TIE/fo制宙戦闘機(TIE/fo space superiority fighter)、通称ファースト・オーダーTIEファイター(First Order TIE fighter)はファースト・オーダーが使用したサイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社製のスターファイター。ファースト・オーダーは旧銀河帝国の影響を受けた軍事政権であり、この戦闘機も帝国軍TIE/ln制宙スターファイターの設計を引き継いでいたが、より近代的な仕様にアップグレードされていた。TIE/foは改良型ソーラー・セルとパワー・コンバーターによって旧来のTIEよりも強力な宇宙戦闘機となり、ツイン・イオン・エンジン機構の改善によって操作性も向上していた。
TIEファイター・パイロットを使い捨てのように投入していた旧帝国軍と異なり、ファースト・オーダーは彼らを軍隊の重要な人的資源として評価していた。そのためTIE/fo制宙戦闘機には旧型機と違って偏向シールド発生装置が搭載されていた。しかし帝国時代のTIEと同様ハイパードライブは装備していなかったため、基本的に近距離戦用の攻撃機として用いられた。また、ファースト・オーダーはエリートのパイロットのみ搭乗が許される2人乗りバージョンのTIE/sf制宙戦闘機も開発した。ファースト・オーダーは新共和国と帝国の間に結ばれた銀河協定を無視して新型TIEを大量製造し、極秘の候補生育成アカデミーでパイロットの訓練を行った。
特徴[]
概要[]
サイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社が製造した[1] TIE/fo制宙戦闘機は歴史に名高いTIEシリーズに属す最新型のスターファイター(宇宙戦闘機)である。[2] 全長6.69メートル、パイロット1人乗りで、旧銀河帝国が使用したTIE/ln制宙スターファイターと同じく球状コックピットの左右にソーラー・コレクター・パネルが配置されていた。コックピットの前面はトランスパリスチール張りの見通しの良いビューポートになっていた。パイロット搭乗用の上部アクセス・ハッチもトランスパリスチール製で、機内には各種ディスプレイが並んでいた。外見上だけでは旧型機と大きな違いはなかったが、TIE/foには最先端技術が駆使されており、戦闘機としての性能が大幅に向上していた。[1]
武装[]
TIE/fo制宙戦闘機は機体中央下部にサイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社製L-s9.6レーザー砲を2門搭載していた。L-s9.6の回路部分はキャノン砲カバーによって隠されており、砲口部分と照準センサー光学装置が機体前方にやや突き出していた。L-s9.6は緑色のレーザーを発射した。[1]
推進装置[]
TIE/foの推進装置はサイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社製P-s6ツイン・イオン・エンジンである。帝国時代のTIEファイターは機体後面の左右にスラスターを配置していたが、TIE/foでは操作性を向上するため上下に変更されていた。I-a4bソーラー・イオン化反応炉も同社の製品で、一体型設計によって整備が容易になっていた。反応炉の動力源はソーラー・エネルギーで、両翼のソーラー・パネルと機体中心部の間に複数の動力線が通っていた。2枚の翼はそれぞれソーラー・エネルギー変換機を中心に6枚の集積パネルによって構成され、6本の固定桁が放射状に配置されていた。翼には超高効率ジロンディウム=コリウム・ソーラー・セルと熱交換マトリックスが内蔵されていた。集積エネルギーはフェイズI変換機や伝導効率の高いフェイズII変換コイルを通ってイオン・エンジン・システムへ流され、高圧放射性ガスとして排出された。高圧放射性ガスの燃料タンクは機体の底部にあり、緑色の燃料が蓄積されていた。[1]
TIE/foは旧来のTIEスターファイターと同じくハイパードライブを搭載していなかった。[1]
その他の特徴[]
旧来のTIEモデルと違い、TIE/foはコックピットの左側に防御力の高い偏向シールド発生装置を搭載していた。また、右翼の基部にはセンサー・アレイが内蔵され、上部に亜空間通信アンテナが突き出していた。コックピットのフライト・コンピューターはトープレックス社製だった。[1] TIE/foの機体は宇宙空間での視認を困難にするため真っ黒に塗装されていた。[4] TIE/foの製造コストは新共和国やレジスタンスが使用したインコム=フレイテック社製T-70 Xウイング・スターファイターよりも安かった。[1]
歴史[]
新型戦闘機[]
ファースト・オーダーのTIE/fo制宙戦闘機はサイナー=ジェイマス・フリート・システムズ社によって製造された。ファースト・オーダーは銀河帝国と比べて資金も人員も不足していたが、帝国時代の官僚主義が弱まったことで、効率的に主力艦や戦闘機を大量製造することができた。帝国時代は軍事閣僚の思惑の違いが原因で技術革新が滞ることもあったが、ファースト・オーダーの体制下ではその問題も解消され、新型兵器の開発が推進された。TIE/foにもさまざまな最先端技術が使用され、旧帝国軍研究所のTIEファイター改良プログラムによって生み出されたソーラー・セルと変換機が流用されていた。[1] 新共和国と帝国のあいだに結ばれた銀河協定を無視して大量製造が行われた結果[5]、TIE/foは旧銀河帝国におけるTIE/LNと同様に、ファースト・オーダーの力と威信の象徴となった。[1]
