- 「大提督?」
「バトンでの勝利を受け、皇帝陛下より任じられた」 - ―カシウス・コンスタンチン提督とスローン大提督[出典]
大提督(Grand Admiral)は銀河帝国の宇宙艦隊で使用されていた階級である。提督よりも上位の階級で、特徴的な白い軍服を着用した。初期反乱軍との戦いで活躍したミスローニュルオド(スローン)や、エンドアの戦い以降に帝国宇宙軍の残存勢力を指揮したレイ・スローネが知られる。
概要[]
大提督は帝国軍全体で見ても高位の階級で、大提督に任命されるのはとても名誉なこととされていた。また、一部の帝国軍将校は新共和国のギアル・アクバー元帥を大提督と呼んでいたが、これは新共和国内で使われていた正式な階級ではない。
歴史[]
2 BBY、銀河帝国の皇帝シーヴ・パルパティーンはバトンの戦いを勝利へ導いたチス種族の帝国軍将校、ミスローニュルオド(スローン)を大提督に任命した。その後、スローンと彼の率いる第7艦隊は急激な成長を遂げていた反乱軍の撲滅作戦に参加することになる。
4 ABYに帝国がエンドアの戦いで大敗を喫し、アキヴァにおける緊急サミットが失敗に終わった後、レイ・スローネが大提督となって帝国宇宙軍残存勢力の指揮を執った。
軍服[]
一般的に灰色のチュニックが多い帝国軍将校の軍服とは異なり、大提督は金色の肩章がついた純白の軍服を着用した。帝国軍においては、職務よりも地位を強調するかのような、こうした装飾付きの軍服はまれだった。
制作の舞台裏[]
スター・ウォーズ・ユニバースにおける大提督の初出は、1991年発表の小説『帝国の後継者』である。小説家ティモシイ・ザーンが生み出したヴィラン、スローン大提督が本作で初登場を果たした。政治的権力者やダークサイダーとは方向性の異なる悪役をつくるにあたり、階級がただの提督では平凡すぎると考えていたザーンは、ウィリアム・L・シャイラーの歴史書『第三帝国の興亡』を読んでいたときにドイツ海軍で大提督という階級が使われていたことを知り、これを採用することに決めた。
正史世界観においては、2015年発売の小説『アフターマス』(チャック・ウェンディグ著)で初めて大提督について言及された。また、翌2016年にはスローン大提督が正史のアニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち/影の中へ』に登場した。