BTL-B Yウイング・スターファイター/ボマー(BTL-B Y-wing starfighter/bomber)、あるいはBTL-B Yウイング・ファイター=ボマー(BTL-B Y-wing fighter-bomber)はコーンセイヤー・マニュファクチャリング社がクローン戦争序盤に銀河共和国宇宙軍の委託を受けて開発した、戦闘機兼長距離爆撃機である。共和国の戦力として一般的だったV-19トレント・スターファイターや、当時最新鋭のジェダイ・スターファイターよりも高い火力を搭載できる機体として生み出され、主にクローン・トルーパー・パイロットとクローン・ガンナーが乗り込むことを想定して設計された。BTL-Bは操縦士1名と砲手1名、アストロメク・ドロイド1体によって運用され、分離主義勢力との戦争で優れた戦果を挙げた。その結果、大量のBTL-Bは大量生産され、BTL-S3やBTL-A4といったBTLシリーズ・Yウイングのバリエーションまで生まれた。一方で、BTL-B Yウイングはスピードや機動性に欠けるためドッグファイトには不向きだった。
クローン戦争序盤の22 BBY、ジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカー率いるBTL-B Yウイング部隊、シャドウ中隊は分離主義勢力の新型艦<マレヴォランス>をカリーダ星雲付近で攻撃し、その主力超兵器であるメガ=イオン砲を破壊する活躍を挙げた。また大気圏内での運用に関する問題点を指摘されていたにも関わらず、しばしば共和国グランド・アーミーに航空支援を提供し、ライロスの戦いではハイエナ級ボマーから首都レッスーを防衛した。またマラステアの戦いでは共和国の新兵器であるエレクトロ=プロトン爆弾の運搬および投下を行った。Yウイングは他にも第二次ジオノーシスの戦いやアンバラの戦い、アナクセスの戦いなど、数多くの戦場で活躍した。しかしクローン戦争が終結すると、BTL-B Yウイングの大半は銀河帝国によってスクラップにされてしまった。しかしBTL-A4モデルがのちに反乱同盟の戦力として活躍するなど、Yウイング・シリーズの系譜は帝国時代以降も続いた。
特徴[]
船体[]
- 「わたしの機体はどれ?」
「僕と一緒だ。砲撃手を務めろ。誰かに背後を守ってもらわないとな」 - ―アソーカ・タノとアナキン・スカイウォーカー[出典]
コーンセイヤー・マニュファクチャリング社製BTL-B Yウイング・スターファイター/ボマー[12]、別名BTL-B Yウイング・ファイター=ボマーは戦闘機と長距離爆撃機をかけ合わせた機体として開発された。[1] 全長23.4はメートルで[3]、くさび型の機首にコックピット・モジュールを備え、両翼に長大なコーンセイヤー社製[1] イオン・ジェット・エンジン[5] を搭載していた。[1] 上から見るとY字型の外見はYウイング・スターファイターの派生モデルと共通しているが[1][3]、後発のモデルがしばしば内部構造むき出しで使用されたのとは対照的に[1][13]、機体全体がカバーに覆われ[6]、滑らかな外見だった。[14] BTL-B Yウイングの白を基調とした機体には、しばしば部隊でおそろいのカラーリングが施され[6]、船首側部に中隊記章[5]、エンジン側部に共和国の紋章が描かれることがあった。[6]
BTL-B Yウイングはトランスパリスチール製キャノピーがついたコックピットの後ろに、バブル型トランスパリスチール製旋回砲塔の砲座があり[1]、パイロット1名と砲手1名によって運用され、アストロメク・ドロイド(R2ユニットもしくはR4ユニット)1体が乗り込むためのソケットが砲座の後方にあった。アストロメクは飛行中の点検や消火活動、電力管理、ハイパースペース航行時のナビゲーターといった作業を受け持った。[4] コックピット・モジュールの後方、機体中央部には補強された中央スパー(翼桁)があり、スパーの左右にイオン・エンジンを搭載した翼が取り付けられていた。翼は円筒形であり、各4本の頑丈なパイロンがエンジンの後方に伸び、長大なエンジン・ナセル(機体本体から離して設置される筐体)を支えていた。Yウイングは運用時に熱を発しやすいため、こうした複雑な冷却システムを全体に張り巡らせる必要があったのである。[1] また両翼の先端にはドーム型のカバーが取り付けられ、中にセンサー装置が内蔵されていた。[5]
