟」として統合された。[10][51]
同じ年、フェニックス・リーダーのヘラ・シンドゥーラはロザル攻撃計画に必要なコードを手に入れるため、衛星キラン71にある帝国保安局のステーションにウェッジ・アンティリーズとドロイドのAP-5、チョッパーらを派遣した。任務の途中、チョッパーはIGV-55監視船を拠点とする帝国情報局のコントローラーLT-319のチームによってハッキングされ、二重スパイとして利用されそうになった。LT-319はチョッパーを使って反乱者たちの秘密基地を見つけ出そうとしたが、ヘラはチョッパーを再プログラムして大量のデータ・サージを逆送信し、帝国の調査船を破壊した。[52]
ロザルへの進入コードを手に入れたフェニックス戦隊は、ロザル攻撃作戦に向けたトレーニングを開始した。この頃、エズラ・ブリッジャーは惑星タトゥイーンで隠遁生活を送るジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービを元シス卿モールから救うため、チョッパーとともに個人的な任務に発った。しかしオビ=ワンはエズラをもといた場所に帰らせ、一対一の対決でモールを倒した。[53]
アトロンの戦い[]
2 BBY、ロザル攻撃を実行するためドドンナ将軍率いるマサッシ・グループがアトロンに集まり、フェニックス戦隊と合流した。しかし帝国のスローン大提督は、マサッシ・グループの航跡やフルクラムの通信からチョッパー基地の座標を突き止め、ロザル攻撃が実行に移される前にアトロンへ先制攻撃を仕掛けた。アトロン星系は第7艦隊のインターディクター級スター・デストロイヤーによって封鎖され、脱出を試みたEF76ネビュロンBエスコート・フリゲートはハイパースペースから引き戻された。星系内で袋のネズミとなった反乱軍はグリーン中隊を使ってスター・デストロイヤーに爆撃を仕掛けたが、これを予測していたスローンはTIEファイター中隊で爆撃隊を迎え撃った。[54]
コマンダー・サトーは<フェニックス・ネスト>を使ってインターディクター船に特攻を仕掛け、エズラ・ブリッジャーが操縦するガントレット・ファイター<ナイトブラザー>がアトロン星系から脱出するチャンスを作った。エズラはモン・モスマに援助を求めたが、彼女は反乱軍の全戦力をスローンの前にさらけ出すことに消極的であり、反乱軍には全面的な戦闘を行う準備ができていないというオーガナ議員の意見を支持した。反乱同盟が援助を拒絶したため、エズラは友人であるサビーヌ・レンのマンダロリアン氏族に協力を求めた。レン氏族の戦士がアトロン星系に駆けつけてスローンのインターディクターを破壊したおかげで、アトロンの地上に退避していた反乱軍残党の脱出が可能になった。またアトロンに住む中立のフォース感応者“ベンドゥ”による無差別攻撃も、反乱軍脱出の一助となった。アトロンの戦いを生きのびた反乱者たちは衛星ヤヴィン4へ逃げのびた。[54]
マンダロアへの加勢[]
1 BBY、反乱同盟に属すスペクターズ分子は、マンダロアを帝国から取り戻すために戦うサビーヌ・レンに力を貸した。帝国に忠実なマンダロリアンのタイバー・サクソン総督は反逆者を駆逐するためAT-DPアーク・キャノン試作型を配備した。この兵器はサビーヌがかつて帝国軍士官候補生だった頃に設計したもので、マンダロリアン・アーマーに用いられるベスカー合金をロックオンすることで、特定の標的だけを蒸発させることができた。レン氏族は大勢の戦士を失ったが、サビーヌと反乱者たちはサクソンのスター・デストロイヤーに潜入して総督を倒し、試作兵器を破壊することに成功した。この戦いの後、ボ=カターン・クライズがサビーヌからダークセーバーを受け継ぎ、帝国に反旗を翻したマンダロリアンの指導者となった。[55]
