- 「Xウイングのパイロットが市民に愛されているのは、彼らが反乱同盟軍の偉大な英雄だったからよ。そうでしょう? 人々は戦争を忘れたわけではないの。ただ、何もかもはるか昔のことだというだけ」
- ―ヴァリッシュ・ヴィクリー[出典]
T-65B Xウイング・スターファイター(T-65B X-wing starfighter)は、インコム社が製造した単座式の戦闘機である。銀河内戦中、共和国再建のための同盟によって使用された。Sフォイルと呼ばれる2組の翼を持ち、戦闘時にはこの翼がX型に展開した。4門のレーザー砲を持ち、パイロットを補佐するアストロメク・ドロイドがエンジンの近くに乗り込んだ。
特徴[]
機体[]
T-65B Xウイングはインコム社が製造したXウイング・スターファイターの一種であり[2]、多用途の制宙戦闘機である。[13] そのサイズからスナブ=ファイターとして一括りにされることもあった。この戦闘機はパイロット1名とアストロメク・ドロイド1体によって運用され、細長い主船体に4枚の翼と4基の亜光速エンジンを備え、コックピットの後方にアストロメク・ソケットが設けられていた。[9] インコム社のエンジニアたちは、4枚の翼が攻撃モードになると「X」字型に展開することにちなみ、この戦闘機をXウイングと名付けた。翼はふだんは二層に重なるように折りたたまれ、まるで左右1枚ずつしかないような見た目になった。Xウイングはいずれの状態でも正面からの被弾面積が小さく、狙いを定めにくい標的となった。全長は13.4メートル(44フィート)、横幅は11.76メートル(38フィート7インチ)、全高は2.4メートル(8フィート1インチ)。[2] 重量は10メトリック・トン。[4]
Sフォイル[]
- 「Sフォイル、戦闘配置」
- ―ガーヴェン・ドレイス[出典]
Xウイングの翼の展開機構はSフォイルと呼ばれ、ストライク・フォイルやスタビライザー・フォイルとしても知られた。二枚に折りたたまれた状態は巡航(cruise)モード、展開された状態は攻撃(attack)モードと呼ばれ、機体中央のSフォイル・サーボ駆動装置によって制御された。展開された翼は偏向シールドを分配する役目を果たし、Sフォイルに搭載されたシールド発生装置が自動的に機体の保護エネルギー・フィールドを拡大させた。スタビライザー・フォイルという別名の通り、Xウイングの翼は大気圏内を飛行する際の安定翼となった。しかしインコム社とサブプロ社が共同開発したARC-170スターファイターのSフォイルと違い、XウイングのSフォイルには兵器が搭載されており、Sにはスタビライザーだけでなくストライクの意味も含まれた。[2]
操縦系統[]
パイロットはコックピットからフライト・コントロールや照準コンピューターにアクセスすることが出来た。パイロットの補佐役を務めるアストロメク・ドロイドはエンジンの近くにあるソケットに収まった。Xウイングの機体制御は、同じインコム社によって製造されたエアスピーダー、T-16スカイホッパーのそれとよく似ていた。
武装[]
戦闘機の4門のレーザー砲はそれぞれの翼の端に搭載されていた。胴体の下部の中ほどにある溝には、2門のプロトン魚雷発射管があった。
歴史[]
Xウイングの設計は、クローン戦争期に使用されていた翼を持つスターファイター(例えば一般的なZ-95ヘッドハンターや火力の高い攻撃型偵察機170スターファイター)の運用実績から得られた教訓を取り入れて進められた。
銀河内戦中、共和国再建のための同盟は銀河帝国との戦いにこのスターファイターを投入した。衛星ヤヴィン4にあった反乱軍の秘密基地には、Xウイングの1中隊が配備されていた。ヤヴィンの戦いでは、迫りくるデス・スター・バトル・ステーションを破壊するためにXウイングから成るレッド中隊が派遣された。反乱軍に加わったばかりのルーク・スカイウォーカーもこの中隊の一員としてXウイングに乗り込んだ。多数のXウイングが撃墜されたが、スカイウォーカーはデス・スターの排熱孔に魚雷を撃ちこみ、反乱軍を勝利に導いた。スカイウォーカーの他にこの戦いを生き延びたXウイング・パイロットはウェッジ・アンティリーズひとりだけだった。
ヤヴィンの戦いの後、反乱軍は惑星ホスに設置された新しい本拠地エコー基地にXウイング部隊を移動させた。秘密基地の存在が帝国に暴かれ、ホスの戦いが始まると、反乱軍はGR-75中型輸送船を安全に脱出させるためXウイングにエスコートを任せた。当時新人のXウイング・パイロットだったエイドン・フォックスは、彼の妻も乗り込んでいた輸送船の防衛に割り当てられた。しかし、この輸送船は帝国の封鎖を突破することが出来なかった。Xウイングに乗ってホスの戦場を脱出したルーク・スカイウォーカーは、反乱軍の再合流地点ではなく、ジェダイ・マスター・ヨーダのいる惑星ダゴバへ向かった。ジェダイの訓練を受けた後、彼は仲間を助けるためXウイングでベスピンのクラウド・シティへ赴いた。
反乱同盟軍のXウイング部隊は一大決戦となったエンドアの戦いにも参加した。帝国の第2デス・スターを破壊するため、ウェッジ・アンティリーズ率いるレッド中隊が出撃した。複数のXウイングが破壊されたものの、アンティリーズはランド・カルリジアン将軍の乗る<ミレニアム・ファルコン>と共にデス・スター内に侵入し、ステーションの反応炉を破壊することに成功した。
Xウイングはジャクーの戦いにも参加した。エンドアの戦いから30年近く経った後も、惑星ジャクーの砂漠にはXウイングの残骸が取り残されていた。また、当時レジスタンス勢力はT-70という新型のXウイングを使用していた。
登場作品[]
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 2.16 2.17 反乱軍スターファイター オーナーズ・ワークショップ・マニュアル
- ↑ 3.0 3.1 スター・ウォーズ:Xウイング・デラックス・ブック・アンド・モデル・セット
- ↑ 4.0 4.1 The Empire Strikes Back: So You Want to Be a Jedi?
- ↑ スター・ウォーズ スーパーグラフィック インフォグラフィックで旅する はるかかなたの銀河系
- ↑ 6.00 6.01 6.02 6.03 6.04 6.05 6.06 6.07 6.08 6.09 6.10 スター・ウォーズ:カード・トレーダー
- ↑ スター・ウォーズ ビークルのすべて
- ↑ 8.0 8.1 スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 9.4 9.5 スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望
- ↑ Star Wars バトルフロント
- ↑ ブラッドライン
- ↑ スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け
- ↑ Starships and Speeders