Yウイングは強襲用スターファイター兼爆撃機として、最小限の援護で戦いながら標的にたどり着き、高性能爆弾を発射したあとは無傷で帰還し、次の任務に備えるというコンセプトのもと設計されていた。Yウイングは強化チタンの機体のおかげで耐久性が高く、さらに偏向シールドを装備し、重装甲パネルでシールドを補強していた。Yウイングは万が一シールドがダウンしても、重装甲パネルのおかげでドロイド・スターファイターの砲撃に2、3発なら耐えることができた。しかしこの装甲パネルは機体の整備の妨げになるという欠点があった。整備士はYウイングを修理・調整したり、部品を交換するたび、パネルを一枚一枚取り外さなければならなかったのである。またYウイングは実戦向きで頑強な機体であるにも関わらず、スピードは1,000 kphしか出せなかったが、シールドを起動すればより速く飛ぶことができた。[4]
コーンセイヤー社は、主に遺伝子的に同一なクローン・トルーパー・パイロットやクローン・ガンナーが乗り込むことを想定してBTL-B Yウイングを設計していたが、メカニックが戦闘機の座席や制御装置を調整すれば、ジェダイをはじめとする、背格好が異なる他の操縦者にも対応することができた。[1] BTL-B Yウイングは砲手やアストロメク・ドロイドが居なくともパイロット1名だけで操縦が可能である他[9]、逆に生きたパイロットが居なくとも、ソケットに搭載されたアストロメク・ドロイドが単独で機体を操作することもできた。[15] BTL-Bの最も脆弱な部分はバブル型砲塔であり、後方や側面からの攻撃をかわすのに不可欠な部位ではあるが、むき出しになっているうえに、機体の他の部分と違って装甲で守られていなかった。また前方から危険が迫っても一切見えず、後方に回って初めてわかるため、砲塔に座るクローン・パイロットはその勇気を大いに称えられた。[4] 他のYウイングと同様、BTL-Bタイプも与圧生命維持システムを備え、グイデンハウザー社製の射出座席を搭載していた。[1]
装備[]
BTL-B Yウイングは船首前方に2門のレーザー砲を装備し[5]、回転式砲座のタレットにアーメック社製SW-4イオン砲を搭載していた。前方の射撃用レーザーの威力は凄まじく、戦闘で大いにその能力を発揮した。[4] タレットのイオン砲は対スターファイター用であり、ドッグファイトが不可避となった場合には船首レーザー砲と合わせて活用された。[5] 爆撃機であるBTL-B Yウイングは2基のMG7プロトン魚雷発射装置を搭載しており、魚雷各6発を積み込むことができた。Yウイングはこの魚雷積載能力と、イオン砲で敵機を破壊することなく制御不能に陥らせるというユニークな能力により、欠点であるスピードの遅さを補っていた。[4] またプロトン爆弾を使って爆撃を行うこともあった。[5]
BTL-B Yウイングは必要に応じて他の爆発物を運ぶことができ、マラステアの戦いでは試作型のエレクトロ=プロトン爆弾を運搬した。[16] またBTL-B Yウイングはチェンパット社製偏向シールド発生装置を搭載していた。[4] 船体中央後方にはハイパードライブが内蔵されており[5]、自力でハイパースペース・ジャンプすることができた。[6]
役割[]
- 「魚雷発射!」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
BTL-B Yウイングはスターファイターと長距離ボマー両方の役割をこなせる機体として、コーンセイヤー・マニュファクチャリング社によって製造された。[1] クローン戦争において、Yウイングは銀河共和国のスターファイター部隊の有益な新戦力となり、主にボマーとして活用された。他と比較するとスピードと機動性に劣るため、ドッグファイトには不向きとされており[3]、大気圏内での運用についても問題点が指摘されていた。[17] しかし熟練のパイロットたちはこうした制約を乗り越え、銃撃を担う砲手たちとともに、この不格好な戦闘機の性能を限界まで押し上げていた。[3] Yウイングはしばしば艦隊戦における敵主力艦への攻撃や、地上の目標の破壊といった任務を与えられ、プロトン魚雷やプロトン爆弾を駆使して多重爆撃を展開した。[5]
