- 「ついにわれらがジェダイの前に姿を現すときが来ました。念願の復讐を果たす時です」
- ―ダース・モール[出典]
ダース・モール[3](Darth Maul)はナブー危機で姿を現したシスの暗黒卿である。幼少時に故郷から連れ去られ、ダース・シディアスのシス・アプレンティスとなってフォースのダークサイドの訓練を受けた。彼がシディアスから最初に与えられた任務は、32 BBYの犯罪組織ブラック・サンの壊滅である。モールはこの任務を完璧にこなし、ブラック・サンに重大な打撃を与えた。
同じく32 BBYには惑星ナブーの封鎖が始まる。暗黒卿とのその弟子によって計画されたこの一連の出来事の真の目標は、シディアスがナブー選出の元老院議員パルパティーンとして、銀河共和国の最高議長に選出される事であった。ナブーの女王パドメ・アミダラが惑星を脱出すると、モールは彼女を追跡して、惑星タトゥイーンでジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンとライトセーバーを交える。その後ナブーへと向かったモールは、再びクワイ=ガン、そしてそのパダワン・オビ=ワン・ケノービと戦った。モールはこのジェダイ・マスターを殺害したが、ケノービの技術を過小評価した為に敗北してしまった。ダース・モールはナブーで、死亡したと思われていたが、ロソ・マイナーで生き延びていた。その後、モールは再び歴史の表舞台に登場する事となる。モールが死んだと思ったシディアスは、直ぐに新しく、より強力な弟子を取った。ダース・タイラナスの名を得たもとジェダイ、ドゥークー伯爵である。
0 BBY、ダース・ヴェイダーは銀河帝国の秘密オーダーが創り出したダース・モールの ドッペルゲンガー(分身) と遭遇した。これはシディアスの指示で作られた可能性もあった。モールはヴェイダーを容易に倒し、もう一度シディアスの下に仕える自信があった。だが結局、このモールは結局ヴェイダーによって倒される。
モールはライトセーバーのフォーム、ジュヨーやジャーカイ、そしてテラス・カシの達人だった。モールは戦闘にダブル=ブレードのライトセーバーを使用した。
経歴
ナブー危機
タトゥイーンでの対決
- 「これは私の弟子、ダース・モールだ。彼がお前たちの逃した船を見つけ出すであろう」
- ―ヌート・ガンレイへ、ダース・シディアス[出典]
ナブー侵略が始まる前、ダース・モールは紛争解決の為に共和国からトレード・フェデレーションへ派遣されたジェダイを殺害する任務に就いた。フォースを使用し、彼は標的が砂漠の惑星タトゥイーンに居ると察しを付ける。彼は任務の邪魔をしたパロウィックの密輸業者、アニーサ・ディムを途中で殺害している。この後、彼はタトゥイーンを離れようとしていたジェダイ・マスター、クワイ=ガン・ジンにシス・スピーダーから攻撃を仕掛けた。彼の敵が飛び立とうとするスターシップのタラップに飛び乗って逃げ去ると云う形で、戦いは一時幕を閉じる。モールはこの戦いでダブル=ブレードの刃の、一方しか使用しなかった。パドメ・アミダラ女王やアナキン・スカイウォーカーがコルサントに向かうのを許してしまったモールは、ジェダイ・ナイトへの復讐を実現する事をより切望した。
ナブーでの対決
- 「お前は十分な修行を積んだ、我が若き弟子よ。奴らではお前に敵うまい」
- ―ダース・シディアス[出典]
次に、モールは惑星ナブーへと送り込まれた。ダース・モールは惑星の首都シードの格納庫で、クワイ=ガン・ジンと再会する。この時、クワイ=ガン・ジンとその若き弟子オビ=ワン・ケノービに対するダース・モールの憎しみは最高潮に達していた。モールは2人の敵に対し、ライトセーバーの優れた技術を余すところなく披露し、彼らジェダイ達と長時間に亘るライトセーバーの死闘を繰り広げた。モールは隙の無い動きで戦いを自分のペースへと持ち込み、やがて2人のジェダイを追い詰める。柔軟で素早い動き、余裕すら感じさせるモールの前では、2人のジェダイは、完全に劣勢と言わざるを得なかった。
