無題(お喋り)(Untitled (Loose Lips))は銀河帝国内で出回っていた、作者不明の非公式プロパガンダ・ポスターである。
概要[]
この題名のないプロパガンダ・ポスターには、設計図の束を携えた帝国軍将校が、画面の外にいるダース・ヴェイダーによって口を塞がれている様子が描かれていた。背景はオレンジ色で、ハイ・ギャラクティック・アルファベットで「お喋りは宇宙船を沈める」という警句が書かれていた。この作品は銀河帝国政府の公認アートとしては滑稽過ぎる作風であり、当然のことながら政府の認可や許可を受けていない非公式のポスターだった。[1]
歴史[]
「お喋りは宇宙船を沈める」という警句が書かれたポスターは、惑星クワットやスカリフ、フォンドア等にある帝国軍の工業施設などで出回っていた。このポスターは些細な失態にも厳しい罰を与える帝国の方針と、帝国内に広まりつつあったヴェイダー卿の恐ろしい評判を描いており、帝国のエンジニアたちのあいだで密かな人気があった。一部の工場管理者は、本作に描かれているような処刑は大げさとしても、メッセージ自体は妥当だと考え、機密の製造施設にこのポスターを貼っていた。ヴェイダー卿が本作の原作者を見つけ出し、不敬罪で即刻処刑したという伝説も流布していたが、真相は確認されていない。[1]
制作の舞台裏[]
このアートは2010年に発売されたレジェンズのトレーディング・カード用のイラストとして、クリフ・チアンによって制作された。元ネタは第二次世界大戦時のアメリカのポスター『Loose lips sink ships』と思われる。『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』製作時には、ネタバレ防止の呼びかけとしてパインウッド・スタジオにこのポスターが貼られた。2016年、正史のアートブック『スター・ウォーズ プロパガンダ:銀河系における扇動絵画の歴史』(パブロ・ヒダルゴ著)にこのポスターが収録され、スター・ウォーズ世界の作品としての設定が紹介された。