- 「お前、どっちの味方だ!?」
- ―LR-57コンバット・ドロイドを大量に起動させたアソーカ・タノに対し、アナキン・スカイウォーカー[出典]
LR-57コンバット/リテイル・ドロイド(LR-57 combat/retail droid)、別名リテイル・コーカス・ドロイド(Retail Caucus droid)、またの名をLR-57コンバット・ドロイド、リテイル・ドロイドはリテイル・コーカスが主要施設の防衛のために独自に生み出した重火器バトル・ドロイドである。このドロイドはジャイロ=スタビライザーの膝関節で連結されたひょろ長い手足と樽型の胴体で構成されており、大きすぎる反応炉やシンプルなドロイド脳、メイン・フォトレセプターと小型補助スキャナー、通信センサーと動体センサーを兼ねる2本のアンテナ、そしてドロイデカのブラスター砲に匹敵するほどの強力な二連式レーザー砲を装備していた。リテイル・ドロイドは敵の待ち伏せに特化しており、アンテナを露出する形で地面に潜って待機し、アンテナに何かが反応すると強靭な手足で難なく地面から這い上がって敵を攻撃した。しかし動きが鈍重すぎるのが弱点で、足取りは重く、歩く方向を変えるときは一度立ち止まる必要があった。隙が多いのに加え、リテイル・ドロイドは味方や防御対象への被弾を恐れるせいで、思うように戦闘できないケースもあった。
分離主義勢力と銀河共和国の間でクローン戦争が勃発すると、リテイル・コーカスは前者に加担することになり、LR-57コンバット・ドロイドもグリーヴァス将軍指揮下の分離主義勢力ドロイド軍の戦力に加わった。22 BBY、惑星クリストフシスにおける共和国軍との戦いで、独立星系連合のウォーム・ロースサム将軍はLR-57コンバット・ドロイドを自軍の偏向シールド発生装置の衛兵として採用し、発生装置を囲うようにドロイドたちを地中に潜らせた。ロースサムの目論見通り、この戦いに参加していたジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーと彼のパダワンになりたてのアソーカ・タノが偏向シールドを解除しに発生装置の付近に現れ、タノが迂闊にもアンテナに触れたためLR-57たちは戦闘を開始した。またLR-57コンバット・ドロイドは21 BBYに勃発した惑星マラステアの戦いにも参加したが、こちらも共和国軍の新型兵器エレクトロ=プロトン爆弾により全滅する。惑星カーラックにあったデス・ウォッチの野営地ではバトル・ドロイド513という名前のリテイル・ドロイドが射撃の的代わりに使用されていた。このLR-57はB1バトル・ドロイドやクラブ・ドロイドのパーツが取り付けられたせいで不格好な外見であり、一般的なLR-57とは違ってフォトレセプターが赤く光った。20 BBY、デス・ウォッチの戦士に弄ばれてダメージを負った後、513は他のドロイドと共に共和国のアストロメク・ドロイドR2-D2に修理されたが、お礼のしるしに彼の仲間であるアソーカ・タノの救出を手伝った際にデス・ウォッチのボ=カターン・クライズにより息の根を止められた。
特徴[]
正面図
LR-57コンバット/リテイル・ドロイド[2]、通称リテイル・ドロイドは[7] リテイル・コーカスが独自に開発[2] 及び設計した[3]、全高2.58メートル[1] (8フィート6インチ)の[3] 重火器バトル・ドロイドで[4]、タフで実用本位の特殊戦闘ユニットであった。[2][4] このドロイドは製造元にちなんで「リテイル・コーカス・ドロイド」の別名でも知られていた。[1]
LR-57は茶色の樽型の胴体とひょろ長い手足で構成されており[1]、その外見は不格好な野獣のようで、足取りは重さを感じさせた。しかしこのドロイドは戦闘だけを目的に設計されおり、両腕の先にはドロイデカのブラスター砲に匹敵する威力を誇る、強力な[2] 二連式レーザー砲が搭載されていた。[1] LR-57のメイン・ボディは基幹コンポーネントの大半を占め、ドロイドの持つテクノロジーのすべてが詰め込まれており、胴体上部には2本の細長いアンテナ、正面には大型のメイン・フォトレセプターと小型補助スキャナー、内部には反応炉と簡素なドロイド脳が搭載されていた。アンテナは主に通信に使われたが動体センサーも兼ねており[2] 、反応をキャッチすると電子音を発するのと同時に[8] 先端が赤く光った。反応炉は主力火器である二重レーザー砲にエネルギーを供給する役割を果たし、ボディと比較してそのサイズはあまりに大きかった。そのためリテイル・ドロイドの胴体そのものが大型の反応炉を彷彿とさせた。LR-57の脚は巨大な胴体を支えるため、ジャイロ=スタビライザーの膝関節で連結されており、強靭で相当な重量を軽々と支えることができた。ジャイロ=スタビライザーは脚の膝関節とは別に、胴体との付け根部分にも備わっていた。なおLR-57の役割は戦闘のみであるため、手に該当する部品を装備していなかった。[2]
