- 「救命は私の第一の機能だ」
- ―2-1Bシリーズ医療ドロイドの2MED2[出典]
2-1Bシリーズ医療ドロイド(2-1B-series medical droid)[2]、別名2-1B医療及び外科医ドロイド(2-1B medical and surgical droid)[4]、通称2-1B医療ドロイド[15]、2-1B外科医ドロイド[4]、2-1Bドロイド[16]、2-1Bユニット(2-1B unit)[2] はインダストリアル・オートマトン社が製造した医療ドロイドの機種である。百科事典のように広範囲な知識を備えた医療ユニットで、様々な種族の固有の疾病や負傷に関する情報をもとに、正確かつ速やかな診断を下すことができた。2-1Bシリーズは外見よりも実用性を優先してデザインされており、特に両手のかぎ爪は不器用な印象を与えがちだったが、実際は精度と効率性を兼ね備え、ほとんどの有機生命体には不可能なほど複雑なオペを行うことができた。また2-1Bユニットは病理学やサイバネティックスについても豊富な知識を持つほか、患者の術後ケアまで担当することができた。
銀河共和国時代の末期、この2-1Bシリーズの外見が逆にファッショナブルと評価され、バーテンダーとして使われる派生機種“BUシリーズ”が誕生した。2-1Bシリーズはクローン戦争で大いに役立ち、カリーダ・ショールズ医療センターなどの共和国の医療施設で活用された他、独立星系連合でも使用されるなど、派閥を問わず活躍した。またこのシリーズのうちの1体は、全身に火傷を負ったシス卿ダース・ヴェイダーの命を救い、彼をサイボーグ化させることに成功した。帝国時代には、機種名と同じ“2-1B”という通称で知られるユニットが反乱同盟に仕え、ワンパに襲われて負傷したルーク・スカイウォーカーを惑星ホスのエコー基地で治療し、さらにスカイウォーカーがクラウド・シティで右腕を失った後には、義手の取り付け手術を成功させた。
特徴[]
ボディ[]

2-1Bユニット
インダストリアル・オートマトン社によって製造された2-1Bシリーズ医療ドロイドは全高1.77メートルで、安定性のある油圧式の2本足に支えられたヒューマノイド型のボディを備えた。[4] 2-1Bユニットは顔面にソフトで陽気な声を発する[17] 55VH[6] ボキャブレーター・ユニットと多波長視覚センサーが配置され、頭部に分析コンピューターやロジック・センターが内蔵されていた。胴体には医療診断コンピューターや[2] 油圧システムのポンプが内蔵されており[18]、胸の下のカバーは透明で内蔵パーツが透けて見えた。[4] このドロイドは温度変化によって各種油剤を使い分けることで滑らかな動きを実現していた。[18] 2-1Bシリーズの欠点は外見よりも実用性を重視してデザインされたことであり、その中でも特に、標準仕様でアームの先端に装着されている“かぎ爪”[2]、サーボグリップ・ピンサー[6] は不器用な印象を与え、恐怖感すら抱かせた。しかし実際には、このアームは精度と効率性を兼ね備えていた。[2]
2-1Bシリーズの両手は高精度の可動アームになっており、手首の関節は回転式で、液圧システム・ポンプや肩の精密サーボモーターがそれを支えていた。[2] このポンプの油圧システムは非常に正確で、さまざまな温度に保つことのできる内液によって制御されていた。そのため2-1Bユニットのタッチは優しかった。[17] 2-1Bシリーズのアームの先端は着脱可能であり、標準仕様のかぎ爪以外にも、皮下注射器等のオペに必要な様々な器具を取り付けることができた。手先やアーム全体の取り換えにより、目的に応じた器具を簡単に取り換えできる機能は、たとえ2-1Bシリーズが旧型になっても最新の器具さえ取り付ければ現行モデル並の性能を発揮できるという利点があった。2-1Bユニットのオペ技術はほとんどの種族の技量を超えており、行動決定マトリックスが提供する高度な柔軟性のおかげであらゆる局面に巧みに対応することが可能で、手術中に発生する複雑な事態にも瞬時に対応する能力を持っていた。[2]
データベース[]
- 「ハデイラ血清剤の使用は、すでに適正範囲を超えています」
「でも過剰投与の危険はまだないわ。そうでしょう? だったら注射をしてもいいはずよ」 - ―2-1Bユニットとグリーア・ソネル[出典]