闘いはシードの格納庫から場所を移し、ジェネレーターの巨大なパワー・ピット付近の狭い空中通路で続いた。モールは一旦ケノービを通路から蹴り落とし、相手をクワイ=ガン1人だけにした。やがて彼らは幾重ものエネルギーのシールドで区切られた区画へと入った。シールドの作動で彼らの戦いは暫し中断されたが、それに漸く追い着いたケノービがシールドに行く手を阻まれた事で、再びモールとクワイ=ガンとの決闘が始まった。 モールはダブル=ブレードの柄を使ってクワイ=ガンの顎を殴り付けた。そうして隙の出来たクワイ=ガンの腹部へ、モールは即座に光刃を突き立てた。これは致命傷であり、ジェダイ・マスターは静かにその場へ崩れ落ち、戦闘が終わった直後には命を落としている。 残されたオビ=ワンは、エネルギーのシールドが解除されるのを待っていた。やがてシールドが消えると、オビ=ワンは冷静さを欠いた激しい攻撃をモールに仕掛けた。パダワン相手に油断していたモールは、忽ちオビ=ワンによってライトセーバーを断ち切られてしまった。モールのライトセーバーは片方の刃しか起動しなくなったが、それでも彼は敵の攻撃を交わし、受け止め、最後はオビ=ワンを勢い良く溶解ピットへと突き落とした。だが、オビ=ワンは入力ノズルを掴んで持ち堪えていた。モールはピットの淵に落ちていたオビ=ワンのライトセーバーをシャフトの中へと蹴り落とす。
敗北
モールは自分のライトセーバーをピットの淵に激しく擦り付け、オビ=ワンに向けて火花を落とした。だが、このジェダイ・パダワンは心を落ち着かせ、自分のライトセーバーは失っていても、まだ倒れたクワイ=ガンのライトセーバーが残されている事を思い出した。オビ=ワンはフォースの助けを経て高く跳躍し、覗き込んでいたモールの上を飛び越えた。手元に師のライトセーバーを呼び寄せた彼は、着地するや否や、水平にモールを切り裂いた。 衝撃と苦痛とひるみ、モールは腰から真っ二つとなってシャフトへと転落していった。こうしてシス卿は敗北したのである。ジェダイ・カウンシルと新しく選出された最高議長に報告を行った後、暗殺者とその黒幕がシスであったと断言する。 モールの敗北は暗黒卿ダース・シディアスにとって不幸な妨げとなった。だが、シスの目標にとっては不可欠な損失でもあったのだ。1年も経たずして、シディアスはモールの後釜を見つけ出す。クワイ=ガンの元マスター、ダース・タイラナスがそれである。タイラナスは有能な騎士というだけではなく、カリスマ性を備えた理想主義者であった。モールには成し得ない、クローン戦争の誘導と云う役割をこの新しいシス・アプレンティスは果たす事となる。
フォースの中の木霊
ダース・モールの死から数年後、彼の霊体は惑星イラムのクリスタルの洞窟でジェダイのパダワン、アナキン・スカイウォーカーの下に出現する。アナキンは1人で洞窟へと足を踏み入れなければならず、(後にルーク・スカイウォーカーが惑星ダゴバの洞窟で体験したものと同じ試練である)やがてトランス状態へと陥った時に、彼のダース・モールが現れ、彼に攻撃を仕掛けた。戦闘中、モールはアナキンの剣術のレベルや、クワイ=ガン・ジンの死について彼を大いに罵った。だがアナキンは、最終的にフォースのダークサイドが創り出したダース・モールの幻影に打ち勝つ。これは実際に体感したかのような経験をアナキンに与えた。 ただし、これはアナキンとダース・モールとの最初の闘いに過ぎなかった。
クローン戦争
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性格と特徴
ダース・モールは残忍且つ狡猾で、忍耐強く、当に危険極まりない存在といえる。外観こそ標準的なヒューマノイドであったが、彼の顔にはフォースのダークサイドヘの深い忠誠の証として、皮膚に赤と黒の複雑なジグザグ模様の刺青が彫り込まれていた。また、髪の無い頭部には複数の短い角が王冠の様に生え、その両眼と鉤爪状の歯は共に赤みがかった黄色に染まっていた。
制作の舞台裏
『ファントム・メナス』でダース・モールを演じたのはレイ・パーク。
登場エピソード
脚注
外部リンク
- Darth Maul - 旧データバンク (リンク無効; バックアップ)
- ダース・モール/レジェンズ ‐ ウィキペディア