同じ年、スペクターズはジャリンディにある中継所の盗聴を試みたが、ブロム・タイタス中佐が指揮する帝国のアーキテンス級司令クルーザー<マローダー>に見つかってしまった。作戦の変更を余儀なくされた彼らは、ソウ・ゲレラのパルチザンと協力してジャリンディ中継所を破壊した。この後、スペクターズはパルチザンの任務に協力を求められ、フェイオス・ステーションを通過予定の帝国の貨物について調査することになった。彼らは貨物船2716に忍び込み、帝国の極秘建造プロジェクトに使われる予定の巨大カイバー・クリスタルを発見する。ソウ・ゲレラはこのカイバー・クリスタルを破壊し、貨物を引き取りに来たスレイヴィン艦長のスター・デストロイヤーもろとも破壊した。この任務の後、貨物船2716から解放された技術者ミッチ・マットらが反乱同盟に加わった。[56]
ロザル攻撃[]
1 BBY、反乱同盟はアトロンにおける敗北で延期されていたロザル武器工場への攻撃をついに実行に移した。[54] 攻撃に先立ち、スペクターズと現地の抵抗勢力がTIE/dディフェンダー・エリートの試作機に関する情報収集を行った。彼らはこの試作機を破壊し、ヘラ・シンドゥーラがロザルから脱出してフライト・データ・レコーダーを同盟軍司令部に届けることに成功した。[57][58] ヘラはTIEディフェンダー製造施設を攻撃する許可を司令部から取りつけ、Xウイング・スターファイター部隊を率いてロザルに戻った。しかし反乱軍の行動を予期していたスローン大提督は、大量の迎撃部隊をロザルに配置していた。軌道上でスター・デストロイヤーの封鎖部隊をなんとか突破した者たちも、大気圏内で待ち受けていたTIEファイターに待ち伏せされ、全てのXウイングが破壊されてしまった。クリートやデュークといったパイロットたちが命を落とし、ヘラやセコン・ダリーはスローンに仕える暗殺者ルクによって生け捕りにされた。マート・マティンは戦場から脱出し、地元の反乱分子と合流した。[59]
攻撃作戦が失敗に終わった後、スペクターズはロザルのキャピタル・シティに侵入し、敵の捕虜になっていたヘラを救出した。このとき、プライス総督はロザル・シティ燃料貯蔵庫を爆破することでケイナン・ジャラスの命を奪ったが、結果的にスローンのTIEディフェンダー製造計画を頓挫させてしまった。[60] その後スペクターズはロザル・ジェダイ・テンプルにおける帝国の発掘活動を妨害した。[61] エズラ・ブリッジャーはその過程で“はざまの世界”に入り、過去に干渉してアソーカ・タノの命を救った。[62] スペクターズとロザル抵抗勢力は独自にスローンへの反撃を開始し、アリンダ・プライス総督を罠にかけて人質にとった。[63] 彼らはプライスを脅してロザルのキャピタル・シティに侵入し、帝国総司令部を制圧する。スローンは上空からの爆撃で街もろとも反乱者を滅ぼそうとしたが、エズラが呼び寄せたパーギルの群れが帝国の第7艦隊を破った。ロザルは帝国の支配から解放され、エズラとスローンはパーギルがスター・デストロイヤー<キメラ>を掴んでハイパースペース・ジャンプした際に行方不明となった。[64]
銀河内戦[]
1 BBY当時、反乱同盟はベイル・オーガナやモン・モスマのリーダーシップのもとで完全に成熟した反乱運動へ成長していた。[9] モスマは議長として同盟軍最高司令部や同盟市民政府を取りまとめ、オーガナは内閣書記官として市民政府の同盟内閣を指揮した。[4] 当時、数名の帝国元老院議員が密かに同盟内閣に参加し、ウイターのノワー・ジェベル議員が財務大臣を、タリスのティンラ・パムロ議員が教育大臣を、タルドット宙域のヴァスプ・ヴァスパーが産業大臣を担当していた。[5]