トーントーンの死因を特定する2-1B
2-1Bシリーズのメモリー・バンクはまるで百科事典のように広範囲な知識を収めており[4]、特定の種族の固有の疾病や負傷といった情報を豊富に記録していた。そのおかげで、2-1Bユニットは正確な診断を速やかに下し[2]、治療を必要としている生体組織のあらゆる損傷に最善の処置を施すことができた。[4] 彼らのデータベースは定期的な情報ダンプによって最新の情報に更新されるが、より重要なのは、ドロイド個々の経験がそこにプラスされることだった。[2] 実際、長年にわたって人間の患者を扱った経験を持つ2-1Bユニットは思いやりと頼りがいを身に着け、患者を本当に気にかけているように振舞った。[18] また標準的な2-1Bユニットは患者の具合や処方をもとに独自に倫理観を形成できるようプログラムされており、それにより高頻度での薬物投与といった危険な医療行為を中止することがあった。[6]
2-1Bユニットの左胸には、外部の医療コンピューターとケーブルで接続するためのコンピューター・テザーが設けられていた。最初期の手術ユニットはオペ室に常駐し、そのデータベースに内蔵されている情報は限定的だったため、このように外部から情報を受け取るための接続ポイントが必要だった。2-1Bシリーズの場合、すでにワイヤレス接続でデータベースをアップデートすることが可能になっていたが、万が一の場合に備えて、このディスク型のテザーと専用の接続ケーブルが残されていた。また2-1Bシリーズのデータベースには死因の特定に必要な病理学のデータや、サイバネティックス外科テクニックなどの総合的な情報も網羅されていた。[2] 2-1Bドロイドは脳外科、足病学、小児科、義肢接続、エイリアン・バイオロジーの専門家に容易にアップデートすることができた。[19]
役割[]
- 「お怪我か、ご病気ですか? 治療のお手伝いをいたしましょうか?」
- ―2-1Bユニット[出典]

2-1BユニットのG2-1B7
2-1Bシリーズ医療ドロイドは銀河系各地でドクターとして活躍した。[20] 2-1Bシリーズは銀河系で頻繁に目にするドロイドの一種であり、何世代にもわたって活躍した。[21] 銀河系の何百万という種族を悩ませる怪我や病気を診断し、治療できるようプログラムされたこのドロイドは、まさに医療の驚異ともいえる存在だった。[16] このシリーズは主に外科ユニットとして設計されており、ほとんどの有機生命体には不可能と思えるような繊細かつ複雑なオペを行うことができた。またオペだけでなく、2-1Bシリーズは患者の術後のケアまで担当することができた。このドロイドは診断ツールや情報データベース、柔軟な行動決定回路などを活かして、患者に充実したケアを提供した。[2]
2-1Bシリーズは助手を使うのが一般的であり[2]、しばしばFXシリーズ医療補助ドロイドとコンビで使用された。[19] メドテク・インダストリーズ社が製造したFXユニットは、2-1Bユニットが治療や手術に専念できるよう基本的な検診やデータ分析を行い、非ドロイドの医療機器の操作や監視を担当した。しかし、地位が高い生命体の医者にも言えることではあるが、2-1Bユニットも自身の卓越した能力を自覚し過ぎることがあり、しばしば助手ドロイドに対して露骨に見下した言動をとることがあった。ただし患者には共感を持つようプログラムされていたため、こうした容赦ない態度が患者に向けられることは滅多になかった。[2] また2-1Bは別の場所の宇宙船に搭載された医療用スキャナーに接続することで、離れた場所にいる患者の容体について遠隔で診断を行うこともできた。[20]
歴史[]
共和国時代[]
インダストリアル・オートマトン社は銀河共和国時代に2-1Bシリーズ医療ドロイドを開発した。このシリーズは高度な柔軟性のおかげで、医療分野のリーダーとして長きにわたって最前線で活躍することができた。2-1Bユニットが持つ、サイバネティックス外科テクニックの集大成とも言うべきデータバンクはクローン戦争で真価を発揮した。戦場で多くの兵士が手足を失い、その代替品となるサイボーグの義肢が必要となったためである。また2-1Bシリーズは外見よりも機能重視でデザインされていたにも関わらず、共和国時代の末期には逆にファッショナブルだと評価され、BUシリーズと呼ばれる派生モデルが誕生した。BUユニットは様々な種族の生理学に詳しいという利点を生かし、バーテンダーとして活用された。[2]
クローン戦争[]
戦争序盤[]
クローン戦争中、共和国軍はカリーダ・ショールズ医療センターなどの医療施設や[22]、戦場の仮設病院で2-1Bドロイドを使用した。[23] またジェダイ・オーダーや[8]、共和国と敵対する独立星系連合でも2-1Bシリーズが使われていた。[9]
クローン戦争中、TB-2という2-1BドロイドがG9リガー級軽貨物船<トワイライト>に乗り込んでいた。彼はホログラム越しに医学的な助言を行うこともあり、テスの戦いの直後には、アソーカ・タノにハットの赤ん坊ロッタの治療方法を教えた。アブレガドの戦いの後、2-1Bは脱出ポッドから救出された酸欠状態のクローン・トルーパー・シンカー、ブースト、コマンダー・ウォルフを診断した。TB-2はのちに銀河共和国のヴェネター級スター・デストロイヤー<レゾリュート>に配属され、ライロスの戦いで負傷したウルフ・ユラーレン提督を治療した。
戦争終盤[]
19 BBY、R2-D2はD分隊の一員として共和国戦略会議に対するテロ攻撃を阻止したが、その際にダメージを負い、ドロイド・ベイへ運び込まれた。アナキン・スカイウォーカーやミーバー・ガスコン大佐を始めとする分隊の仲間たちがR2-D2のお見舞いに駆け付けた際、このベイで2-1Bドロイドが働いていた。[24] マンダロリアンの過激派であるデス・ウォッチも2-1Bシリーズを始めとする医療ドロイドを使用していた。デス・ウォッチのリーダーであるプレ・ヴィズラは、フローラムにおける戦闘をかろうじて生き延びたシス卿のモールとサヴァージ・オプレスを回収した後、衛星ザンバーにある野営地で2-1Bユニットたちに2人を治療させた。[25] またジェダイ・テンプルの格納庫で爆発事件が発生した後、テンプルの医務室で少なくとも4体以上の2-1Bシリーズ医療ドロイドが負傷した従業員たちの治療に当たった。[26]

