冷戦(Cold War)とは、29 ABYに始まった新共和国と銀河帝国残存勢力間の緊張関係と、ファースト・オーダーとレジスタンスの全面戦争が始まるまでの小競り合いの時期を指す呼び名である。
銀河協定の締結によって銀河内戦に終止符が打たれた後、敗戦国である銀河帝国は新共和国によって戦力を奪われた。しかし帝国軍の一部は新共和国の勝利を認めず、未知領域に姿を消してやがてファースト・オーダーを形成した。新共和国銀河元老院の議員であるレイア・オーガナはファースト・オーダーの脅威に警鐘を鳴らしたが、アマクシン戦士団の危機で新共和国に愛想を尽かした後、自ら将軍として私設軍隊レジスタンスを設立した。
力を強めたファースト・オーダーは星系破壊超兵器スターキラー基地を作り上げ、新共和国の首都ホズニアン・プライムを破壊した。これにより冷戦はファースト・オーダーとレジスタンスの全面戦争へと変化することになる。
背景[]
- 「いまにもまた、勝てるかどうかわからない戦いがはじまるのよ」
- ―レイア・オーガナ将軍[出典]
銀河内戦のエンドアの戦いで、銀河帝国は共和国再建のための同盟(反乱同盟軍)に大敗を喫した。彼らは銀河皇帝シーヴ・パルパティーンとその右腕であるシスの暗黒卿ダース・ヴェイダーを失い、惑星破壊超兵器第2デス・スター・バトル・ステーションを破壊された。[1]エンドアの勝利の後、反乱同盟軍は銀河系政府新共和国を設立する。1年後、ウエスタン・リーチに属す辺境の惑星ジャクーで新共和国と帝国軍残存勢力の一大決戦が行われた。帝国の決定的敗北に終わったこの戦いは、銀河内戦の流れを変える転換点となった。[2] その後、新共和国は帝国の残党と銀河協定を締結し、帝国は厳しい軍縮と賠償金を課せられた。[3]
かつての帝国は完全に姿を消したものの、その政治的信条を捨てようとしない残党は根強く残り、新共和国との間に生じた冷戦によって膠着状態に陥った。やがて彼らはフォースのダークサイドの使い手である最高指導者スノークのもとに団結し、銀河系の未知領域で軍事政権ファースト・オーダーを作った。惑星ホズニアン・プライムに元老院を置いていた新共和国は、銀河系の政治改革を重要視し、ファースト・オーダーの脅威に対して消極的だった。旧反乱軍の英雄だったレイア・オーガナ将軍は、ファースト・オーダーを監視するためにレジスタンスと呼ばれる小規模な私設軍隊を組織する。[3] レジスタンスは銀河内戦でほとんど使用されていなかった惑星ディカーの古い軍事基地を拠点に選んだ。[4] オーガナ将軍は新共和国に活動の援助を求めたが、私欲に陥った元老院は速やかに政策を実施する能力を失っていた。[3]
ファースト・オーダーはカイロ・レン率いるレン騎士団と手を組んでいた。レイア・オーガナとハン・ソロの息子で、ダース・ヴェイダーの血を引くレンは、かつてジェダイ・マスター・ルーク・スカイウォーカーのもとでフォースの訓練を積んでいた。しかし、彼はダークサイドに転向して仲間たちを裏切り、スカイウォーカーによるジェダイ・オーダー再建活動を破綻させた。その後、ジェダイの最後の生き残りとなったスカイウォーカーは姿を消す。[5] また、ファースト・オーダーは帝国が新共和国と結んだ協定を破り、リサージェント級スター・デストロイヤーを始めとする新しい軍事兵器を開発した。[6] 彼らの本拠地が置かれていた氷の惑星スターキラー基地は、星全体が大型超兵器のプラットフォームとして改造されていた。スターキラー基地の砲台は、太陽エネルギーを充填することで星系を滅ぼし去るほど強力なビームを放つことが可能だった。[5]
歴史[]
トゥアナルの襲撃[]
エンドアの戦いの約30年後、レジスタンスとファースト・オーダーの双方がジェダイ・マスター・ルーク・スカイウォーカーの捜索に力を入れていた。レジスタンスのレイア・オーガナはダークサイドとの戦いに兄であるスカイウォーカーの力を必要としており、最高指導者スノークやカイロ・レンはスカイウォーカーを抹殺してジェダイの完全な撲滅を実現しようとしていた。銀河辺境域の探索者ロア・サン・テッカからスカイウォーカーの居場所を記した地図を受け取るため、オーガナ将軍はパイロットのポー・ダメロンを惑星ジャクーのトゥアナル村へ派遣した。ダメロンは地図を手に入れたが、間もなくジャクーの上空にコマンド・シャトルとAAL-1971/9.1兵員輸送船が出現し、カイロ・レンとキャプテン・ファズマが率いるストームトルーパー部隊がトゥアナルへ攻め込んだ。テッカと村人全員がファースト・オーダー軍に抹殺され、ダメロンはレンに捕えられた。しかし、地図は既にアストロメク・ドロイドのBB-8に託され、トゥアナル村から持ち出されていた。BB-8はジャクーの砂漠で出会った廃品回収業者のレイに保護され、以降彼女と行動を共にすることになった。[5]