いまやT-65B Xウイング・スターファイターやBTL-A4 Yウイング強襲用スターファイター/ボマー、RZ-1 Aウイング・インターセプターを含む立派な艦隊を獲得していた同盟軍は、以前よりは対等に帝国と戦うことが出来るようになっていた。当時、彼らは衛星ヤヴィン4の古代の寺院、グレート・テンプルを本拠地として利用していた。
義父ベイル・オーガナの跡を継ぎ帝国元老院でオルデラン代表議員を務めていたプリンセス・レイア・オーガナは、同盟軍のメンバーとして密かに抵抗運動を支援していた。当時の反乱同盟軍の著名な指導者として、ジャン・ドドンナ将軍やギアル・アクバー提督が挙げられる。帝国軍統合本部のメンバーの中には、カシオ・タッグ将軍のように反乱同盟(帝国軍人は“反乱分子”と呼んだ)を大きな脅威とみなす者もいた。一方で、コナン・アントニオ・モッティ提督のように帝国の優位を信じて疑わない者もいた。反乱軍は銀河内戦と呼ばれる内乱で帝国と争った。
スカリフの戦い[]
1 BBY、貨物パイロットのボーディー・ルックが銀河帝国から逃亡し、衛星ジェダでソウ・ゲレラ率いるパルチザンによって拘束された。ボーディーは、帝国に仕える科学者のゲイレン・アーソから超兵器デス・スターの弱点に関する情報を託されていた。間もなく反乱同盟情報部のキャシアン・アンドー大尉がカフリーンの環でパルチザンの連絡員ティヴィックと接触し、離反した貨物パイロットに関する事実確認を行った。超兵器の情報を手に入れるには、険悪な関係にあるゲレラと接触する必要があったため、反乱同盟はゲレラの旧友にしてゲイレンの娘であるジン・アーソをウォバニの帝国収容所から解放し、任務への協力を取り付けた。[24]
ジンはキャシアンやK-2SOとともにジェダへ旅し、カデラ地下墓地でゲレラと接触した。同時刻、帝国によってデス・スターのテストが行われ、ジェダ・シティがスーパーレーザーで破壊された。ジンは父親のメッセージの内容を確認した後、キャシアンやK-2SO、ボーディー、ウィルズの守護者チアルート・イムウェ、ベイズ・マルバスらとともにジェダから脱出する。ゲレラはジェダ・シティから同心円状に広がった衝撃波に飲み込まれ、命を落とした。その後キャシアンの一行はゲイレンのいる惑星イードゥーの帝国カイバー精製所へ向かった。イードゥーにて、キャシアンはゲイレン暗殺の密命を自らの意思で放棄したが、キャシアンと連絡が途絶えたことを懸念したデイヴィッツ・ドレイヴン将軍がブルー中隊をイードゥーへ派遣し、研究所へ攻撃を行わせた。ゲイレンは爆撃に巻き込まれて命を落とし、結果的に彼のメッセージの内容を直接知る者はジンただひとりとなった。[24]
ヤヴィン4の反乱軍基地に戻った後、ジンは父親の言葉を同盟評議会に伝え、デス・スターを破壊したければ、惑星スカリフに保管されている設計図を手に入れる必要があると訴えた。評議会は帝国との全面戦争を恐れ、犯罪者であるジンの言葉を信じて開戦に踏み切ることを拒否したが、ジンとキャシアンが中心となって志願兵のチーム“ローグ・ワン”を結成し、上層部の決定を無視して独断でスカリフへの潜入作戦を決行した。ローグ・ワンとスカリフ展開部隊とのあいだに戦いが始まったことがわかると、ラダス提督率いる同盟軍艦隊もスカリフの軌道に駆けつけ、設計図をめぐる大規模な戦闘に発展した。[24]