タップを診断する2-1Bユニット
クローン戦争終盤、アナキン・スカイウォーカー将軍の旗艦であるヴェネター級スター・デストロイヤーの医療ベイには、少なくとも1体の2-1Bユニットが配備されていた。リンゴ・ヴィンダの戦いのさなか、行動抑制チップの異常によってジェダイ将軍ティプラーを殺害したクローン・トルーパーCT-5385“タップ”が拘束され、この医療ベイに運び込まれた。意識を取り戻したタップが自分のしたことを知ってパニックを起こした際、2-1Bユニットが彼の首に注射をして眠らせた。その後、タップは検査のためカミーノへ運ばれることになった。[27]
カミーノのティポカ・シティではAZシリーズ外科補助ドロイドやナニー・ドロイド、科学ドロイド機種と並び、2-1Bドロイドがカミーノアンのために働いていた。タップがカミーノに運ばれてきた際、1体の2-1Bユニットがカミーノアンの主任医療科学者ナラ・セやジェダイ・マスター・シャアク・ティの監督のもと、タップの検査を行った。検査が終わり、2-1Bユニットが退室した後、ARCトルーパーのCT-5555“ファイヴス”とAZI-3がレベル5の脳スキャンを行うために医療室に忍び込んだ。その後、ナラ・セはさらなる調査のためタップを“停止”させることに決め、2-1Bユニットが見守る中、安楽死の処置を行おうとした。しかしファイヴスとAZI-6が偽の侵入者警報を発令したため、セや2-1Bドロイドは処置を中断して安全な部屋へ避難することになった。[28] タップが死んだ後、カミーノアンが自分の記憶を消そうとしていることを知ったファイヴスは、通路にいた2-1Bユニットを押しのけ、AZI-3と一緒に逃亡した。[29]
惑星オード・マンテルでグリーヴァス将軍率いる分離主義勢力とモール率いるシャドウ・コレクティヴが戦闘を繰り広げた後、共和国軍が戦場跡に駆け付け、二次被害を受けた惑星市民の救援活動を行った。その際、少なくとも1体の2-1Bドロイドがオード・マンテル・シティで医療活動に従事した。[30]

