貨物船(Freighter/Cargo ship)、バージ(Barge)は、貨物の運搬に特化したスターシップの総称である。船の規模によって軽貨物船や大型貨物船等の下位分類に細分化された。一般的に貨物船は通常の船よりも広い貨物スペースを備え、恒星間交易に用いられた。また、一部のパイロットは貨物船を使って禁制品を運び、密輸業者として生計を立てていた。
概要[]
貨物船は銀河系の貿易に欠かせない宇宙船であり[1]、あらゆる品々を星系から星系へと運んだ。[2] 宇宙空間を飛び交う船の大半は、銀河系の支配権を巡って争う軍艦よりもはるかに小型で慎ましい、こうした民間船だった。[1] 貨物船には高い信頼性が求められ、船長は船がきちんと整備されているか気を配り、宇宙海賊の攻撃をかわせるよう警戒を怠らなかった。[2]
貨物船は銀河系社会の維持・拡大において重要な役割を果たしてきた。探検家や植民船が新しい星を開拓すると、入植者たちが宇宙の境界線を拡げ、そののちに未開の星で生き延びるための必需品を詰め込んだ、貨物船の船団の第一陣が続いた。最初の貨物は入植地を維持するための基本的な食糧、武器、医療設備であり、そこへ自給自足に必要な道具や機械類、予備の部品が加わった。やがて入植地が拡大すると、より発展した経済圏からしか手に入れることのできない、贅沢品が求められるようになった。[3]
多くの場合、辺境の星が繁栄する唯一の方法は、より文明的な領域に物品や原料を輸出することだった。その際、低価格で貨物を運ぶことが重要になってくるが、必ずしも貨物船が洗練されていなくても良いというわけではなかった。経済的に運送することは、単に低コストで操業できるというだけでなく、集荷と配送をできるだけ効率的に行い、その仕事に見合った船を使うことが大切な要件となっていた。[3]
密輸[]
- こちらの記事も参照: 密輸業者
銀河系において金を稼ぐ方法のひとつは宇宙港から宇宙港へ貨物を運ぶことだが[3]、宇宙を行き交う品々は必ずしもすべて合法な貨物というわけではなかった。密輸業者はしばしば税関職員の目を盗み、犯罪王のために禁制品を運ぶなどして利益を上げていた。こうした非合法な貨物を失うのは大きなトラブルの種となるため、密輸業者はしばしば貨物船に改造を施し、スピードや火力を底上げしていた。[2]
貨物船の分類[]
軽貨物船[]
軽貨物船は武器や燃料、スペア部品、そして原料や食料といった小さくても価値がある生活必需品の輸送に適していた。こうした品々は星系から星系への運搬が可能であり、多くの軽貨物船船長は短期の仕事を請け負って銀河系を飛び回り、金を稼いでいた。コレリアン・エンジニアリング社が製造したYTシリーズは軽貨物船の人気モデルである。[3]
中・大型貨物船[]
軽貨物船と違い、大型の貨物船はスケジュールに従って運航することが多かった。貨物船の操縦者や運送会社はしばしば、経済的な理由から大型の宇宙船を使用した。盗むのが面倒なほど価値の低い貨物を運搬する大型船には、武器やハイパードライブを搭載していないものすらあった。さらに安上がりな場合、乗組員のいない自動運転式ドローン・バージを活用するケースもあった。[3]
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 THE STAR WARS BOOK はるかなる銀河のサーガ 全記録
- ↑ 2.0 2.1 2.2 スター・ウォーズ ビジュアル・エンサイクロペディア
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第20号 (宇宙飛行の秘密:貨物の取り扱い)