歴史[]
クローン戦争[]
実戦配備[]
- 「敵が味方主力艦に気を取られている隙に、爆撃機編隊でイオン砲の裏をかく」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
22 BBYに始まった[18] クローン戦争の初期、銀河共和国宇宙軍はコーンセイヤー・マニュファクチャリング社にスターファイターと長距離ボマーをかけ合わせた新機体の開発を委託した。共和国が求めていたのは、代表的なV-19トレント・スターファイターや当時最新鋭のジェダイ・スターファイター以上に破壊的な火力を搭載できる機体だった。コーンセイヤー社はハイパードライブを搭載したファイター=ボマー、BTL-B Yウイングをもってこの要求に応えた。[1] BTL-Bはコーンセイヤー社が開発した最初のYウイングである。[4]
22 BBY[18]、分離主義勢力の新型サブジュゲーター級重クルーザー<マレヴォランス>の脅威が明るみに出た際[6]、当時まだテスト段階だったBTL-B Yウイング・ボマーが急きょ実戦配備されることになった。[4] ジェダイ・ナイトのアナキン・スカイウォーカー将軍はBTL-B Yによって構成されるシャドウ中隊を率いて敵艦を破壊する作戦を立てた。彼らの攻撃目標は、分離主義者のグリーヴァス将軍が乗っている<マレヴォランス>のブリッジだった。スカイウォーカーも隊長として自らYウイングに乗り込み、彼のパダワンであるアソーカ・タノがその砲手を務めた。シャドウ中隊の12機のYウイングは、ジェダイ・マスター・プロ・クーンのデルタ7Bインターセプターとともにヴェネター級スター・デストロイヤー<レゾリュート>から出撃した。スカイウォーカーはカリーダ・ショールズ医療センターを狙っている<マレヴォランス>を先回りするため、カリーダ星雲を通り抜ける危険な航路、バルモーラ・ランを飛行することに決めた。[6]
バルモーラ・ランを航行中、シャドウ中隊は巨大なニーブレイ・マンタの群れと遭遇した。パイロット・マッチスティックのYウイングはニーブレイとの衝突でスタビライザーを破損し、コントレールのアストロメク・ドロイド[6] R2-J8[19] は破壊されてしまった。しかし中隊は予定通り医療センターに到着し、遅れて現れた<マレヴォランス>と戦いを繰り広げた。敵艦のメガ=イオン砲がイオン・ブラストを発射した際、マッチスティックの機体が不調をきたし、タグのYウイングと衝突して破壊されてしまった。他にも数機のYウイングがイオン砲のエネルギーに飲まれ、機能を停止した。しかしスカイウォーカーたちはヴァルチャー・ドロイドと戦いながら<マレヴォランス>への攻撃を続行した。彼らは攻撃目標をブリッジからメガ=イオン砲に切り替え、医療センターが攻撃される前にこの超兵器を破壊することに成功した。<マレヴォランス>はイオン兵器の大爆発で致命的損傷を負い[6]、その後まもなく破壊された。[20]
BTL-B Yウイングは最初の任務である<マレヴォランス>との戦いで活躍し、重要な存在であることを証明した。[4] この新型ファイター=ボマーが優れた戦果を挙げたため、共和国宇宙軍はコーンセイヤー社にBTL-Bの大量生産を依頼し、BTLシリーズとして知られるようになる派生モデルまで誕生した。コックピットでパイロットが背中合わせになるBTL-S3や、1人乗りのBTL-A4タイプなどが製造されたが、コックピットのバリエーションを除けば、BTLシリーズはどれも同じようなデザインだった。[1]
