銀河標準暦(Galactic standard calendar)とは、銀河系で一般的に使われていた時間を計るための単位である。銀河系の首都惑星であるコルサントの自転および公転周期、そしてその衛星であるセンタックス1の新月の周期をもとに決められていた。銀河標準暦では1年が365日、1日が24時間であり、これは星を問わず銀河中で通用する時間の標準単位となっていた。
概要[]
標準暦の構成[]
銀河標準暦は銀河系の首都である惑星コルサントの自転および公転周期を参考に設定された太陽太陰暦である。星を問わず、銀河中で通用する時間の標準単位となっていた。銀河標準暦の基本単位は標準日であり、コルサントが1回自転するのに要する時間に基づいて設定されていた。そしてコルサントは太陽コルサント・プライムの周りを[1] 365日[2][3][4] かけて公転しており、この時間が1標準年となった。[1]
年は標準月と標準週に区分された。月はコルサントの主衛星であるセンタックス1の新月(または満月)から次の新月(または満月)までにかかる時間で決まっていた。また月よりも小さい週という単位も使われていた。1週間を構成する5つの曜日には天体やコルサントの歴史上の人物にちなみ、それぞれプライムデー、センタックスデー、タングズデー、ズェルデー、ベンドゥデーという名前がつけられていた。[1]
標準暦には祝祭週が存在した。最初の祝祭週は新年祝祭週であり、新年の最初の月が始まる前の5日間がこの祝祭に充てられていた。次の祝祭週は生命祭であり、6番目の月と7番目の月の間に設定されていた。3つ目は星祭で、9番目の月と10番目の月の間である。また祝日は各地方の文化によって異なっていた。例えば惑星タトゥイーンではブーンタ・イヴや収穫の日といった独自の祝日が採用されていた。[1]
時間の単位[]
銀河標準暦における1標準日をさらに細かく分類し、標準時間や標準分、秒といった単位が使用された。また速度の単位は一定距離の移動に要する時間によって計算され、キロメートル毎時(km/h)のように表された。ハイパースペース航行の場合は、時間は光の速度を基準に、長大な距離を計算するのに使われた。1光年は光が1標準年に進む距離を表し、約9.5兆キロメートルに相当する。さらに長い距離を表す単位にパーセクがあり、これは3.26光年、約30.5兆キロメートル相当である。[1]
銀河標準暦を基準とする標準的な時間の単位は以下の通り:
- 60秒 = 1標準分[1]
- 60標準分 = 1標準時間[1]
- 24標準時間 = 1標準日[1]
- 365標準日 = 1標準年[2][3][4]
- 10標準年 = 1標準十年紀[1]
- 100標準年 = 1標準世紀[1]
- 1,000標準年 = 1千年紀[1]
制作の舞台裏[]
正史における出典[]
正史のメディアにおいて、銀河標準暦は2016年に発売された『週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第61号』で初めて紹介された。[1] なおレジェンズの媒体では、ヤヴィンの戦いを基点0年とする紀年法(例:ヤヴィンの戦いの5年前なら5 BBY、5年後なら5 ABY)と銀河標準暦は同一のものとされているが[5]、正史では別物として扱われている。[1] この紀年法は正史の世界観でも“ABY-BBY暦法”として紹介されているが[6]、銀河社会における暦法として“決して普遍的ではない”とされている。[1]
設定の矛盾[]
『週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第61号』では銀河標準暦の詳細な設定が紹介されているが、その暦法はコルサントの公転周期(=1標準年)が368日であることが基準となっている。[1] しかし『きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック』を始めとする多数の正史書籍がコルサントの公転周期を365日と定めているため矛盾が生じている。[2][3][4] 近年の映像作品も同様で、TVシリーズ『キャシアン・アンドー』のエピソード『ナーキーナ・ファイブ』(2022年)ではキャシアン・アンドーが6年の懲役刑を言い渡されて収監された日の夜、独房内に残りの刑期が2189日と表示されており、当日分を合わせた2190を6で割ると365であるため、1年は365日であることがわかる。[7]
近年の作品の傾向から、本サイトでは「コルサントの1年=標準年=365日」を正確な情報と仮定する。その場合『週刊 ミレニアム・ファルコン』で紹介されている1標準月と1標準週の長さは「標準年=368日」を前提としているため不正確な情報となる。ただし『週刊 ミレニアム・ファルコン』で紹介されている祝祭週や曜日の名前については小説『ブラザーフッド』(2022年)や『マンダロリアン』シーズン3(2023年)でも言及されており、その存在自体は正史とみなせる。
「1年=365日」とした場合に矛盾する『週刊 ミレニアム・ファルコン』の設定は以下の通り:
- 1標準年は368標準日である。
- 1標準月は35標準日である。35は7で割ることができるため、ひと月は7つの週(各5標準日)に分けられる。
- 1年は10標準月から成るが、これを日数にすると350日しかなく、残り18日は3つの祝祭週と3休日で構成される。
参考資料[]
- 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第5号 (銀河系ガイド:銀河系の中心地:コルサント)
- 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第61号 (銀河系ガイド:銀河の時間と日付)
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 週刊スター・ウォーズ ミレニアム・ファルコン 第61号 (銀河系ガイド:銀河の時間と日付)
- ↑ 2.0 2.1 2.2 きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- ↑ 3.0 3.1 3.2 スター・ウォーズ コンプリート・ロケーションズ
- ↑ 4.0 4.1 4.2 Star Wars THE GALACTIC EXPLORER’S GUIDE
- ↑ スター・ウォーズ クロノロジー
- ↑ スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- ↑ キャシアン・アンドー – ナーキーナ・ファイブ