カイロ・レンはフォースを使った拷問でダメロンから情報を聞き出し、ジャクーの地上でBB-8の捜索が始まった。その直後、ダメロンはストームトルーパーの反逆者FN-2187によって拘束を解かれ、レンの旗艦であるリサージェント級スター・デストロイヤー<ファイナライザー>から脱出した。盗んだSF TIEファイターで逃走中、ダメロンは新しい相棒を「フィン」と呼ぶことに決めた。彼らの乗るスターファイターはスター・デストロイヤーの攻撃に被弾し、ジャクーに墜落した。ダメロンと離ればなれになったフィンは、ニーマ・アウトポストで出会ったレイやBB-8と共にファースト・オーダーの追っ手から逃げ回った。彼女たちはジャンク屋アンカー・プラットから盗んだYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>で砂漠の戦場跡を飛行し、TIE/fo制宙戦闘機を破壊した後、ジャクーから飛び去った。[5]
ホズニアン・プライムの破壊[]
ジャクーを離れた後、フィン、レイ、BB-8は<ミレニアム・ファルコン>の本来の持ち主だったハン・ソロ船長やチューバッカと出会った。当時、彼らは大型貨物船<エラヴァナ>を使って密輸業を再開させていた。フィンとレイはソロに貸しがあるカンジクラブやグアヴィアン・デス・ギャングとのトラブルに巻きこまれ、猛獣ラスターの攻撃をかろうじて生き延びた。その後、ソロはBB-8の持つスカイウォーカーの地図をレジスタンスへ届ける手伝いをすることになった。ソロは1,000年以上生きた女海賊マズ・カナタに協力を求めるため、緑の惑星タコダナへ向かった。[5]
一方、ファースト・オーダーのアーミテイジ・ハックス将軍はスターキラー基地の超兵器を起動する許可を最高指導者スノークから取り付けた。ファースト・オーダーの誇る星系破壊兵器の標的に選ばれたのは、レジスタンスの存在を容認する新共和国の首都惑星、ホズニアン・プライムだった。攻撃に先立ち、ハックス将軍はファースト・オーダーのストームトルーパーや将校たちの前で演説を行った。ハックスの軍隊が見守る中、惑星の裂け目に設置された巨大な砲台から放たれた強力なビームは、宇宙空間を横切ってコア・ワールドに到達し、新共和国の首都をホズニアン星系もろとも破壊した。[5]
その後[]
タコダナの戦い[]
ソロはフィン、レイ、BB-8を連れてマズ・カナタの城を訪れた。マズの酒場を訪れていた傭兵バジーン・ネタルはBB-8の居場所をファースト・オーダーに密告した。また、レジスタンスの連絡員も同様に本部へ報告を行っていた。ソロはカナタに協力を求めたが、カナタはソロ自身が直接レジスタンスにBB-8を届けるべきだと主張した。タコダナを訪問中、レイはフォースの呼びかけを感知し、城に保管されていたライトセーバーを発見する。このライトセーバーはかつてアナキン・スカイウォーカーが所有した物で、その後ルークが使用していた頃にクラウド・シティで失われたが、何らかの方法で回収されカナタの手に渡っていた。武器を手にした瞬間、レイはヴィジョンを経験し、ルークとR2-D2、幼少期の自分、レン騎士団の姿を目にした。ヴィジョンに恐怖したレイは、カナタからライトセーバーを受け取ろうとしなかった。[5]
ホズニアン星系に対する攻撃が終わった後、ファースト・オーダーはタコダナに攻め入った。混乱のさなか、カナタはアナキンのライトセーバーをフィンに託した。カナタの古城はファースト・オーダー軍の攻撃で崩壊し、ソロとフィン、チューバッカは瓦礫の中でストームトルーパーと戦った。彼らはトルーパーに包囲されたが、タイミングよく駆け付けたポー・ダメロン指揮下のT-70 Xウイング・スターファイター部隊に救われた。レジスタンス軍は敵戦闘機を次々と撃墜し、戦況を一転させた。その頃、レイは城の近くの森の中でカイロ・レンと対峙した。彼女はソロから与えられたブラスターで応戦したが、フォースで動きを封じられた。レイの精神を読み、レンは彼女がスカイウォーカーの地図の内容を見たことを知った。レンは部下に撤退を命じ、レイを攫ってタコダナを離れた。[5]
スターキラー基地の戦い[]
カイロ・レンはフォースを使った尋問でレイから地図の内容を聞き出そうとしたが、フォース感応力を備えていたレイは精神探査に抵抗し、逆にレンの心の中にある恐怖を読み取った。その頃、スターキラー基地はレジスタンスの本部ディカーを攻撃するため太陽エネルギーの充填を開始していた。レジスタンスは再び大量虐殺が行われる前に超兵器を破壊すべく、迅速に作戦を立てた。スターキラー基地の内情を知るフィンは、ソロやチューバッカと共にスターキラー基地に潜り込み、シールド発生装置を解除することになった。ソロの操縦する<ミレニアム・ファルコン>はスターキラー基地の大気圏内でハイパースペースを離脱し、敵に気付かれることなく潜入を成功させた。一方、レイはフォースのマインド・トリックでストームトルーパーの見張りを欺き、拘束を解いて尋問室から脱出した。[5]