BTL-B Yウイングは共和国が宣伝戦のために制作したアートにも描かれたことがあった。共和国保護委員会の主要メンバーであるハマ・エラッドが手掛けたプロパガンダ・ポスター『白い青年たちに応援を』には、フェーズIアーマーのクローン・トルーパーたちの背後に、真上の方向に向かって飛翔する5機のBTL-B Yウイングが描かれていた。[21]
戦争初期の活躍[]
- 「ボマーは速いから、捕まりっこない」
- ―アソーカ・タノ[出典]
21 BBY[18]、BTL-B Yウイングはライロスの戦いにおいて、分離主義勢力の封鎖網突破に大きな貢献を果たした。スカイウォーカーとタノ率いる共和国艦隊は、キャプテン・マー・トゥーク率いる惑星ライロスの封鎖艦隊相手に苦戦し、いったんは退却を強いられた。二度目の攻撃を仕掛けた際、スカイウォーカーはスター・デストロイヤー<ディフェンダー>でトゥークのルクレハルク級バトルシップに体当たりし、タノとユラーレンの指揮下にある<レゾリュート>が敵艦隊に接近するチャンスを作った。タノの作戦に従い、<レゾリュート>は腹面を敵艦に向けて砲撃に耐え、そのすきに背面からYウイングの爆撃部隊を出撃させた。タノ率いるYウイング部隊は素早く敵のミュニファスント級スター・フリゲート数隻を沈め、オビ=ワン・ケノービとメイス・ウィンドゥ率いる地上部隊のライロス降下を可能にした。[22] またBTL-B Yウイングはライロスの大気圏内における戦闘でも使用された。アストロメク・ドロイドC1-10Pの乗るYウイングは撃墜されてタン地方に墜落したが、C1-10Pは破壊を免れ、トワイレックの少女ヘラ・シンドゥーラによって発見された。[23]
またマラステアの戦いでは、V-19やARC-170スターファイターとともにBTL-B Yウイングの部隊が大気圏内の戦闘に投入された。分離主義勢力ドロイド軍の隊列がダグ評議会の拠点であるインペリアル・パレスに迫り来る中、アナキン・スカイウォーカー将軍はYウイング部隊に新兵器であるエレクトロ=プロトン爆弾の投下を命じた。“ゴジ”と“ロッド”の乗るYウイングはバトル・ドロイドの頭上へ爆弾を落とし、大規模な電磁パルスで敵軍を機能停止させることに成功した。しかしこの爆弾の影響でマラステアの大地に巨大な陥没が生じ、永い眠りについていた巨獣ジロ・ビーストが目を覚ましてしまった。[16]
BTL-B Yウイングは第二次ジオノーシスの戦いでも激しい空中戦に従事した。共和国艦隊が惑星ジオノーシスに到着すると、Yウイング編隊はスカイウォーカーとケノービ、キ=アディ=ムンディ将軍率いる地上軍に先立ってヴェネター級スター・デストロイヤーから出撃し、ナンテックス級領域防衛スターファイターの迎撃をかいくぐって地上のジオノージアン・ソニック砲に爆撃を行った。しかしYウイングの支援もむなしく、共和国グランド・アーミーの降下部隊は分離主義勢力の激しい抵抗で大量のLAAT/iガンシップを撃墜されてしまった。Yウイング編隊は地上部隊が降下したあともユラーレン提督の指揮のもと空中で戦いを続けた。彼らはしばらく地上の戦いを支援する余裕がなかったが、ポイント・レインを包囲していたドロイド軍を爆撃で撃破し、ケノービ隊の窮地を救った。[24]
惑星カミーノが分離主義勢力の攻撃にさらされた際、シャドウ中隊はBTL-B Yウイングに乗り込んでティポカ・シティから出撃した。[25][26] 司令センターにいるシャアク・ティが戦闘機部隊に迎撃を命じると、“ブロードサイド”らの乗るYウイングは、スカイウォーカー将軍のデルタ7Bに続いて軌道へ向かい、グリーヴァス将軍率いる敵艦隊と交戦した。[25]
戦争中期の活躍[]
- 「敵陣を空爆するよう要請しました」
- ―クローン・キャプテン・レックス[出典]
