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「あれは月ではない。宇宙ステーションだ」
オビ=ワン・ケノービ[出典]

DS-1デス・スター機動バトル・ステーション(DS-1 Death Star Mobile Battle Station)、別名DS-1軌道バトル・ステーション(DS-1 Orbital Battle Station)、通称デス・スターI(Death Star I)、初代デス・スター(First Death Star)、究極兵器(Ultimate Weapon)とは、衛星大の深宇宙機動性バトル・ステーションである。一撃で惑星を破壊することが可能なスーパーレーザー砲を搭載していた。銀河帝国はこの超兵器であらゆる反乱に終止符を打ち、銀河系の住民にバトル・ステーションの能力を周知させ、帝国の報復攻撃に対する恐怖心を人びとに植え付けようと計画していた。シスの暗黒卿ダース・シディアスの計画に従い、究極兵器の設計はクローン戦争が始まる前から分離主義者によって進められ、製造はクローン戦争が終結する以前にアウター・リム・テリトリーの惑星ジオノーシスで極秘裏に始まった。シディアスが銀河共和国を解体し帝国を樹立した後、のちにグランドモフに昇格するウィルハフ・ターキン総督がデス・スター建造の監督を任され、ジオノーシス周辺宙域の警戒にあたった。帝国保安局宇宙軍情報部がジオノーシス計画の情報漏防止に努めた。

帝国の誕生から19年後、バトル・ステーションの完成が目前に迫っていた時、共和国再建のための同盟ジン・アーソらがデス・スター設計図を奪う任務に成功する。ステーションが完成すると、グランドモフ・ターキンは設計図の移送に協力した反乱軍メンバー、プリンセスレイア・オーガナの故郷オルデランを最初の見せしめに選び、スーパーレーザーで破壊した。設計図はオーガナの元に届けられた後、ドロイドR2-D2C-3POによって持ち出され、ハン・ソロ船長の<ミレニアム・ファルコン>で衛星ヤヴィン4マサッシ基地に届けられた。反乱軍は超兵器の弱点を解析し、秘密基地を破壊するためヤヴィン星系にやってきたデス・スターをスターファイター部隊で迎え撃つ。ヤヴィンの戦いの結果、反乱軍パイロットルーク・スカイウォーカーの操縦するXウイング・スターファイターがデス・スターの小さな排熱孔プロトン魚雷を撃ちこみ、反応炉を破壊してステーション全体を粉々にした。

ヤヴィンの戦いの後、帝国は第2デス・スター建造に取りかかったが、完成前にエンドアの戦いで破壊された。銀河内戦終結後、帝国の残党から生まれたファースト・オーダーは、先駆者のバトル・ステーションからインスピレーションを得た新型超兵器、スターキラー基地を建造する。

特徴[]

設計[]

「ひとたびバトル・ステーションが実戦配備されたら、おまえは銀河の本源的な力を手に入れるのだ」
ウィルハフ・ターキンに対し、皇帝シーヴ・パルパティーン[出典]
Meridian trzench-ANH

デス・スターの地表

デス・スターは球体の大型宇宙ステーションで、北半球の凹んだディッシュ(皿)にスーパーレーザー砲台が設置された深宇宙機動性バトル・ステーションだった。デス・スターは直径160キロメートル(100マイル)を誇り、と見間違えられるほど巨大だった。デス・スターはハイパードライブ・システムを内蔵し、銀河系のあらゆる場所へハイパースペース・ジャンプすることが可能だった。ステーションの赤道にはさまざまな規模のドッキング・ベイがいくつも並び、極めて強力なトラクター・ビーム発生装置が備え付けられ、ターボレーザーの固定砲台によって防衛されていた。デス・スター内には357のフロアがあった。

デス・スターはあまりに巨大なため強い引力を持っており、TIEファイター・パイロットたちはベイから出撃する際に宇宙ステーションではなく惑星大気圏で行うようなスラスター・エンジンの調整を行わなければならなかった。インペリアル級スター・デストロイヤーのような主力艦はデス・スターとドッキングすることができた。ステーション内の空気はフォース・フィールドに守られ、ドッキング・ベイのドアが開いた状態でも真空を遮断した。ステーションの外殻はクワダニウムのプレートでできていた。

武装[]

「難攻不落の要塞であり、同時に皇帝の神聖なる支配力の象徴でもあるディープスペースの機動性バトル・ステーションは、ハイパースペースの秘密を解き明かし、銀河系探査の道を開いた太古の種族の功績である」
ウィルハフ・ターキンの回顧録より[出典]
Superlaser2