戦いのさなか、ジンとキャシアンは帝国安全管理施設のシタデル・タワーから設計図を奪取し、ラダス提督の旗艦であるMC75スター・クルーザー<プロファンディティ>にデータを送信することに成功した。その後間もなく、スカリフの軌道に現れたデス・スターによってシタデル・タワーが攻撃され、ローグ・ワンは全滅した。一方、軌道の同盟軍艦隊は撤退を開始したが、逃げ遅れた<プロファンディティ>はダース・ヴェイダーのインペリアル級スター・デストロイヤー<デヴァステイター>の攻撃で航行不能となった。しかし設計図は<プロファンディティ>に係留していたCR90コルベット<タナヴィーIV>に持ち込まれ、プリンセス・レイア・オーガナの手に渡った。<タナヴィーIV>は間一髪で戦場から脱出し[24]、隠遁生活を送るジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービに助けを求めるため、タトゥイーンを目指した。[1][24]
ヤヴィンの勝利[]
デス・スターの設計図を持って逃げ出した<タナヴィーIV>は、タトゥ星系で<デヴァステイター>に追いつかれ、帝国軍によって拿捕された。しかしレイアは設計図をアストロメク・ドロイドのR2-D2とプロトコル・ドロイドのC-3POに託し、脱出ポッドでタトゥイーンの地上へ避難させた。砂漠の惑星に降りた2体のドロイドは、のちに反乱軍の英雄となるルーク・スカイウォーカーと巡り会い、オビ=ワン・ケノービのもとへ届けられた。オビ=ワンとルークは貨物船<ミレニアム・ファルコン>の船長である密輸業者ハン・ソロとチューバッカの助けを借り、レイアを助けるためにタトゥイーンから旅立った。一方、帝国はデス・スターの完成を期に帝国元老院を解散し、皇帝による、地方総督を介した銀河系の直接支配が確立された。またデス・スターを指揮するグランドモフ・ウィルハフ・ターキンは、レイアの母星であるオルデランを反乱軍への見せしめに選び、完成したばかりの超兵器を使ってこの惑星を破壊した。[1]
<ミレニアム・ファルコン>はオルデラン星系に到着したが目的の惑星は既に破壊されており、帝国のパトロール部隊に見つかってしまった。<ファルコン>がトラクター・ビームに捕捉されてデス・スターの内部に引き込まれた後、オビ=ワンは他の仲間たちを隠れさせ、1人でビームの制御装置の解除に向かった。しかしレイアがこの宇宙ステーションに囚われていることを知ったルークは、ハンとチューバッカを丸め込み、プリンセスの救出に乗り出した。オビ=ワンはかつての弟子であるダース・ヴェイダーとのライトセーバーの対決に敗れてフォースとひとつになったが、ルークたちはレイアを監房ブロックから助け出し、<ファルコン>でデス・スターから脱出することに成功した。しかしターキンは、反乱軍の秘密基地の場所を特定するため<ファルコン>にホーミング・ビーコンを仕掛けていた。レイアはターキンの思惑に気づきつつも、R2-D2が持つ設計図をいちはやく反乱軍に届けるためヤヴィン4を目指した。[1]
レイアが設計図を携えてベース・ワンに帰還すると、すぐにデス・スターの弱点の解析が始まった。ジャン・ドドンナ将軍は小型のスナブ=ファイターでデス・スターの弱点である排熱孔を狙う作戦を立案し、反乱軍パイロットを集めてブリーフィングを行った。間もなくデス・スターがヤヴィン星系に出現すると、ガーヴェン・ドレイス隊長率いるレッド中隊のXウイングと、ジョン・ヴァンダー隊長率いるゴールド中隊のYウイングがベース・ワンから出撃した。彼らに残された時間は、デス・スターがガス巨星ヤヴィン・プライムの陰に隠れているヤヴィン4を照準に収めるまでの数分しかなかった。ルークもこの戦いでコールサイン“レッド5”としてレッド中隊に加わり、R2-D2とともに出撃した。一方、ハン・ソロとチューバッカはレイア救出に力を貸した褒美を受け取ると、ルークに別れを告げてヤヴィン4から去っていった。[1]
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制作の舞台裏[]
『Star Wars バトルフロント』の 公式サイト の サラスト探索 のページでは共和国再建を目指す同盟と表記されている。