20 BBY[18]、共和国は惑星サラスト上空で発生した戦いにBTL-B YウイングやARC-170、V-19などの戦闘機を投入した。[27] 同年、共和国軍第104大隊はBTL-B Yウイングなどの戦力をアクラメイター級アサルト・シップに積み込み、分離主義勢力によるクワイルーラ星系の併合を阻止する作戦に出発したが、惑星アリーンで地震が発生したことを受けて旅の目的を変更し、アリーンの救援任務に向かった。[28] 救援任務が終わった直後、ジェダイ将軍アディ・ガリアの旗艦はパティタイト・パトゥーナ付近で分離主義勢力による攻撃を受け、致命的なダメージを負った。ガリアの部隊はBTL-B YウイングとARC-170を出撃させて応戦し、第91機動偵察兵団の兵士をLAAT/iガンシップで退艦させた。戦闘中、ドロイドのR2-D2とC-3POは本来[15] R5-L26[29] に割り当てられていたYウイングに乗り込み、旗艦から脱出した。R2-D2の操縦のもと、Yウイングはヴァルチャー・ドロイドの追撃をしのいでパティタイト・パトゥーナへ不時着した。[15]
ゴースト星雲の惑星アンバラが戦場になった際、BTL-B Yウイングは宇宙空間と大気圏内の両方で戦闘に参加した。共和国艦隊がアンバラ星系に到着して奇襲を開始すると、ジェダイ・コマンダー・アソーカ・タノとバリス・オフィーはそれぞれのデルタ7Bに乗り込み、BTL-B YウイングやクローンZ-95スターファイターを率いて分離主義勢力の防衛艦隊を攻撃した。またアンバラン民兵との地上戦で苦戦を強いられた第501軍団のクローン・キャプテン・レックスは、Yウイングに空爆の支援を要請した。スカイウォーカー将軍とレックスたちが安全な場所に避難した後[30]、クローン・パイロットCC-2237[31] “オッド・ボール”率いる2機のYウイングが空爆を行い、対象エリアにいたアンバランを一掃した。[30]
ヴェネター級スター・デストロイヤー<ネゴシエーター>を旗艦とするオビ=ワン・ケノービの艦隊がグリーヴァス将軍率いる分離主義勢力の奇襲を受けた際、BTL-B YウイングとZ-95スターファイターの部隊が艦隊を防衛するため激しい宇宙戦闘に従事した。しかし共和国は不利な戦いを強いられ、クローン・パイロット・“エングル”のYウイングが<ネゴシエーター>の中央ハンガー・ベイに墜落した直後、グリーヴァス自身が率いる乗船部隊が艦内への侵攻を開始した。エングルはなんとか墜落を生き延び、ケノービによってYウイングの残骸から運び出された。[32]
戦争終盤[]
- 「ゴールド・リーダー、発進を許可する」
「了解、将軍。突入します」 - ―メイス・ウィンドゥとゴールド・リーダー[出典]
戦争終盤の19 BBY当時[18]、首都コルサントのギャラクティック・シティにある共和国軍事作戦センターには、ヴェネター級スター・デストロイヤーやLAAT/iガンシップ、AT-TEウォーカー、HAVw A6ジャガーノートといった数々の共和国戦闘用ビークルとともに、大量のBTL-B Yウイングが駐機されていた。[33][34] また共和国宇宙軍協会が定期刊行していた雑誌『スペース・バトルス』には、アナキン・スカイウォーカーとアソーカ・タノ率いるBTL-B Yウイング中隊が表紙を飾った号があった。[35] 戦争終盤、エリート・クローン・コマンドー部隊のバッド・バッチは、オミクロン級アタック・シャトル<マローダー>の船内にこの雑誌の表紙をポスターとして飾っていた。[36]
戦争終盤、ゴールド・リーダー率いるBTL-B Yウイング部隊、ゴールド中隊がアナクセスの戦いに参加した。テクノ・ユニオンに囚われていたARCトルーパーのエコーが救出され、分離主義勢力が共和国の戦略アルゴリズムを利用できなくなった後、共和国はアナクセスを取り戻すため攻勢に打って出た。LAAT/iガンシップ部隊が先に出撃した後、メイス・ウィンドゥ将軍はゴールド・リーダーに出撃を命じ、アナクセス造船所を爆撃させた。ゴールド中隊が造船所のJ-1プロトン砲をつぶした後、ケノービ率いる第212突撃大隊と、ウィンドゥ率いる第187大隊がガンシップから造船所へ降り立った。[37]
