FG 8T8-Tはツイン・ブロック2スペシャル(Twin Block2 Special)の異名でも知られた、ファーワン&グロット社が製造したポッドレーサーの機種。ポッドレーサーとしては珍しくエンジンがコックピットより後方に配置されており、ユニークかつ印象的な見た目の機体だった。このマシンはパイロットの安全性や快適性が高かったが、その代償としてスピードと加速性能が低かった。ザムスター種族のポッドレーサー・パイロット、ネヴァ・キーはカスタム仕様の8T8を所有していた。しかしキーはその改造の秘密をファーワン&グロット社と共有しなかった。
特徴[]
ファーワン&グロット社が製造したFG 8T8-T“ツイン・ブロック2スペシャル”は言うなれば最もユニークかつ印象的な見た目のポッドレーサーであり、ポッドレース業界におけるテクノロジーの驚異だった。このマシンはスターファイターやパトロール・ボート用に設計されたLGN-19マグナパルス・イオン・ドライブを2基搭載していた。一般的なポッドレーサーはエンジンをコントロール・ケーブルにつないでコックピット前方に浮遊させていたが、8T8-Tはコックピット左右の補強が施された短い翼桁に完全固定していた。そのためエンジンはパイロットよりも後方に位置することになり、ポッドレーサーというより伝統的なエアスピーダーのような見た目となっていた。[1]
8T8-Tは機動性に特化した極めて機敏なマシンだった。ポッドレーサーとしては急進的なデザインだったが、安定したプラットフォームにエンジンが載っているおかげで、優れた制御性を実現していた。またコックピットもポッドレーサーの構造としては異質であり、空気力学的な形状と密閉されたパイロット用コンパートメントによって、高度な安全性と制御機能がもたらされた。また工場出荷段階で、ポッドレース業界では前代未聞の贅沢品といえる緊急射出システムまで備わっていた。これらの機能と先進的なハンドリング/ブレーキ・システムは、スピードと加速性能を犠牲にしてパイロットの安全性と快適性を高めていた。先進技術と比類なきイオン・エンジン出力を備えているにも関わらず、8T8はその重量と過剰なまでのパイロット補助システムのせいで、工場カスタム品の中では遅い部類に属すマシンだった。[1]
歴史[]
ザムスター種族のポッドレーサー・パイロット[4]、ネヴァ・キーはカスタム仕様の[2] FG 8T8-T[1] を所有していた。[1] 彼は自らのマシンに施した改造の秘密を、ポッドのオリジナル・メーカーであるファーワン&グロット社に共有しなかった。[5] 32 BBY[6]、キーはこのポッドに乗って惑星タトゥイーンで開催されたブーンタ・イヴ・クラシックに出場した。[3] しかしキーはレース中に行方不明となり、二度と戻ることはなかった。[4] キーの失踪事件について現地の捜査担当者から協力を求められたタン・ディーヴォ警部補は、キーのポッドレーサーに施された改良の秘密を知りたがったファーワン&グロット社が、彼の暗殺を手配したのではないかと推理した。[5]
登場作品[]
参考資料[]
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- スター・ウォーズ ビジュアル・エンサイクロペディア
- スター・ウォーズ:スカム・アンド・ヴィラニー
- スター・ウォーズ ビジュアル・ディクショナリー新完全版
- スター・ウォーズ/ビークル・クロスセクション完全版