フィン、ソロ、チューバッカは施設内でキャプテン・ファズマを捕まえて脅し、基地のシールドを解除させた。シールド消失を確認すると、ブルー中隊やレッド中隊のXウイング・スターファイターがスターキラー基地へ攻め込んだ。基地内部でレイと合流した後、惑星の地表に出たソロは、レジスタンス軍が強固な防衛網相手に苦戦していることに気付いた。彼らは爆弾を使ってスターキラー基地の弱点であるサーマル・オシレーターを露出させることに決めた。爆弾の設置が終わった時、ソロは実の息子カイロ・レンと再会した。レンはスノークの教えなど捨てて両親のもとへ戻るよう訴えるソロをライトセーバーで突き殺した。[5]
チューバッカが爆弾を起動し、Xウイング部隊の突破口を開くと、ポー・ダメロンが施設内部に突入して超兵器の弱点に直接攻撃を加えた。スターキラー基地はゆっくりと崩壊を開始し、ハックス将軍を始めとする将校たちは惑星から脱出した。一方、フィンとレイは雪の降る森の中でカイロ・レンに追い詰められた。フィンはアナキンのライトセーバーで応戦したが、敗北して重傷を負った。ライトセーバーを手にしたレイは、最初のうちこそ圧倒されていたものの、覚醒したフォースの力によって状況を一転させた。負傷して戦い続けることができなくなったレンを置き去りにし、レイはフィンと共にチューバッカの操縦する<ファルコン>に乗り込み、雪の惑星から飛び立った。レジスタンスのXウイングと<ファルコン>は基地が爆発する直前に脱出に成功した。[5]
レジスタンスはディカーで勝利を喜んだ。戦闘員たちが帰還した後、スカイウォーカーの失踪以来スリープ状態になっていたR2-D2が目を覚まし、R2とBB-8が運んできたデータを合わせることで地図が完成した。傷が癒えていないフィンに別れを告げた後、レイはチューバッカと共にスカイウォーカーのいる惑星へ旅立った。レイはかつてヴィジョンの中で目にした惑星でジェダイ・マスターと出会い、彼や彼の父親の物だったライトセーバーを差し出した。[5]
登場作品[]
- Star Wars バトルフロント II
- フォースの覚醒前夜 ~ポー・レイ・フィン~
- スター・ウォーズ:C-3PO
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン ブラックスコードロン
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン 迫りくる嵐
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン レジェンド・ロスト
- ポー・ダメロン アニュアル 1
- ポー・ダメロン アニュアル 2
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン レジェンド・ファウンド
- スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 小説版
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 ジュニアノベル版
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 コミック版
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン 火花と炎 (回想シーン)
参考資料[]
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 レイのサバイバル日記
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 クロス・セクション
- スター・ウォーズ:銀河系のエイリアン
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビギナー・ゲーム
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
- スター・ウォーズ プロパガンダ:銀河系における扇動絵画の歴史
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 コンプリートガイド
- 最後のジェダイ:ボマー・コマンド
- 最後のジェダイ:ローズ・ティコ:レジスタンス・ファイター
- Star Wars THE GALACTIC EXPLORER’S GUIDE
- THE STAR WARS BOOK はるかなる銀河のサーガ 全記録
脚注[]
| |||||||||||||||||||||||||
[Source] |