クローン戦争終結時、ヴェネター級スター・デストロイヤー<トライビューナル>のメイン・ハンガーには複数のBTL-B Yウイングが格納されていたが、メンテナンス中の故障機が大半だった。オーダー66が発令された時、元ジェダイのアソーカ・タノとその友人であるレックスは、ジェダイ殲滅の指令に忠実に従う第332師団のクローン・トルーパーたちと<トライビューナル>の艦内で死闘を繰り広げた。脱出に使うつもりだったニュー級攻撃輸送シャトルがモールに奪われてしまったため、タノとレックスはトルーパーたちと戦いながら、メンテナンス・ベイで使用可能な機体を探した。レックスが青いYウイングに乗り込んだ直後、衛星の大気圏内を落下していた<トライビューナル>が大きく傾き、Yウイングは下部ハンガーから空中に投げ出されてしまった。しかしレックスは機体のシステムを作動させると、ヴェネター級艦の残骸の中を飛びぬけ、自由落下していたタノをYウイングの砲座に収容した。その後、2人はYウイングをヴェネター級艦の墜落現場付近に着陸させ、犠牲となった第332師団のトルーパーたちを弔った。[9]
遺産[]
Yウイングがクローン戦争における長距離ボマーとして華々しい戦果を残したにも関わらず、新たに誕生した銀河帝国は主力艦を宇宙艦隊のバックボーンに据える方針を強化し、ハイパードライブを搭載した戦闘機は重視されなくなってしまった。その結果、コーンセイヤー社は政府との大規模契約を失うこととなり、帝国に干渉される前に在庫を地方の惑星防衛軍市場へ売り払わなければならなかった。[38]
銀河帝国の設立から間もない頃、元クローン・キャプテンのレックスはBTL-B Yウイングを移動手段として使い続けていた。帝国から離反したバッド・バッチのメンバーと合流した際、レックスは彼らに脳内の行動抑制チップを摘出することを勧め、ともに惑星ブラッカへ旅した。ブラッカに到着した際、レックスはYウイングをバッド・バッチのシャトル<マローダー>の近くに駐機させた。[39]
やがて帝国はBTL-B Yウイングの大半をスクラップにしてしまったが[1]、クローン戦争におけるYウイングの活躍はその後も語り継がれた。2 BBY、反乱分子のフェニックス戦隊は惑星ヤルマのレクレム・ステーションでスクラップにされかけていたBTL-A4モデルのYウイングを帝国から強奪した。その際、任務に参加したレックスはYウイングは旧式だが戦闘に適した戦闘機だったと振り返った。[40] また反乱同盟でBTL-A4 Yウイングからなるゴールド中隊を指揮したジョン・ヴァンダー隊長は、ダントゥインの反乱軍基地に集まった隊員たちの前でクローン戦争におけるYウイングの活躍を語って聞かせ、その戦績は信用に値するものだと説明した。[1]
制作の舞台裏[]
BTL-B Yウイングは2008年10月10日に放送されたTVアニメ・シリーズ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』のエピソード『マレボランスの影』で初登場を果たした。[6] デザインはアーティストのラッセル・チョンが手がけた。チョンはStarWars.comの公式ブログにて、「『クローン・ウォーズ』のYウイングは本当に楽しいプロジェクトだった。デザインを完全に整った状態に戻したんだ。僕たちはYウイングを逆行設計して、爆撃機に回帰させた」とコメントしている。[41]
また『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の視覚効果アート・ディレクターだったジョー・ジョンストンが発案した、“反乱同盟のYウイングはカバーを剥ぎ取られた状態である”というアイデアも、クローン戦争期のYウイングのデザインに影響を与えた。旧3部作の設定資料集『スター・ウォーズ クロスセクション』にはカバーが取り付けられた“オリジナル”Yウイングのデザインが収録されているが、これは『クローン・ウォーズ』に登場したものと大きく異なる。[42]
チョンはルーカスフィルムのファイルにあった本物のYウイングをモデルにしつつ新しいデザインを加え、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』製作時にコリン・キャントウェルやラルフ・マクォーリーが制作した初期デザインに描かれていたバブル型砲台を復活させた。[41]
登場作品[]
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