デス・スターのスーパーレーザー

デス・スター最大の兵器は、惑星ひとつを破壊するに足る火力を誇るスーパーレーザー砲だった。スーパーレーザーはハイパーマター・リアクター(超物質反応炉)から動力を供給され、巨大なカイバー・クリスタルでエネルギーを集束させていた。規模も破壊力も相当なものだったが、スーパーレーザーは1発ずつしか撃つことができず、固定された標的にレーザーを発射した後、再充填に24時間を要した。

スーパーレーザーの他に、デス・スターの地表には15,000基のターボレーザー砲塔と768基のトラクター・ビーム発生装置が並んでいた。固定砲台の1種はテイム&バック社製の対艦用XX-9重ターボレーザーだった。デス・スター設計陣は敵艦隊の主力艦からの攻撃を主な脅威と考えており、小型のスターファイターを使った攻撃は考慮に入れられておらず、これらの武装も大規模な艦隊戦を想定して備え付けられたものだった。またこのバトル・ステーションには多数のTIE/ln制宙スターファイターが積載され、頻繁に周囲の宇宙空間のパトロールに派遣された。

内部構造[]

「なんてでかいんだ!」
ウェッジ・アンティリーズ[出典]

独自の星として機能していたデス・スターは、他のほとんどの帝国軍基地には無い生活環境(適度な食料、レクリエーション・エリア、最新型のバーテンダー・ドロイドのいるカンティーナ、選り抜きの高級品やぜいたく品を取り扱う売店)が揃っていた。デス・スターには共有の兵舎もあったがプライベートの寝台も充分に用意されていたため、ほとんどの人員が配属から3~6か月後には寝台を割り当てられるものとされていた。

歴史[]

起源[]

「《究極兵器の設計図をジェダイから隠さねば。この設計図を見られたら我々はおしまいだ》」
「では設計図は私がコルサントへ持っていこう。私のマスターにお預けすれば安全だ」
ポグル・ザ・レッサードゥークー伯爵[出典]
The Ultimate Weapon

究極兵器の設計図

デス・スターの元となった青写真は、分離主義勢力に属すジオノージアンの設計技師によって、クローン戦争が勃発した時点で既に描き上げられていた。銀河共和国クローン・トルーパー軍団惑星ジオノーシス攻撃した際、ジオノージアンの指導者であるポグル・ザ・レッサー大公は、究極兵器の設計図を分離主義勢力の国家元首ドゥークー伯爵に託した。ポグル大公は知らなかったが、ドゥークーの師匠であるシスの暗黒卿ダース・シディアスは、銀河共和国最高議長を務めながら、分離主義勢力を影から操作するクローン戦争の黒幕だった。

巨大機動性バトル・ステーションの建造は、明らかにクローン戦争中から始まっていたようである(大戦が終結する頃には、ステーションの骨組が部分的に完成していた)。分離主義勢力の指導者たちが抹殺された後、究極兵器のプロジェクトは、誕生したばかりの銀河帝国によって受け継がれた。惑星ジオノーシスにおける究極兵器の建造は最高機密として進められ、センチネル基地デゾレーション・ステーションがこのプロジェクトを支援していた。

完成[]

「このステーションはいまや宇宙で最強の力だ」
コナン・アントニオ・モッティ提督[出典]

大がかりな建造プロジェクトには20年近くの歳月が費やされ、いつしかこの巨大兵器はデス・スターと呼ばれるようになった。帝国軍のヒエラルキーの上層部に属し、グランドモフを務めるウィルハフ・ターキンが、このバトル・ステーションの指揮官に任命された。

この頃、デス・スターの設計図が反乱同盟によって盗み出された。ダース・ヴェイダー率いる帝国軍は、設計図を持って逃走していたオルデランプリンセスレイア・オーガナ元老院議員を逮捕した。しかし、オーガナから設計図を託されたR2-D2C-3POは、惑星タトゥイーンへ逃げ延び、そこでルーク・スカイウォーカーオビ=ワン・ケノービと出会った。

AlderaanCracking-GoM

デス・スターの攻撃を受けたオルデラン

帝国軍は、オーガナ議員をデス・スターの監房ブロックへ移し、反乱軍の秘密基地の場所を聞き出そうとした。どんな尋問テクニックを使ってもプリンセスが口を割らなかったため、ターキンは新しいアプローチを試みることにした。ターキンは、秘密基地の場所を明かさなければ、オーガナの故郷である惑星オルデランをデス・スターで破壊すると脅したのである。オーガナは脅しに屈したが、本当の秘密基地があるヤヴィン4ではなく、惑星ダントゥインの名を口にした。しかしターキンは、オーガナが基地の場所を明かそうが明かすまいが、最初からオルデランを見せしめとして破壊するつもりだった。オーガナが抗議する中、デス・スターのスーパーレーザーはオルデランを一瞬のうちに宇宙の塵に変えた。

