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「あいつのプログラミングは許してやってくれ。ちょっとばかり性格が荒っぽい。だが有能だ」
―Q9-0について、ランザー・マルク[出典]

Q9-0、通称ゼロ(Zero)、あるいはZ新共和国時代に傭兵として活動した、改造プログラムを施されたプロトコル・ドロイドである。9 ABY、ゼロはミグズ・メイフェルドバーグシアン、そしてマンダロリアン賞金稼ぎディン・ジャリンからなる傭兵チームの一員となり、ランザー・マルクからの依頼で、クイン救出任務に赴いた。シアンの兄であるクインは、新共和国によって捕らえられ、刑務用輸送船ボサン5>で運ばれている途中だった。ゼロはこの任務でジャリンのガンシップレイザー・クレスト>の操縦を担当し、新共和国側に気づかれないよう監獄とドッキングさせることに成功した。

他の傭兵たちが任務を遂行するあいだ、ゼロは<レイザー・クレスト>のコックピットに留まり、遠隔でのアシストに従事した。傭兵チームはジャリンを裏切って置き去りにしようとしたが、賞金稼ぎの反撃によって監獄船の中に足止めされ、ゼロとの通信も途絶してしまった。監獄船で戦いが続くあいだ、ゼロはジャリンによって保護されている賞金首の幼児グローグーと遭遇した。ゼロはこのエイリアンの幼児に興味を持ち、船内のコンパートメントに隠れているところを見つけ出してブラスターを向けた。しかしゼロが引き金を引く前に、他の傭兵たちを倒して戻ってきたジャリンが背後からこのドロイドを撃ち抜いた。

その後、破壊されたゼロのボディは<レイザー・クレスト>に保管された。<クレスト>が惑星マルド・クレイスで機能停止した際、乗客の“フロッグ・レディ”は言葉が通じないジャリンに自分の要求を伝えるため、ゼロのセキュリティ・プロトコルをバイパスしてボキャブレーターにアクセスし、即席の翻訳装置として利用した。

経歴[]

救出任務[]

「それは不可能だ。いくら<クレスト>でも」
「だからこいつが操縦する」
ディン・ジャリンランザー・マルク[出典]

新共和国時代[1]、改造プログラムを施されたプロトコル・ドロイド[3] Q9-0、通称“ゼロ”は傭兵として活動していた。9 ABY、ゼロは宇宙ステーション[1] ルースト[4] を運営するランザー・マルク(通称“ラン”)に雇われ、新共和国の監獄船に乗せられているクイン救出任務に参加することになった。救出チームは元帝国狙撃手[1] ミグズ・メイフェルド[5] によって率いられ、他のメンバーはデヴァロニアンの巨漢バーグ、クインの妹であるトワイレックシアン、そしてマンダロライン賞金稼ぎ[1] ディン・ジャリン[6] によって構成された。ランはこの任務のために、銀河帝国と新共和国のどちらにも探知されることのないを必要としていたため、ガンシップレイザー・クレスト>を所有するマンダロリアンをチームに加えたのだった。[1]

Zero Razor Crest

<レイザー・クレスト>に乗り込んだQ9-0

傭兵たちはランの宇宙ステーションに集まり、メイフェルドがゼロをジャリンに紹介した。ゼロはすぐさま<レイザー・クレスト>を下調べし、賞金稼ぎギルドグリーフ・カルガからジャリンに届いたホログラム・メッセージの一部を目にした。その後ゼロは任務についての計画を練る仲間たちのもとへ降り、この船にはいくつか問題点があると述べた。敵に気づかれずに囚人輸送船に接近するには高度な操縦技術が必要とされるため、ゼロが今回の任務のパイロットに選ばれた。ゼロは不満な様子のジャリンに自分の反射神経の高さと知性を請け合った。クルーが全員ガンシップに乗り込むと、ゼロはステーションのハンガーから船を発進させ、ハイパースペースにジャンプさせた。[1]