デパ・ビラバを治療した2-1Bユニット
クローン戦争中、ジェダイ・イニシエイトのケイレブ・デュームは、マスター・ヨーダ指導のもとタイ・アズマやサモ・クィッドとライトセーバーの訓練をしていた時に転倒し、頭から血を流した。彼はヨーダの指示でジェダイ・テンプルの医務室へ行ったが、2-1B医療ドロイドの診察を受ける頃にはすでに血は止まっており、自然治癒するだろうと診断された。この時、デュームはハルウン・コルの戦いで負傷したマスター・デパ・ビラバがバクタ・タンク内で眠りについているのを見て、彼女に不思議な親近感を覚えたが、2-1Bユニットから用が済んだら早く出ていくよう急き立てられた。のちにビラバは完治して目を覚まし、タンクを内側から叩いて2-1Bユニットを呼んだ。その後、2-1Bユニットはビラバの様子を見に来たヨーダやメイス・ウィンドゥ、オビ=ワン・ケノービらに、彼女は身体的には快調だが精神面については自分には何とも言えないと告げた。のちにビラバは第三次マイギートーの戦いで負傷し、再びテンプルの医務室で2-1Bユニットによるバクタ・タンク治療を受けた。このとき、ビラバのパダワンになっていたデュームがクローン・トルーパーたちと一緒にお見舞いに訪れた。[8]
帝国時代[]
帝国の誕生[]

ヴェイダーのサイボーグ化手術を行う2-1Bユニット
19 BBY、銀河帝国が設立された直後、1体の2-1BユニットがFX-6医療補助ドロイドやDD-13医療補助ドロイドとチームを組み、惑星コルサントにある医療施設でシス卿ダース・ヴェイダーの手術を行った。ムスタファーでジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービとの対決に敗れたヴェイダーは腕と両足を失い、さらに全身に火傷を負った瀕死の状態だった。[31] 2-1Bユニットは持てる限りのスキルを駆使してヴェイダーの命を救い、この手術で医学的な奇跡を起こした。これ以降、ヴェイダーは生命維持装置を兼ねた黒いスーツを常に身に着けたサイボーグとして生きていくことになった。[2]
帝国設立から間もない頃、コルサントのザ・ワークス地区にある尋問団本部で2-1B医療ドロイドが使用されていた。ダース・ヴェイダーとのライトセーバーの訓練で負傷した尋問官のナインス・シスターは、その場で2-1Bドロイドによる治療を受けた。[32] 同じく帝国時代初期、オーダー66を生き延びたケイレブ・デュームが惑星ラーンにあるクリーヴのアジトを訪れた時、バラバラになった2-1Bドロイドの部品が他の雑多な品に混じって作業台の上に置かれていた。[33]
初期反乱運動[]

帝国地上軍の2-1Bユニット
帝国時代、2-1Bユニットは惑星クーロスクの帝国宇宙軍機動基地を始めとする帝国宇宙軍の施設で使用され、負傷したTIEファイター・パイロットの治療に当たっていた。[34] また2-1Bユニットは帝国地上軍の医療ドロイドとして戦場に駆り出されることもあった。10 BBY当時、少なくとも1体の2-1Bユニットが第224帝国軍機甲師団のマッドトルーパーとともに惑星ミンバンの戦場へ送り出されていた。[35] また惑星ヴァンドアのロッジで働くバーテンダーのティヴォーチェ・ビルレは“ドロイドの権利”を訴える宣伝ポスターを所有していた。このポスターには2-1Bユニットと8Dシリーズ製錬ドロイドが描かれ、ドロイドも知覚種族と同等の存在だと訴える文章が並んでいた。ビルレはこのポスターを日誌に挟んで保管した。[36]
帝国時代、人間のレーサー、ボシェックはアグリラットでスウープ・レースに参加した際、モブクェット社製のマシーンが故障して重傷を負った。彼は2週間ほど医療センターで過ごすことになり、2-1B医療ドロイドによる治療を受け、払いきれないほどの借金を背負った。彼が回復しつつある姿は『レーシング・ダイジェスト』誌で報じられた。[37]
4 BBY頃、スペクターズ反乱分子のメンバーとして活動していたケイナン・ジャラス(ケイレブ・デュームから名を変えた)は、ロザルのターキンタウンへ届ける補給物資を手に入れるため惑星カラーのプラトー・シティを訪れた際、カラランのタプスクによって背中を刺され、負傷した。[33] 彼はチームの仲間たちに助け出されて現地のメドセンターへ運ばれ、2-1Bユニットによるバクタ・タンク治療を受けることになった。このドロイドはジャラスが血を失いすぎていると指摘し、あと数時間は安静にする必要があると反乱者たちに告げた。[8]