TIEファイター・パイロットを使い捨てるように投入した帝国軍と違い、ファースト・オーダーはパイロットを重要な戦力として評価していた。そのためTIEにも防御力の高い偏向シールドが搭載されていた。ファースト・オーダーのTIEパイロット候補生は極秘の航空学校で厳しい訓練を積んだ。また、特殊部隊のメンバーは2人乗りバージョンの特殊モデルであるTIE/sf制宙戦闘機に乗り込むことを許された。[1]
レジスタンスとの紛争[]
- 「TIEファイターへ航空支援を要請しろ」
- ―ニーマ・アウトポストにおいて、FN-2187とレイを追跡するストームトルーパー[出典]
TIE/foはレイア・オーガナ将軍率いるレジスタンスとの紛争で活躍した。エンドアの戦いの30年後、惑星ジャクーのニーマ・アウトポストで反逆者FN-2187(フィン)を発見したファースト・オーダー・ストームトルーパーは、軌道上のリサージェント級スター・デストロイヤー<ファイナライザー>にTIEファイターの支援を要請した。フィンとゴミ漁りのレイはTIEから逃げるためYT-1300軽貨物船<ミレニアム・ファルコン>に乗り込み、宇宙船の墓場で激しい空中戦を繰り広げた。<ファルコン>を追跡した2機のTIE/fo(片方には特殊部隊のパイロットが乗り込んでいた)はフィンの操作するAG-2G四連レーザー砲で撃墜された。砂漠に墜落した機体の残骸には、ゴミ漁りの子供たちが群がった。[3]
その後、ファースト・オーダーのTIEファイターは惑星タコダナにあるマズ・カナタの城を襲撃した。TIEファイターは城を完全に破壊したが、ポー・ダメロン中佐率いるレジスタンスのスターファイター隊の到着で散り散りになった。カイロ・レンがレイを捕まえた後、TIEファイターの残党はコマンド・シャトルやAAL-1971/9.1兵員輸送船とともにタコダナから撤退した。[3]
ファースト・オーダーの超兵器、スターキラー基地には大量のTIEファイターが配備されていた。TIEファイター部隊はスターキラー基地の戦いでレジスタンスのXウイング・スターファイターと激しいドッグファイトを繰り広げたが、基地を守り抜くことができなかった。[3]
登場作品[]
- Star Wars バトルフロント II
- フォースの覚醒前夜 ~ポー・レイ・フィン~
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン ブラックスコードロン
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン 迫りくる嵐
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン レジェンド・ロスト
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン レジェンド・ファウンド
- スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒 (初登場)
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 小説版
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 ジュニアノベル版
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 コミック版
- スター・ウォーズ:キャプテン・ファズマ
- スター・ウォーズ 最後のジェダイ 小説版
- スター・ウォーズ 最後のジェダイ ジュニアノベル版
- スター・ウォーズ/最後のジェダイ コミック版
- スター・ウォーズ:ポー・ダメロン 火花と炎 (回想シーン)
- スター・ウォーズ:去りし日の希望
- スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け
参考資料[]
- スター・ウォーズののりもの100
- アート・オブ・スター・ウォーズ/フォースの覚醒
- スター・ウォーズ フォースの覚醒 レイのサバイバル日記
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 クロス・セクション
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 ビジュアル・ディクショナリー
- スター・ウォーズ フォースの覚醒のなかまたち100
- スター・ウォーズ プロパガンダ:銀河系における扇動絵画の歴史
- アート・オブ・スター・ウォーズ/最後のジェダイ
- スター・ウォーズ/フォースの覚醒 コンプリートガイド
- 最後のジェダイ:ボマー・コマンド
- 最後のジェダイ:ローズ・ティコ:レジスタンス・ファイター
- Star Wars THE GALACTIC EXPLORER’S GUIDE
- First Order TIE Fighter - 公式データバンク