ディレストリ星系付近で[5] ハイパースペースを抜けた後、ゼロは<レイザー・クレスト>を新共和国の監獄船[1]ボサン5[7] へ接近させた。船のシグナルをクローキングすると、ゼロはあらかじめ計画しておいた経路通りに正確に飛行し、ガンシップを監獄船にドッキングさせた。チームのメンバーはクインを探し出すため監獄船へ移ったが、ゼロはその間も<レイザー・クレスト>のコックピットで待機し、敵船のシステムにアクセスした。このドロイドはチームのメンバーをコムリンク越しにアシストし、監獄船の警備システムをオフにすると、コントロール・ルームに向かうよう仲間たちに指示した。しかしクルーがコントロール・ルームの前までたどりついた際、ゼロは部屋の中に生命体がいることに気づいてドアを開けるのをためらった。結局、チームのメンバーは部屋の中にいた[1] 新共和国刑務局中尉[7] ラント・ダヴィンを殺したが、ゼロはダヴィンはぬ瞬間に起動したトラッキング・ビーコンのせいで、新共和国防衛軍がこちらに向かってきていることを仲間に知らせた。[1]

裏切り[]

「奇妙だ」
グローグーに気づいたQ9-0[出典]

残されたわずかな時間の中で、クルーはクインの独房を見つけ出した。しかし彼らはクインを解放すると、ジャリンを代わりに独房の中に押し込み、置き去りにした。その頃、ゼロは引き続き<レイザー・クレスト>の通信装置を勝手に操作し、グリーフ・カルガのメッセージ全体を再生していた(カルガがジャリンに、“獲物”を“クライアント”に直接届けるよう指示する内容だった)。まもなくジャリンが自力で独房から脱出すると、ゼロはメイフェルドに緊急事態を知らせた。その直後、監獄船のコントロール・ルームを占拠したジャリンによって船内が封鎖され、メイフェルドたちと<レイザー・クレスト>の通信も完全に遮断されてしまった。しばらくしてゼロは背後にエイリアンの幼児[1] グローグー[5] が立っていることに気づいた。[1] この幼い賞金首こそカルガがメッセージの中で言及していた“獲物”であり、ジャリンが賞金稼ぎギルドと対立することになった原因だった。[8]

Zero destroyed

ゼロの最期

ゼロはすぐにブラスター・カービンを手にしたが、いまいちど振り返るとグローグーは姿を消していた。ゼロが船内でグローグーを探すあいだに、監獄船ではジャリンが残りの傭兵を全員倒し、ひとつの部屋に閉じ込めることに成功していた。そしてゼロがグローグーを見つけてブラスターを向けた直後、駆けつけたジャリンが背後からこのドロイドをブラスター・ピストルで撃ち抜き、破壊した。その後、ジャリンは<レイザー・クレスト>でステーションに戻り、クインをランに引き渡して報酬を受け取った。ランは表向きは友好的に振る舞いつつも、他の傭兵を倒したジャリンを始末することに決めた。ところがジャリンはトラッキング・ビーコンを利用して新共和国軍がステーションを攻撃するよう仕向け、ランに先手を打った。[1]

その後[]

「不用意なことをするな。そのドロイドは殺し屋だ」
―“フロッグ・レディ”に対し、ディン・ジャリン[出典]

ジャリンは破壊したゼロのボディを捨てず、他の品々と一緒に<レイザー・クレスト>の船倉に保管した。新共和国監獄船での一件からしばらくして、ジャリンは“フロッグ・レディ”を連れて衛星トラスクへ旅したが、途中で<レイザー・クレスト>が故障し、惑星マルド・クレイスで足止めを食ってしまった。フロッグ・レディは急いで目的地へ向かわなければならないことをジャリンに伝えようとしたが、ジャリンは彼女の言語を理解することができず、眠りについてしまった。そこでフロッグ・レディは、船内にあったゼロのボディを即席の翻訳機として利用することに決め、セキュリティ・プロトコルをバイパスしてボキャブレーターにアクセスした。[7]