間もなく、ダントゥインの情報は嘘だったことが明らかになったが、R2-D2に託されたメッセージを受け取ったオビ=ワン・ケノービ一行が、プリンセスを救出するためデス・スターに駆け付けた。ケノービはダース・ヴェイダーとの対決で命を落としたが、ハン・ソロチューバッカ、ルーク・スカイウォーカーらがオーガナを救い出し、<ミレニアム・ファルコン>に乗って脱出に成功した。

ヤヴィンの戦い[]

Blue Glass Arrow 詳細はヤヴィンの戦いを参照
「レイア姫が持ち帰った設計図を分析した結果、デス・スターには致命的な弱点があることが判った」
ジャン・ドドンナ将軍[出典]
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デス・スターの最期

<ミレニアム・ファルコン>は、反乱軍の基地がある衛星ヤヴィン4へ逃げ戻った。しかし、<ファルコン>を追跡してヤヴィン星系に到着したデス・スターは、衛星もろとも反乱軍を壊滅させるため、ヤヴィン4へと接近した。デス・スターが刻一刻と近づいてくる中、反乱軍はオーガナが持ち帰った設計図を分析し、巨大バトル・ステーションの弱点を見つけ出した。デス・スターの表面にある小さな排熱孔にプロトン魚雷を撃ちこみ、中央の反応炉を攻撃すれば、連鎖反応でデス・スター全体を破壊することが出来ることが分かったのである。

反乱軍は、迫りくるデス・スターに対しXウイングYウイング・スターファイターを派遣した。デス・スターの表面に設置されているターボレーザー砲台やTIE/ln制宙スターファイターの反撃を受け、戦いに参加した反乱軍パイロットの大半が戦死した。しかし、反乱軍に加わって間もないルーク・スカイウォーカーの活躍で、反乱軍の作戦は成功した。デス・スターは既にヤヴィン4を攻撃可能な位置に到着していたが、スーパーレーザーを発射する寸前の段階で反応炉を破壊され、ターキンをはじめとする多数の乗員もろとも粉々になった。

この時TIEアドバンストx1に搭乗していたダース・ヴェイダーは、排熱孔に魚雷を打ち込もうとする反乱軍別動隊の迎撃に当たっていたが、突如戦場に乱入したハン・ソロの<ミレニアム・ファルコン>による攻撃でデス・スター表面部から弾き飛ばされ、結果デス・スターの爆発に巻き込まれずに生存した。

その後[]

デス・スターの破壊は、銀河帝国にとって大きな損失となった。しかし数年も経たないうちに、帝国はさらに強力なバトル・ステーション、第2デス・スターの建造に取り掛かった。またファースト・オーダーはデス・スターをさらに発展させたスターキラー基地を造り上げた。

制作の舞台裏[]

直径に関する設定の変遷[]

デス・スターの直径に関する設定は公式メディアにおいて何度も変更されており、発表時期によって120キロメートルとするものと、160キロメートルとするものがある。2022年現在、正史媒体では160キロメートル設定で落ち着いている。

当初、初代デス・スターの直径は、ウエスト・エンド・ゲームズ社発売のロールプレイング・ゲームで120キロメートルとされていた。その後1998年に発売された設定資料集『スター・ウォーズ クロスセクション』にて160キロメートルと再定義された。ところが2013年に発売された設定資料集『スター・ウォーズ デス・スター計画』にて再び120キロメートルに直され、ルーカスフィルムのスタッフであるリーランド・チーはこれを Twitter 上で“後付け設定返し”(un-retcon)と表現した。

上記の資料はいずれも現在ではレジェンズ設定として扱われているが、『きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック』(2015年)といった初期の正史媒体でも、“後付け設定返し”を踏まえた120キロメートル設定が採用されていた。ところが2016年の『スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド』で160キロメートル設定に再々々定義されて以降は、『スター・ウォーズ ビークルのすべて』(2018年)や『Starships and Speeders』(2020年)、『スター・ウォーズ/ビークル・クロスセクション完全版』(2020年)といった主たるビークル関連資料はいずれも160キロメートル設定を採用している。

ちなみに『新たなる希望』のチーフ・モデル・メーカーであるグラント・マキューンによると、映画で使われたデス・スターの縮尺は1:180,000であり、模型が直径120センチメートルだったため、実際の大きさは直径216キロメートルを想定していたことになる。

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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