- 「われわれは銀河帝国が銀河系に暮らす自由市民の権利を故意に、かつ悪質に踏みにじったと判断する。よってわれわれは帝国をこの銀河から追放する権利を持ち、その権利はなにものにも侵すことはできない」
- ―反乱宣言より抜粋
反乱宣言(Declaration of Rebellion)は共和国再建のための同盟が銀河皇帝ダース・シディアスに突き付けた宣言書である。この文書をもって銀河帝国に対する抵抗運動の開始が正式に宣言された。反乱同盟を率いた亡命中の元老院議員、モン・モスマは、自分たちをテロリスト扱いする帝国への反論としてこの文書を作成した。帝国が銀河内戦で敗北した後、反乱宣言は新共和国の設立文書の1つと見なされるようになった。
歴史[]
銀河帝国の創設以降、銀河系各地でさまざまな反乱分子が台頭し、銀河皇帝ダース・シディアスとその専制政府に対する武装抵抗運動が始まった。やがてこうした反乱分子はシャンドリラのモン・モスマ元老院議員やオルデランのベイル・オーガナ総督、ライロスのキャプテン・ヘラ・シンドゥーラといった指導者たちのもとで一致団結し、共和国再建のための同盟(反乱同盟)を形成する。しかし、銀河帝国によって血に飢えた無政府主義者というレッテルを貼られてしまった反乱同盟は、自分たちの目的は破壊活動ではなく、クローン戦争終結時にシディアスに滅ぼされた銀河共和国の再建であることを明確にし、人々の印象を改める必要があると考えた。
亡命中のモン・モスマ元老院議員は、帝国のプロパガンダに対する反論として反乱宣言を作成した。彼女は宣言文の中で皇帝パルパティーンを非難し、帝国が銀河市民に対して犯した罪を列挙した。帝国の違法な体質を強調するため、反乱宣言は法律用語を巧みに用いて作成された。また、反乱軍の正式名称が共和国再建のための同盟であることや、帝国の言うような破壊活動ではなく、銀河をより良い場所にすることが自分たちの目的だと明言された。
モスマはホロネットやその他のチャンネルを用いて秘密の場所から反乱宣言を発信した。モスマの言葉をもとに製作された各種ポスターやアートを通じ、メッセージは銀河系各地に拡散した。本来のメッセージを伝えるため反乱同盟がみずから製作したアートもいくつか存在したが、大半の作品は反乱運動を支持する革命家たちによって作られた。反乱宣言の数年後、帝国は銀河内戦に敗北する。帝国に代わって新共和国が台頭すると、反乱宣言は新政府の設立文書の1つと見なされるようになった。
全文[]
出典: Sar Wars Propaganda: A History of Persuasive Art in the Galaxy[1] | |
われわれ反乱同盟のメンバーは、反乱運動の意図と目的を明確にすべく、本日、皇帝陛下と銀河系のあらゆる知的生物に対して本宣言を行う。 われわれは銀河政府による法治の重要性と必要性を強く認識している。われわれはみな政府に服従し、一定の権利と自由を差し出す見返りとして、すべての人民が平和と繁栄と幸福を享受すべきであると考える。 われわれは銀河政府の権力および統治権は、被支配者の同意によって成り立つものと信じている。政府によって自由市民の権利が故意に、かつ悪質に侵害された場合、自由市民はその政府を変革または排除できる正当な権利を有するべきである。 われわれは銀河帝国が銀河系に暮らす自由市民の権利を故意に、かつ悪質に踏みにじったと判断する。よってわれわれは帝国をこの銀河から追放する権利を持ち、その権利はなにものにも侵すことはできない。 われわれは熟慮を重ねた。長い歴史を持つ政府を、浅薄で短期的な目的のために変えるのは許されないことである。しかし政府が強奪、暴力、不道徳の道を歩みだし、自由のもとに生まれた市民を完全かつ絶対的に征服しようとしていることが明らかとなれば、その政府を倒すことこそがわれわれに与えられた権利であり、また使命である。 銀河帝国の歴史とは、貴下、皇帝パルパティーンを銀河の絶対君主に据えることを目的とした、市民に対する暴力の歴史である。
したがって、われわれ反乱同盟は、銀河の自由市民の名において、また彼らの権限に基づき、われわれの決意をここに宣言する。
われわれはこの目的を遂げるため資産と名誉、命を懸けることをここに誓う。 | |
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制作の舞台裏[]
反乱宣言の全文は、1990年に発売された設定資料集『Rebel Alliance Sourcebook』(未邦訳)で初めて紹介された。邦訳メディアでは、『スター・ウォーズ テクニカル・ジャーナル』に後半部分の抜粋が掲載されている。正史設定での初出は、2016年発売の設定資料集『スター・ウォーズ プロパガンダ:銀河系における扇動絵画の歴史』。文章の内容はレジェンズと正史で共通している。
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 原文(翻訳に際し、一部『スター・ウォーズ テクニカル・ジャーナル』の訳を参考にした)