LR-57コンバット・ドロイドの動体センサー
LR-57は仕事中はアンテナのみが地表に露出する形で地中に身を潜めた。アンテナに何かが接触すると、ドロイドは覚醒シグナルを受診し[2]、地中から立ち上がった。そして相手を待ち伏せし[3]、一斉に攻撃を開始した。強靭な手足のおかげで、LR-57は地中に埋まった状態から立ち上がることも苦にならず、そのうえ恐ろしくタフであったため、ダメージを心配せずに腕を振り回して接近戦に臨むこともできた。しかし歩く方向を変更する際は一度立ち止まる必要があり、動きは鈍重で、着実であるものの重すぎる足取りのせいで相手に隙をつかれることがあった。また防御対象や仲間が近すぎると、自身の攻撃がそれらに命中するのを恐れ、思うように戦闘ができないケースもあった。[2] なお密集した配置で待ち伏せする場合、敵がリテイル・ドロイド1体のアンテナに触れただけで、付近にいるLR-57も続いて起動状態に入った。[8]
歴史[]
クリストフシスの戦い[]
- トルーパー1 「敵は多そうだな、ジェダイでもキツいぜ」
- トルーパー2 「ドロイドに囲まれてたんだろ。どうやってシールドを潰した?」
- アソーカ・タノ 「彼の後ろにさ、穴が空いた壁があったわけ。それをフォースで倒してドロイドはぺしゃんこ、将軍は無事」
- ―クローン・トルーパーたちに武勇伝を話すアソーカ・タノ[出典]
LR-57コンバット/リテイル・ドロイドは主要施設の防衛用としてリテイル・コーカスによって生み出されたが、リテイル・コーカスがコマース・ギルドの一員となり[3]、ドゥークー伯爵率いる独立星系連合の支配下に入ったため、クローン戦争でグリーヴァス将軍指揮下の分離主義勢力ドロイド軍の戦力に加わることとなった。[1] しかし、その製造数はB1シリーズ・バトル・ドロイドなどの標準型バトル・ドロイドと比べて少数に留まった。[4]
アソーカ・タノの戦犯により、アナキン・スカイウォーカーは大量のリテイル・ドロイドの相手をすることになった
22 BBYに発生した[9] 惑星クリストフシスにおける共和国軍との戦いで、独立星系連合のウォーム・ロースサム将軍はLR-57コンバット・ドロイドを偏向シールド発生装置の衛兵として採用した。彼は唯一の脅威であった共和国軍の砲台を無力化するために、偏向シールド発生装置を起動して交戦地帯の自軍を防衛したが、敵がこの装置を狙うことを予測していたのである。ロースサムはドロイドたちを発生装置を囲うように敷石の真下に潜ませ、露出したアンテナに何かが接触すると、地中から立ち上がって攻撃を開始させるようにした。[2] やがてジェダイ将軍アナキン・スカイウォーカーと彼のパダワンになったばかりのアソーカ・タノが敵軍のシールドを解除するため装置の近くにやってきた。タノはマスターの警告を無視して発生装置の方へ急ぎ足で走り、迂闊にもセンサーに接触してしまう。その結果数体のLR-57が地面から出現し、2人のジェダイに襲い掛かった。タノはスカイウォーカーの命令に従い、彼が敵の気を引く間に爆弾のセッティングを開始したが、1体のリテイル・ドロイドがパンチしてきたため背後に回り、相手が油断した隙に再び正面に回って、ドロイドの脚と胴体の接続部にライトセーバーで切れ込みを入れた。[8] ドロイドは重い足取りのせいで隙を突かれたのである。[2] そして彼女はドロイドをフォースの力で押し倒したが、切断された胴体が他のLR-57のセンサーを潰す形で地面を転がり、スカイウォーカーの前で静止する。その間にスカイウォーカーは最初にタノが起動させたリテイル・ドロイドを一掃したが、タノがドロイドの残骸を転がしたせいでさらに多くのリテイル・ドロイドを相手する羽目になった。[8] 重い足取りのせいでジェダイの動きについていけない上に、シールド発生装置や味方への被弾を恐れるあまり、リテイル・ドロイドたちは思うように敵へ攻撃できず[2]、タノがサーマル・デトネーターの設置を終えるまでに起動中の個体は6体までに減少していたが、ドロイドたちはスカイウォーカーを包囲することに成功する。しかしその内の1体はライトセーバーに跳ね返されたレーザーで返り討ちに遭い、他の個体はタノがフォースで倒した壁に押し潰される形で全滅した。タノが倒した壁には小さな穴が空いており、スカイウォーカーはこの穴のおかげで命拾いした。結局シールド発生装置はスカイウォーカーとタノによって破壊され、独立星系連合は敗北を喫した。[8]