ヘラ・シンドゥーラを治療した2-1Bドロイド
3 BBY頃、初期反乱軍フェニックス戦隊の一員であるヘラ・シンドゥーラは、コンコード・ドーン星系でフェン・ラウ率いるマンダロリアン・プロテクターと戦った際に負傷し、CR90コルベット<リベレーター>の医療ベイで2-1Bシリーズ医療ドロイドによる治療を受けた。大事には至らなかったが、2-1Bユニットはシンドゥーラの仲間のケイナン・ジャラスやサビーヌ・レンに、彼女をしばらく安静にさせておく必要があると助言した。[38]
1 BBY当時、反乱分子パルチザンを率いるソウ・ゲレラはG2-1B7という名の2-1Bユニットを所有していた。このドロイドは、体の大部分が機械の移植物で、過去にはジオノージアン殺虫剤を致死量吸引してしまった経験があるゲレラを生かし続けていた。ゲレラはG2-1B7の倫理観が発達して危険な医療行為が中断されてしまうことのないよう、このドロイドを頻繁にシャットダウンさせていた。[6] ゲレラが死ぬ直前、G2-1B7はゲレラの拠点である衛星ジェダのカデラ地下墓地で活動していた。[11]
銀河内戦[]
銀河内戦中、高度な救命メカニズムを備えた2-1Bドロイドは両陣営で重宝され、負傷した兵士に恵みを与えた。[19] 反乱同盟は2-1BユニットとFX-7ユニットを好んで使用し[17]、手足の切断などの手術を要する複雑な症状をもつ患者の治療には前者を利用した。[39] 皇帝シーヴ・パルパティーンに仕えるサイボーグの科学者、ドクター・サイロはホエール=シップに組み込まれた研究基地で2-1Bドロイドを1体使用していた。この2-1Bドロイドは、左胸ではなく右胸にディスク型のコンピューター・テザーが配置されていた。2-1Bドロイドはタンクで眠るサイロの“予備”のクローンをモニタリングし[40]、サイロVが<エグゼクター>でダース・ヴェイダーに殺された際には、タンクの中のサイロVIを目覚めさせた。[41]

ルーク・スカイウォーカーを診察する2-1B
銀河内戦期、機種名と同じ“2-1B”という名前の2-1Bユニットが反乱同盟に仕えていた。3 ABY当時、2-1Bは惑星ホスのエコー基地に配属されていた。[4] 反乱同盟の事前調査ではホスに危険な捕食動物はいないとされていたが、外傷を負ったトーントーンの死骸が発見されたため、2-1Bはその検死を任されることになった。2-1Bは傷の深さを調べ、トーントーンにこれほどの傷を負わせることができる捕食動物は、人間やその他の柔らかい生命体にも同じことができるだろうと結論を下した。[42] それからしばらくして、同盟軍のルーク・スカイウォーカー中佐が捕食動物ワンパに襲われて負傷した。2-1BはFX-7医療補助ドロイドのFX-7とともに、スカイウォーカーをバクタ・タンクで治療した。[12]
ホスの戦いの後、反乱軍パイロットのセイン・カイレルはMC80スター・クルーザー<リバティ>で2-1Bユニットによる診察を受けた。[43] またホスでスカイウォーカーを治療した“2-1B”は、エコー基地から脱出したあとEF76ネビュロンBエスコート・フリゲート<リデンプション>に乗り込んだ。[12] <リデンプション>には16台のバクタ・タンクがあるほか、2-1Bドロイドをはじめとする多数の医療ドロイドが搭乗していた。そのためこの船は約98パーセントという驚愕的な患者生存率を誇り、ほとんどの患者は数日以内に任務に復帰することができた。[39] スカイウォーカーが惑星ベスピンでダース・ヴェイダーとの対決に敗れて右腕を失った後、2-1Bは<リデンプション>で機械の義手を取り付ける手術を行った。[12] 腕の手術の後、スカイウォーカーは2-1Bのケアを絶賛した。[2] 後にこの2-1Bは<ホーム・ワン>に再配備され[39]、4 ABYに船内で行われたエンドアの戦いに向けた作戦会議にも出席した。[44]
4 ABY当時、2-1Bシリーズ・ユニットの[44] “エイティエム”こと80-M[45][46] が惑星タトゥイーンにあるジャバ・ザ・ハットの宮殿で使用されていた。しかしプロトコル・ドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2が宮殿を訪れた時、この2-1Bユニットは宮殿の地下にあるドロイド・プールで、EVシリーズ監督ドロイドEV-9D9による拷問にかけられていた。EV-9D9とC-3POが会話していた時、拷問装置につながれたエイティエムの両腕が火花を散らしながら胴体かから引きちぎられた。[44]
4 ABY、エンドアの戦いの後、レイ・スローネ中将率いる帝国軍残存勢力で2-1Bドロイドが使用されていた。惑星アキヴァでスローネの捕虜になった新共和国軍パイロットのウェッジ・アンティリーズは、拷問で重傷を負い、一度は脱出したが再び捕まった後、2-1Bドロイドと2名のストームトルーパーに付き添われて<ゴールデン・ハープ>へ移送された。[47]
新共和国時代以降[]