ジャリンはゼロの声に驚いて目を覚まし、ブラスター・ピストルを引き抜いた。フロッグ・レディは意思疎通のためにゼロのボキャブレーターを使ったことを釈明し、を安全な場所へ運ばなければ家系が途絶えてしまうと銀河ベーシック標準語で訴えた。ジャリンはフロッグ・レディが危険な殺人者であるゼロのシステムを起動したことに抗議したが、彼女はお構いなしで話を続け、すぐに<レイザー・クレスト>の修理に取り組んでほしいと頼んだ。その後、ジャリンは<クレスト>を飛べる状態に戻してマルド・クレイスから飛び立ったが[7]、トラスクに到着するまでの間、船倉のドアは開きっぱなしだった。またトラスクに到着した際、<クレスト>は一度に沈んだ。[9] いずれにせよ<クレスト>の船倉に残されていた品々は、この船が惑星タイソンモフギデオン軽クルーザーによるターボレーザー砲撃を受けた際に、ベスカーの槍以外はすべて破壊されてしまった。[5]

個性と特徴[]

「私の反応速度は有機体よりも速い。頭脳も上だ」
―Q9-0[出典]
Zero boasting

ゼロは有機体よりも優れた反射速度と頭脳に自信を持っていた

ドロイドであるQ9-0は有機体の生き物よりも早い反射神経と、高度な知性を備えていた。彼はこの利点を操縦技術に活かすことができ、他の者たちでは不可能な動きを実現することが可能だった。またゼロは操縦桿を実際に握らなくても、コンソールにあるソケットに直接プラグを差し込むことで、宇宙船のシステムを操作することができた。クインの救出任務では、ゼロは<レイザー・クレスト>のコックピットから新共和国監獄船をスライスし、敵の保安システムを解除した。[1] またゼロのシステムにはセキュリティ・プロトコルによる保護がかかっていた。[7]

ゼロのプログラミングには改造が施されており[3]、ランザー・マルクからも少しばかり“荒っぽい”と評されていた。ゼロは有機体に比べて優れた反射神経や頭脳を持っていることをジャリンの前で自慢し、この賞金稼ぎの宇宙船である<レイザー・クレスト>の問題点をあげつらった挙げ句、他にまともな船があるのではないかと指摘した。Q9-0は二歩行のヒューマノイド型の[1] プロトコル・ドロイドであり[3]、船のシステムにアクセスすることができる端子を備えた2本の腕でを持っていた。また彼のボディはダークグレーに塗装され、頭部に[1] 昆虫のような[3] 大きな銀フォトレセプターを2つ備えた。[1] ゼロのボキャブレーターは頭部に内蔵されていた。[7]

装備[]

「もっとマシな船もあるのに、なぜこれを使う?」
―<レイザー・クレスト>について、Q9-0[出典]

ゼロはEE-3カービン・ライフルで武装し、胴体のポーチに複数の武器を携帯していた。ランザー・マルクは宇宙ステーションに複数のスターシップを所有しており、ゼロはそれらの船の方が<レイザー・クレスト>よりも使いやすいと考えていた。彼はクインの救出任務で<レイザー・クレスト>のパイロットを務めた。[1]

制作の舞台裏[]

MalkCrewConceptArt

ゼロと傭兵チームのコンセプト・アート

Q9-0は2019年12月13日に動画配信サービス Disney+ で配信開始した実写TVシリーズ『マンダロリアンシーズン1の『チャプター6:囚人』で初登場を果たした。声優はリチャード・アイオアディで、演者はクリストファー・バートレット。劇中では「ゼロ」や「Z」としか呼ばれていないが、エンドクレジットでQ9-0という正式名称が紹介されている。[1] バートレットは『マンダロリアン』でさまざまなキャラクターを演じているが、中でもお気に入りはこのQ9-0だと発言している。[10] ゼロをはじめとする傭兵チーム・メンバーのコンセプト・アートはブライアン・マティアスが手掛けた。[11]

Q9-0と似た外見のドロイドが2019年11月22日初放送の『チャプター3:罪』にも登場しているが、現時点で両ドロイドの関係は不明。チャプター3に登場するドロイドは、賞金稼ぎギルドの一員としてグローグーをめぐりジャリンと戦うが、チャプター6でQ9-0はグローグーが何者か知らない様子である。

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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