沿岸防衛ストームトルーパー(Coastal defender stormtrooper)、通称ショアトルーパー(Shoretrooper)は熱帯における戦闘に特化し、専用の装備を身に着けた銀河帝国のストームトルーパーである。彼らは機動性を重視した軽量型のアーマーを装着し、E-11ブラスター・ライフルや、その改良型であるE-22を装備していた。専門とする戦闘地域が特殊であることから、ショアトルーパーは銀河系全体で見て珍しい存在だった。
デス・スター建造中、帝国安全管理施設のある熱帯惑星スカリフにショアトルーパー部隊が配備され、基地周辺の沿岸やバンカーのパトロールを行った。0 BBY、彼らはデス・スター設計図を奪取するためスカリフに潜入した反乱同盟軍の“ローグ・ワン”分隊と交戦する。
概要

スカリフで反乱軍のローグ・ワン分隊と戦うショアトルーパーとストームトルーパー
ショアトルーパー(正式名称は沿岸防衛ストームトルーパー)は銀河帝国の地上軍に仕えるストームトルーパーのエリート特殊部隊で、熱帯における戦闘を専門としていた。基本的に、彼らは軍事的な必要性に応じて昇格させられた標準的なストームトルーパーに過ぎないが、海岸地形での動きやすさに特化した軽量型アーマーを身に着けていた。専門とする地形が特殊であることから、ショアトルーパーは銀河系でも稀にみる存在だった。彼らはスカリフのような熱帯惑星に配備され、保安パトロール、ビーチやバンカーの偵察、帝国の施設の警備任務などに従事した。[2]
大半のショアトルーパーは実戦的な軍曹の階級を与えられ、ストームトルーパー歩兵分隊の指揮を執った。訓練経験や階級上の資格を持つストームトルーパーたちが命令に応じて交代でショアトルーパーの役回りを受け持った。スカリフの場合、惑星が孤立している上に防衛設備が極めて厳重であることから、ショアトルーパーの実戦出動は予想されていなかった。しかしスカリフ駐屯部隊のショアトルーパーは過酷な訓練や実弾を用いた演習によっていつでも戦いに臨める心身の状態を保っており、むしろ彼らを指揮する立場にある司令部の気の緩みが帝国に不幸を招くこととなった。[2]
装備
標準的なストームトルーパーと同じく、ショアトルーパーも体温調整機能を持つ密着ボディスーツの上にプラストイド製の磁気接着アーマーを着用していた。また、ショアトルーパーの装備は柔軟性と軽量性を重視して装甲プレートの数が減らされているという点ではスカウト・トルーパーと同じだったが、沿岸地帯での活動を想定し、塩による腐食を防ぐコーティングが施されていた。ショアトルーパーのヘルメットは額の部分に冷却ファンが組み込まれ、エアフィルターに防砂用の覆いが付属していた。[2]

ショアトルーパーのキャプテン
ショアトルーパーのキャプテン(大尉)は、下士官と区別するためアーマーの胸部プレートが青灰色に塗装されており、布製のカーマ(腰布)の代わりにプラストイド製防具を腰回りにつけていた。[2] また、ショアトルーパーの分隊長はアーマーの首周りだけ青灰色に塗装されていた。[4] 各ショアトルーパーは装甲服の上にブラスターのパワー・セル弾帯とブラスター・ガス・カートリッジ・マガジンの収容ポーチを装備した。[2]
ショアトルーパーの武器は、ストームトルーパーの標準兵装であるブラステック社製E-11ブラスター・ライフルや、ダブル=バレルから連続して弾を繰り出すE-22ブラスター・ライフルだった。[2]
歴史
銀河帝国の超兵器デス・スターが建造されていた頃、帝国安全管理施設のある惑星スカリフにショアトルーパー部隊が配備されていた。彼らの任務は施設周辺の沿岸地帯をパトロールし、デス・スター設計図などの機密情報が保管されているシタデル・タワーの安全を守ることだった。0 BBY、反乱同盟軍の“ローグ・ワン”分隊による奇襲によってスカリフの戦いが始まると、ショアトルーパーは標準的なストームトルーパーとともに施設の防衛戦に参加する。しかし、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンは設計図を反乱軍に奪われるぐらいならばと、デス・スターのスーパーレーザーを使ってスカリフを砲撃し、帝国の戦闘員、スタッフ、施設もろとも反乱軍の潜入チームを滅ぼした。[3]
当時、カリダ出身のTK-32028がスカリフでショアトルーパー部隊のキャプテンを務めていた。[2]
登場エピソード
- Star Wars バトルフロント II (カイロ・レンのヴィジョンの中に登場)
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
- ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー 小説版
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー コミック版
- Star Wars バトルフロント
- バトルフロント II:インフェルノ分隊 (言及のみ)
- スター・ウォーズ:星々のあいだ
- スター・ウォーズ コマンダー (初登場)
マンダロリアン – チャプター15:信奉者
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン 迫りくる嵐 (ヘルメットのみ)
参考資料
- アート・オブ・ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
- スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
- スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン
- スター・ウォーズ:レベル・ファイルズ
Shoretroopers - 公式データバンク
Every Stormtrooper in Star Wars Explained By Lucasfilm - WIRED YouTube チャンネル
脚注
帝国軍 | |
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司令部 | ダース・シディアス - ダース・ヴェイダー - 帝国軍最高司令部 - 統合本部 |
帝国地上軍 | 帝国地上軍長官 - ストームトルーパー兵団 - 第501軍団 - 第224帝国軍機甲師団 (スワンプ・トルーパー) - ブリザード・フォース - 帝国軍地上クルー - 帝国軍コンバット・ドライバー(AT-ATパイロット - AT-STドライバー - タンク・ドライバー) |
帝国宇宙軍 | 帝国宇宙軍長官 - 艦隊司令部 - 帝国軍スターファイター隊 - TIEファイター・パイロット - 第7艦隊 - デス小艦隊 - 帝国宇宙軍トルーパー(デス・スター・トルーパー) - 帝国軍兵器技術者 |
その他の組織 | 帝国情報部 - 帝国軍特殊部隊 - 帝国アカデミー - 帝国軍士官候補生 - 帝国軍衛生兵 - インフェルノ分隊 |
主なビークル | AT-AT - AT-ACT - AT-DP - AT-DT - AT-ST - AT-MP - 614-AvA - 74-Z - TIE/D - TIE/ln - TIE/sa - TIE/sk - TIE/IN - TX-225 GAVw - アークワイテンズ級司令クルーザー - インペリアル級スター・デストロイヤー - エグゼクター級スター・ドレッドノート - クエーサー・ファイア級クルーザー=キャリアー - ゴザンティ級クルーザー - センチネル級着陸船 - ラムダ級T-4aシャトル - レイダー級コルベット - DS-1デス・スター - DS-2デス・スターII |
ストームトルーパー | インペリアル・ショック・トルーパー - サンドトルーパー - シャドウ・トルーパー - ジャンプトルーパー - ショアトルーパー - スカウト・トルーパー - スノートルーパー - デス・トルーパー - パトロール・ストームトルーパー - マグマ・トルーパー - ミンバン・ストームトルーパー - レンジ・トルーパー |
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