サビーヌ・レンを治療した2-1Bユニット
新共和国時代、グランド・アリーナの“ハンター”にして化学者のスコラは2-1B医療ドロイドを気に入っていた。彼女は同じくハンターである天才的技術者スプロケットに2-1Bを1体作ってくれないかと頼んだが、スプロケットは特許侵害を理由に引き受けなかった。[48] 新共和国時代、惑星ロザルのキャピタル・シティにある医療施設で2-1Bドロイドが使用されていた。[49] 9 ABY頃[50]、傭兵シン・ハティとの対決に敗れ、胴体をライトセーバーで貫かれたサビーヌ・レンは、医療施設で2-1Bユニットによる治療を受けた。サビーヌが回復した際、2-1Bユニットは傷が塞がった彼女の腹部から医療用パッチを外した。アーキテクト・ドロイドのヒュイヤンがサビーヌに会いに来た後、2-1Bユニットは病室から姿を消した。[49]
28 ABY当時、惑星シャンドリラにある銀河元老院のメドセンターでも2-1Bドロイドが使用されていた。アマクシン戦士団の危機のさなか、レイア・オーガナ元老院議員の助手を務めるパイロット、グリーア・ソネルがこの医療センターを訪れた。ブラッドバーン病を患っていたソネルは、ハーター・カロニア医師から薬に依存し過ぎないよう注意されていたが、カロニアが休憩中だったのをいいことに、ハデイラ血清剤の注射を2-1Bユニットに頼んだ。2-1Bユニットは血清剤の投与がすでに適正範囲を超えていると指摘したが、まだ過剰投与とまでは言えないはずだと反論され、ハデイラ中毒の危険を警告しつつソネルの要求に応じた。[13]

トールに不時着した2MED2たち
“深み”と呼ばれる未知領域の惑星では、クルレエキ卿ら貴族によって、2-1Bシリーズを含む大量のドロイドが鉱山施設の奴隷労働者として酷使されていた。しかしある時、ジェダイのルーク・スカイウォーカーがプロトコル・ドロイドに変装して鉱山施設に潜入し、友人のアストロメク・ドロイドR2-D2を救出した。その際、スカイウォーカーは他の奴隷ドロイドにも自由のための戦いを呼び掛けた。2-1Bドロイドの1体は、奴隷の監督者として使われていた執行ドロイドのゼータが倒された際にその場に居合わせた。[51]
冷戦の時代、2-1Bユニットの2MED2がレジスタンスに仕えていた。2MED2を始めとするレジスタンスのドロイドたちは、ファースト・オーダーの捕虜になったギアル・アクバー提督の居場所を知るRA-7プロトコル・ドロイドO-MR1をレジスタンス基地に届けるため、輸送船に乗り込んだ。しかしこの船はトールに墜落し、2MED2とO-MR1、プロトコル・ドロイドC-3PO、建設ドロイドCO-34、セキュリティ・ドロイドPZ-99とVL-44だけが生き残った。ドロイドたちは任務を果たすため協力しながら旅を続けたが、2MED2はシダックスの攻撃で破壊されてしまった。[14]
35 ABY当時、惑星キジーミの盗賊地区にあるドロイド職人バブ・フリックのワークショップに、雑多なドロイドのガラクタに混じって2-1Bシリーズ医療ドロイドの頭部が置かれていた。[52] またこの時代に、反乱軍に仕えたこともあるレジスタンスのバトル・ドロイドR0-GRは自著『ドロイドグラフィー』で2-1Bをはじめとする医療ドロイドのことを記した。この書物には彼が銀河内戦の時代に<ホーム・ワン>で2-1B医療ドロイドの“2-1B”に出会ったことや彼が反乱軍のメンバーから信頼を寄せられていたことが記されていたが、このバトル・ドロイドは2-1Bは信頼性があっても最新型のMD-15C医療ドロイドに比べると最先端ではないとも主張していた。[15]