マラステアの戦い[]
エレクトロ=プロトン爆弾が炸裂したことにより、LR-57含む全バトル・ドロイドは電磁パルスに巻き込まれて機能停止した
21 BBY[9]、惑星マラステアで独立星系連合と銀河共和国との戦いが勃発し、前者が優位に立った。この戦いの終盤、連合軍はダグ種族の宮殿を制圧するためバトル・ドロイド軍を投入し、その中にはLR-57コンバット・ドロイドも含まれていた。リテイル・ドロイドはB1バトル・ドロイドやB2スーパー・バトル・ドロイド、LM-432クラブ・ドロイド、DSD1ドワーフ・スパイダー・ドロイドを先頭にし、装甲型強襲用戦車Mk Iの前に立つ形で、進行を阻止しようとする共和国地上軍やダグの騎兵を排除しながら宮殿に向かって前進した。しかし共和国軍のYウイング・スターファイターから新型兵器のエレクトロ=プロトン爆弾が投下されると、リテイル・ドロイドたちはその衝撃波に巻き込まれた。また爆弾から放出された電磁パルスに巻き込まれる形で、投下地点から遠く離れた場所にいた全バトル・ドロイドが機能停止に陥った。そして爆弾の影響で落下地点を中心に地面が陥没し、LR-57含む数体のバトル・ドロイドが巻き沿えになった。[10]
ジャンク・ドロイドの“513”[]
バトル・ドロイド513は[11] LR-57のジャンク・ドロイドであり[2]、LR-57のボディにLM-432クラブ・ドロイドの右脚とB1バトル・ドロイドの右腕、そして赤く光るフォトレセプターが取り付けられていた。[11] 20 BBY当時[9]、バトル・ドロイド513は惑星カーラックにあった野営地にて、マンダロリアンの過激派デス・ウォッチによって射撃の動く的として使用されていた。[12] 彼らはのたうち回るドロイドを破壊することに快感を覚えており、苦痛に満ちたドロイドの最期の記憶を消去する手間すら省いていた。そのため513は低音のボコーダーで、容赦ない主人たちからの哀れみか解放を懇願した。[11] デス・ウォッチの戦士に弄ばれてダメージを負った後、513は他のダメージを負ったドロイドと共に共和国のアストロメク・ドロイドR2-D2によって修理された。ドロイドたちはお礼のしるしに彼の仲間であるアソーカ・タノの救出を手伝うことになり、513もレーザー砲でマンダロリアンたちと戦った。しかし彼はデス・ウォッチのボ=カターン・クライズに破壊され、他のドロイドたちも皆返り討ちに遭ってしまったが、彼らの犠牲のおかげでタノとR2はこの修羅場から脱出できた。[12] なお513は惑星アバファーの町ポンズ・オーラで訳あり品として販売されていたことがあり、その価格はたったの10クレジットだった。[5][6]
制作の舞台裏[]
ダグ・チャンが描いたドロイデカの没案。リテイル・ドロイドの元ネタと思われる
LR-57コンバット/リテイル・ドロイドは2008年8月15日(日本語吹き替え版は同年8月23日)に公開されたアニメーション映画『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』で初登場を果たした。[8] レジェンズ媒体において、「LR-57コンバット・ドロイド」という名称は2009年1月20日に出版された設定資料集『クローン・ウォーズ キャンペーン・ガイド』(ロドニー・トンプソン、J・D・ウィカー、パトリック・スタッツマン、ゲイリー・アストルフォード、T・ロブ・ブラウン)、正史媒体においては2015年9月4日(翻訳版は2016年8月31日)に発売された設定資料集『きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック』(アダム・ブレイ、ケリー・ドハティ、コール・ホートン、マイケル・コーギー著)で初めて紹介された。[13][14] なお正史関連媒体では2014年に公式サイト StarWars.com で公開されたエンサイクロペディアで既に「リテイル・コーカス・ドロイド」という名称が明らかになっており[4]、2018年4月(日本語翻訳版は2019年4月2日)に発売された正史の週刊誌『週刊 スター・ウォーズ R2-D2』第64号で「LR-57コンバット/リテイル・ドロイド」という正式名称が初めて明らかになった。[2]
リテイル・ドロイドの外見はプリクエル・トリロジー第1作『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』のためにダグ・チャンが手掛けたドロイデカのコンセプト・アートの没案に酷似している。[15] なお2009年10月2日に公開された『クローン・ウォーズ』TVアニメ版のシーズン2の第2話『破滅の積荷』の初期の脚本では、賞金稼ぎキャド・ベインが気絶させたジェダイ・マスター・ポーラ・ロポルを運ぶ役目は黒色に塗装されたリテイル・ドロイドが担当することになっていたが[7]、最終的にはスーパー・バトル・ドロイドに変更された。[16]
登場作品[]
- スター・ウォーズ クローン・ウォーズ (初登場)
クローン・ウォーズ – いにしえの巨獣
クローン・ウォーズ – 友情の真価 (ジャンク・ドロイドが登場)
クローン・ウォーズ – 生きていた兵士 (ジャンク・ドロイドがポスターに描かれている)
参考資料[]
"Cargo of Doom" Episode Guide - StarWars.com (アーカイブ)
"A Friend in Need" Episode Guide - StarWars.com (アーカイブ) (ビジュアルのみ) (ジャンク・ドロイドのみ)
"Missing in Action" Episode Guide - StarWars.com (アーカイブ) (ビジュアルのみ) (ジャンク・ドロイドがポスターに描かれている)
battle droid 513 - エンサイクロペディア (バックアップ・リンク - Archive.org)
Retail Caucus droid - エンサイクロペディア (バックアップ・リンク - Archive.org)- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス (ビジュアルのみ)
- スター・ウォーズ:オン・ザ・フロントライン
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第64号 (ドロイド仕様書:LR-57コンバット/リテイル・ドロイド)
Star Wars: Destiny – Allies of Necessity (Card: LR-57 Combat Droid)- スター・ウォーズ クローン・ウォーズ キャラクター事典
バトル・ドロイドなどのウォー・ドロイド – スター・ウォーズ・エンサイクロペディア
Battle droid - 公式データバンク (歴史ガイド、スライド19枚目) (ビジュアルのみ)
Battle droid 513 - 公式データバンク
Retail Caucus - 公式データバンク
Retail Caucus Droid - 公式データバンク
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09
Retail Caucus Droid - 公式データバンク
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 2.16 2.17 2.18
週刊 スター・ウォーズ R2-D2:第64号 (ドロイド仕様書:LR-57コンバット/リテイル・ドロイド)
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 スター・ウォーズ クローン・ウォーズ キャラクター事典
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5
Retail Caucus droid - エンサイクロペディア (バックアップ・リンク - Archive.org)
- ↑ 5.0 5.1
"Missing in Action" Trivia Guide - StarWars.com (アーカイブ)
- ↑ 6.0 6.1
クローン・ウォーズ – 生きていた兵士
- ↑ 7.0 7.1
"Cargo of Doom" Episode Guide - StarWars.com (アーカイブ)
- ↑ 8.0 8.1 8.2 8.3 8.4 8.5 スター・ウォーズ クローン・ウォーズ
- ↑ 9.0 9.1 9.2 スター・ウォーズ タイムライン
- ↑
クローン・ウォーズ – いにしえの巨獣
- ↑ 11.0 11.1 11.2
Battle droid 513 - 公式データバンク
- ↑ 12.0 12.1
クローン・ウォーズ – 友情の真価
- ↑ The Clone Wars Campaign Guide
- ↑ きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- ↑ アート・オブ・スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス
- ↑
クローン・ウォーズ – 破滅の積荷